東洋医学 伝統鍼灸 清明院

お電話

03-6300-0763

10:00~21:00(完全予約制)

休診日:日曜(土曜、祝日の診療は18時迄)
〒151-0053東京都渋谷区代々木2-15-12クランツ南新宿601
初診・再診の御予約、予約の変更、
その他お問い合わせはこちら

Search Results for: 奇経八脈

「東洋医学」と「数学」

2010.04.25

wp-1584969131939.jpg

 

 

清明院の患者さんは、何故か高学歴の患者さんが多いのですが、その中に、応用数理学をやっておられる方がおります。

(まあ、その方がやっておられる学問の世界なんていうのは、僕のようなズブの素人が見たら、まるで宇宙の言語のようでありますが・・。)

その患者さんと話していると、東洋医学に関する、非常に示唆に富んだ見解を得ることがあります。

(やっぱり患者さんは“先生”だね。)

この東洋医学というのは、何かと「数字」が出てきます。

「気一元の思想」の1、

「陰陽」の2、

「天地人三才思想」の3、

「東南西北」や「四神」や「四診」の4、

「五行」「五運」の5、

「六気」「六淫」の6、

「七死脈」「七竅」の7、

「奇経八脈」や「八風」や「八法」の8、

「九竅」「九宮」の9、

「十干」の10、

 


・・・などなど、挙げていけばキリがないほど、「数字」とその組み合わせのパターンで、自然界、および人体を考え尽くしています。

 


これって、単純に、なぜだろう・・・と、思いませんか?

 


まあ、古代中国人は農耕民族ですから、当然、

1.農作物の分配管理のための「計算」、

2.農地管理のための「測量」、

3.収穫時期を正確に知るための「天文学⇒暦法」

という3つの柱は、当然必要に迫られていたんであろうと思います。

 


この3つはそのまま、以下のように、数学の対象に置き換えられます。つまり・・

1.の「計算」は「量」と「構造」に、

2.の「測量」は「空間」に、

3.の「天文学⇒暦法」は「変化」に、

とね。

 


この様な考え方から、古代中国では自然発生的に

「現象を数字の変化に置き換えて、論理的に理解する」

という習慣がついていたんだと思います。

 

具体的に数学の話になると、やれ因数分解とか、展開公式とかっていう話になるけど、中国では「考え方」としては、数千年のはるか昔から、

 

生活に根付いていただろうし、詳しくはないが、実際に「算木(さんぼく)」という木を使った計算法もあったようです。

 


また、中国の数学は、西洋において数学が発展、発達する全然前から、かなり現代数学的にも正確な公式や定理が、ガンガン発表されていたようです。


現存する最も古いものとしては、『易』の洛書の魔方陣なんかが、興味深い例として有名ですね。

 


その他にも、円周率やらピタゴラスやら、大変高度な数学の問題を、西洋数学が証明する1000年以上も前から既に証明していたようです。

 

・・・ただですねー、やっぱりなんぼ美しく数学的、論理的に自然現象を切り分けてみたところで、実際の現実に起こる現象とは、若干の「ずれ」が生じることがありゃあしませんかねえ。

 


そうは言っても、一応は分けて考えなかったら、それはそれで難し過ぎますねえ・・・。(苦笑)

 

理解出来る人が限られ過ぎる、というかね・・・。

 

ここを克服(数理学を柔らかくする)する一番いい考え方として、先哲が考え出したのが、「気」であり、「陰陽論」であるのではないか、と思っています。

カテゴリ「気」

カテゴリ「陰陽」 参照

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 


   にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

清明院オフィシャルホームページ(PC)

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 

「八綱」って何ですか?

