東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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Search Results for: 奇経八脈

夏井透玄『経脈図説』

2017.11.19

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いやー、奇経八脈、面白くてたまらん。(゚∀゚)

 

奇経の世界 参照

 

 

日本における奇経八脈の解説書は、意外と少ない。

 

 

有名なのは江戸期、岡本一抱『経穴密語集』

 

岡本一抱という人物

墓マイラー 6   岡本為竹先生  参照

 

 

これは中国明代の、李時珍『奇経八脈考』の解釈本だ。

 

「李時珍(りじちん)」という人物

『本草綱目』の言葉

流れの医者               参照

 

 

かつて蓮風先生もこの『経穴密語集』を北辰会機関誌『ほくと』の中で解説しておられるし、一元流鍼灸術の、伴尚志先生のサイトには全現代語訳がアップされている。

 

こちら 参照

 

 

僕もこの書には、奇経の勉強を進めていく中で、どれほどお世話になったか分からない。

 

 

実は江戸期に、もう一冊奇経について述べている書がある。

 

 

それが夏井透玄『経脈図説』だ。

 

 

この人物は生没年含め、謎に包まれているのだが、この本の跋文を書いたのが、なんとあの北山寿安だ。( ゚Д゚)

 

北山寿安という人物

墓マイラー 34 北山寿安先生  参照

 

 

江戸期の医家の中では珍しく、奇経を重視した夏井透玄と、北山寿安には親交があったらしい。

 

 

・・・いやー、これを知った時は、鳥肌が立ったよ。(゚∀゚)

 

 

奇経、やっぱたまらん☆

 

 

 

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奇経の世界

2017.11.17

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今日は朝から診療の合間にスライド作り。

 

 

12.3に北辰会本部で喋ることになった奇経八脈です。

 

12.3(日)、北辰会本部会で急遽喋ることに。。 参照

 

 

奇経に関しては、10年近く前から、何度か講義してきました。

 

 

基本的には昔喋ったスライドを見ながら、過去の自分に赤面したり感心したりしつつ、まとめています。(笑)

 

 

ほぼ出来ました。

 

 

あとは甘いところを埋めて完成でしょう。

 

 

今回は総論、しかもEラーニングとして、後世に残る講義なので、何度も見れる、巻き戻し、一時停止も出来る、ということを前提に、ちょっと情報量多め、

 

余すところなく、で行こうと思います。

 

 

これは北辰会の水本先生や、蓮風先生の発言ですが、「傷寒論は空間論」

 

 

いやー、今回は時間的に臨床的なことはあまり入れられませんが、その辺を妄想しながらやってると、奇経八脉、やっぱり面白過ぎる。。。

 

 

聴きに来る人はお楽しみに!!

 

 

今後の前振りとして、ガチっと入れときます!

 

 

 

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「気だの経絡だのなんて考え方で、病気が治るワケない。」

2017.10.06

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こないだ、学校での講義の際に、学生さんから、

 

「あなたね~、気だの経絡だのなんて言う考え方で、病気が治るわけないでしょ!」

 

と、職場の鍼灸師の先生から言われた、という話を聞きました。(苦笑)

 

 

こういうことを言う鍼灸師がいるのです。( ゚Д゚)

 

(意外と、けっこうな割合でいるかもね。(苦笑))

 

 

残念ながら、これが事実、現実なんです。

 

 

我々が、適正なプロセスを経て、学会などの場において、臨床事実をもって、論理的に一生懸命説明しても、まずそういう主張をする人たちが一枚岩になっていない上に、

 

このように、後ろから弾を撃たれることもあります。

 

(苦笑・・・なんちゅう難事業だ☆)

 

 

僕も、これまでの現場経験の中で、こういうことを言う人に出会ったことは、何回もあります。

 

 

こういう人には、事実を論理的に突きつけても、

 

「そんなん心理効果だ、プラセボだ、宗教みたいなもんだ。」

 

