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これまでのお話・・・
続いていきます!
☆全身としての「三焦」と「三分割」の重要性
これまで、このブログでも何度か、「上焦」「中焦」「下焦」と、人体を上中下の3部位に分ける考え方を紹介しています。
上焦は、膈(かく)から上、「心・肺の臓」がある場所です。
中焦は、膈から下、おへそより上、「脾の臓」と「胃の腑」「肝の臓」「胆の腑」がある場所です。
下焦は、おへそから下、「腎・肝の臓」「小腸・大腸・膀胱の腑」などがある場所です。
これら3つの部位を総称して、「三焦」と呼ぶことがあります。
ですから、
「三焦って何ですか?」
と問われたら、
「上焦、中焦、下焦を合わせた、全身まるごとひとくくりのことです。」
と言うことも出来ます。
出来ますが、これも「三焦」という言葉の解釈のひとつ、概念のひとつでしかありません。
・・・ところで、人体をわざわざ上中下という3セクションに分けて考える、これは一つには中国古来の、
「天地人三才思想(てんちじんさんさいしそう)」
というものが深く関わっているようです。
この「天地」という陰陽(大宇宙)の中にある「人間」という陰陽(小宇宙)、これは一言でひっくるめて言っちゃえば「大自然」なので、
本来は一体のものであり、分けられるものではありません。
この、本当は分けられないけれども、一応、そこに存在する法則性や秩序を理解するために便宜上「三分割」する、という考え方が、東洋医学においては極めて重要です。
もともと一つのものを分けて考えた時、「陰」と「陽」と「その境界線」で「三」です。
この考え方を非常に重要視した学者で、成都中医薬大学の教授である鄒学熹(しゅうがっき)という人がおります。
蓮風先生が数年前、この先生と実際に有名な麻婆豆腐のお店で会食しながら、易学について薫陶を受けたという話は、北辰会の間では有名です。
特にこの先生の、「三を含みて一となす」という考え方は、当時の蓮風先生、北辰会にとって、大変インパクトが大きかったようです。
その他にも、この先生の考え方は、蓮風先生や、北辰会の医易学の専門家である神野英明先生にも大きな影響を与えたようです。
この業界もホント、上には上がいて、キリがないですねえ・・・。
(苦笑・・・なんか、話がそれてしまった。)
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2011.07.04
昨日、7月3日の日曜日は、大阪、上本町で開催された、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!
今回、僕は前日から大阪に入って、ちゃっかり先輩のうちに泊めてもらっていました。
そしてちゃっかり、本まで貰ってきました。(笑)
・・・まあともかく、当日午前中は実技練習、
「背候診」。
僕は渡辺厳優先生、水本淳先生に教えていただいていたのですが、やっぱ大先輩たち、スゴイです。
素早い体表観察の中に、重要なポイントを見逃さない慎重さ、治療方針の組み立てと予後予測の分厚さ・・・、普段の自分の臨床を反省しまくりでした。
午後は蓮風先生による「経穴解説の解説」のあと、足立尚哉先生による症例レポート「乳癌再発予防と膝痛」、
そして最後は、神野英明先生による「医易学」と、充実、盛りだくさんの内容でした。
いつも症例レポートでは、僕は色々質問させていただくんですが、今回はあえて黙って他の先生方の質問をよ~く聞いていました。
(これホントに気分的に。深い意味等々はまったくなく。)
そしたら終了後、色んな先生から、
「何で質問せーへんかったんや??」
「今日は来てへんのかと思った!」
「なんや体調悪いんか??」
と関西弁で色々言われて(苦笑)、ちょっと複雑な気持ちになりました。
・・・う~ん、やっぱすればよかったネ!質問。(笑)
また今回の勉強会は、ドクターが大勢参加しておられたのが印象的でした。
午前、午後通じて、どの講義内容も、それ一つでまる1日かけたっていいような、膨大な内容です。
それを部分的に取り出したものを、わずか1、2時間でまとめて話すワケですから、発表する方、教える方は大変です。
そして終わった後は、飲み会・・・。
今回は妙に人数が多くて、にぎやかでした。(笑)
小人数もいいけど、多人数もイイ!
・・・ということで、色んな先生と色んなお話が出来て、楽しかったです!
まー充実の週末、といった感じ。
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2011.05.25
これまでのお話・・・
「気」ってなんですか?
