東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「紅汗」について考えてみましょう。3

2017.12.02

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これまでのお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2       参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』「辨太陽病脉證并治中第六.」の続き

 

ここに、

 

「衄家.不可發汗.汗出必額上陷.脉急緊.直視不能眴不得眠.」

 

と出てきます。

 

 

 

簡単に訳しますと、

 

「普段からよく鼻血を出す人は発汗法で治療してはダメだよ。もし発汗させ過ぎると、額の上が陥凹し、脈は速く堅くなり、一点を見つめてまばたき出来ず、安眠出来なくなる。」

 

とあります。

 

(因みに「脉急緊」を、筋肉が引きつって固くなる、と訳すこともあります。)

 

 

「発汗させて治療する」というやり方は、『傷寒論』の中で非常に重要な治療方法なんですが、ここには、衄家(じくか:平素からよく鼻血を出す人)以外にも、

 

「発汗させてはいけない人」に関して書かれています。

 

 

例えば

 

咽喉乾燥者、淋家(小便が出にくい者)、瘡家(瘡癰のあるもの)、亡血家(失血のあるもの)、汗家(平素から汗をよくかくもの)など

 

です。

 

 

これらの患者がカゼをひいても、ヘタに発汗させると、思っても見ないような症状が出現することがあります。

 

 

カゼをひく前の体質を正確に把握することの大事ですね。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。2

2017.12.01

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前回のお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。  参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨太陽病脉證并治中第六」の条文

 

「太陽病.外證未解.不可下也.下之爲逆.欲解外者.宜桂枝湯.十四.

太陽病.先發汗不解.而復下之.脉浮者不愈.浮爲在外.而反下之.故令不愈.今脉浮.故在外.當須解外則愈.宜桂枝湯.十五.

太陽病.脉浮緊.無汗發熱.身疼痛.八九日不解.表證仍在.此當發其汗.服藥已微除.其人發煩目瞑.劇者必乃解.所以然者.陽氣重故也.麻黄湯主之.十六.

太陽病.脉浮緊.發熱身無汗自者愈.

・・・(中略)・・・

傷寒脉浮緊.不發汗.因致者.麻黄湯主之.二十一.

傷寒不大便六七日.頭痛有熱者.與承氣湯.其小便清者.知不在裏.仍在表也.當須發汗.若頭痛者必.宜桂枝湯.二十二.」

 

・・・と、ここにも鼻血ブーについて色々と書いてあります。

 

まあ簡単に訳しますと、

 

「カゼの初期で、寒気等々の初期症状がまだとれてなかったら、便を下しちゃだめだよ。桂枝湯がいいよ。

 

カゼの初期に、間違って下しちゃって治らないものは桂枝湯がいいよ。

 

カゼがこじれて、脈が浮いて堅く、汗でなくて発熱し節々が痛いもの麻黄湯がいいよ。麻黄湯を飲んでから、少しいいのに、イライラや視力の低下、

 

鼻血が出て楽になるものは、ひどく陽気が籠ってしまっているからだよ。

 

カゼの初期のもので体に汗が出ていなくて、勝手に鼻血が出るものは自然に治るよ。

 

(中略)

 

カゼひいて、汗が出ずに鼻血が出るようなものは麻黄湯がベストだよ!

 

カゼひいてこじれて、1週間ほど経って便が出ずに頭痛するものは承気湯で下すといいよ。ただし、もし小便の色が薄かったら下したらダメ!

 

で、その場合は桂枝湯がいいよ。桂枝湯を飲んでも頭痛がするものは、必ず鼻血が出るでしょう。」

 

 

まあ要は、カゼの初期、あるいはちょっとこじれたやつで、まだ悪寒や体重節痛、頭痛などの初期症状が残っていて、汗が出ないような場合に、

 

汗の代わりに鼻血が出て治る、というパターンがあることを教えてくれております。

 

 

これを東洋医学では「汗血同源」と言ったり、「紅汗」と呼んだりしています。

 

 

ただ、鼻血が出るということは陽気がひどく籠ってしまっている場合であり、汗が出るよりもアブノーマルな治癒機序、ということが分かります。

 

 

 

続く

 

 

 

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(一社)北辰会スタンダードコース東京会場に参加してきました!!

2017.10.24

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10.22の日曜日は、高田馬場で行われた、(一社)北辰会スタンダードコースに参加してきました!!

 

 

今回、午後からの参加となりましたが、台風にもかかわらず、まずまずの参加人数。

 

(60人くらい、って感じだったのかな?)

