東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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漢字は簡単!?

2010.02.27

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東洋医学に基づいた治療のことを「弁証論治(べんしょうろんち)」と言います。

 

聞き慣れない、なんだか小難しそうな言葉ですよね。(苦笑)

 

 

でも全然そんなことないです。分かってしまえば、

「ああ、なんだそんなことかー。」

です。

 

 

今日は「弁証論治」の説明の前に、まずは「漢字」というものについて考えてみたいと思います。

 

東洋医学の専門用語は漢字四文字、あるいは二文字で表わされることがとても多いのですが、コレにアレルギーを感じる日本人(特になぜか鍼灸学生)が随分多いようです。

 

確かに、「なんとなく」ひらがなやカタカナ、アルファベットで書いてある文字の方が読みやすいし、スタイリッシュで近代的な感じがします。

 

しかし、日本人にとって「漢字」というのは、大変便利なコミュニケーションツールであり、表現方法だと僕は思います。

 

「漢字」というのは、一文字に色んな意味があり、それを組み合わせて二字や四文字の「熟語」を作ることで、深い意味をその中に込めることが出来ます。

 

東洋医学にはそういった、深い意味を持つ熟語がたくさんあります。それの意味を知ることで、多くの同じ道を志す先生達と情報を共有出来るようになり、

 

より良い治療法を考案することが出来ます。

 

また、「熟語」というのは要は「略語」ですから、いちいち長ったらしく言わなくても、二文字や四文字でスッキリと、複雑な状態を表現することが出来ます。

 

東洋医学を理解する上でも、長い文章を読む手間を省かせてくれます。

 

つまりわざわざ、

「証(しょう)を弁(べん)じて治(ち)を論(ろん)ずる」

というよりも、

「弁証論治(べんしょうろんち)」

と言った方が簡単じゃん!!ってことです。

 

まあ言わば、「木村拓哉」「キムタク」と言うようなもんです。

 

(笑・・・ちょっと違うかな?)

 

次回こそは、「弁証論治」のお話をしましょう。

 

 

 

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「八綱」って何ですか?

2010.02.25

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前回まで、

ⅰ.「表裏」

ⅱ.「寒熱」

ⅲ.「虚実」

という、3つのテーマについて書いてきました。

 

 

そして、東洋医学ではこれらの考え方を使って、患者さんの

「どこに(病位)」

「どういう(病性)」

病があり、

 

「その勢い(病勢)」

 

はどうなのかを、まず大まかに診断するんだよ、ということを述べました。

 


この考え方(診断方法)を、

「八綱弁証(はっこうべんしょう)」

と言い、これは東洋医学的な鍼灸治療をする上で、絶対にはずせない診断法(弁証法)の一つです。

 

 

歴史的には、清代の程国彭(ていこくほう)が1732年に撰した『医学心悟』の中の「寒熱虚実表裏陰陽辦」に説かれ、

 

その考えは1742年、呉謙『医宗金鑑』にも引き継がれ、現代中医学の弁証法の基本の一つになりました。

 


なぜ「八綱」と言うのかというと、組み合わせとして、

「表か裏か」の2、

「寒か熱か」の2、

「虚か実か」の2

を掛け合わせると2の3乗となり、2x2x2=8パターンが得られます。

 


すなわち、全部は書かないけど、「表、寒、実」とか、「表、熱、実」・・・とかって組み合わせていくと、8通りの組み合わせが得られ、

 

それを「八綱(はっこう)」と呼び、大まかに病気を分類することが出来る訳です。

 

因みに、ここでしっかりと断っておきますが、上記は私の個人的な考えです。

 

 

中医学の教科書には、どの本にも八の要素を並列に並べて、陰陽、表裏、寒熱、虚実で八綱、という風に解説されていますが、個人的には上記の説に一票、という感じなんです。

 

(何の本で読んだか忘れたけど。。(^^;))

 

 

これは私の「八」に対する解釈にもかかわってきます。

 

 

奇経八脈の八、八法の八、八卦の八にしても、やはり総綱としての「二(陰陽)」があり、それの組み合わせや現れ方の違いのために他の「六」がある、

 

と考えた方が、個人的には納得できることが多いからです。

 