と始まります。(苦笑)

 

「東洋医学的な説明」

 

には、貝のように耳を閉じてしまいます。(笑)

 

 

こういう人間に遭遇した時、賢明な学生さん諸氏には、是非とも冷静に、自分の頭で考える癖をつけて欲しいです。

 

 

まず、

 

「気だの経絡だの」

 

という考え方で、本当にまったく病気が治らないならば、数千年も残らないでしょ。

 

経絡(十二正経)

経絡(奇経八脈)

経穴          参照

 

 

大体、清明院、その他我々の仕事を、実績を、どう説明するんすか・・・?

 

(宗教だってか?(゚∀゚) 無礼者め。)

 

東洋医学は宗教か。 目次   参照

 

 

でもまあ、こういうことを、思慮浅く宣ってしまう先生というのは、その先生自身がしてきた経験からすると、

 

「気だの経絡だの」

 

という考え方で実際に治せている先生に出会ってこなかった、あるいは、自分も興味を持って、一時やっては見たが、自分では出来なかった、

 

そういう、自分自身の見聞し、経験してきた事実を基に、一定の確信をもって、宣っているのです。

 

(ま、要するに偏狭なんです。)

 

 

ただ、

 

「気だの経絡だの」

 

という考え方でやっている鍼灸師の中には、そういう

 

「バッタモン」

 

みたいなのが存在するということも事実です。(苦笑)

 

 

・・・まあいいよ、俺はボチボチ、信念曲げず、やり続けます。。。(*‘∀‘)

 

 

 

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「ヨガ教室行ってもいいですか?」 3

2017.04.21

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これまでのお話

 

「ヨガ教室行ってもいいですか?」 

「ヨガ教室行ってもいいですか?」 2         参照

 

 

では続きいきます。

 

 

◆プラーナ、ナーディ、チャクラ

 

 

僕ら東洋医学が、人体における「気」の通り道として「経絡」を設定し、体表面における「気」の反応点として「経穴」を設定するように、

 

古代インドの考え方にも似たようなものがありました。

 

経絡(十二正経)

経絡(奇経八脈)

経穴         参照

 

 

ヨガの世界では、体を流れるのはプラーナ(気息)と呼ばれ、それが流れる道をナーディ(川、神経)と呼び、ナーディの大きな交差点をチャクラ(輪)と呼ぶそうです。

 

 

まあ、東洋医学から見たら

 

「似てるナー。。。」

 

って感じです。(*‘∀‘)

 

 

人体にチャクラは6つか7つあるそうで、またこのチャクラの位置が面白い。

 

 

東洋医学的に重要な位置ばっかです。

 

 

・・・で、そのチャクラを活性化すると、色々といいことがあるよ、というのがヨガの修行なんだそうです。

 

 

でもここら辺を間違えて、そういう修行で得られる体験をもって、霊力開発だとか、超能力開発だとかいう方向に行くと、おかしな話になるようです。

 

 

まあでも、ちゃんとした人たちのチャクラ活性化の方法なんてのは、鍼とも何らかのコラボができそうな話ですね。

 

 

また逆に、鍼をして、あり得ないような変化が体に起こるのは、ヨガの人達なりの説明が出来るんじゃないかと思います。

 

 

そのうちコラボしても面白いかもしれないね。(笑)

 

 

今回、ヨガのことを調べ始めたら、メチャメチャ奥が深くて、とてもまとめきれないことに気付きました・・・。

 

 

ただやっぱり調べて思ったのは、健康法としてヨガをやるのはいいけれど、しっかりとした指導者につかないと、危ない気がかなりする、ということですね。

 

 

何でも、餅は餅屋。(^^;)

 

 

・・・以下、今回覗かせていただいた参考文献を挙げておきます。

 

 