 

 

午前中は江戸川区で「江戸川鍼灸院」をやっている坂井祐太先生による「気血津液の病理」

 

 

北辰会関東支部の若手ホープ、坂井先生の講義は分かりやすいことに定評があります。

 

 

僕は残念ながら聴けませんでしたが、やはりとっても分かりやすい講義だったようです。(゚∀゚)

 

 

午後一の実技訓練は「背候診」

 

「背候診」を含む記事

スタッフブログ「背候診」を含む記事 参照

 

 

これは非常に重要な診察法です。

 

 

北辰会方式の受講生は非常に勉強熱心なんですが、勉強熱心過ぎて、簡単なものを難しく考えすぎるところがあります。

 

 

難しく考え過ぎるあまり、基本的な、簡単なことがおろそかになる。

 

 

一番見えてなきゃいけないところが、見えてない、なんていうケースがあります。

 

 

そんなことを考えながら実技指導中に、突然藤本新風副代表が。( ゚Д゚)

 

 

機動力半端じゃないですね。

 

 

最後は吉祥寺の「伝統鍼灸 月晶院」院長、佐藤達也先生による講義

 

「二便について」

 

「大便」を含む記事 

「小便」を含む記事 参照

 

 

二便は、「大きな便り、小さな便り」

 

 

東洋医学的には、体のありとあらゆることを教えてくれる、欠かすことのできない問診事項です。

 

 

佐藤先生の講義は、非常に丁寧な内容解説でした。

 

 

受講生の先生方には、何度も復習して、暗記してほしい内容ですね。

 

 

 

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治療後に発熱!これ如何に。

2017.07.30

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鍼治療後に急に発熱した!

 

 

この事実を、どうとらえるか。

 

 

どう、患者さんに説明するか。

 

 

今日はそのお話しをしましょう。

 

 

患者さんから、

 

「こないだ治療した後に高熱が出て寝込んだ!!鍼で何か体が悪化したんじゃないですか??」

 

とか、

 

「鍼して、ばい菌が入ったんじゃないですか??」

 

とか、

 

「感染症を見逃してたんじゃないですか??」

 

とか言われたら、どうするか。(苦笑)

 

 

患者さんは素人さんですから、そういう不安を持ったとしても、まったく不思議はないです。

 

 

発熱する前の鍼治療の後、

 

「もしかするとこの後、発熱するかもしれないよ。」

 

と、伝えていなかった、こちらの手落ちとも言えるでしょう。

 

 

でも、鍼してばい菌が入ったとか、鍼して抵抗力、免疫力が下がってしまって感染症になったとか、その不安をぶつけられた場合に関しては、

 

冷静に、適正に対処、フォローするべきだと思います。

 

 

患者さんが術者に訴えているのは、不安であって、悪意や敵意ではないのです。

 

(そもそも悪意や敵意がある人が治療に来ません。万が一そういう輩が来たら、それは普通にお引き取り願うか、上手にスルーしましょう。(*‘∀‘))

 

 

まず、

 

「体温計上の発熱温度」

 

というものについては、もちろん参考にはしますが、それでもって東洋医学的に診断を考えたりすることはないです。

 

 

それはそれとして、発熱しながら、その患者さんが悪寒を感じているのか、悪風を感じているのか、悪熱を感じているのか、大小便はどうで、

 

食欲はどうで、発汗はどうで、体痛はどうで・・・、という詳細な情報が重要になります。

 

 

ですので、

 

「治療後に発熱した!!」

 

ときたら、上記のような全身状態その他の方は、治療後どのように変化したかを確認し、それを的確に、可能な範囲で分析し、その上で発言する必要があります。

 

 

治療後に発熱した=いい反応

 

治療後に発熱した=悪い反応

 

どちらも上記のように即断したら間違いです。

 

 

まず、発熱する前に自分がやった治療処置に関して、

 

「東洋医学的にどう診たてて、どのような処置をしたのか。」

 

を、キチッと理解できていること。

 

 

治療直後の変化の評価に対して、自信が持てていること。

 

(これが大前提です。これが出来ない人はそもそも外感病の治療とか、まだやっちゃダメです。)

 

 

また、治療直後に、患者さん自身が何か変わったことをしていないかを確認する、これも重要です。

 

(治療とは関係なく、治療後に新たに外邪を受けている場合もあるからです。)

 

 

また、高熱が出たため、慌てて近所の病院に行った、などという場合、どのような診断をされ、どのような処方が為されたかも必ず確認しましょう。

 

 

こういうことを総合的に判断し、この術後の発熱が心配することのないものなのか、自分の手に余るものなのか、ここを判断しないといけません。

 

 

特に小児の場合は、変化が速いので注意が必要です。

 

 

小児の外感病を治療するときには、一見軽症に見えても、必ずその日の診療時間終了時点、翌朝時点まで、経時的な変化を追いましょう。

 

 

毎回、東洋医学的にきちんと診たてて、適正な治療をしていれば、治療後の発熱は、悪化の可能性は低いことがほとんどだと思います。

 

