東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「寒熱」って何ですか?

2010.02.23

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前回に続いて、今日は「寒熱(かんねつ)」についてです。

 

人間はみんな、体に

「冷やす力」



「温める力」

が同時に備わっています。

 


だから、少々の気候変動では、健康状態が左右されることはない訳です。

 


暑ければ薄着をして、それでもダメなら汗をかいて、体内の余分な熱を漏らし、寒ければ厚着をして、それでもダメなら鳥肌を立ててガタガタ震えて、小便を出して、体を温めようとします。

 


しかし、これら二つの力のうちの、どちらかが弱ったり、元々持っているその力を超えた、激しい気候変動にさらされたりすると、病変が出現します。

 

 

要は体が「熱側に」「冷え側に」傾いてしまうのです。

 


治療にあたっては、これらがどうなっているかを考えて、崩れた寒熱のバランスがうまく調うように治療します。

 


上記の二つのうち、人体が元々持つ「温める力」が弱ったり(陽虚)、自然界の「寒さ」があまりにも強い(寒邪の邪気実)ことによって病気になったものを

「寒証(かんしょう)の病」

なんて言います。

 


この場合、温める治療が主になります。

 


「温める治療」と言うと、お灸が思い浮かぶと思います。

 


基本的にはそうですが、これは鍼でも出来ます。

 


逆に、人体の「冷やす力」が弱ったり(陰虚)、自然界の「暑さ」があまりにも強くて起こる病気(熱邪の邪気実)を

「熱証(ねっしょう)の病」

と言います。

 


この場合は冷やす治療が主になります。

 


では「冷やす治療」はどうかというと、これは東洋医学では主に鍼で行います。

 


お灸でも出来ないことはないけれど、ちょっとやりにくいのであえて初手では使いにくい、と個人的には思います。

 


もちろん上記の両方とも、漢方薬でも治療は可能です。

 


この考え方も、治療する上では外せない考え方です。

 

 

”寒熱”という相反する概念を使って、病の”性質”を考えるわけですから「病性」と言ったりします。

 


この「寒熱」(病性)に、前回書いた「虚実」(病勢)を重ねて、さらには「表裏」(病位)も重ねます。

 


こうすることで、その患者さんの

「どこが」

「どのように」

「どの程度」

悪くなっているかが、徐々に明らかになってくる訳です。

 


・・・次回は「表裏(ひょうり)」について書きます!

 

 


ドンドン行きますよ~!!

 

 

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7.9(土)18時から「Dr’s Prime Academia」で喋ります!

2022.07.07

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清明院では現在、求人募集しております。

本物の鍼灸医学の世界を、我々と追求してみませんか?

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7.9(土)の夜18時から、ドクターズプライムさんの企画で、

 

「東洋医学へのいざない 診察編②-舌診―」

 

という内容でオンライン講義致します!

 

(因みに無料です。)

 

 

お申込みはこちらから!!

 

(見逃し配信はありますが、オンデマンドではなく、後日決まった日時に再配信、という形になるそうです。)

 

 

前回までは「医師の勉強会」というタイトルの講座だったのですが、今回からは「Dr’s Prime Academia」という、カッチョイイ横文字の講座名に変わったそうです。

 

 

これにより、これまでは一回一回申し込みする必要があったのが、アカウントを作成すれば毎回ログインして視聴することできるようになったようです。

 

 

 

 

西洋医学では、舌癌の有無などを中心に、口内炎や歯周病など、口腔内の病変を察知し、あるいはそれを通じて全身性の疾患を疑う目的でなされる、口腔内の視診の一環としての舌診。

 

 

それに対して東洋医学では、舌の観察を通じて、なんと「全身の状態」を把握します。

 

 

しかもここでいう「全身の状態」というのは、

 

「八綱弁証レベルにおける陰陽の偏差(とりわけ寒熱を中心に)、また、全身における気血津液の偏在状況、流動状況、五臓六腑の病理状況、病邪の判別、また、それを通じて生命力(胃の気)の盛衰など」

 

という意味です。笑

 

