東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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日本東方医学会に行ってきました!! その1

2018.02.26

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清明院では現在、院内診療、訪問診療ともに多忙のため、求人募集しております!

 

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2.24~25の土日は、東京で行われた日本東方医学会に参加してきました!!

 

 

土曜の夜は、熊本赤十字病院の加島雅之先生による講義「救急で使える中医学」

 

 

加島先生はこの病院の内科と総合診療科で副部長をなさっている、頭脳明晰な、素晴らしい先生です。

 

 

話も上手で、非常にわかりやすいです。

 

 

加島先生とは、去年熊本で行われた日本中医学会で初めてお目にかかりましたが、時間がなく、ご挨拶できておらず、

 

その後、石川で行われ日本伝統鍼灸学会の際にも時間がなくご挨拶できず、という感じだったので、今回こそは、と思っていました。(笑)

 

 

今回は、講義でも質問させていただくこともできましたし、講義後の懇親会でもお話しさせていただくことができ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。

 

(去年の心残りが解消されましたネ(^^♪)

 

 

・・・まあ、病院での東洋医学の実践は、東洋医学的な所見に加えて、西洋医学的な所見や病態把握も同時に、即時的に追うことができ、

 

西洋医学的に打つ手なし、と完全に分かった上で治療に入れるので、僕らからすると羨ましい側面もないではないです。

 

 

ただ、あくまでも常に西洋医学的な標準治療が優先され、それでダメだった場合に中医学、漢方、という流れになるので、

 

そこは僕らとの違いですね。

 

(しかもここに鍼灸を積極的に入れた方がいいと思いますが、そこはなかなか難しいようですね。。。)

 

 

僕らのところには、時に西洋医学的な標準治療よりも東洋医学、鍼灸を選択する患者さんが見えます。

 

 

そこで安定的な効果を得ることができれば、むしろ東洋医学の方が標準治療になるのに、と思うことも少なくないです。

 

 

まあそういうことは、これから徐々に徐々に、ってところなんでしょう。

 

 

今回の講義では、急性疾患、急性症状ほど、弁証と治療が分かりやすい、と仰ったのが印象的でしたし、五苓散に対する考え方などは、

 

さすが現代の医師!と思ってしまいました。

 

 

他にも、ここには書ききれないほどの示唆をいただきました。

 

 

加島先生には、今後も日本の東洋医学を、陰に陽に、牽引していってほしいと思います。

 

 

続く

 

 

 

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暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 3

2018.02.16

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前回のお話

 

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 2   参照

 

 

では続きいきましょう。

 

 

◆暈厥の弁証

 

 

暈厥には、どんな証が考えられるかというと、以下の通り。

 

1.気虚

2.血虚

3.血気上逆

4.肝陽上亢

5.痰濁上擾

6.暑熱

 

『症状による中医診断と治療』には、以上の6つが挙げられています。

 

(成書によっては、多少多かったり、少なかったりする場合があります。)

 

 

1.2.は虚証、3.4.は肝の病変、5.6.は実証です。

 

 

臓腑では「肝の臓」の異常が中心であり、病態に虚実あり、ということですね。

 

 

だから、一口に暈厥とっても、治療法は、倒れたメカニズムによってそれぞれです。

 

 

もし失敗すれば悪化して、深刻な状態になることも考えられます。

 

 

ですので、やはり「的確な診断」が重要です。

 

 

・・・で、こないだの先輩のケースはどれに該当するかな~・・・、と考えていく訳ですが、ここ(成書)に挙げられているのはあくまでもひな形的なパターンの羅列であって、

 

これらが時には複合的に、あるいはここに書かれていないパターンでも、暈厥は起こってきます。

 

 

ですので、あまり上記の弁証分類に縛られ過ぎて、無理やり当てはめて考えるのも、失敗のもとだったりします。

 

(教条主義を排す、ってやつね。)

 

 

また北辰会方式としては、どういった機序(病因病理)で、上記の証による暈厥に至ったのか、の把握が重要でしょう。

 

(これは、予後にも関わるからです。)

 

 

まあ、あくまでも実際の体表所見、当日の患者像を参考に、何が起こったのかを考えるべきだと思います。

 

 

そういったことを十分に鑑みつつ、慎重に考えると、あの日、その先輩は倒れる直前に、ホテルの豪華な食事を、普段よりも多くとり、普段ほとんど飲まない酒(ビール)も多く飲んでいました。

 

(瓶ビール二本ほどかな?)

