東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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診療再開!!

2023.08.16

 

 

 

 

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清明院、お盆休みを終え、本日朝からスタッフ一同、元気に診療再開しております!!

 

 

これまでに何度か書いたけど、今年は私にとっては「後厄」の年です。

 

 

・・・まあ、諸説あるようですが、後厄が一番悪いとか。苦笑

 

 

僕の周囲の友人や先輩たちの後厄(厄年)エピソードが、実にハンパでないものばかりなので、この3年は相当ビビっています。苦笑

 

 

まあ幸いここまで、2021、2022、2023と、まあそれなりにムカつくこととか、悲しいこととかはあったけど、そこまで酷いことはないですし、

 

それなりに嬉しいことも多いので、まあ今んとこどうにかなってはいますが、残り半年弱、気を緩めないようにいこうと思います。

 

 

ところで、台風も凄いことになっていますね。。。

 

 

ハワイでは、山火事が過去最悪とか。

 

 

天人合一思想では、天(自然環境)の乱れが、人の心身の乱れになる、ということはよく言われますが、その逆はあまり言いませんね。

 

 

戦争やら不景気やら何やらが、全然好転しないように見えるここ数年、自然界の乱れは、人心の乱れなんでしょうかねえ。

 

 

 

 

 

 

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50年ぶりの強さの台風。

2019.10.12

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今回の台風19号、1958年の狩野川台風に匹敵する強さとのことで、50年以上ぶり、過去最強クラスの台風です。

 

 

こればっかりは仕方ないので、安全第一、避難しかないですね。

 

 

今日の朝一、ずぶ濡れで治療に見えた清明院の患者さん、アツい。

 

(清明院もサスガに今日は朝一のみで休診です。)

 

 

備えあれば憂いなし、停電や断水、非常食の用意等、出来るだけ備えましょう。

 

 

沿岸地域にお住まいの方は避難所へ。

 

 

・・・と、ニュースで言うようなことが一番正しいです。

 

 

まあー、それでも被害は出てしまうんでしょうね。。。

 

 

人間は自然の子供、親が不安定になったら影響受けます。(苦笑)

 

 

こないだ、東鍼校で天人合一思想の話をしましたが、大地震や大型台風が来まくるということは、人間の心身がが乱れている証左とも取れますね。

 

 

僕はこの機会に、たまりにたまった事務仕事を、全てやっつけます。

 

 

 

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また台風。。。

2018.09.29

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また台風ですな。。。

 

 

今度こそ、死者が出ないように祈ります。

 

 

被害も少なく済みますように、って感じですね。

 

 

インドネシアでは大地震。

 

 

うちの患者さんで前日までインドネシアに出張に行っておられた方もおり、間一髪でした。

 

 

しかし今年は天災多いですね。

 

 

天人合一思想からすれば、人心の乱れなんでしょうかね。

 

 

 

 

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「衛気」って何ですか? その17

2017.02.19

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これまでのお話

 

カテゴリ 「衛気」参照

 

 

 

◆営気の循環

 

 

「衛気」という言い方は、「営気」に対する言い方です。

 

 

人体には他にも、「神気」「真気」「元気」「原気」「宗気」「正気」「生気」「精気」「清気」など、働きや活躍する部位によって、

 

様々な「気」の呼び名があります。

 

 

東洋医学は意外と、それらがどこでどう関わっているのか、みたいな素朴な疑問が、未解決だったりします。(苦笑)

 

 

まあ、その辺をあまり詰めたところで、全体観を見失いがちになるだろうし、煩瑣哲学的になるからでしょうね。

 

 

生理病理を説明するのに概念を分類することは大事だけど、あくまでも「気一元」です。

 

 

・・・ともかく、「衛気」に循環経路があるように、「営気」にも、循環経路があります。

 

 

『霊枢 経脈篇(10)』というところには、営気が十二経絡を、順々に巡っている、と書いてあります。

 

 

鍼灸学校の学生は、この、各経絡を営気が流れる順番を、一生懸命覚えます。

 

 

ところが、『黄帝内経』全体を読んでいくと、『霊枢 経脈篇(10)』に書いてある、気の流れる順番が全てではないのです。

 

 

例えば、『霊枢 営気篇(16)』では、十二経+奇経八脈の任脈と督脈が入ります。

 

 

そして、『霊枢 脈度篇(17)』では、さらに奇経八脈の陰蹻脉と陽蹻脉が加わります。

 

 