『ヨーガの思想』山下博司 講談社選書メチエ

『講座東洋思想1 インド思想』宇野精一他 東京大学出版会

『図説ヨーガ大全』伊藤武 佼成出版社

『ヨガが丸ごとわかる本』Yogini編集部 枻出版社

『ヨーガの宗教理念』佐保田鶴治 平河出版社

 

 

 

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「衛気」って何ですか? その17

2017.02.19

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これまでのお話

 

カテゴリ 「衛気」参照

 

 

 

◆営気の循環

 

 

「衛気」という言い方は、「営気」に対する言い方です。

 

 

人体には他にも、「神気」「真気」「元気」「原気」「宗気」「正気」「生気」「精気」「清気」など、働きや活躍する部位によって、

 

様々な「気」の呼び名があります。

 

 

東洋医学は意外と、それらがどこでどう関わっているのか、みたいな素朴な疑問が、未解決だったりします。(苦笑)

 

 

まあ、その辺をあまり詰めたところで、全体観を見失いがちになるだろうし、煩瑣哲学的になるからでしょうね。

 

 

生理病理を説明するのに概念を分類することは大事だけど、あくまでも「気一元」です。

 

 

・・・ともかく、「衛気」に循環経路があるように、「営気」にも、循環経路があります。

 

 

『霊枢 経脈篇(10)』というところには、営気が十二経絡を、順々に巡っている、と書いてあります。

 

 

鍼灸学校の学生は、この、各経絡を営気が流れる順番を、一生懸命覚えます。

 

 

ところが、『黄帝内経』全体を読んでいくと、『霊枢 経脈篇(10)』に書いてある、気の流れる順番が全てではないのです。

 

 

例えば、『霊枢 営気篇(16)』では、十二経+奇経八脈の任脈と督脈が入ります。

 

 

そして、『霊枢 脈度篇(17)』では、さらに奇経八脈の陰蹻脉と陽蹻脉が加わります。

 

 

脈度篇では、面白いことに男性では陽蹻脉、女性では陰蹻脉と言い、経絡の本数を(十二経絡+蹻脈)×左右ですべて合わせて28脈とし、天の星座、28宿と合わせています。

 

 

因みにこの28という数字は、暦のもとになっていると言ってもいい数字で、女性の月経もそう、月の満ち欠け、潮の満ち引き、

 

皮膚のターンオーバーのサイクル(これは諸説あるが)も28日周期です。

 

 

そしてこの考え方は『霊枢 五十営(15)』にも引き継がれておりまして、「天人合一思想」を基本とする東洋医学、東洋哲学では、

 

こうやって数字的に自然と人体を重ね合わせたりした痕跡が随所に見られます。

 

 

まあ、ここまでいくと荒唐無稽だとか、牽強付会だとか、思弁的過ぎるという批判もありますが、大事なことは、臨床で使えるかどうか。

 

 

 

続く

 

 

 

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「衛気」って何ですか? その11

2017.02.11

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これまで、このブログ上で、「衛気」に関する基本的なことは書いてきた。

 

カテゴリ「衛気」 参照

 

 

・・・で、2017年の順雪会にて「衛気について」という内容で講義する時間も頂いた。

 

 

この中で、色々と調べていて、新たな知見、今後の課題を得たので、ここにメモ的に書いておこうと思います。

 

 

◆営気に対して衛気

 

 

まずはこれ。

 

 

東洋医学をやっている人にとっては別に当たり前で、分かり切ったことで、特に重要でもないように思えるけど、実は重要だと思います。

 

 

「衛気」と言っても、所詮は「気」の一種です。

 

カテゴリ「気」 参照

 

 

それも、体内を循環し、隅々まで生命力、活力を至らせる「気」の一種です。

 

 

古代中国人は、2000年以上も前に、人間が生命を維持するのに、不可視である「気」というものが、体内を「循環」している、と説きました。

 

 

これは世界的にも、エネルギー循環生理学説の元祖、と言ってもいいようです。

 

 