 

 

この時点で、脾胃に常ならぬ負担を強いていたことは十分に考えられます。

 

(飲食不節→湿困脾土、湿熱中阻、脾失健運、胃失和降などの”病因→病理”が考えられます。)

 

 

しかも朝から早起きし、熱海への移動疲れもあったことと思いますし、研修会ですから、精神的緊張もあったことと思います。

 

(睡眠不足→気虚や血虚、新幹線での長時間同一姿勢、精神的緊張→肝鬱気滞、気滞血瘀などが考えられますね。)

 

 

しかも倒れる直前に、露天風呂にて長湯をしている。

 

 

長風呂では、肉体的緊張は緩み(理気活血疏肝)つつも、あまりに長ければ、疲労(気虚や血虚)は助長される面があります。

 

 

また、冬場の露天風呂ですから、そこで風寒邪を感受した可能性もある。

 

(その場合は気が急激に上逆傾向になります。)

 

 

ただ、横で見ていましたが、湯舟には肩まで浸かっておりましたし、一緒に入っていて、そこまで風も強くなく、冷たい風を受けていた感じはしませんでしたね。

 

(そして、風呂から上がった瞬間、一瞬”左に”フラッとよろめいたのが少し気にはなりました。)

 

 

風呂場での会話にも特に参加しておらず、そこで何か七情が乱れるようなことはなかったのではないかと思います。

 

(これは推測ですが。)

 

 

その後、脱衣所で急に後ろにバターンと倒れた時、すぐさま駆けつけて脈を診ていた先生が、

 

「沈んで細くて堅いけど、力はあります。重按がやや弱いです。」

 

と仰っていました。

 

 

この脈は、その後すぐに意識がついた時、その瞬間に、緩みながら浮いてきたそうです。

 

 

ここで、気虚や血虚の暈厥では、顔面蒼白、脈無力が特徴で、肝の病変や暑熱では顔面紅潮が特徴ですが、顔色としては、土気色、という感じで、蒼白でも紅潮でもなかったですね。

 

 

 

また、血虚で倒れると、目が落ちくぼんで輝きがない、というのが特徴のようですが、倒れた瞬間、目は一点を見つめ、妙にギラっとしていました。

 

 

血気上逆では歯を食いしばるのが特徴ですが、口は開いて、歯は食いしばっていなかったです。

 

 

倒れた時に上腹部を触った先生は、極端に冷えていたと仰っています。

 

 

また、ご本人が意識がついてから、

 

「倒れる寸前に悪心がして、気付いたら倒れていた。」

 

と仰っています。

 

 

舌診は、意識がついてすぐの舌は舌背が紫暗、舌腹は淡白傾向、特に舌下静脈が淡白気味だったようです。

 

(血虚と瘀血の所見が両方出ていますが、血虚が本と診てとれますね)

 

 

これらの情報を総合すると、成書の分類からいけば、5.の痰濁上擾が中心でありつつも、背後に若干、2.の血虚があるのでは??となります。

 

 

さて、これを治療して、今後同じ状況にさらされても、暈厥を起こさない体にするにはどうしたらいいでしょうか。

 

 

 

続く

 

 

 

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「弁病」について

2018.02.05

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中医学の用語の中に

 

「弁病(べんびょう)」

 

という言葉があります。

 

「弁証」と紛らわしいね~~(~_~;))

 

 

これは読んで字の如く、

 

「東洋医学的な”病名”を”弁(わきま)える”」

 

ということです。

 

 

中医学では、例えば喘息のことを

 

「哮喘(こうぜん)」

 

と呼んだり、胃痛のことを

 