 

まあ要は東洋医学における舌診というのは、舌を診ただけで、全身の生理状況、病理状況その他を、一括して診んが為になされるものであります。

 

 

先日書いたように、脈診もそうでしたね。

 

 

今回はそんな深遠な「東洋医学的舌診の世界」のエッセンスを、医師の先生方向けに、極力要約して噛み砕いてお伝えしようと思います。

 

 

内容は東洋医学ビギナーの医師の先生方にアジャストします。

 

(今回からは、リアルタイム参加は医師、医学生の方のみで、それ以外の方は後日アーカイブ配信、という形に、今のところはするようです。)

 

 

 

お楽しみに!!!

 

 

 

 

 

 

 

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(一社)北辰会、第12回古典ライブを視聴しました。

2022.06.17

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6.5(日)の朝に行われた、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴しました!!

 

 

今回も岡本一抱(1655-1716)『万病回春病因指南』を題材に、「嘔吐・翻胃(おうと・ほんい)」というテーマでの講義でした。

 

 

これねー、意外と多いんです。

 

 

特に若い人で。

 

 

最近も、消化器内科の先生から、比較的若い患者さんの「FD(Functional dyspepsia 機能性ディスペプシア)」の患者さんを紹介して頂き、何例か診ているところです。

 

 

実は僕自身も、20代のある時期に、一過性でしたが、嘔吐癖のようなものがついてしまったことがあって、以前はお酒を飲んでも相当飲まなければ吐くことはなかったのですが、

 

少し飲んだだけで吐くようになり、酒を飲んでいなくても常に悪心があるような状態となり、結構苦労した思い出があります。苦笑

 

 

また、患者さんでは、もう10年以上前ですが、すい臓がんの末期の患者さんで、亡くなる寸前まで診させてもらった患者さんでしたが、最後はもう黄疸が出て、嘔吐が止まらず、

 

吸い飲みの水や、自分の唾液を少し飲んだだけでも真っ黄色の胆汁まで吐いてしまい、非常に可哀想だったのをよく覚えています。

 

(まさに今回の講義で言う”翻胃”、”上膈”の病の状況だったんでしょうね。)

 

 

このように、軽症から重症まで、非常に様々な思い出がよぎる嘔吐ですが、今回の講義では「胃の冷え」に注目しつつ、「脾胃は寒熱の偏りを嫌う」ことに着眼せよ、という内容で、非常に参考になりました。

 

 

具体的には、嘔吐を治す時に、もし胃の冷えが原因のものであれば、生薬では生姜や山椒が重要になるということです。

 

 

酒ばっか飲んで嘔吐する人に、乾姜を使うことが重要とは、湿熱や湿痰を攻下する事ばかりを考えていた、20代の頃の僕にはほとんどない視点でしたね。笑

 

(・・・あの当時、とある有名な漢方の先生が、僕に対して温剤を処方した意味が、少し分かりました。)

 

 

まあ、平たく言えば、吐くことによって邪気を排出する側面と、吐くことによって正気が傷られる側面があり、そのバランスをよく考え、かつ、吐くことの原因を慎重に追及しないと、なかなか治らないよ、ってことですね。

 

 

あとは、酒飲んだら、基本的には運動と利尿が重要で、むやみに下したらいけないよ、とか、奥村先生が以前から盛んに研究されている「膜原」に対する理解、というのも、重要な指摘ですね。

 

 

やはり膈膜ライン、帯脈ライン、その中心にある胃土エリアは重要だ、というところに行き着きますね。

 

 

また、今回も奥村先生の古典研究の精緻さが光っており、日本の江戸期の古典の中に引用されている、中国の古典にさらに当たって、その文章の内容の違いから、

 

各時代、各国の先生方の考えを類推するという、ベーシックだけど非常に重要な研究方法で、いつもながら、頭が下がる思いがしました。

 

 

こうやって、臨床上よくある症状でも、歴史を掘り下げると、非常に奥が深いことがよく分かりますね。

 

 

なお、本ライブ配信は北辰会会員限定企画です。

 

 

これを機に入会の方はこちらからぜひ!!

