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「心」って何ですか?(その2)

2010.05.28

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前回のお話・・・


「心」って何ですか?(その1)

 

今日は、心の形態について考えてみたいと思います。

 

 


☆心は他の4臓と直接つながる


心の臓(類経図翼)

 

↑上の図が、東洋医学的な「心の臓」の図であります。

 

(中国明代、張景岳『類経図翼』より)


 
 
これを見ますと、心から直接4本の管が伸びていることが分かります。

 


それぞれの管は肝、脾、肺、腎という他の4つの臓に直接繋がっていることを示します。

 

この中で、「肺」とのつながりだけは他と比べて、少し違います。

 

この図に、ちょっと難しいけど、

「肺系即肺管」

という言葉が書いてありますね?

 

・・・まあ、ここは諸説あるようなんですが、要は心と肺とは、気管(空気の通り道)を通じて連結しており、

 

それ以外の3つの臓よりもさらに機能的に密接なつながりを持つ、と解釈すればよい、と思います。

 

 

 

「心の臓」は、それ以外の四臓のうち、「肺の臓」との繋がりが密接かつ特別です。

 

 

 

「肺の臓」”八葉蓮華”と言われ、蓮の花の姿で描かれるのに対して、「心の臓」”蓮の蕾(つぼみ)”として描かれます。

 

 

 

このことは、東洋医学の蔵象観自体が、仏教の影響を受けていることや、心と肺の同源性、同根性を示している示唆だと思います。

 

(私見です。) 

 

 


位置については、肺の下で膈(かく)の上、ちょうどみぞおちの少し上あたりにあるとされ、これは西洋医学の言う「心臓」の位置とほぼ一致します。

 


・・・しかしここで、東洋医学の言う「膈(かく)」というものは、西洋医学の言う、「横隔膜(おうかくまく)」とはまた違います。

 

古代の中国でも、人体を解剖する、という行為は当然ながら行われていたようです。

(『黄帝内経霊枢』経水篇(12)にすでに記載あり)

 

ですから、実際に人体を解剖してみて、西洋医学の言う「横隔膜」を目で見て、「膈」としたのでしょう。

 

しかし、そこから先は違います。

 

西洋医学の解剖学の本を見ると、「横隔膜」は筋肉であり、人間の呼吸運動に関わる、”呼吸筋”の一つであり云々・・・と出てきます。

 


つまり呼吸に関わる重要な筋肉である、という認識です。

 


これに対して東洋医学では、そうではありません。

 


まず、人体というものを働きの上から、横に三分割して考えています。

(すなわち、「膈」から上(上焦)、膈からおへそまで(中焦)、おへそから下(下焦)、という風に、です。)

 


そしてこの「膈」というものを、「膈」から下の、飲食物が消化吸収される、ある意味では汚れた世界(中焦、下焦)と、清らかな空気を吸い込む、

膈から上の綺麗な世界(上焦)とを分ける、大事な膜だ、と考えました。

 

(中焦と下焦の境界線には、膈のような物理的な境界はありません。)

 


「膈」があるから、その上に存在する「心」「肺」は特に綺麗でいられる、大便や小便のもととなるような、飲食物が消化吸収された”残りカスの気”が、

「膈」から上の世界には入ってこないのだ、と考えました。

 

面白いですねえ。。。

 

こういう発想、僕は大好きです!(笑)

 


まあいつも言うように、東洋医学は「医学」ですから、”面白い”だけでは終わりません。

 

この考え方に基づいて、鍼灸なり漢方なり、何か治療をしたら、キチッと効果があがる、言った通りになる!

 

 

患者さん喜ぶ!

 

だから、寝る間も惜しんでやる価値がある、という訳です。

 

 

・・・次回に続く

 

 

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たくさん飲んだ方が健康に!?

2010.04.18

最近、初診の患者さんで、

「水分を多く取った方が健康にいいって聞いたんで、たくさん飲むようにしてます!」

と、声高らかにおっしゃる方が多いように思います。

 

 

ここで僕が、

「ほおー、それ、誰に言われたの?」

と聞くと、

「あれ、誰だっけな・・・。」

 

とか、

「いや、何となくテレビでやってたような気がして・・・。」

とおっしゃる方が多い。(苦笑)

 


そして、そういう方に限って、症状の中に、冷え、足のむくみ、体のダルさを訴えている方が少なくありません・・。

 


あのー・・、これねえ、間違った養生法である可能性が高いです!