「胃脘痛(いかんつう)」

 

と呼んだり、顔面神経麻痺のことを

 

「口眼喎斜(こうがんかしゃ)」

 

と呼んだりと、言わば、

 

「東洋医学における固有の病名」

 

というものがあります。

 

 

これが分かれば、その病名や症状には、どういった「病因病理」や、どういった「証」が考えられるか、ということが、ある程度、場合によっては一気に、絞り込むことが出来ます。

 

「病因病理」を含む記事

「弁証」を含む記事     参照

 

 

清明院に、初診予約の電話がかかってきたときに、西洋医学的な病名や、メインになる症状をお聞きするのは、それさえ把握できていれば、来院される前に、

 

中医学ではどのような「病因病理」「証」が考えられるのかを、あらかじめ問診を担当するスタッフが予習しておくことが出来るからです。

 

(もちろん、必ず中医学の成書に強引に当てはめて考えるわけではないですよ。参考にする、ということです。)

 

 

言わば、東洋医学的な「鑑別診断」「除外診断」が相対的に容易になるわけですね。

 

 

丸腰でいくよりは、自信もって臨めますし、対策も立てやすくなります。

 

 

またもちろん、西洋医学の病名の中には、東洋医学では未だに概念が整理されていないものもあります。

 

 

そういう場合は、西洋医学的な病名をそのまま「弁病名」とすることもあります。

 

 

こういうことをコツコツやっていくと、いずれ西洋医学の先生方ともコミュニケーションがとりやすくなると思いますね。

 

 

このようなことから、

 

「弁病」を踏まえ、

 

「弁証」を踏まえ、

 

「病因病理」の把握をして、

 

常に優先順位を考えて治療を進める、これが、

 

「北辰会方式の弁証論治」

 

をやっていく上では欠かせないのです。

 

 

 

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(一社)北辰会スタンダードコース東京会場に参加してきました!!

2018.01.30

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1.28の日曜日、高田馬場で行われた(一社)北辰会スタンダードコース東京会場に参加してきました!!

 

 

・・・というか喋ってきました!!(笑)

 

 

今回私が喋った内容は

 

「病因病理チャート図作図」

 

です!!

 

 

北辰会では、症例をやる上で、その患者さんの「証」を弁え(弁証)、「東洋医学的病名」を弁え(弁病)、「病因病理」を明らかにします。

 

「病因病理」を含む記事

「弁証」を含む記事     参照

 

(そういえば弁病について書いてなかったですね、そのうち書きましょう。)

 

 

そして、その患者さんの「病因病理」、つまり病の東洋医学的なメカニズムを、チャート図として描ける能力を身に付けることで、東洋医学的な論理的思考に基づいた治療を進めることが出来ます。

 

 

僕が今から15年ほど前、初めてだか、二回目だかくらいに藤本漢祥院に研修に伺ったとき、いきなり蓮風先生から

 

「おいお前、今日の初診患者の問診を取ってみろ!」

 

と言われ、

 

「え、俺がですか・・・?」

 

・・・と、ビビりながらも問診を取って、カルテを提出すると、

 

「ふん、まあまあやな、ではこれの病因病理図を書いて今夜までに提出しろ!」

 

と言われ、当時、先輩の力も借りながら、どうにか書き上げて提出したことがありました。

 

 

その時に、完成した病因病理図をサッと見て、

 

「こういうのがパッパッと出来るようにならなアカンぞ。」

 

と言われたのをよく覚えています。

 

 

先生は当時、僕の論理的思考力を計っていたのかもしれません。

 

 

・・・ともかく、この技術は何気に非常に重要です。

 

 

これがないと、訳の分からない治療に終始することになりかねません。

 

 

東洋医学は感覚的なものだからとか、感覚の世界だからと良く言われますが、全くの感覚、技術だけの世界なんであれば、学問の部分がここまで残っていないでしょう。

 

 

気や経絡や五藏六府といった、古代中国人の自然哲学に立脚した人体の生理学、病理学、医学理論に、ちゃんと一定の再現性、普遍性、客観性が認められるから、

 

今日まで支持されてきたのでしょう。

 

 

だから、その理論に則って、最大限論理的に治療を進めましょう、というのが北辰会の立場です。

 

(もちろん西洋医学の見識も参考にしますし、協力関係でいたいということは言うまでもないですが。)

 

 

そのためにはこの「病因病理図作図能力」が必須です。

 

 

・・・というお話でした。(笑)

 

 

どの程度伝わったか分かりませんが、アンケートを待ちます。

 

 

 

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(一社)北辰会スタンダードコース大阪会場に行ってきました!!