「気」ってなんですか?(その2) 参照
前回、「中医学」の教科書の中に、この医学が根本に置く、「気」というものの定義として、
「”気”は万物を構成する、最も精微な”物質”である。」
という表現に対して、僕自身が、正直言って、どうも納得がいかなかった、というお話をしました。
そこで、「物理学」とか、「素粒子」というキーワードを出しましたが、ここに対して、某先生からありがたいご指摘をいただきました。
某先生についてはこちらをご参照ください。(笑)
そのご指摘とは、以下の通りです。
(以下、メールの内容から引用)
物理学でお話をするのであれば、ミクロの世界の量子力学の知識が必要になります。
マクロの世界は従来の物理学(ニュートン力学)で説明できますが、「素粒子」ということばを使う場合、ミクロの世界の量子論が欠かせません。
現代医学はまだマクロの世界の科学を基礎にしています。
量子力学では素粒子は粒(物質)であり波である、つまりこの世の根源的なものは粒であって波であると説いています。
つまりマクロの世界の物理学とミクロの世界の物理学は違っているということをしっかりと認識して、論を展開しないと話がおかしくなります。
ちなみに、「紐解く」は今よくそのまま間違われて使用されていますが、正しくは「繙く」です。
(引用おわり)
・・・とのことです。
かなり、重要な指摘をして下さっています。
「ミクロの物理学とマクロの物理学」あるいは「量子力学」というものがいかなるものか、という問題については、僕なんぞが説明するよりも、
その道の専門家の方が、誰にでも分かるようにと配慮して平易な言葉で解説された、分かり易い書籍やブログが山ほどあります。
・・・ですので、興味のある方はそちらをのぞいていただくことにします。
僕なんかがこれらについて「したり顔で」書いたりしたら、専門家の先生方にフルボッコでしょう。(怖)
したがって、これらの理解についてはそちらにお任せするとして、ここでは立ち入らないことにして、このブログでは、なぜ僕自身が、結果的に中医学というものに納得できていったか、というお話をしていこうと思っています。
・・・ですので、「気」というものについて、「論を展開する」というほどの内容を書こうとは、今のところは思っておりません。(苦笑)
まあ、量子力学や現代宇宙物理学なんかは、我々のように「気」というものの存在を、ある意味で信じ、実感しながら臨床応用し、医療をやっているものにとっては、
大変興味深い分野なので、そのうちさわりだけでも紹介できたら・・・、な~んて野望ぐらいは抱いております。
・・・また長くなっちゃったので、続きは次回。
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2011.05.11
もう、このブログを書き始めてかなりの時間が経過してきました。
いつの間にか500記事超えていました。
500記事突破!! 参照
色々書いてきました。
日々の臨床の話、東洋医学の基本的な話、ココロの話、どーでもいい話・・・。
読者の皆様も、面白い記事、つまらん記事、腹が立った記事(苦笑)などなど、それぞれ、色々なご感想をお持ちのことと思います。
総じて、見てくれた全員に感謝しております。
いつでも気軽にのぞきに来て下さい。
そしてぜひコメントを下さい。
・・・ついでに、ランキングボタンもクリックして下さい。(笑)
かれこれ、200記事書いたあたりで、蓮風先生の行動にも勇気づけられ、「ランキングサイト」なるものに登録しまして、おかげさまで現在も徐々にアクセス数が増えております。
(まだまだ全然ですけどネ・・・。)
ブログランキングについて
ブログランキングその後
「鍼狂人の独り言」 参照
まあ、毎日記事を書いていく中で、人にものを伝えるということは、いかに難しいか、ということを、日々勉強させていただいております。
東洋の大古典『易経(えききょう)』の中に、同じく大古典である『論語(ろんご)』で有名な孔子の言葉として、
「子(し)曰く、書(しょ)は言(げん)を尽(つく)さず、言は意を尽さず。」
という言葉があります。
この言葉はよく手紙の末尾などに添えられることが多いようです。
・・・まあさておき、コレの意味なんですが、
孔子が自問自答していう、文字に書かれたものは言いたいことを述べ尽くし得ない。ことばは心に思うことを言い尽くし得ないものである。
ということです。
これは、講義でも本でもブログでもエッセイでも、何かを喋るなり書くなりして、世に問うたことのある人ならもちろん、そういう経験がない人でも大なり小なり、みんなが感じていることだと思います。
毎日ブログの記事を書いていると、これを感じて、歯がゆく思うことは確かにあります。
普段特になにも書いてない人に比べれば、そう感じる機会は多いのかもしれません。
・・・でもだからと言って、なにも主張しない、発信しない、という消極的な考え方は「僕は」個人的にキライです。
間違ってたってしょうがないじゃん、気付いたら直せばいいだけじゃん、恥かいたらその分伸びるじゃん、・・・て思うからです。
