東洋医学 伝統鍼灸 清明院

お電話

03-6300-0763

10:00~21:00(完全予約制)

休診日:日曜(土曜、祝日の診療は18時迄)
〒151-0053東京都渋谷区代々木2-15-12クランツ南新宿601
初診・再診の御予約、予約の変更、
その他お問い合わせはこちら

Search Results for: 方証相対

第26回 日本病院総合診療医医学会に登壇してきました。

2023.03.06

_20220530_183447

 

 

 

 

清明院では現在、求人募集しております。

 

本物の鍼灸医学の世界を、我々と追求してみませんか?

 

募集内容の詳細はこちら

 

 

 

 

**********************************************************************************************
  にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

   ↑↑↑         ↑↑↑
こちらを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 

 

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

 

2.18(土)~19(日)の二日間、宇都宮で行われた第26回、日本病院総合診療医学会にて登壇させて頂きました!

 

 

今回の大会テーマは「DIAGNOSTIC EXCELLENCE 総合診療、これからの診断学」ということで、大会長の志水太郎先生が、日経メディカルのインタビューに

 

「診断学の未来を創る、歴史的2日間にしたい」

 

とまで仰っている本大会の末席に加えて頂いたことを、大変嬉しく思います。

 

 

時間枠は19日の最後、シンポジウム「東洋医学、とても役立つもう一つの診断学」というテーマで、いつもお世話になっている長崎の寺澤佳洋先生を座長に、

 

清明院初代研修医、三井記念病院の増田卓也先生との三人でやりました。

 

 

いわゆる日本漢方の中心的な考え方である「方証相対」と、中医学の基本的な考え方である「弁証論治」を、西洋医学の診断学における「System 1」「System 2」「Pivot and Cluster Strategy:PCS」と対比させながら説明する、という試みでした。

 

 

巷では、脈も舌も腹も診ずに、また「東洋医学的な問診」もかけずに、西洋医学的な病名や症状のみから、安易に漢方を処方したり、西洋医学的な治療が行き詰まっているからと言って、

 

「まあ漢方でも・・」

 

とか、

 

「漢方ぐらいしか・・」

 

と、いわゆる「病名漢方」「症状漢方」「でもしか漢方」みたいな出され方が横行し、挙句の果てにはその考え方で濫用されたエキス製剤が枯渇するとか、有害事象が発生するという事態に陥り、

 

生薬資源の無駄遣いが囁かれる現代日本において、こういうシンポジウムがなされたことは、大変喜ばしいことだと思います。

 

 

当初は、同時刻に別の会場でやっている講義も非常に強力であることから、100人くらい入る教室で、5人とかしか来なかったらどうしようか・・・、とか言っていたんですが、

 

意外と、数十人もの先生方に熱心に聴きに来ていただき、質問も活発に出て、講演後は多くの先生方と名刺交換し、学会後にメールのやりとりで繋がることが出来て、

 

やはりリアル開催の学会は良いなと、再認識しました。

 

 

今回は他にも、増田卓也先生は一般発表(Best of Best Abstracts)でも「東洋医学の臨床推論―診断学を駆使した弁証論治を目指して―」というタイトルで発表なさり、

 

清明院二代目研修医、丸山晃央先生はポスター発表で「東洋医学的なアプローチが奏功した9歳女性の起立調節障害の一例」を私と連名で発表なさり、

 

(一社)北辰会の小児科医である、和歌山の児玉和彦先生は初日の最後に「小児・青年期の診断」というテーマで御講演なさいました。

 

 

皆さん爆裂してて、最高でした。

 

 

私もこの業界に入って23年になりますが、医師の学会に朝からフルで参加したのは初めてのことで、何から何まで、大変刺激的でした。

 

 

やはり、本当に患者さんのことを考えるなら、東洋医学と西洋医学は積極的に組むべきですね。

 

 

多くの臨床医の、学会での姿に触れることが出来たのは、私にとって大変貴重な経験になりました。

 

 

この学会に登壇するのは去年の夏以来2回目なんですが、今年は他にも、西洋医学の学会で登壇することがありそうです。

 

 

まあこうやって、少しづつでも理解者を増やし、患者さんのために、組める人と組んでいきます。

 

 

 

 

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 

 

 

 

 

 

 

日本東方医学会「次のステップを目指す中医学研修講座」を聴講しました。

2021.05.25

_20210523_003146

 

 

 

清明院では現在、求人募集しております。

募集内容の詳細はこちら

 

 

 

**********************************************************************************************
  にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

   ↑↑↑         ↑↑↑
こちらを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 

 

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

 

5.22の土曜日の夜に行われた、日本東方医学会「次のステップを目指す中医学セミナー」を、オンデマンドで聴講させて頂きました!!

 

(あとから見れる、オンデマンド配信最高!!)