 


人間の体の、正常な状態の維持には、正常な物質の代謝が基本です!

 


つまり、必要なものを摂り入れて(同化)、不要なものを排泄する(異化)、コレが出来るから健康(正常な状態)を維持していけるんですよ。


しかも、その能力にはかなり個人差があります。


無駄なものを体の外へ、大便なり小便なり汗なり月経なりで排出できる力は、人によって違うんです。


もちろん、水分排出能力は人によって違う訳です。


弱い人だっているんです。


それなのに、そのキャパを超えた水分が無理やり体に入ってきたら、そういう人にとっては「無駄なお水」が体に溜まるだけです。


誰も彼も、たくさん飲めば無条件に健康になるなら、当然人類の歴史の中で、太古からの常識(健康の秘訣)になっているはずでしょ!?


・・・なってないのはどうして??


「現代人」だけは、これまでの歴史と全然違う体の機能を持ってるんでしょうか!?


・・・ちなみにこのことは、以前にも書きました。是非ご参照ください。


どうしてムクむの?
どうしてムクむの?(その2)

 

・・・まあなんていうか、自分の健康は最終的には自分で守るしかないんです。


「健康」というのは、人間が本当の意味で幸せに生きるためには、絶対に欠かせない条件だと思います。

 


雑多で根拠のない、商業ベースの怪しい情報に流されたり、浅はかな考えから、一つしかない大事な体を下手にいじくりまわして、

 

その条件を失うのは、大変な不幸だと思います。

 

 

もちろん僕と縁のあった患者さんには精一杯、治療も、アドバイスもさせていただきますが、みんなホントにこれ、よく考えて~。

 

 


お体を大切に。

 

 

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「寒熱」って何ですか?

2010.02.23

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前回に続いて、今日は「寒熱(かんねつ)」についてです。

 

人間はみんな、体に

「冷やす力」



「温める力」

が同時に備わっています。

 


だから、少々の気候変動では、健康状態が左右されることはない訳です。

 


暑ければ薄着をして、それでもダメなら汗をかいて、体内の余分な熱を漏らし、寒ければ厚着をして、それでもダメなら鳥肌を立ててガタガタ震えて、小便を出して、体を温めようとします。

 


しかし、これら二つの力のうちの、どちらかが弱ったり、元々持っているその力を超えた、激しい気候変動にさらされたりすると、病変が出現します。

 

 

要は体が「熱側に」「冷え側に」傾いてしまうのです。

 


治療にあたっては、これらがどうなっているかを考えて、崩れた寒熱のバランスがうまく調うように治療します。

 


上記の二つのうち、人体が元々持つ「温める力」が弱ったり(陽虚)、自然界の「寒さ」があまりにも強い(寒邪の邪気実)ことによって病気になったものを

「寒証(かんしょう)の病」

なんて言います。

 


この場合、温める治療が主になります。

 


「温める治療」と言うと、お灸が思い浮かぶと思います。

 


基本的にはそうですが、これは鍼でも出来ます。

 


逆に、人体の「冷やす力」が弱ったり(陰虚)、自然界の「暑さ」があまりにも強くて起こる病気(熱邪の邪気実)を

「熱証(ねっしょう)の病」

と言います。

 


この場合は冷やす治療が主になります。

 


では「冷やす治療」はどうかというと、これは東洋医学では主に鍼で行います。

 


お灸でも出来ないことはないけれど、ちょっとやりにくいのであえて初手では使いにくい、と個人的には思います。

 


もちろん上記の両方とも、漢方薬でも治療は可能です。

 


この考え方も、治療する上では外せない考え方です。

 

 

”寒熱”という相反する概念を使って、病の”性質”を考えるわけですから「病性」と言ったりします。

 


この「寒熱」(病性)に、前回書いた「虚実」(病勢)を重ねて、さらには「表裏」(病位)も重ねます。

 


こうすることで、その患者さんの

「どこが」

「どのように」

「どの程度」

悪くなっているかが、徐々に明らかになってくる訳です。

 


・・・次回は「表裏(ひょうり)」について書きます!