そしてその「気」が循環する主要ルート(パターン)を「経絡」と呼ぶと。

 

 

そしてそのルートを12に整え、それらの相互の結びつきを考え、臨床事実と照らし合わせながら「経絡学説」として詳細に論じていった訳ですね。

 

カテゴリ 経絡(十二正経) 参照

 

 

この学説の中で、体の内側の、相対的に深い部分を巡る気のことを「営気(えいき)」、相対的に外側の浅い部分を巡り、体表面を衛(まも)る気のことを「衛気(えき)」としたわけですね。

 

 

ちょっと細かいことを言うと、この循環に、奇経八脈の任脈、督脈、陽蹻脉、陰蹻脉を加える考え方もあります。

 

カテゴリ「経絡(奇経八脈)」 参照

 

 

 

まあともかく、あくまでも「衛気」は、体内を「循環する気」という理論の枠組み内での概念であり、「営気」に対する概念、ということになります。

 

 

「衛気」について考える、あるいは語る場合に、常にこのことを前提としておいた方が良いと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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不動明王マイラー 5

2016.11.12

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前回のお話

 

不動明王マイラー 1

不動明王マイラー 2

不動明王マイラー 3

不動明王マイラー 4   参照

 

 

 

 

◆「縁日」とは。

 

 

岩波の『仏教辞典 第2版』によれば、「縁日」とは、神仏と衆生とが縁を結ぶ日、とあります。

 

 

それぞれ決まった日に特定の寺社に参詣して、神仏と縁を結ぶことによって、その功徳が生ずる、と言います。

 

 

不動明王の縁日は一般に28日と言われます。

 

(27日と言っているお寺もあるようです。)

 

 

不動明王以外に28日が縁日なのは大日如来と鬼子母神なんだとか。

 

 

・・・で、なぜ28日なのか、という話なんですが、何と答えは「不明」だそうです!!!(笑)

 

 

こういうのは、東洋医学の世界にもけっこうあるので、僕なんかは慣れっこなんだけど(苦笑)、最初に言いだした人に聞かないと分からない、

 

でもそれって一体、何千年前の人なんだ、って話なのです。(゚∀゚)

 

 

不動明王以外にも縁日はあり、5日は水天宮、8日は釈迦と薬師如来、18日は観世音、という感じなんですが、釈迦は誕生日、観世音(観音様)は前世で涅槃に入った日、

 

とか、色々言われがあるようなので、不動明王の場合も、何かしらの意味があるのではないかと思いますが、とりあえず「不明」なようです。

 

 

まあただ、8日、18日が縁日になっていることと、末広がりの「八」の神秘性から考えても、28日も何らかの縁日にしたくなる気持ちは分かります。

 

 

「八」は東洋医学でも非常に特別な数字です。

 

 

そして「二十八宿」と言えば、古代中国の天文学で28の星座を示す言葉です。

 

 

『黄帝内経素問』気府論(59)には、奇経八脈の任脈と督脈の穴数がそれぞれ28あると書いてあります。

 

(因みに現代の鍼灸学校では督脈が28穴、任脈は24穴です。個人的には督脈に天周の28、任脈に暦法の24節気の24を当ててる方がシックリきますね。)

 

 

また、『黄帝内経霊枢』五十営(15)玉版篇(60)では経脈を28(左右の十二経+任督+蹻脈)と定義し、現代中医学でも、脈状診の分類を28種類としています。

 

 

また個人的には、『難経』28難に奇経八脈の流注(設計図)が記されていることも、とても意味があるように思えます。

 

(因みに24難には三陰三陽の脈絶の論があり、ここも意味が深いと思え、『ハイブリッド難経』では24難の解説部分に、陰経の開・合・枢理論に対する割石先生の理解が書かれているので、鍼灸師は必ずチェックしましょう。)

 

 

不動明王というのは、「五大明王」の中心であり、大日如来の化身である、と言われます。

 

 

「五」も、これまた特別な数字。

 

 

イヒヒ・・・(*‘∀‘)

 

 

言ってったらキリがないね。

 

 

何やらいろいろ、妄想族の俺の頭の中で繋がってきやがったぜ・・・☆

 

 

 

続く

 

 

 

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2015年度、後期授業終了!!