 

 

今回の講師は、私も所属してお世話になっております、日本中医薬学会の会長である平馬直樹先生

 

 

この講座には、数年前から何度か参加させて頂いており、これまで、平馬先生の講義は臨床的なものが多かったのですが、今回の講義内容は

 

「日本の中医学の受容と現状」

 

ということで、まさに日本の中医学需要~発展の生き証人、中心人物の一人である平馬先生から、貴重な話が伺えると思って、謹んで拝聴いたしました。

 

 

聴かせて頂くと、まあ当たり前ですが、平馬先生は日中の歴史の把握力がハンパないです。(゜o゜)

 

 

事実に基づき、時代時代のあらゆる出来事をキチッと把握しておられ、その知識量、整理され具合に圧倒されました。

 

 

また、日本も中国も、朝鮮半島も、そういった各時代の流れ、出来事の影響を受けながら紆余曲折を経て今がある、ということがよく分かりました。

 

 

この講義では「中医学の受容と現状」と言っても、現、中華人民共和国建国以降、1950年代以降の、いわゆる「”現代”中医学」のみをもって語るのではなく、

 

『黄帝内経』以来の2000年以上に渡る日中の医学史における交流から、非常に丁寧に説いておられました。

 

(主に日本にスポットを当てて、三世紀の弥生文化から現在までを2時間で語るとは・・・、意表を突かれました。)

 

 

先生も講義の最後に述べていたように、「日中医学交流史」がキーワードだと思いましたね。

 

 

また、江戸期の思想空間をある意味で支配した「儒学」や、それ以前の「仏教」、そのどちらにもかかわる「禅」というものにも触れておられ、

 

よく「日本漢方は方証相対」「中医学は弁証論治」と、ステレオタイプに語られるけど、その単純な分類の背後にある膨大な歴史的変遷と、

 

歴代の医家による真剣勝負の歴史の一端がよく分かりました。

 

 

また近代日本において「東京臨床中医学研究会」という研究会があり、これは今でもあるのですが、そこの元会長が、今私がお世話になっている長瀬眞彦先生が後を継いでおられる、

 

吉祥寺中医クリニックの初代院長である張瓏英先生であったりと、知らなかった事実がたくさんありました。

 

 

永久保存版的内容だったので、何度か視て、まとめノートに落とし込んでおこうと思います。

 

 

・・・まあ、あまりマニアックになっても仕方ないのですが、この医学をやる上では、歴史に対する理解は重要と考えています。

 

 

 

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 

 

 

 

 

 

「太極」「無極」の意味 8

2019.09.23

20190916_211723.JPG

 

 

 

清明院では現在、院内診療、訪問診療ともに多忙のため、求人募集しております!

 

 

募集内容の詳細はこちら!!

 

 

 

**********************************************************************************************
  にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

  ↑↑↑        ↑↑↑
こちらを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 

 

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

これまでのお話し

 

「太極」「無極」の意味    

「太極」「無極」の意味 2 

「太極」「無極」の意味 3      

「太極」「無極」の意味 4 

「太極」「無極」の意味 5   

「太極」「無極」の意味 6

「太極」「無極」の意味 7    参照

 

 

さて、続きいきましょう!!

 

 

◆戴震の気一元論。

 

 

「太極」「無極」の意味 2に、『道教事典』に書かれてある「太極」の意味の変遷を書いたが、ここに、

 

18世紀に清代考証学の大成者と言われる戴震(1723-1778)が出て、「存在の根源を気に求める思想」を決定的にした。

 

とある。

 

 

まあ、歴史的には王夫之さんから戴震さんの流れで、朱子さんの「理気二元論」の考えにさらに批判が加わって、

 

「理よりも気!」

 

「気こそは動き(自然界の運動)であり、存在の根源!!」

 

という理解が決定的になっていったようです。

 

 

さてこの、戴震さんの「気一元論」というのはどんなもんなんでしょ??

 

 

気のことを考える時の決定版的書籍である東京大学出版会『気の思想』には、戴震さんが

 

「気化流行、生々して息(や)まざる」

 

という表現を好んで用いたことを挙げ、戴震さんが「理」によって規定を受けない気の自己運動を認め、たえず運動することこそ気の本質的な性格とし、

 

静止することよりも運動することの方に大きな価値を認め、かつ生命(自然)を大いに尊重する、という思想を表明した、としています。(P475)

 

 

つまり、有形(形而下)も無形(形而上)も、一切は気の動きであって、気のその場その時でのありように名前を付けたのが「理」であるとし、

 

このように定義すると「気」を離れて「理」は存在しえない、ということになり、「理」よりも「気」を優先する立場をとりました。

 

 

・・・とあります。

 

 

ホントは戴震の論と王夫之の論をもっと精査しなきゃならんけど、この戴震さんの考え方に、北辰会の「気」解釈はかなり近いと言えるんじゃないでしょうか。

 

 

因みに、江戸期、京都の儒学者である伊藤仁斎(1627-1705)戴震よりも約70年も早く、朱子の理気二元論を批判し、この「気一元論」を唱え、

 

後世に大きな影響を与えています。

 

伊藤仁斎という人物       参照

 

 