・・・てなワケで、自分が正しいと思ったことを世に問う、超お手軽ツールである「ブログ」というものを使って、今後もガンガン、情報発信していこうと思います。
もちろん、無理はしません。
ちゃんと疲れたら休みます。
ご心配なく。(笑)
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2011.03.13
残念なことに、まだまだ被害は拡大していますが、僕が住んでいる東京は、最初の混乱と比べたらだいぶ落ち着いてきた感があります。
・・・今回の地震でよくよく分かった、というか再認識したのは何と言っても、
移動手段としてのバイクの重要性、利便性
です。
東京都内では、こういうことがあると、あっという間に交通網はストップします。
そして、今回はなかったけど、もっと大きい地震が来たら、電気、ガス、水道が止まる、という最悪の事態も容易に想定できます。
今回のように、そうならなくても、コンビニで簡単に食べれるような食料はすべて売り切れ状態、地震が起こった夜にはすでにお菓子類ぐらいしか売っていませんでした。
こうなると、もし移動手段がなければ、救援物資が届くまでは、食料もない、水もない、電気も暖房もない、という状態で不安なまま、ただ待つしかない、
という最悪の状況に陥る可能性があります。
土曜日に見えた患者さんの中にも、金曜日の夜に5時間歩いて家に帰ったとか、学校や職場に泊まったとか、そういう患者さんが多くおられました。
こういう時、極めて強力なのが「バイク」です。
渋滞も、車ほどの影響は受けません。
まさにタイムマシンです。
仙人じゃない僕らでも、時間と空間を超えることが「ある一定」可能です。(笑)
今回も、電車、バスで往診に出ていたスタッフが出先で地震に遭い、立ち往生し、副院長にバイクで迎えに出てもらって事なきを得る、ということがありました。
副院長はそのあと、奥さんを職場まで迎えに行って、ちゃんと家に帰っていきました。
僕も16歳からバイクに乗っていますが、その便利さに、何度も助けられた経験があります。
・・・しかもバイクは、脳によい。
スタッフブログ バイクで脳トレ 参照
今回の地震で、やっぱりバイクは手放せないナー、と思いました。
危険だ危険だと言われて敬遠されがちなバイクですが、その便利さ、風を切る爽快感は何物にも代えがたい。
免許を取ること、バイクオーナーになっておくこと、皆さんに是非おススメしたいです。
ただまあこれは、道路そのものがバイクで動ける状態であれば、の話ですがネ・・・。
被害の現場はまだまだ大変ですが、みんな頑張りましょう!!
我々も、まずは節電です!!
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2011.03.02
「鍼には即効性がある。」
・・・場合が多い。(笑)
という言い方にした方がイイのは、何でもかんでも直後に症状がなくなるわけではない、ということです。
(笑・・・カン違い予防、ということネ。)
まあコレ言うと、自己弁護とか言い訳みたいでイヤといえばイヤなんだけど、実際そうなんだから仕方ない。
誤解を恐れず言えば、鍼の即効性というのは、鍼をした瞬間に「気」が大きく、正しく動き、体の「陰陽」のバランスが調和する方向に向かうことを言うのであって、
必ずしも「症状が取れること」を指している訳ではない。
もちろん、「気」が「陰陽バランス」が整う方向に動いた結果、その場で症状まで取れてしまうことはよくあります。
しかし症状によっては少しづつ攻めるしかない場合もあるのです。
例えばぎっくり腰が一発で治った患者さんは、
「あそこに行くと一発で治るよ!!」
と、患者さんを紹介して下さいます。
そしてそれがうわさで広まっていくと、
「あそこに行くと”何でも”一発で治るよ!!」
に変化するまでに、それほど時間はかかりません。(笑)
これはこれでもちろんありがたいんですが、そういう病気ばかりでないこともまた事実。
たとえ同じぎっくり腰であったとしても、です。
また、
「症状が取れる」
ということと、
「治る」
ということはそもそも別物である、という考え方もできます。
あまりにも無茶な生活やストレスフルな生活をしている人にとって、ある程度の症状は体からの”注意”のサインであることも多く、下手に症状だけ取ってしまえば、
もっともっと深刻な事態になるまで無理がきいてしまう、というマイナス面もあります。
自分の生活の見直しをまったく棚に上げた安易な「症状の除去」のみの追求というのは、善し悪しなのです。
「鍼の即効性」というのは、症状だけをとるとか、そういうものではないのです。
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2011.02.16
今日は、たまたま日中時間が空きました。
こういう時、最近は「奇経八脈(きけいはちみゃく)」のお勉強をしております。
・・・しかしこれ、メチャメチャおもしろい。
僕は以前書いたように、学生時代からコレに興味を持って、自分なりに色々な本を読んだり、