 

 


ドンドン行きますよ~!!

 

 

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どうしてムクむの?

2009.12.13

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先日、患者さんからこのタイトルのようなご質問をいただきました。

 


僕はこの質問にはいつも、


「ムクミっていうのは体にある余分なお水です。原因は

1.水分の飲み過ぎか、

2.余分な水分を排出する機能の低下か、

3.あるいはその両方か、

です。で、あなたの場合はですね、・・・」


という感じで、説明させて頂いております。

 

 

多くの患者さんを観察していますと、圧倒的に1.「水分取り過ぎパターン」が多いように思います。

 


現代は、「飲み物」があまりにも簡単に手に入ります。

 


家の冷蔵庫の中には飲み物があるし、もしなくても水道水が飲めるし、最悪でも、家から歩いて3分以内の位置には自動販売機があるし、

 

職場や学校にも、自動販売機が置いてあるところが珍しくありません。

 


その上、テレビの健康番組なんかで、

「毎日2リットルは飲んで脳梗塞を予防しまショー!」

なんてやってるもんだから、みんなこぞって飲みます。

 

 

一生懸命飲みます。

 

 

良かれと思って。

 


・・・結果、ダブダブの、立派にムクんだ姿になっていることが多いです。(笑)

 

 


このムクミ(停滞した水分)というものは、東洋医学的にはなかなかタチが悪くて、体を冷やし、体を重ダルくし、疲れやすくします。

 

 


ついでに集中力も奪われ、眠くてしょうがないとか、仕事に行く気が起きないとか、現代人によくある様々な症状を引き起こします。

 

 

これらは、東洋医学的に考えたらすべて当たり前のことです。

 

 


腰痛にしても肩こりにしても、マッサージに行っても全然楽にならないとか、症状を慢性化させている原因の多くがこの「余分なお水」だったりすることが多く見受けられます。

 

 


確かに、

 

「人体の60%は水分で出来ている!」

 

というのはその通りでしょうし、そう言われてしまうと、いかにも飲まないとヤバいように聞こえます。

 

 


しかし、それはあくまでも「使える」水分の話で、「使いもんにならん」水分がいくらあったって邪魔なだけです。(笑)

 

東洋医学ではこういう、体の中にある邪魔な水のことを、

 


「水湿の邪(すいしつのじゃ)」

 

あるいは

 

「湿邪(しつじゃ)」「水邪(すいじゃ)」「水毒(すいどく)」

 


などと呼んで、治療する場合には、これをいかに体から追い出すかを考えます。

 


「邪魔なお水」の出口(逃げ道)はどこかと言えば、大きく分けて3つあります。

 

すなわち汗、小便、大便です。

 

(他に呼気とか、その他の分泌物なんかもあるけどね)

 

 

東洋医学では、よく、この3つの出口からうまいこと邪魔なお水を排出させるように、治療していきます。

 


なので治療していくうちに、


「おしっこの量が増えました!」


とか、


「便が前よりも柔らかくなってスッキリ出るようになってきました!」


とか、


「以前よりも全身にじわっと汗をかくようになりました!」


という言葉が患者さんから出てくると、僕としては


「しめしめ・・・(二ヤリ)」


となる訳です。(笑)

 


ちなみに、上記のやり方は、東洋医学には無数にあり、とてもここで説明しきれるような内容ではないので、省きますが、はるか昔のお医者さん達も、

 

これにはずいぶん苦労した様子が、古典の中にも多数出てきます。

 


「ムクみ」という症状を気にされてる方は、まず自分が一日にどれだけ飲んでいるか、それに見合った量が排出出来ているか、について考えてみるといいと思います。

 


お酒もお茶もみそ汁もラーメンのスープもぜーんぶ含めて、です。

 


現代は飲食物があまりにも簡単に手に入るし、仕事など、他の事で頭がいっぱいのため、どれだけ飲んでるか、食べてるかなんて、意識にすらのぼらないことが多いんです。

 


多くの人はそれ(飲食の総量)を7、8割に減らすだけで、10日もすればムクみの改善を実感できると思います。

 

(体重も減るでしょうね)

 


あと当然、飲んでる「量」以外に飲んでるモノの「質」の問題がありますが、これについてはまた今度・・・。

 

 


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