 

 

 

 

 

 

 

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日本東方医学会、次のステップを目指す中医学研修講座を視聴しました!!

2021.08.02

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多忙により少し時間が経ってしまいましたが、7.24(土)に配信された日本東方医学会次のステップを目指す中医学研修講座を視聴しました!!

 

 

当日聴けなくても、あとから追っかけ視聴できる素晴らしさ、有り難さ。

 

 

オンライン講義最高!!(*‘∀‘)

 

 

今回のテーマは小林瑞(みずほ)先生「厥陰病を考える」

 

 

私は傷寒論と言えば、古くは蓮風先生のほくと誌上での『傷寒論講義訳考』、最近では水本先生のシリーズ講義で学ばせていただいている訳ですが、

 

色々な講義の中でも、あまり「厥陰病」に光が当たることはなく、今回とても楽しみにしていました。

 

 

小林先生の所属されている藤門会(とうもんかい)という漢方の研究会は、東洋医学の業界では大変有名で、創始者の藤平健先生は、医大生時代(1939年)に、

 

現在も続く千葉大医学部の東医研を創部された先生です。

 

 

藤門会は、現会長の頼建守先生は清明院のすぐ近くでクリニックをやっておられるので、大変お世話になっております。

 

 

小林先生も、清明院から徒歩2分の位置にある、つるかめクリニックに勤務されているようです。

 

(恥ずかしながら存じませんでした。。。)

 

 

今回の講義は、非常に素晴らしかったです。

 

 

まず、小林先生の声がハキハキしており、非常に聞き取りやすい。

 

 

また、「厥陰病」というテーマで資料を調べていくときに、まずは自身の所属している会の見解から始まって、次に日本漢方全体の見解、中医学の見解、

 

さらには江戸期の医家、とりわけみんな大好き内藤希哲(1701-1735)、宇津木昆台(1779-1848)、浅田宗伯(1815-1894)などの幅広い医家の見解を集めておられ、

 

さらにその上で、近現代の発表も踏まえ、さらに自身の症例(経験)を重ねて考える、という、臨床家としてお手本となるような調査研究の進め方だと思いました。

 

 

小柄な女性の先生なのですが、すごいパワーを感じました。

 

 

質疑応答の際の、長瀬先生とのやり取りも仲良さげな感じで微笑ましかったですね。

 

 

日本漢方と中医学は仲が悪い、とか、相容れない、とかいう声を聞くこともあるんですが、それは一部の話で、両先生のやり取りから、お互いに学ぶところがあるということがよく伝わりました。

 

 

まああまり詳しく書くときりがないので、細かくは書きませんが、北辰会では、諸説ある六経弁証の伝変法則に関して、

 

太陽病→陽明病→少陽病→太陰病→厥陰病→少陰病

 

と教えています。

 

 

ここで、陰証における厥陰病→少陰病に関してはいくつかの説明があるのですが、その一つに、

 

「厥陰はまだ少陽に転化できる可能性がある」

 

というのがあり、今回はその話がたくさん出てきたのが非常に印象的で、勉強になりました。

 

 

他にも寒熱錯雑のメカニズムにおいて少陽病と厥陰病の違いや日本漢方の認識と中医学の認識の違いとか、厥陰病における上熱下寒の「上下」の位置についてなど、

 

痒い所に手が届く内容だったと思います。

 

 

 

 

 

 

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日本東方医学会、医鍼薬地域連携研究会(DAPA)に参加してきました!!

2021.05.14

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先日、5.10の夜20時から、日本東方医学会の分科会の一つともいえるDAPA(Doctors, acupuncturists, pharmacists’ association 医鍼薬地域連携研究会)に参加してきました!!