2010.02.25

_20201012_135301

 

 

 

**********************************************************************************************
     にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ
   ↑↑↑          ↑↑↑
この2つのバナーを、1日1回クリックに是非ご協力下さい!<m(__)m>

 


クリックしていただくと、ランキングポイントが上がります!!
**********************************************************************************************

 

 

 

前回まで、

ⅰ.「表裏」

ⅱ.「寒熱」

ⅲ.「虚実」

という、3つのテーマについて書いてきました。

 

 

そして、東洋医学ではこれらの考え方を使って、患者さんの

「どこに(病位)」

「どういう(病性)」

病があり、

 

「その勢い(病勢)」

 

はどうなのかを、まず大まかに診断するんだよ、ということを述べました。

 


この考え方(診断方法)を、

「八綱弁証(はっこうべんしょう)」

と言い、これは東洋医学的な鍼灸治療をする上で、絶対にはずせない診断法(弁証法)の一つです。

 

 

歴史的には、清代の程国彭(ていこくほう)が1732年に撰した『医学心悟』の中の「寒熱虚実表裏陰陽辦」に説かれ、

 

その考えは1742年、呉謙『医宗金鑑』にも引き継がれ、現代中医学の弁証法の基本の一つになりました。

 


なぜ「八綱」と言うのかというと、組み合わせとして、

「表か裏か」の2、

「寒か熱か」の2、

「虚か実か」の2

を掛け合わせると2の3乗となり、2x2x2=8パターンが得られます。

 


すなわち、全部は書かないけど、「表、寒、実」とか、「表、熱、実」・・・とかって組み合わせていくと、8通りの組み合わせが得られ、

 

それを「八綱(はっこう)」と呼び、大まかに病気を分類することが出来る訳です。

 

因みに、ここでしっかりと断っておきますが、上記は私の個人的な考えです。

 

 

中医学の教科書には、どの本にも八の要素を並列に並べて、陰陽、表裏、寒熱、虚実で八綱、という風に解説されていますが、個人的には上記の説に一票、という感じなんです。

 

(何の本で読んだか忘れたけど。。(^^;))

 

 

これは私の「八」に対する解釈にもかかわってきます。

 

 

奇経八脈の八、八法の八、八卦の八にしても、やはり総綱としての「二(陰陽)」があり、それの組み合わせや現れ方の違いのために他の「六」がある、

 

と考えた方が、個人的には納得できることが多いからです。

 

(まあ些末な話っちゃ話だけどね)

 

 


患者さんの病気のパターンが、この8パターンのうちのどこに収まるか、ということは、我々にとってとても大事です。

 


なぜなら、これによって「治療の大まかな方向性」が決定づけられるからです。

 


病気というのは、患者さんが訴える、表面的な「症状」にのみとらわれて、治療や診断そのものが右往左往していては、なかなか治っていきません。

 


大事なのは、その症状を出さしめている本質は何か、要は病の本体は何なのか、ということを常に意識して治療を進めることなんです。

 


そうしないと、治るものも治らないんです。

 

 

これを中医学では「治病求本」といい、2500年前の東洋医学のバイブルである『黄帝内経素問』陰陽応象大論(5)「・・治病必求於本.・・」とある通りです。

 

 


治療を技術論と考えると、本当に治療のうまい先生ほど、この「八綱弁証」が正確で、かつブレないんだと思います。

 


・・・ですから治療経過の中で、多少の症状の増減はあろうと、方向性が正しい訳だから、結果的には徐々に徐々に、確実に治っていく訳ですね。

 

 

ここが正確であれば、術者もフラフラすることなく、一貫性のある治療を進めることが出来るわけです。

 

まあ、ちょっとこのシリーズは難しかったかもしれないけど、とても大事な考え方なので、あえて書きました。

 

・・・ところで、清明院のHPにもこのブログにも、よく「弁証(べんしょう)」とか、「弁証論治(べんしょうろんち)」という言葉が出てきます。

 

コレ、聞き慣れませんよね?次回はそのお話。

 

 

 

読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!

 

 

 

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

 

 

清明院オフィシャルホームページ(PC)

 

清明院スタッフブログ『清明なる日々』

 

 

 

 

 RSSリーダーで購読する

ブログ内検索
おすすめ記事一覧
カテゴリー
最近の投稿