後世に大きな影響を与えたということと、先見性という意味でも、伊藤仁斎の功績は非常に大きいと評価すべきでしょう。

 

 

伊藤仁斎の後、このブログでも何度も出てきている香川修庵、後藤艮山、並河天民、吉益東洞といった著名な医家が出てきて、いわゆる古方派医学が台頭し、

 

「一気留滞説」「万病一毒説」などの、日本的といわれる「万病一元論」とでも言うべきもの提唱し、医療界にある種の革命を起こしていきました。

 

香川修庵という人物

後藤艮山という人物

墓マイラー 59 並河天民先生

吉益東洞(よしますとうどう)について      参照

 

 

 

約300年前の日本、江戸期のこの動きの延長線上に、現代でもよく言われるような

 

「中医学の弁証論治か、日本漢方の方証相対か。」

 

みたいな問題があることを考えると、ここらあたりの理解は非常に重要なことだと思いますね。

 

「弁証論治」を含む記事

「方証相対」を含む記事   参照

 

 

次回、「太極」を図示した「太極図」に注目してみましょう。

 

 

 

続く。

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 

 

にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 

「エキテン」清明院サイト

 

 

清明院オフィシャルサイト

 

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

「察証弁治」と「弁証論治」 2

2016.11.30

20161115_010313.jpg

 

 

**********************************************************************************************
       にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
   ↑↑↑        ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

前回のお話

 

「察証弁治」と「弁証論治」  参照

 

 

 

◆「察証弁治」と「方証相対」

 

 

「弁証論治」と言えば、「証を弁えて、論理的に治療する」一連の過程を言い、それは、現代中医学の基本になっています。

 

 

その現代中医学は、今や世界の東洋医学教育のスタンダードになってきました。

 

(というか、なっています。)

 

 

1840年のアヘン戦争以降、1955年くらいまで、約百年かけて、それまでの長ーい歴史をよく踏まえつつ、「弁証論治」という考え方が中国国内で形成されていくときに、

 

日本の医学の影響はなかったかと言うと、僕は少なからず「あったのではないか」と思っています。

 

 

◆参考 

 

「現代中医鍼灸学の形成に与えた日本の貢献」真柳誠

「中医学から見た日本漢方」平馬直樹

「曲直瀬道三の察証弁治」熊野弘子

「曲直瀬道三の察証弁治と中国医学の受容」熊野弘子

 

 

 

中国では戦乱の度に重要な医学書が散逸するのに対し、日本には重要な医学文献がいい保存状態で多く残っており、幕末の日本の医学者たちの文献学が世界最高峰であったのは、

 

森立之しかり、渋江抽斎しかり、このブログで紹介した通りです。

 

森立之という人物

墓マイラー10

渋江抽斎という人物

墓マイラー 25 渋江抽斎先生   参照

 

 

 

もともと、「弁証論治」と似たような考え方で、日本にあったのが曲直瀬道三(1507-1594)の「察証弁治」という考え方です。

 

 

でもまあ、曲直瀬道三の師匠である田代三喜(1465-1544)の、そのさらに師匠は中国人と言われています。

 

(諸説あるようですが。。)

 

曲直瀬道三(まなせどうさん)について

NHKに曲直瀬道三が参上!!

田代三喜(たしろさんき)という人物  

ツムラメディカルトゥデイ「漢方医人列伝 田代三喜」遠藤次郎 参照

 

 

要は、日本と中国は昔から、お互いに影響を与え合いながら、日本の医者も、中国の医者も、臨床現場、医学教育現場において、よりよいものを作ろうと工夫してきた歴史があります。

 

 

ところが、曲直瀬道三「察証弁治」は、難解であったのか、あまり日本の医家には定着せず、その後登場する医学界の革命児、吉益東洞(1702-1773)あたりから始まる、

 

「古方派」という学派の「方証相対」という考え方の方が、一般的には定着していったような歴史があります。

 

吉益東洞(よしますとうどう)について 参照

 

 

漢方家でない私が語るのは僭越なんですが、この「方証相対」という考え方は、要するに

 

「〇〇湯で〇〇という症状が治せる」

 

あるいは

 

「〇〇という症状が揃えば〇〇湯が効く」

 

という考え方だそうで、悪く言えば短絡的であり、今日よく批判の対象として問題になる

 

「症状漢方、病名漢方、症状配穴、病名配穴」

 

の根本的な原因である、という批判もある考え方ですが、一方で、分かりやすい、現場で運用しやすい、ピタッとハマれば特大ホームラン!

 

という側面もあるようで、現場の医師に好まれた歴史があるのでしょう。

 

 

この「弁証論治派」「方証相対派」の対立は、中国でも日本でも、未だに”一部では”続いていると言ってもいいと思います。

 

 

・・・うーん。

 

 

どうなんだろう。

 

 

 

仲良くやった方がいんじゃないすかね。。。(苦笑)

 

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 

清明院オフィシャルサイト

 

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 RSSリーダーで購読する

ブログ内検索
おすすめ記事一覧
カテゴリー
最近の投稿