 

東洋医学的には、体温計上の発熱は、邪気と正気の争いの結果、と考えることが多く、治療によって、外邪と激しく闘争できるだけ、正気が盛り返してきた結果、

 

起こった現象である、と考えることがほとんどです。

 

 

ただ、高熱が出れば、体感としてめちゃくちゃしんどいし、40度超えてきたら意識が朦朧としてきますので、その時点ですぐに診れないのであれば、

 

西洋薬で下げれるなら下げてしまった方が患者さんとしては楽な場合もあります。

 

 

また、検査で明らかに種類が同定できるような細菌感染等であれば、抗生剤等の処置の方が早い場合もあるかもしれません。

 

 

ここら辺は、現実問題を踏まえて、柔軟に対応するべきだと思います。

 

 

 

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頭から汗が出る人 5

2016.06.29

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これまでのお話

 

頭から汗が出る人

頭から汗が出る人 2

頭から汗が出る人 3

頭から汗が出る人 4              参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

6.辨陽明病脉證并治第八.に、

 

「陽明病.下血讝語者.此爲熱入血室.但頭汗出者.刺期門.隨其實而寫之.濈然汗出則愈.」

 

と、出てきます。

 

 

これは、カゼがこじれて、体(下腹部)に熱がこもったような状態になった時、頭に汗が出る場合があるよ、と述べています。

 

 

そして、そういう時は「期門」という経穴に瀉の鍼をしろと。

 

補瀉 目次 参照

 

 

ようやく鍼が出てきましたねー(^^♪

 

 

7.また同じところに、

 

「陽明病.下之.其外有熱.手足温.不結胸.心中懊憹.飢不能食.但頭汗出者.梔子敱湯主之.」

 

と、出てきます。

 

 

これは、カゼで熱がこもったやつを治療して、まだ浅いところに熱が残っている時に、頭に汗をかく場合があることを述べています。

 

 

8.さらに、同じところに、

 

「陽明病.發熱汗出者.此爲熱越.不能發黄也.但頭汗出.身無汗.劑頸而還.小便不利.渇引水漿者.

 

此爲瘀熱在裏.身必發黄.茵蔯蒿湯主之.」

 

と出てきます。

 

 

これは、熱がこもった状態なのに、頭からしか汗が出ず、熱が深いところに籠ってしまうと、黄疸が出てしまうよ、ということを言っています。

 

 

いずれにせよ、「熱がこもっている」という状態を示唆することが多い、ということが分かります。

 

 

ただその位置や深さや程度には、色々なバリエーションがあるよ、ということでしょう。

 

 

 

続く

 

 

 

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頭から汗が出る人 4

2016.06.28

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これまでのお話

 

頭から汗が出る人

頭から汗が出る人 2

頭から汗が出る人 3   参照

 

 

4.『傷寒論』辨太陽病脉證并治下第七.の、柴胡桂枝乾薑湯方のところに、

 

「傷寒五六日.已發汗而復下之.胸脇滿微結.小便不利.渇而不嘔.但頭汗出.往來寒熱.心煩者.此爲未解也.柴胡桂枝乾薑湯主之.」

 

と、出てきます。

 

 

これは、カゼ引いてちょっと時間が経って、まだ完全に治りきってない時に、頭に汗が出る場合を述べています。

 

 

ちょっとこじれたやつです。

 

 

これは比較的よく診ますね。

 

 

5.また、同じところに、

 

「傷寒五六日.頭汗出.微惡寒.手足冷.心下滿.口不欲食.大便鞕.脉細者.此爲陽微結.必有表.復有裏也.

 

脉沈亦在裏也.汗出爲陽微.假令純陰結.不得復有外證.悉入在裏.此爲半在裏半在外也.脉雖沈緊.

 

不得爲少陰病.所以然者.陰不得有汗.今頭汗出.故知非少陰也.可與小柴胡湯.設不了了者.得屎而解.」

 

とも出てきます。

 

 

これは、カゼがこじれて、中途半端な状態になってしまった時に、頭から汗が出る場合があることを述べています。

 

 

そんな時は小柴胡湯がいいと。

 

 

小柴胡湯については、

 

「小柴胡湯」を含む記事 参照

 

 

まあここでは、深くもなく浅くもないような、中途半端な位置に熱がこもってしまった場合に、「頭汗」という現象が起こることを教えてくれています。

 

 

 

続く

 

 

 

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頭から汗が出る人 3

2016.06.26

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3.『傷寒論』辨太陽病脉證并治下第七.の、大陷胸湯のところに、

 

「太陽病.脉浮而動數.浮則爲風.數則爲熱.動則爲痛.數則爲虚.頭痛發熱.微盗汗出.而反惡寒者.表未解也.