 

(20時から21時までの短時間のオンライン講座です。)

 

 

この研究会では、医師と鍼灸師を中心に、その他薬剤師などの多職種間での、地域医療における連携の在り方を考える、というのがテーマであり、

 

必ず実際の症例を通じてそれを行う、というのがこの会のポイントだろうと思います。

 

 

今回の症例は逆子(39週)関節リウマチ

 

 

どちらも鍼灸院ではよく診る疾患で、しかも西洋医学とコラボすることになる可能性が高いものでしょう。

 

 

逆子に関しては、よく足の小指にある「至陰という経穴にお灸」をするなんていうのが、いわゆる「特効穴的治療」みたいな感じで伝わっております。

 

 

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↑↑赤いシール貼ってあるとこね。足の小指の先。

 

 

因みに、清明院にはしょっちゅう逆子の患者さんが見えますが、私は至陰の灸は滅多にやりません。(^^;

 

 

もともとは「右の」至陰で足太陽膀胱経、足少陰腎経から、結果的に命門の陽気を高める、というのが使用目標であり、メディカルユーコン『経穴解説 増補改訂新装版』では、

 

至陰で効果が出ないものは、腰の命門穴を使うという話が紹介されています。

 

 

DSC_0519

 

↑↑命門穴はここね。なんか効きそうでしょ。(^^)

 

 

また北辰会では以前から、逆子の場合に打鍼でやる手法を、蓮風先生が提案して下さっています。

 

(ここでは詳しくは延べませんが)

 

 

逆子の妊婦さんを診た場合に、腎陽、命門火の不足があれば至陰への灸法を使う可能性が出てきますが、臨床的にはそこまでのものはあまり見かけない、という印象がありますし、

 

現代では画像診断も進歩していますから、物理的に胎児に臍帯が巻き付いているパターンや、臍帯が極端に短い場合、前置胎盤など、母体側の器質的異常にも注意を払わないといけないと思います。

 

 

いずれにせよ、治療は正確な弁証に基づいてなされるべきものと思います。

 

 

因みに因みに、至陰への灸が逆子に効く、という話の正確な出典については定かでないですが、近代文藝社『鍼灸経穴名の解釈と意義』によれば、

 

中国宋代、王執中による『鍼灸資生経』(1220)や中国明代、龔廷賢の『寿世保元』(1615)に難産に至陰を使った話が出てくるようです。

 

 

『中国針灸穴位通鑑』でさらに調べますと、上記よりもさらに少し前の時代の『太平聖恵方』(992)には、すでに同じ話の記載があったようです。

 

 

また、もともとの至陰穴の穴位効能の最古の出典ともいえる『甲乙経』『明堂経』では、瘧(ぎゃく:マラリア)のような症状(寒熱往来)と、

 

頭部の症状が主であるということも、個人的には非常に重要だと思います。

 

 

さらに、原典としての『黄帝内経』『難経』における「井穴」の意味も鑑みないといけないでしょう。

 

 

もともと存在した、それらの考え方を応用して、10世紀ごろまでには、難産や胎位不正に応用的に使われるようになったのが、最初であろうと思われるからです。

 

(そもそも、逆子という概念自体、分かってきたのは18世紀後半です。しかも世界初の記述は日本の賀川玄悦(1700-1777)『子玄子産論』であります☆)

 

 

また、1952年の『日本東洋医学会誌』において、森道伯先生の弟子で産婦人科医、東洋鍼灸専門学校の校長も務めた石野信安先生が逆子の治療に関して発表したのが、日本では有名ですが、

 

石野先生は三陰交という経穴を推奨しており、その著書『女性の一生と漢方』の中で、「最近中国では至陰に灸をして効果があったという報告がある」と書いていますので、

 

「逆子に至陰の灸」を復活させたのは近代の中国なのかな、という感じがします。

 

(どなたか詳しい方、ご教示下さい。<(_ _)>)

 

 

・・・とまあこのように、特効穴というのは、なぜそこが特効穴と言われているかをよく考えて使わないと、臨床で効果を本当の意味で引き出すことは難しいと、常々思っています。

 

 

病理を分析した上で狙ってやった、ということでないと、たまたま効いたとしても、それはマグレということになってしまう。

 

 

逆子に関しては、以前このブログに何度か書きました。

 