脈度篇では、面白いことに男性では陽蹻脉、女性では陰蹻脉と言い、経絡の本数を(十二経絡+蹻脈)×左右ですべて合わせて28脈とし、天の星座、28宿と合わせています。

 

 

因みにこの28という数字は、暦のもとになっていると言ってもいい数字で、女性の月経もそう、月の満ち欠け、潮の満ち引き、

 

皮膚のターンオーバーのサイクル(これは諸説あるが)も28日周期です。

 

 

そしてこの考え方は『霊枢 五十営(15)』にも引き継がれておりまして、「天人合一思想」を基本とする東洋医学、東洋哲学では、

 

こうやって数字的に自然と人体を重ね合わせたりした痕跡が随所に見られます。

 

 

まあ、ここまでいくと荒唐無稽だとか、牽強付会だとか、思弁的過ぎるという批判もありますが、大事なことは、臨床で使えるかどうか。

 

 

 

続く

 

 

 

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東洋医学は宗教か。 11

2016.08.31

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これまでのお話

 

東洋医学は宗教か。

東洋医学は宗教か。 2 

東洋医学は宗教か。 3

東洋医学は宗教か。 4  

東洋医学は宗教か。 5

東洋医学は宗教か。 6 

東洋医学は宗教か。 7 

東洋医学は宗教か。 8

東洋医学は宗教か。 9

東洋医学は宗教か。 10      参照

 

 

さて、どんどんいきましょう。

 

 

◆宗教の定義の問題

 

 

このシリーズは、なかなかデリケートな話であります。

 

 

僕のような無知蒙昧、浅学菲才が扱っていいような話ではないのかもしれませんが、まあ書き始めちゃったんで、勢いで書いています。(笑)

 

 

この問題について、実際に宗教を信仰したりしている色々な先輩や友人なんかにも、意見を聞きながら書いています。

 

 

そこでよく出てきたのが、

 

「宗教といっても、定義が様々で、人によってとらえ方が違うところがあるからなー。」

 

というご意見。

 

 

これはごもっともで、調べると、専門家である宗教学者に言わせても、宗教の定義は何百もある、なんておっしゃる学者さんもいるようです。

 

 

一口に宗教といっても、その人によって宗教観が違う。

 

 

そしてそれは「医学」「医療」に対する定義も同様であり、何百ほどではないにせよ、これも人によって違う。

 

 

となると、万遍なく、かつ矛盾なく語りつくそうなんて思ったら、話がますます難しく、ややこしく、かつ壮大になる。

 

 

コントロール不能になる。(苦笑)

 

 

てか無理。(^^;)

 

 

そう言ってしまっては上手くないので、ここでは、ある程度コンパクトに区切って、サクッと自分なりの定義(というか考え方)を述べ、

 

自分なりの、今のところの考えを述べて終われればいいかな、と思っています。

 

 

 

 

最初にも書いたけど、僕なりの「宗教」の定義は、

 

「人間を幸せに向かってあまねく教え導くもの、教え」

 

と考えており、「医学」の定義は

 

「人体の仕組み、病気の仕組みを論理的に研究し、治療に役立てる学問」

 

と考えております。

 

 

・・・で、東洋医学だって、西洋医学だって、歴史的変遷を見てもそうだし、病気が治って健康になる、ということは、

 

当然ながら人の幸福と切っても切れない関係にありますから、医学と宗教が無関係ではない、というのは当然なんですが、

 

東洋医学の場合は、人体の仕組み、病気の仕組みを考える時に、現代科学で証明されてないもの(気や臓腑経絡)の存在を前提とした人体観な訳ですし、

 

実践している医者の数の上から考えても、日本の医学界、医療界の全体から見たら、圧倒的少数派な訳ですから、いかにも怪しい、ヘンな奴ら、

 

オカルト論者、カルト宗教、と思われがちであるし、僕自身もかつてはそう思っていた、というお話をしてきました。

 

 

しかしながら、僕の場合は縁あって「鍼灸」という道具を使って、本気で患者さんを治しにかかってみたところ、どうしても「東洋医学の理論、考え方」を採用しないと、

 

自分の中で納得して前に進めなかった、という現実があった、だから東洋医学の学術を採用した、というお話もしました。

 

 

そこで初めて東洋医学の言う「気や経絡」というものの存在を実感し、徐々に信じ、理解するようになり、拙いながらも少しは運用できるようになり、

 

今に至る、というお話をしました。

 

 

では、もう少し突っ込んで、再確認しておきたいのですが、「”東洋”医学」というのは、「”西洋”医学」とどう違うんでしょうね?