 

醫反下之.動數變遲.膈内拒痛.胃中空虚.客氣動膈.短氣躁煩.心中懊憹.陽氣内陷.心下因鞕.則爲結胸.

 

大陷胸湯主之.若不結胸.但頭汗出.餘處無汗.劑頸而還.小便不利.身必發黄.」

 

と、出てきます。

 

 

これは、カゼに対して、間違った治療をやったら、頭から汗が出て、黄疸まで出る場合があるよ、っちゅうことです。

 

 

しかもここでは、なかなかヤバい病態の話をしています。

 

 

すぐに適切な処置を行わないと、命にかかわるケースもあります。

 

 

カゼだからと言って、ナメたらいけません。

 

 

多くの人は、現在でも、最終的にはカゼから肺炎を起こして死ぬのです。

 

 

僕も長いこと往診をやっていますので、色々な症例が頭をよぎります。。。

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

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頭から汗が出る人 2

2016.06.25

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前回のお話

 

頭から汗が出る人   参照

 

 

 

2.『傷寒論』辨太陽病脉證并治中第六.に、

 

「太陽病中風.以火劫發汗.邪風被火熱.血氣流溢.失其常度.兩陽相熏灼.其身發黄.陽盛則欲衄.陰虚小便難.

 

陰陽倶虚竭.身體則枯燥.但頭汗出.劑頸而還.腹滿微喘.口乾咽爛.或不大便.久則讝語.甚者至噦.手足躁擾.

 

捻衣摸床.小便利者.其人可治.」

 

とあります。

 

 

まあ要は、カゼ引きで、汗かきまくって体力をかなり失ったものは、頭に汗が出る場合があるよ、っちゅうことだね。

 

 

前回は湿邪持ちの人、今回は正気の弱った人。

 

 

これは東洋医学をちゃんとやっている人であれば、簡単に見分けることが出来るでしょう。

 

 

 

 

続く

 

 

 

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頭から汗が出る人

2016.06.24

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蒸し暑い日々が続いています。

 

 

皆さん、汗がベタベタして、イヤでしょ!?(笑)

 

 

東洋医学では、汗の出方と性質と、出た後の変化を問題にします。

 

 

患者さんから聞いていると、全身、色々な部位から汗をかく人がおります。

 

 

患者さんの中で、

 

「頭だけから妙に汗が出るー( ゚Д゚)」

 

と仰る人がいます。

 

 

さてこれは、東洋医学的に考えると、どういう現象か。

 

 

まずは弁証論治の父、張仲景(150?-219)先生『傷寒論』に聞いてみましょう。

 

 

1.辨痓濕暍脉證第四.に、

 

「濕家之爲病.一身盡疼.發熱.身色如似熏黄.濕家.其人但頭汗出.背強.欲得被覆向火.若下之早則噦.

 

胸滿.小便不利.舌上如胎者.以丹田有熱.胸中有寒.渇欲得水.而不能飮.口燥煩也.

 

濕家下之.額上汗出.微喘.小便利者死.若下利不止者.亦死.」

 

と、出てきます。

 

 

まあ要するに、「湿邪」を体にため込んでいる人は、頭に汗かくよ、って話です。

 

(笑・・・端折り過ぎか。)

 

 

こういう人は、胃腸を弱らせると、体の状態が余計に悪化し、頭の汗が止まりません。

 

 

 

続く。

 

 

 

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牛蒡茶の効能

2015.06.30

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今日、腎透析中の患者さんがこんなことを言いました。

「先生、牛蒡茶(ごぼうちゃ)を飲むようにしたら便通が調子いいです!」

と。

・・・ほほー。

牛蒡茶というのは、ちょっと前に

”牛蒡茶若返りダイエット”

なんつって、例によって女性誌なんかで紹介されて、少しばかり話題になったことがあります。

これは、牛蒡をささがきにして、乾煎りして煮出したものです。

食品としてよく使う、牛蒡の根っこの部分は、生薬名では牛蒡根(ごぼうこん)と呼ばれ、その効能は

「祛风热,消肿毒治风毒面肿(風熱邪をとって、腫れや毒、特に顔の腫れをとる)」

ということになっております。

発汗させたり、利尿させることで、毒素を排出したりします。

漢方薬では牛蒡の種の方がポピュラーで、

”牛蒡子(ごぼうし)”

と呼んで、風邪や熱邪や湿痰をとったり、大小便の出が悪い時などに、よく用います。

五臓で言うと肺と胃に作用し、邪気を発散したり、冷やし、降す作用も持っています。

病気で言えば咽痛とか乳腺炎、皮膚炎なんかに応用されます。

(もちろん、本気でそういったものを治すなら自己判断ではなく、東洋医学のプロに処方してもらいましょうね。)

 

参考 『中医臨床のための中薬学』


思いがけず、治療のヒントになりました。


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