本ブログ「逆子」を含む記事

スタッフブログ「逆子」を含む記事   参照

 

 

また今回の症例検討では、逆子に関する鍼灸治療のEBMのお話も出ました。

 

「日本医事新報社」記事 参照

 

 

まあ、産婦人科の先生の中には、「逆子の鍼灸治療は無意味だ」「ほとんどのものは自然に改善する」という主張もあるようですが、一方で、上記のような仕事があることも事実です。

 

 

こうしたことを踏まえて、安全安心で、ポジティブな気持ちで運用したいものですな。

 

 

関節リウマチについても、東洋医学では古くから「痹証」という概念でとらえ、その病態や治療法を考えてきました。

 

スタッフブログ「痹証」

院長ブログ「リウマチを含む記事」   参照

 

 

また、後ほど紹介しますが、4月から清明院に、膠原病を専門とする若い医師が研修に見えているのですが、西洋医学の方でも、治療に難渋する症例は少なくないようです。

 

 

まあ、私の経験上、逆子にもリウマチにも、鍼灸は非常に有効だと思いますので、積極的に活用するべきだと思いますね。

 

 

この会も徐々に受講者が増えてきて、発言も活発に行われ始めました。

 

 

今後、さらに盛り上げる予感を感じさせています。(^^)

 

 

 

次回は6.14(月)の夜20時から、お申し込みやお問い合わせはDAPAのFBページからどうぞ!!(受講費安いです!!)

 

 

 

 

 

 

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いやー、鍼最高。

2019.08.17

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昨日今日と、お盆明け、イイ感じの緊張感で治療に入らせていただきました。

 

 

臨床はホントに待ったナシ。

 

 

でもそれが最高。

 

 

やっている人にしか分からんね。

 

 

色々な名案が、浮かんでは消える。

 

 

暑邪傷気と腎着上焦で痰化しているのは何でか、補瀉の迎隨の考え方・・・、などなど。

 

 

この時期は水と気のバランスと位置、寒熱も含めてよく考えないと。

 

 

見えるもんも見えない。

 

 

楽勝ムードの症例で、足元すくわれる。

 

 

あらゆるリスクを考えて進めないと。

 

 

気が抜けない。

 

 

・・・けども、ありがたい。

 

 

 

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「温経湯」と「芎帰調血飲」と鍼灸と。  2

2019.07.07

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これまでのお話し

 

「温経湯」というお薬 

「芎帰調血飲」というお薬   参照

 

 

 

◆では鍼灸ではどうか。

 

 

さて、芎帰調血飲的に、肝気を動かして、結果的に血を動かす、みたいなやり方は、北辰会では非常に得意です。

 

 

なんといっても、『黄帝内経霊枢』九鍼十二原(1)の冒頭部分、

 

「・・・余欲勿使被毒藥.無用砭石.欲以微鍼.通其經脉.調其血氣.營其逆順出入之會.令可傳於後世.必明爲之法.令終而不滅.久而不絶.易用難忘.・・・」

 

と、江戸期の医家、後藤艮山(1659-1733)「一気留滞説」を大いに参考にしながら、あらゆる病における「気滞病理学説」を唱え、

 

”鍼でいかに気の停滞をとるか”

 

に腐心してきた北辰会。

 

 

肝の臓を調整する鍼灸の配穴や手法のバリエーションやその詳細については、日本(世界でも、かな?)で一番提示している流派、と言ってもいいんじゃないでしょうか。

 

 

しかし、温経湯に入っている「呉茱萸」という生薬の「暖肝」という方法は、あまりやりません。

 

(・・・というか、それを意識して治療し、よく効いたという症例の話を寡聞にして聴いたことがありません。。)

 

 

「寒滞肝脈」という、寒邪が足厥陰肝経の経脈を阻滞、凝滞させている時に使うわけなので、処方としては大衝や中封にお灸でもするんでしょうか。

 

(選択肢として、ないなあー)

 

 

ですので、実際にやっている、やったことがある、温経湯に一番近い鍼、となれば、打鍼による火曳きの鍼+上腹部への散ずる鍼なんかが相当するかね。

 