(まあ些末な話っちゃ話だけどね)

 

 


患者さんの病気のパターンが、この8パターンのうちのどこに収まるか、ということは、我々にとってとても大事です。

 


なぜなら、これによって「治療の大まかな方向性」が決定づけられるからです。

 


病気というのは、患者さんが訴える、表面的な「症状」にのみとらわれて、治療や診断そのものが右往左往していては、なかなか治っていきません。

 


大事なのは、その症状を出さしめている本質は何か、要は病の本体は何なのか、ということを常に意識して治療を進めることなんです。

 


そうしないと、治るものも治らないんです。

 

 

これを中医学では「治病求本」といい、2500年前の東洋医学のバイブルである『黄帝内経素問』陰陽応象大論(5)「・・治病必求於本.・・」とある通りです。

 

 


治療を技術論と考えると、本当に治療のうまい先生ほど、この「八綱弁証」が正確で、かつブレないんだと思います。

 


・・・ですから治療経過の中で、多少の症状の増減はあろうと、方向性が正しい訳だから、結果的には徐々に徐々に、確実に治っていく訳ですね。

 

 

ここが正確であれば、術者もフラフラすることなく、一貫性のある治療を進めることが出来るわけです。

 

まあ、ちょっとこのシリーズは難しかったかもしれないけど、とても大事な考え方なので、あえて書きました。

 

・・・ところで、清明院のHPにもこのブログにも、よく「弁証(べんしょう)」とか、「弁証論治(べんしょうろんち)」という言葉が出てきます。

 

コレ、聞き慣れませんよね?次回はそのお話。

 

 

 

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1月(社)北辰会本部臨床コース

2010.01.18

17日の日曜日は、大阪で行われた(社)北辰会本部臨床コースに行ってきました!

 

今回は、諸事情があって午後からの出席となりましたが(残念)、今回も大変勉強になりました。

 

午前中は『傷寒論』(漢方、弁証論治の聖典とも言われる、東洋医学をやる上で絶対に外せない古典の一つ)のスペシャリストである、愛媛で開業されている水本淳先生による、『傷寒論』のシリーズ講義。

 

今まで全て聴講していただけに残念!後でDVDでチェックしようと思います。。。

 

午後は代表理事、藤本蓮風先生による経穴解説の講義と、講師である新田能弘先生による症例レポートと、盛りだくさんの内容でした。

 

勉強会が終わった後は、いつものように先輩方と飲み会にご一緒させて頂き、終電の新幹線で東京に帰ってきました。

 

(苦笑・・・いつもこうなっちゃいます。)

 

僕は毎月関西に出向き、この勉強会に参加しています。患者さんにはよく「倒れないでね!」と体力面を心配されますが(笑)、患者さんによりよいものを提供したい、

 

と考えた場合、本で調べて独学するのいいけど、やっぱり僕自身が尊敬する大先輩達に直接話を伺い、その場で質問する、という勉強スタイルが、僕には合うみたいです。

 

そのモチベーションがある限りは、これからも行きます!新しい情報が入ってくる度、僕の治療はどんどん変化し続けると思います。

 

(もちろん、患者さんにとっていい方向にね。)

 

結局、その試行錯誤が一番楽しいんですネ(*^_^*)これからも頑張りマス!

 

 

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「副作用」って何ですか?

2009.12.08

今日は「副作用」のお話し。

 

 

「副作用」を調べますと、(公社)日本薬学会のサイト様のこのページよると

 

病気の治療に関わる主作用に対し、それとは異なる別の作用や有害である作用のこと。

 

一般的には主作用以外の作用でも患者にとって不都合でない場合は副作用と呼ばないことが多い。

 

病気の予防、診断、治療に通常用いられる用量で起こる好ましくない反応を有害反応(adverse reaction)と呼ぶ。

 

医薬品添付文書では副作用の項目に有害反応が記してあり、一般には副作用有害反応は同じ意味として扱われている。

 

(2005.10.25 掲載)(2009.1.16 改訂)

とあります。

 


・・・なぜ、今日はこんな当たり前みたいな疑問を書いたかというと、先日患者さんから、

「漢方薬には副作用がないんですよね?」

という言葉を聞いたからです。

 

 