2016.03.10

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3.9の水曜日で、東洋鍼灸専門学校、2015年度の後期授業が終了しました!!

 

 

・・・いやー、長かったー!!(@_@)

今回は「体表観察学」を昼夜3クラスに、「臓腑経絡学」を昼1クラスに、各クラス約20コマずつ、合計80コマの講義を終了しました!!

この、1日4コマ講義の話を受けたとき、どんなことが起こるか、楽しみとか言っていましたが、結果的には、「僕が」けっこう疲れました。

 

(苦笑・・・すなわち、まさかの”僕が疲れる”という結果が得られました。。。)

 

 

まあでも、ここに、カリキュラム内容を公開し、記念碑にしようと思います。

 

 

【昼専科、夜本科専科】

1.ガイダンス~北辰会方式概論
2.中医学概論 実技デモ
3.28脈状診 実技
4.胃の気の脈診 実技

5.舌診 実技
6.腹診 実技
7.背候診 実技
8.原穴診・八脈交会八穴診 実技
9.顔面気色診・眼診 実技

10.臓腑経絡学概論 実技
11.弁証問診①総論 実技
12
.弁証問診②各論 実技
13.弁証問診③女性カルテ 実技
14.弁証問診④男性カルテ 実技
15.刺鍼術・施灸術 実技
16
.難病症例解説 実技
17
.公開臨床①(問診)
18.公開臨床②(体表観察~治療~養生指導)

19.空間診 実技

20.爪甲診・井穴診 実技

 


【昼本科】

 

1.ガイダンス 実技

2.臓腑経絡学総論 実技

3.臓腑経絡学 肺 実技

4.臓腑経絡学 大腸 実技

5.臓腑経絡学 胃 実技

6.臓腑経絡学 脾 実技

7.臓腑経絡学 心 実技

8.臓腑経絡学 小腸 実技

9.臓腑経絡学 膀胱 実技

10.臓腑経絡学 腎 実技

11.臓腑経絡学 心包 実技

12.臓腑経絡学 三焦 実技

13.臓腑経絡学 胆 実技

14.臓腑経絡学 肝 実技

15.奇恒之腑 実技

16.奇経八脈① 実技

17.奇経八脈② 実技

18.気と陰陽論基礎 実技

19.神主学説基礎 実技

 

(昼本科については前期に体表観察学の一通りの講義が終わっているため、座学講義の後半は実技で体表観察の練習をしました。)

 

 

・・・専門家の皆さん、なかなかのラインナップでしょ??(笑)

上記講義、どのコマも、一切の手抜きナシです。

やるからにはマジです。

でもちょっと疲れたので(苦笑)、2016年度はコマ数を半分に減らして、臨んでみようと思います。

 

 

やっぱ僕の居場所は、患者前だ。

 

 

それをよく理解する上で、大変大きな半年でした。

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奇恒之腑について 5

2016.02.02

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これまでのお話

 

奇恒之腑について 1

奇恒之腑について 2

奇恒之腑について 3

奇恒之腑について 4 参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

本日は奇恒之腑のラスト、「女子胞」についてです。

 

 

女子胞というのは、西洋医学で言う”女性生殖器”のような存在です。

 

(これも厳密に考えていくと違うのですが、イメージとしてはそんな感じです。)

 

 

要は、女性独特の臓器でり、妊娠し、胎児を育てる場所のことです。

 

(いわゆる”子宮”のイメージが一番近いでしょうね。)

 

 

形としては袋状でありながら、胎児を蔵する働きがあり、妊娠していない時でも、毎月、妊娠できるように十分な気血を蔵する、

 