色んな先生に質問させていただいたりして何とかやっていましたが、今回新たに勉強し直す機会をいただいたので、
再び基本からビッチリやり直していますが、以前とは比べ物にならないぐらい面白いのです。
・・・これ、なぜでしょうか。
これは、「奇経八脈」もそうだし、それを取り囲む「周辺知識」が以前よりも数段パワーアップしているからなんですね。
(”継続は力なり”を実感しております。)
なので以前は見えてなかったものが見えるし、以前は思いつかなかった発想の転換や結びつきに出会えることがあるのです。
実はこないだの週末も、気付いたら10時間ほど座りっぱなしで、ご飯も食べずに勉強していました・・・。(苦笑)
これを清明院用語では「ZONE(ゾーン)」に入った、と言います。(笑)
・・・はてなキーワードによると、
集中力が極限を高められた時、周囲の景色や音が意識から消える状態。
スポーツの一流選手は、世界レベルの試合でゾーンの世界に入ると言われている。
とあります。
まさにこんな感じです。
今日も『周易参同契(しゅうえきさんどうけい)』の中に、興味深い記載を発見。
いやー、やめられない止まらない・・・。
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2011.02.14
昨日、2月13日に日曜日は、大阪、上本町にて行われた、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!
今回は午前中は実技訓練
「脈診(みゃくしん)」
でした。
僕は一応上級班に参加させていただき、大ベテランの、若干マニアックな先生方にご指導いただき、(笑)大変勉強になりました。
北辰会では、「脈」以外にも「舌」や「腹」、「背中」、「手足の重要なツボの状態」などを見ながら、多面的に診断していきますが、あえて「脈」にこだわって診てみるというのも、大変いい勉強になります。
それにしても、大先輩たちの超絶テクニックには、恐れ入りました・・・。
「エエ~!?その発想は無かったワー・・・。」
とか、
「このケースでこのツボにいくの??いやあーそれはハードル高いっしょ~・・・。」
とか、途中何度か試されたりしながらも、(苦笑)楽しんで勉強させていただきました。
そして午後は、昨日の目玉企画である
「陰陽論シンポジウム パート2」
でした!
この企画は、以前このブログでも紹介させていただいた、『医易学(いえきがく)』の神野英明先生と、『内経気象学(だいけいきしょうがく)』の橋本浩一先生、
はるばる・・・(その12)
(社)北辰会関東支部1月定例会 参照
そして(社)北辰会代表理事である藤本蓮風先生という、北辰会を代表する3人の臨床家による、”陰陽論”に関するシンポジウムです。
この企画は、去年の12月に行われた同じ企画のパート2です。
前回は時間が少なかったけど、今回は午後1時から4時半まで、ビッチリ時間をとっての第2弾です。
司会を務めたのは前回同様、学術副部長である堀内齋毉龍(さいりゅう)先生で、非常にサクサクとしたナイスな仕切りで、全体的にとても分かりやすいものになっていたと思います。
・・・「シンポジウム」の成功は司会にかかっている、とよく言われます。
司会がどのタイミングでどの演者から何を聞き出し、その話を誰に振るか、ということが、全体の印象を大きく左右します。
その意味でも非常にうまい司会だったと思います。
まーしかし、一つの鍼灸の研究会に、専門書の著者が3人もいて、その3人が一つのテーマについて講義し、公に語り合う、ということを実現している会はそうないと思います。(苦笑)
北辰会はこれまで「確かなこと」をやってきたし、今もやっているからこそ、どんどん全国から優秀な臨床家が集まってくるんだと思います。
それで、優秀なみんなで、もっともっと「確かなこと」をやっていったら、多くの患者さんが救われるんだと思います。
「陰陽論シンポジウム」・・・、これは今後、北辰会の名物企画となり、来年度、再来年度もあるような気がしてならないです。(笑)
(テーマと人が違うと、また全然違うものが表現できるだろうしネ・・・。)
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2011.01.25
東洋医学の聖典とされる、代表的な書(大古典)に、
『黄帝内経(こうていだいけい)』
という書物がある。
この『黄帝内経』は
『素問(そもん)81篇』
と
『霊枢(れいすう)81篇』
から成る本で、あわせて162篇もある、世界最古の医学書だ。
その『霊枢』の中の80番目に、
『大惑論(たいわくろん)』
という篇がある。
『黄帝内経』の中には多くの興味深い篇があるが、この篇もなかなか興味深い。
この篇は”黄帝(こうてい)”という王様と、”岐伯(きはく)”という名医の対話なのだが、その中で黄帝が、
「とある場所に行ったら急激に不安になってめまいがしたんだけど、どうして??」
と岐伯に聞く。
すると岐伯は、
「こうでこうでこうだからです。」
と、冷静に、考えられるそのメカニズムを述べた。