 

あるいは、ちょっと変則的だけど、照海にお灸をしてから百会を瀉すとかも、これに相当するものかもしれない。

 

 

北辰会の場合、四診の結果、虚実錯雑、寒熱錯雑でも、そこから標本主従をさらに細かく分析して、どっちに偏ってるかまで考えて詰めて、

 

よりウエイトの大きい方を攻めるのが定石なので、温経湯とビッタンコ、て感じの鍼灸治療はあまりやらないのかもしれませんね。

 

 

「暖肝」、「温肝」、ここはもう少し、実践を通じて研究した方がいいかもしれません。

 

 

漢方の方では、補肝に黄耆、温肝に鹿茸などを使うという考え方もあるようですね。

 

 

生理痛で、鎮痛薬が手放せない人で、疏肝理気する治療でなかなかうまくいかない場合に、温経湯的な考え方が突破口になるかもしれません。

 

 

 

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『素問 異法方宜論(12)』の同病異治

2019.06.27

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東洋医学のバイブル『黄帝内経 素問』の中に、「異法方宜論(12)」という有名な篇がある。

 

 

ここでは「同病異治」の道理を説いている。

 

 

「同病異治」というのは、同じ病でもいろんな治し方があるという意味で、それはどうしてか、という問題を取り上げたのがこの篇だ。

 

 

内容はいたってシンプルであり、

 

 

◆東方の民

 

→海が近くて魚と塩辛いものばっかり食べてるから、熱が籠ったり、血を病みやすく、オデキが出来る人が多い。

 

→砭石(石のメス)で切開や出血させるような治療が適してる!

 

 

◆西方の民

 

→砂漠や丘陵地帯が多く、おいしいお肉や新鮮な乳製品ばっかり食べてて太ってるので、外邪には入られにくいが、内臓を病んでいることが多い。

 

→内服薬が適してる!!

 

 

◆北方の民

 

→寒くて、乳製品中心の遊牧生活をしているため、内臓が冷えて脹満の病が多い。

 

→お灸が適してる!!

 

 

◆南方の民

 

→蒸し暑くて酸味や発酵食品をよく摂っているため筋肉の攣りや痺れが多い。

 

→鍼が適してる!!

 

 

◆中央の民

 

→四方から色々な食べ物が入ってくるので、色々なものを食べているが、苦労しないので、痿軟の病や血行不良(寒熱)の病が多い。

 

→マッサージが適してる!!

 

 

・・・で、名医というのは、これらをよく理解して、治療の大原則を踏まえて、臨機応変に対応できる先生のことです。

 

 

という内容です。

 

 

要は東西南北の民衆の生活様式に着眼し、それに応じた治療をしないとダメよ、って話です。

 

 

現代人、特に都市部で生活している人は、「中央の民」に一番近いですかね。

 

 

街中に無資格も含めたマッサージ屋さんが溢れかえっているところを見ると、納得です。(苦笑)

 

 

まあそういった中で、清明院は「鍼灸砭石担当」として頑張ります!!

 

 

異法方宜論的な、鍼灸砭石の適応症はオデキ、筋緊張、神経痛、神経麻痺、内臓の冷えから来る脹満らしい。。。

 

 

・・・まあ、よく診てます、確かに。(^^)

 

 

 

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刺激量の問題 ⑦(置鍼か単刺か4)

2019.06.19

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これまでのお話し

 

 

刺激量の問題 ①  

刺激量の問題 ②  

刺激量の問題 ③ 

刺激量の問題 ④

刺激量の問題 ⑤

刺激量の問題 ⑥          参照

 

 

◆置鍼か単刺か。  つづき

 

 

前回、置鍼時間にマニュアルや決まりはなく、各人が経験の中で会得するしかない、ということを書きました。

 

 

・・・とはいえ、『黄帝内経』の中に、もちろん一定の参考はあります。

 

 

置鍼のことは、「霊枢』九鍼十二原(1)に、

 