2018.01.23

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21日の日曜日は、大阪で行われた北辰会の定例会に参加してきました!

 

 

今回の内容はすべて座学!(*‘∀‘)

 

 

朝から鍼灸大仙堂院長、山本克仁先生による講義「問診」

 

 

山本先生は僕と同世代、非常に気合いの入った、素晴らしい臨床家です。

 

 

初診時の問診が細かい、そして長いことで知られる北辰会方式

 

 

その意味は何なのか。

 

 

実践に即した、非常に分かりやすい講義でした。

 

 

午前の途中からは風胤堂院長、油谷真空先生による講義「体表観察」

 

 

油谷先生は、素晴らしい臨床家でありながら、森之宮医療大学の講師。

 

 

『臓腑経絡学』の主編でもあります。

 

 

膨大な内容でしたが、非常に分かりやすいお話と資料でしたので、話の速さについていけなかった人は、あとで何度何度も繰り返し見て、学習されるといいと思います。

 

 

最後は藤本玄殊堂院長で、北辰会副代表、藤本新風先生による講義「病因病理チャート図作図」

 

 

北辰会方式では、精緻な「問診」「体表観察」で集めた情報を東洋医学的に解析し、病の東洋医学的なメカニズムである「病因病理」を踏まえて、

 

現時点での病の本質である「証」を明らかにして、治療を開始します。

 

 

そして、その病因病理をチャート図化します。

 

 

これが書けるようになると、非常に正確な弁証論治が出来るようになります。

 

 

この日はホント、北辰会方式の流れを網羅的に説明した、非常に貴重な3講義だったと思います。

 

 

全てEラーニング用に撮影したようなので、北辰会方式のエキスパートを目指す会員諸氏は、是非何回も何回も見て、まとめ直すべき内容だと思います。

 

 

因みに今週末、同じタイトルでの講義が、東京でも行われます。

 

(案内はこちら!僕も喋ります!!)

 

 

ぜひお越しを。(^_-)-☆

 

 

 

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小児への対応

2018.01.08

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赤ちゃんから小学生まで、小児の患者さんが意外と多い清明院。(笑)

 

 

鍼の神が、

 

「竹下は小児の臨床を勉強しなさい。」

 

と仰っております。(苦笑)

 

 

ありがたいことです。<m(__)m>

 

 

彼らには当然、理屈は通じません。

 

 

弁証も、体表観察が勝負です。

 

(もちろん親御さんから問診は取りますが。)

 

 

ホントに奥が深いなあ、と思わされることが多いですね。

 

 

そのセッティングでやるだけに、成人の臨床では見えないことがハッキリ見えることがあります。

 

 

向こうはほぼ、こっちの意念だけを見てるように思います。

 

 

白衣脱いだって、泣かれる奴は泣かれるだろうね。(笑)

 

 

因みに清明院では、東洋医学に理解のある小児科を紹介させていただくこともあります。

 

 

ちょっと今年は、小児科の先生の臨床を見学したいと思っています。

 

 

今年もやりたいことがあり過ぎるなあ。。。

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。7

2017.12.14

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これまでのお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2

「紅汗」について考えてみましょう。3

「紅汗」について考えてみましょう。4

「紅汗」について考えてみましょう。5

「紅汗」について考えてみましょう。6  参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨不可發汗病脉證并治第十五.」の条文

 

 

さて、ここには

 

「動氣在右.不可發汗.發汗則而渇.心苦煩.飮即吐水.」

 