しかしそれでも黄帝は納得いかず、
「ホントにそうかなあ??その場所に、僕を不安にさせる特別な何かがあるんじゃないの??」
と聞いた。
すると岐伯はさらに、
「違います。”全然”違います。それはこうでこうでこうだからです。」
と、またもや冷静にメカニズムを説明した。
すると黄帝は、
「ふ~ん・・・じゃあこれは?じゃあこれは??」
と、不安になったり、物忘れしたり、眠れなくなったり、逆に眠かったりといった、精神的なものの影響が大きいとされる、不可解な症状について、
矢継ぎ早に岐伯に聞いていった。
それでも岐伯は、
「それはこうで、それはこうで、その場合はこうで・・・。」
と、冷静にそれらのメカニズムを粛々と、淡々と説明した。
・・・しまいには、黄帝も納得した、というお話である。
安易に神秘に寄り添い、感情的になる黄帝と、医者として、冷静、理知的に返す岐伯・・・。
これは、現代でも、よくある光景ではなかろうか。
「”大”きなと”惑(まど)”いを”論”じる」
患者さんの心理というのは、2500年前から変わっていないのでしょうかネ・・・。
(ちなみに上記の大惑論の翻訳は僕なりのものですので、若干偏ってますがあしからず。(笑))
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2011.01.24
昨日、1月23日(日)は、代々木にて行われた、(社)北辰会関東支部定例会に参加してきました!
今回は諸事情により、午後からの参加となりましたが、午後は1時からラストまで丸ごと、以前このブログでも紹介した、
『内経気象学』
鍼灸治療 内経気象学入門―現代に甦る黄帝内経による気象医学
著者:橋本 浩一
緑書房(2009-11)
販売元:Amazon.co.jp
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↑コレね。
この本の著者である橋本浩一先生による、
「内経気象学基礎・季節天候と病証予測」
でした。
左が橋本先生です。ちなみに右は北辰会、方剤学の専門家である島内薫先生・・・。
なかなか貴重なツーショットです。
教頭先生と仙人のような、まったく違う雰囲気の二人ですが、とっても仲良しであります。(笑)
橋本先生は御自身の橋本鍼灸院で院長をされながら、北辰会でも長年役員、講師をされつつ、超難関資格(合格率5%以下)である気象予報士の資格も持ち、
独自で東洋医学における気象医学の研究をされております。
コレは日本はもちろん、中国においてもあまり研究されていない分野であり、研究者や著作の少ない、大変貴重な分野です。
橋本先生は「学者」といっても過言ではないほどの、凄まじい勉強量にも関わらず、我々と同じように、毎日毎日患者さんを診ておられる、
「鍼灸臨床家」でもあります。
ここが、橋本先生や、北辰会の先生方の本当にスゴイところだと思います。
・・・東洋医学の基本である、天地自然と人間は一体不可分であるという、
「天人合一思想」
これに基づいた医学を考える場合、気象変化と疾病との関係に対する研究は欠かせません。
橋本先生の研究は、まだまだ進んでおります。
昨日の講義も、それを実感させる内容となっておりました。
これが今後もっともっと深まり、展開され、後世に残る研究成果を残すことになるだろうと思います。
そして来月は大阪で、橋本先生と蓮風先生と、『医易学(いえきがく)』の神野先生により、
が開催されます。
ま~次から次へと、注目企画が目白押しですな・・・。(笑)
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
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2012.12.23
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2014.04.26
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2024年10月の活動記録2024.11.01
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清明院15周年!!!2024.10.09
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2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
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日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
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清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!