東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「肺」って何ですか?(その11)

2010.09.19

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これまでのお話・・・


「肺」って何ですか?(その1)

「肺」って何ですか?(その2)
「肺」って何ですか?(その3)
「肺」って何ですか?(その4)
「肺」って何ですか?(その5)
「肺」って何ですか?(その6)
「肺」って何ですか?(その7)
「肺」って何ですか?(その8)
「肺」って何ですか?(その9)
「肺」って何ですか?(その10)

 

☆「肺の臓」と「排便」


皆さんは毎日、あるいはきちんと定期的に排便してますでしょうか?

人間の体内には、必要なモノと不要なモノがいつも混在しておりますが、不要なモノが停滞してはいけません。

不要なモノが停滞すれば、当然病気になります。

だからどんどん捨ててかないと!

余分なモノも、気持ちも考え方も。


辛い過去でさえも。(笑)

 


・・・前回、”肺とお水”というテーマで、人間の「余分な水分排出機構」のお話をしました。


つまり、主たるものは「発汗」、「排尿」、「排便」の3つですね。


そしてその3つともに、「肺の臓」が深く関わるよ、というお話をしました。


ここで、余分なものを「水分」という風に限定すれば、この3つの中では「排便」は相対的に脇役になります。


しかしこの「排便」というものにも、「肺の臓」は大きく関与します。

東洋医学的に、「排便」が直接行われるところと言えば「大腸の腑」です。


「大腸の腑」については、後ほどまた簡単に解説しようと思っていますが、基本的には上から送られてきた”飲食物のカス”の中から、

まだ”使いシロのある”お水や栄養分を取り出し、カラダに取り込み、最終的な”カス中のカス”を、体外に”大便”として排出する、

という働きを持っています。


実は「肺の臓」は、この「大腸の腑」の働きを、体の上部から大いに助けています。

では、どう助けているかと言うと、「肺」って何ですか?(その6)で述べたように、「肺」は「胃」と協調して、

”気を下に下に降ろす”

という大事な仕事を担っています。

 

ですので、大腸が便を排出するのも最終的には「下に」ですから、この「肺」と「胃」の助けがないと難しい、ということになります。

 

このようにして五臓六腑は、それぞれが極めて有機的に、密接に絡み合って、外界との

”動態的な陰陽バランス”

を非常に絶妙にとってくれているのです。

 

 


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「肺」って何ですか?(その10)

2010.09.12

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「肺」って何ですか?(その2)
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「肺」って何ですか?(その4)
「肺」って何ですか?(その5)
「肺」って何ですか?(その6)
「肺」って何ですか?(その7)
「肺」って何ですか?(その8)
「肺」って何ですか?(その9)

 

☆「肺」と「お水」

一般によく言われることに、

「人間の体の約60%は水分!!」

という言葉がありますよね?


今年の夏も、熱中症で多くの方が亡くなりました。


だからこの言葉を、つい最近聞いた人も多いのではないかと思います。

暑くて汗をかき過ぎて、しまいには脱水症状を起こすと、場合によっては生命が危ない。

だから人間の健康は、一つには、この水分の出納(出入り)がうまくいっているかどうかにかかっている、と。

(・・・ただ、だから誰も彼もガンガン飲め、というのは、いかにも短絡的で僕は嫌いなんですがネ。)

僕もこのブログで、以前から再三、東洋医学における「水分」と「健康」の関わりの重要性を説いてきました。


患者さんの質問
たくさん飲んだ方が健康に!?
どうしてムクむの?
どうしてムクむの?(その2)
「湿熱」について
「脾」って何ですか?(その5)   などなど参照


これらを読んでいただくと、


量的に余分なお水、あるいは質的に偏ったお水、あるいはその両方
   ↓
胃腸に入る
   ↓
受け止めきれない(うまく捌ききれない)
   ↓
体内に余分なお水の停滞発生
   ↓
胃腸および全身の働きが弱り、諸症状発生

 


・・・という、簡単なメカニズムがご理解いただけるんじゃないかと思います。


このメカニズムから言えば、お水と直接関わるのは、五臓六腑で言うと「脾胃」や「小腸」「大腸」であり、他の臓腑はあまり関係ないようにも思えます。

しかし、そんなことはないのです。


「余分なお水」と「脾胃、腸以外の臓腑」は大いに関わります。


・・・「めちゃめちゃ」関わります。(笑)


ではどう関わるのか、という問題です。


人間に備わった、主な「余分な水分排出機構」というのは即ち、「発汗」、「排尿」、「排便」ですよね?


このうち、特に中心になるのが「排尿」と「発汗」ですよね?

例えば、「肺」って何ですか?(その6)で述べたように、「肺の臓」には、気を降ろす働きがあります。


気を降ろし、全身に気をくまなく巡らせる、というのは、肺の重要な働きでしたよね?


「気を降ろす」ということは、最終的には「下焦に降ろす」と考えていただいて差し支えない。


ということは、

「下焦に存在する”腎の臓”や”膀胱の腑”に降ろす」

と考えてよい。

「腎と膀胱」の重要な働きの一つは、

「尿を作って(溜めて)体外に排出すること」

です。

カテゴリ 「腎・膀胱」 参照

 

この働きに大きく関わる(助ける)のが、実は、”気を降ろす”働きを持った「肺の臓」なんですよ。


・・・そして、「発汗」ですが、発汗するところはどこかと言えば当然「皮膚」でございます。

「肺」って何ですか?(その7)で述べたように、その皮膚(皮毛)をつかさどるのは「肺」でございましたよね?


さらには、「余分な水分排出機構」の中では脇役である、「排便」に関しても、実は「肺」は大きく関わります。

 


長くなってきたので、その話は次回・・・。(笑)

 

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