と、出てきます。

 

 

簡単に訳しますと、

 

「腹診して、おへその右側に堅さや動悸などの異常が出ている人を、発汗させてはいけない。発汗させると鼻血が出て喉が渇いて、胸が苦しくてイライラし、

 

水を飲んだらすぐに吐いてしまう。」

 

となります。

 

 

誤治を戒めているわけです。

 

 

恐ろしいですねー。( ゚Д゚)

 

 

おへその右側に異常があるお腹については、鍼の聖典として有名な『難経』の16難の中に出てきます。

 

 

引用しますと、

 

「假令得肺脉.・・・其内證.齊右有動氣.按之牢若痛.・・・有是者肺也.無是者非也.」

 

と出てきます。

 

(中略しています。)

 

 

簡単に訳しますと、

 

「脈診をして、肺が病んでいるとしたら、・・・おへその右側に気の動きの乱れがあり、堅くて、圧すと痛む。・・・これがあってはじめて肺の病と言える。」

 

となります。

 

 

ある種の肺の病に対して、発汗させるということは、かえって肺を傷めてしまい、良からぬ変化が起こるぞ、ということです。

 

 

・・・ただ、この記載はあまり杓子定規に、教条主義的に扱うべきではなく、場合によっては発汗させることで回復する肺の病もあるんじゃないかと思います。

 

 

肺の病で、しかもおへその右側に異常があるものは、発汗法を用いる時には注意が必要、と思っておけばいいでしょう。

 

 

弁証上は肺の陰虚がないかどうか、ですね。

 

 

肺病は非常に繊細さが要求されるというのは、日常の臨床で良く思うことです。

 

 

 

続く

 

 

 

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12.3(日)北辰会本部会で急遽「奇経八脈」を喋ることに。。

2017.11.12

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来月、12.3(日)に、大阪で北辰会本部スタンダードコースの定例勉強会が行われます。

 

 

なんとそこで、急遽

 

「奇経八脈解説シリーズ①」

 

を喋ることになりました!!

 

 

この講義は、当初は藤本新風副代表が喋る予定になっており、僕的には楽しみにしていたのですが、奇経八脉の基礎編、総論は、私が5年ほど前に関東支部で喋った内容で、

 

ほぼ網羅出来ているのではないか、ということで、スタンダードコースだし、本部では超久々の奇経講義ですし、奇経シリーズの第1弾ですので、つい昨日、

 

急遽代わりに私が喋ることになりました!

 

(苦笑・・・むうー、新風先生の奇経講義、聴きたかったなー。でもまあ、それはシリーズの次回にお預けということで。。。)

 

北辰会HP スタンダードコース大阪会場 カリキュラム 参照

 

過去ブログ カテゴリ 経絡(奇経八脈) 参照

 

 

・・・「奇経八脈」については、学生時代から非常に気になっております。

 

 

学生時代、とある先生に質問した時、

 

「竹下君、奇経治療の特徴は即効性だよ。」

 

と言われて、当時、

 

”鍼灸治療の劇的な効果”

 

とか、

 

”どう考えても鍼灸が効いたとしか考えられない即効性”

 

というのが、患者さんにも、他の医療者にも、鍼灸治療、東洋医学を認めてもらう上で非常に重要なキーワードだと思っていた僕は、この

 

”奇経八脈”

 

”八脈交会八穴”

 

というものに非常に注目するようになりました。

 

 

なぜ、奇経治療は即効性が得られるのか。

 

 

そして、近代の柳谷素霊先生以降の、色々な文献を漁っては、自分や先輩の臨床と照らし合わせながら、自分なりに考えてきました。

 

北辰会では、

 

「臓腑経絡弁証」

 

は行っていますが、この弁証、経絡弁証の中にあってもおかしくない、

 

「奇経八脈弁証」

 

というものは、やっていません。

 

 

ですので、今のところは、奇経の病と、正経の病を弁別した治療は、やってはいません。

 

 

・・・というか、治療は少数鍼(ほぼ一穴)で弁証論治、多くの場合、一穴で本治か、標本同治をやってしまうスタイルである北辰会としては、

 

正経治療とか、奇経治療という風に、いちいち分けていません。

 

 

では、奇経をどう位置付け、どう理解して臨床に運用しているのか。

 

 

現時点での見解はあります。

 

 

そこから先は、これからのテーマでしょう。

 

 

その方向性を匂わせることが出来れば、と思います。

 

 

 

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日本東洋医学会関西支部例会に参加してきました!!