「毫鍼者.尖如蚊虻喙.靜以徐往.微以久留之.而養.以取痛痺.」

 

とあるように、”留”あるいは”留鍼”という文字などで表現されています。

 

 

「置鍼」あるいは「鍼を置く」というような表現は、『黄帝内経』には出てきません。

 

(因みに『黄帝内経素問』調経論(62)「持鍼勿置.」は、置鍼という意味ではないと思います。)

 

 

『黄帝内経』中の”留”を文字検索(便利ー(゚∀゚))すると、『霊枢』で146件、『素問』で57件、ちなみに鍼灸医学の聖典といってもいい『難経』では16件出てきます。

 

 

このうち、「置鍼」という意味で”留”という文字が出てくるのは、ほとんどが『霊枢』です。

 

 

『霊枢』九鍼十二原(1)にあるように

 

「毫鍼は置鍼して気を養って痛痹をとる」

 

のが、本来の毫鍼(現代の一般的な鍼治療で最もよく使われる鍼)の使い方なのかもしれません。

 

 

他に、

 

『霊枢』本輸篇(2)では冬は井穴とか兪穴に置鍼しなさい

 

とか、

 

『霊枢』四時気篇(19)では冬には置鍼しなさい

 

とか、

 

『霊枢』経水篇(12)では陽明経は多気多血だから刺鍼は深く、置鍼は長くしなさい

 

とか、

 

手の経絡は浅くて気の動きが早いから、刺鍼は浅く、置鍼は短くしなさい

 

などなど、興味深い記載がたくさん出てきます。

 

 

こういったところを細かく読んでは、季節や寒熱なども考えて、自身の臨床と照らし合わせて作っていくのが、一番正解に近いものが見えてくるのではないでしょうか。

 

 

 

続く

 

 

 

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安中散について

2019.03.02

20190120_211600.JPG

 

 

 

 

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ここんとこ、

 

四君子湯と六君子湯

平胃散について

 

という記事を書きました。

 

 

ついでなんで、中焦(脾胃)モノを、もうちょっと書いときましょう。

 

 

単純に脾胃の病と言っても、寒熱虚実、他臓腑との関わり、色々あるんです。

 

 

それをきちんと分析して、きちんとした処置をしていかなかったら、治るもんも治りません。

 

 

今日は「安中散」です。

 

 

こないだ、これを処方されている胃痛、パニック障害の患者さんが見えました。

 

 

マズマズ効いていたようです。

 

 

これも出典は中国宋代、『和剤局方』であります。

 

 

『中医臨床のための方剤学』によると、

 

組成は肉桂(桂枝)4g、延胡索3g、牡蛎3g、小茴香1g、甘草1g、縮砂(砂仁)2g、高良姜1g

 

効能は温中降気、止痛

 

主治は裏寒の疼痛

 

と、あります。

 

 

これは「温裏剤」のグループであり、『金匱要略』に出てくる、有名な「大建中湯」の附方(方意が類似している薬)として紹介されています。

 

『金匱要略(きんきようりゃく)』という書物   参照

 

 

要するに中焦を温めて寒邪を散らし、冷え痛みをとるのが方意な訳ですが、方意が似ているのに、組成はまったく違います。(苦笑)

 

 

ここが漢方の面白いところなんでしょうね。

 

 

・・・まあ、鍼灸もそうですね。

 

 

同じ効果を狙って、全然違う経穴に、全然違う鍼灸をすることは、日常的にあります。

 

 

「大建中湯」の場合は、脾胃+主に肺腎を意識しながら、急いで冷えと上逆を取りにいく方剤であるのに対して、「安中散」脾胃+主に肝を意識して、

 

長期的な冷えに対して、”理気”というアプローチをかけていますね。

 

 

鍼灸でも、大建中湯的な効果を狙うのと、安中散的な効果を狙うのとでは、配穴から手技から違います。

 

 

・・・ところで「大建中湯」は、消化器外科でエラク使われるようです。

 

 

これにも触れときましょうか。

 

(キリがねえなー(;’∀’))

 

 

 

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