 

 

西洋医学では、

 

「人間は60兆(2013年以降は37兆説が有力)の細胞の集合体であり、生命というのは、遺伝子を自己複製するシステムである」

 

と、機械論的に説くわけですが、東洋医学の場合は、

 

「この世の森羅万象は”気”から出来ており(気一元論)、大自然、大宇宙と人間(小宇宙)は分かれているけど一つのものである(天人合一思想)。」

 

と、生気論的に説きます。

 

総合と総体(東洋医学の哲学)   参照

 

 

東洋医学のこういう発想、医学の前提となる自然哲学が根底にあればこそ、目に見えないけど”ある”と思われるような「臓腑経絡」という概念を、

 

「気一元」の立場、世界観で医学理論化する、という発想も出てくるわけです。

 

 

西洋医学には、気や経絡は出てきません。

 

 

今後、西洋医学が進歩すれば、東洋医学のこういった概念も発見、解明されて云々・・・、という人がいますが、僕個人的には、

 

それは無理じゃないかなー、と思っています。

 

(概念的、部分的に近いものが発見できたとしても、あくまでも”近いもの”に過ぎないんじゃないかな、と思います。)

 

 

この違いは、自然に対する根本的認識、根本的な哲学の違いから、こうなります。

 

 

ほいじゃー、自然哲学って何でしょう。

 

 

 

次回いきましょう。(笑)

 

 

 

続く

 

 

 

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東洋医学と「唯物論」「非唯物論」

2015.03.27

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今日は哲学的なお話。

 

 

まあ哲学なんて、とんでもない膨大、莫大な学問分野であり、僕なんてズブの素人なんですが、東洋医学を実践する上では、避けて通れない問題なので、

 

たまには自分なりに考えてみました。

 

 

西洋医学では、

「人体は、60兆個の細胞の集まり」

と、説きます。

(因みに近年では37兆個説が定説となっているようです。まあ、個人的にはどうでもいいが。。。)

 

 

この立場から、さらに細かく考えれば、人体も、人間を取り巻く大自然もみんな、原子、電子、分子、つまり物質と、その物質間に働く電磁力の集合体、と考えられます。

この立場からすれば、我々の精神、意識の活動(喜怒哀楽などなど)なんてのは、単に脳の特定部位の神経細胞の興奮(活動電位)の結果、ということになりますし、

 

あらゆる自然現象は全て物質の移動、変動、電位変化の観察により解析可能なのではないか、ということになります。

 

 

また、この立場からすれば、「生命」というのは遺伝子を自己複製する精巧なシステムであり、「死」はそのシステムの活動停止である、となり、

 

神仏?霊魂??気や経絡???・・・んなもんないっしょ、って話になります。

 

・・・とまあこのように、この世の森羅万象の根本は「物質(素材的なもの)」である、とする考え方を、「唯物論(ゆいぶつろん、Materialism)」と言うそうです。

 

 

因みに、その物質の集合体である生命も、そこに働いている物理的法則が分かればすべて理解可能、というスタンスを「生命機械論」と呼んだりします。

 

北辰会が治療方式の用語と理論のベースに置いている、中華人民共和国が1950年代にまとめあげた「中医学」というのも、この「唯物論」の考え方でもって、

 

それまでの中国伝統医学をまとめた医学であります。

 


さてここで、数千年の歴史を持つ、「東洋医学(中国伝統医学)」の深遠な世界が、この「唯物論」でもってすべて把握できうるか、説明できるか、

 

本当の意味で「東洋医学的に」人間を診る医学として、その理解は正当か、という問題になると、かなり疑問が残る、という話を、随分前にしました。


東洋医学と中医学 参照


(もう、あの記事から5年も経つのか・・・。( ゚Д゚))

 


じゃあもし、「唯物論」では東洋医学が表現、理解しきれないとすれば、どういう考え方ならば出来るのでしょうか。

 


唯物論の対義語として、

「観念論(かんねんろん、Idealism)」

とか

「唯心論(ゆいしんろん、Spiritualism)」

という言葉があるそうです。

 


「観念論」は、事物の存在と存り方は、事物よりも認識主体側の、当の事物についてのidea(イデア、観念)によって規定される、という考え方であり、

 

物質よりも精神、理性、言葉に優位性を置く理論のことだそうです。

 