まあコレ、良く聞く言葉なんですが、僕は大体、

「ん~ないわけじゃないんだけど、要は西洋薬よりも体に優しいものが多いんですよ~。」

なんて答えることが多いです。

・・・しかしこれもねー、正確に答えようとすると、

「東洋医学には、もともと“副作用”という考え方そのものがないので、漢方薬を飲んで症状が変わらない、あるいは改善しないで、不快な症状が現れた場合は、

 

最悪、”間違った処方”である可能性もあります。

 


また、最初の症状が良くなって、別の症状が出てきた場合は、初診の時とは体の状態が変わったということですので、別の処方に変えてもらう必要があるかもしれません。

 

また、副作用と似て非なる考え方で”瞑眩(メンケン)”なんていうものもあります。云々・・・」


となります。

 

 

・・・なんか、小難しい感じしちゃいますよね!?

 

(苦笑・・・僕が患者さんなら、説明中に寝てしまいそうです。。。)

 


ですので、上に書いたような、ちょっとぼかしたような答え方をすることが多いんです。

 

(そもそも、薬に関して口出しできる権利は我々鍼灸師にはありませんし、業務範囲外になります。)

 


東洋医学ではいわゆる診断名のことを「証(しょう)」といいます。

 


この「証」は同じ人の同じ病気でも、その場、その時の体の状態によって変わってきます。

 


東洋医学の医者はその「証」を東洋医学独特の「診察法(四診術と言われます)」によって絞り込み、よし、現段階ではこれで間違いない!と思われる処方をします。

 


このように、「証」を考えて、論理的に治療を進めるやり方を「弁証論治(べんしょうろんち)」といいます。

 

 

要するに、その時その瞬間の患者さんの状態に合わせて、病全体の成り立ち、仕組みを意識しながら、東洋医学の世界観の中で論理的に治療を進めていくわけですね。

 


漢方薬にしても鍼灸にしても、たまにステレオタイプ的に「副作用がない」と言われる所以は、漢方薬、鍼灸を用いる際の土台となる、東洋医学自体に

「副作用という“考え方”そのものがない」

からなのであって、決して、

 

「東洋医学なら、鍼灸でも漢方でも、どんな治療をしても悪化しない」

 

とか、

 

「どんな治療内容であっても、体の害にならない」

 

訳ではないのです。

 


漢方でも鍼灸でも、「証」を間違えて処方、施術すれば、悪化することもあるし、体の害になることだって当然あります。

 

 

また、主訴(メインの症状)は取れたけど、他の症状が出てきてしまった、なんてこともあり得ます。

 


ちなみに余談ですが、たまにまことしやかに言われる

「漢方には即効性がない」

というのも、大きな間違いで、キチッと証にあった漢方薬を飲めば、飲んだその場で症状が楽になるなんてことはざらにあります。

(もちろん病気や症状によりますが)

 


中国の古典では、生半可な知識、経験の医者が治療にあたり、患者さんを悪化させてしまうことを、

「中工の害(ちゅうこうのがい)」

といって、キツく戒めています。

 


・・・ですから、漢方だから、鍼灸だから無条件にいい!というわけではなく、正確に「証」が立てられる先生が使うから、これらの効果が最大限発揮でき、その結果、

「東洋医学っていいもんだよね~。効くよね~(^O^)/」

となるわけです。

 

 

一般にしばしば言われる、

「漢方薬は副作用がないからいいんだけど、即効性がなくてね~・・。」

とかいう風に、漢方薬を間違った理解で位置づけてしまうのは大変もったいない話だと思います。

 

(副作用がない=×、即効性がない=×ですね。。。)

 

 

これを言うなら、

「間違った認識が蔓延しているんで、もっと漢方薬をビシッと使いこなせる先生が増えてくんないかな~」

と、現状を憂うのが正確な認識だと思います。

 

 

なにせ、シップやうがい薬、ビタミン剤等のサプリメントと同等に扱われる時代ですから・・・(苦笑)

 

 

ちょっと愚痴っぽくなっちゃいましたが、僕も、今よりももっともっと、「鍼灸をビシッと使いこなせる」先生になりたいと思っています。

 

 

参考資料「副作用の定義について」PDF

 

 

 


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