というわけで、風変わりな存在である「奇恒之腑」にノミネートされとる訳です。

 

 

ちなみに、男性の場合の陰嚢、睾丸、精巣を”男子胞”という言い方はしませんし、奇恒之腑にも数えられていません。

 

(男性だって精を蔵するのにねー)

 

 

これは男性生殖器には胎児を妊養する能力がないからでしょう。

 

 

女子胞については当然、『黄帝内経』に出てきます。

 

 

『黄帝内経素問』奇病論(47)には、

 

「女子胞は腎に繋がっているのだー!!」

 

とあり、『黄帝内経素問』上古天真論(1)には、

 

「14歳になると、女子胞に関わる気血が盛んになって、妊娠できるようになるのだー!!」

 

と、書いてあります。

 

 

因みに、現代日本では初潮年齢の平均は12歳ぐらいだそうです。

 

 

2500年前と比較して、二歳も違うのは、栄養状態や、セクシャルな情報の氾濫など、様々な原因が考えられるでしょう。

 

 

ともあれ、上記から分かるのは、女子胞腎の臓と非常に関わりが深く、女子が正常に発育すると、一定の年齢で、女子胞において妊娠できるようになる、ということですね。

 

 

ただ実際は、女子胞には経絡で言うと腎の臓の経絡である足少陰腎経の他にも、足厥陰肝経、足太陰脾経、足陽明胃経、奇経八脈の任脈、督脈、衝脈が入りますし、

 

機能の上では心の臓も深く関わりますので、一概に女子胞の病だからと言って、腎の臓が悪いとは即断できません。

 

 

清明院にも婦人科疾患の患者さんは非常に多いのですが、一例一例、的確な弁証論治が要求されます。

 

 

まだまだ細かいことを語りだしたらキリがないですが、「奇恒之腑」シリーズ、一先ずここまでにします。

 

 

 

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小児喘息と霊台 6

2014.04.18

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これまでのお話・・・

小児喘息と霊台 
小児喘息と霊台 2 
小児喘息と霊台 3   
小児喘息と霊台 4   
小児喘息と霊台 5  参照

 


続きいきます。

 

◆霊台の別名

実は霊台には、「肺底(はいてい)」という別名があります。

このように、経穴には、みんなが知っている名前の他に、歴史上、別名があることも多く、その名前に、非常に重い意味が込められていることも少なくありません。

ただまあ、霊台の別名である「肺底」に関していうと、場所的な意味合いが大きいと思います。

しかし、「肺底」というからには、当然「肺の臓」と関わりが深いことを意味し、まさに今回のテーマである小児喘息というのは、

「肺の臓」の病でありますから、見逃せません。

 

また、東洋医学的には、「肺の臓」の下端ということは、拡大解釈すれば「心の臓」の上端ということですから、「心の臓」とも深くかかわります。

 

因みに肺の臓、心の臓については

「肺」って何ですか?(その12)
「心」って何ですか?(その7)   参照

 


◆督脈(とくみゃく)との関わり

また、この経穴は、奇経八脈の中の「督脈」上の経穴であります。

奇経八脈については カテゴリ 奇経八脈 参照

 


色々な本に、「霊台は、督脉の気の発するところである」という記載があります。

『銅人腧穴鍼灸図経』『聖済総録』『普済方』『医学綱目』『中華鍼灸学』です。)

 


督脈というのは、簡単に言うと陰陽の「陽」の気を調整する働きを持っています。

 

その督脉の気が発する、ということは、陽気の調整に大きく関わる経穴だ、ということであります。

 

であるからして、陽気の調整がうまくいかず、熱が籠ってうまく発散できない、あるいは冷えて気の巡りが悪い、結果的に痰が生じ、

その痰が肺の臓を障害した、というようなパターンの小児喘息には、使える可能性がある、とも考えられます。

続く

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