2017.11.07

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11.5の日曜は、大阪で行われた(一社)日本東洋医学会関西支部の例会に参加してきました!!

 

再び関西へ 参照

 

 

今回驚いたのは、まず会場が立派!(グランフロント大阪)そして人数が多い!!

 

 

同学会の関東甲信越支部の例会には何度か参加したことがありますが、あんなに参加者が多かったことはありません。

 

 

若いドクターも多く、大いに活気を感じました。

 

 

やっぱり東洋医学は関西の方が盛んなんでしょうかねえ。。。(~_~;)

 

 

今回は午前中は症例発表の嵐。

 

 

中でもドクターによる発表が多い中で、鍼灸師では関西の「まり鍼灸院」の院長はじめ、スタッフの方々の、症例を集積し、統計学的に解析した発表は非常に参考にする価値があるな、と思いました。

 

 

よく、鍼灸全般に対して、

 

「それ、データはあるのか??」

 

「一例じゃなくて、数で物言えよ!」

 

「鍼灸は効くんだろうけど、エビデンスが弱くてね―」

 

という指摘は常にあります。

 

 

今後も付きまとうでしょう。

 

 

それに対して、どういう形であれ、似た症例、似た症状を、データを集めて、統計学的な解説、解析を加えて公に出す、というのは、一定見習うべき姿勢だな、と思いました。

 

 

もちろん、EBM懐疑派の意見も理解、尊重しつつ、ですよ。

 

 

僕としては鍼灸を一人でも多くの人に信用してもらうための、一つの重要な方法だと思います。

 

 

午後は堀内齊毉龍先生による講演、

 

「ツ ボから読み解く方剤選別のヒント ~鍼灸症例の傷寒論的解析」

 

でした。

 

 

今回、久々に堀内節前回、って感じの、消去法や三段論法を使った、非常に論理的な内容でした。

 

(しかも、珍しく全編標準語!( ゚Д゚))

 

 

さすが『弁証論治のための論理学入門』の著者ですね。(^^)

 

 

この講演は、終了後の懇親会でも、多くのドクターの興味関心を引いていたようです。

 

 

ああやって、東洋医学に肯定的なドクターと鍼灸師が、傷寒論をネタに、臨床ベースで意見交換するなんてのは、非常にいいことだと思いますね。

 

 

症例にせよ、ドクターとの関わりにせよ、色々、これからへの明るい可能性を感じましたね。

 

 

さーて、僕はまずは論文を仕上げます!!

 

 

 

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「年ですかねー」

2017.11.05

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患者さんからたまに聞かれる。

 

「先生、私のこの症状、年なんですかねー・・・?」

 

と。

 

 

これ、普通に考えて、違う。

 

 

その年齢になったら、誰でもが全員そうなるならまだしも、同じ年でも、同じような環境でも、元気溌剌な人がいる以上、なぜそうなったかには、

 

個別具体的な原因と病因病理(病因病機)がある。

 

「病因病機」を含む記事

「病因病理」を含む記事 参照

 

 

それを東洋医学の立場から明確にして治療を進めるのが清明院の弁証論治の世界。

 

 

でも、この問いには、

 

「そんなことないですよ、〇〇さんのの症状の原因は△△で◇◇で・・・、」

 

という回答が正解であることは少ないようにも思う。

 

 

この発言をした背後にある患者さんの心理を酌むべきでしょう。

 

 

最近は、

 

「そんなことないですよ、でも今日は、特別に若返りの鍼しときますね。(*‘∀‘)」

 

と、答えています。(笑)

 

 

 

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