「唯心論」は人間・社会において、心、もしくはその働きこそは至上の要因であるとする立場の一つで、心やその働きは、あくまでも物質に還元されない独特な性質を持っているとして、

 

物質的存在がその存在を容認されるのは、「意識」によるものである、したがって、意識こそが存在を決定づける、という論だそうです。

 

観念論も唯心論も、唯物論に対する言葉だそうで、要は「非」唯物論なのでありますが、観念論と唯心論は同義ではなく、

観念論は認識論(哲学の分野で、人が理解できる限界について考察する学問)における考え方

 

であり、


唯心論は存在論(哲学の分野で、存在するものの意味や根本規定を考察する学問)における考え方

 

なんだそうです。

 


東洋医学の背景にある古代中国の自然哲学では、大宇宙も、小宇宙である人間も、すべて「気」から出来ている、と考えます。


(これを”気一元論”と言います。)

 

そして、宇宙の開闢については、無(太極)から陰陽(両儀)が生まれ、それがさらに陰陽に分かれ(四象)、さらに分かれ(八卦)、という風に分化して万物が成った、と考えます。

(by『易経』繋辞上伝

 


また、

「道は一を生じ、一は二を生じ、三は万物を生ず」

という考え方もあります。

(by『老子』42章

 

因みにこの『易経』『老子』と同じような考え方は、『淮南子』天文訓にも出てきます。

 

 


まずこのような、大枠としての自然観、宇宙観、宇宙生成論が前提としてあり、その中にある、小宇宙たる人間、という風に説きます。

 

 

ここに出てくる「気」や「太極」や「道」といった考え方を、「物質が根本」という考え方で説明しきれるでしょうか。

 

 

中国伝統医学は、人間を、大宇宙と相似性、同一性を持ち、なおかつ大宇宙と常に連関する存在、という風に考えますが(天人合一思想)、それについても、

 

いわゆるニュートン物理学の言うような、質量を持った物質」における物理法則の範疇で理解可能でしょうか。

 

 

中国伝統医学は、もともと、そういう独特な考えでもってとらえた「人間」「患者」に対する、最良の医学医療はどうあるべきか、という風に考えを進めて、

 

悠久の歴史の流れの中で、絶え間ない臨床実践(ある意味人体実験)を繰り返す中で、永久不変の真理としての実効性、普遍性、再現性を備える形で、

 

少しずつ、でも堅実に、堅牢に構築され続けてきたものであるとすると、現代的な唯物論で説明するよりも、本来は”非”唯物論で解釈した方が、

 

より正確に理解が出来そうな気がしてきます。

 

現状において「現代中医学」が世界中の東洋医学教育のグローバルスタンダードになっているからと言って、こういう根本哲学に関わる部分まで、

 

まったく無批判に、悪く言えば盲信的に受け入れていては、問題が生じるのではないか、というのが、北辰会の立場です。

 

 

中国伝統医学を理解するにあたって、「唯物論」に対して「観念論」的、「唯心論」的で、さらには、それらをもすっぽりと包むように「気一元論」的に解釈し、

 

「生命機械論」に対して「生気論」的に解釈しようとする姿勢を重視しています。

 

(だから臨床実践において”直観”とか”魂”というものを、論理と同じかそれ以上に重視している訳ですね。)

 

日本という国は、いつの時代も、大陸から流入した新しいものを、自国の風土や価値観と見事に習合させ、ピューリファイ(精錬、純化)してきた歴史があります。

 

 

中医学に対しても、日本人としてはそうあるべきではないでしょうか。

 

 

この問題については、私もまだまだ理解が浅いですが、一生かけて、もっともっと深く考えていかないと、と思っています。

 

 

 

【参考文献】

 

『哲学事典』平凡社

『哲学・思想事典』岩波書店

『詳解 中医基礎理論』東洋学術出版社

『気の思想』東京大学出版会

『鍼灸医学と古典の研究 丸山昌朗東洋医学論集』創元社

『医学の哲学』誠信書房

 

 

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「衛気」って何ですか? その9

2014.12.20

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これまでのお話

 


「衛気(えき)」って何ですか? 
「衛気」って何ですか? その2 
「衛気」って何ですか? その3 
「衛気」って何ですか? その4 
「衛気」って何ですか? その5 
「衛気」って何ですか? その6 
「衛気」って何ですか? その7 
「衛気」って何ですか? その8    参照

 

久々に、このシリーズ、続きいきます!!

(まあ続きというか、付言ですな。)

 

こないだ、テレビのコメンテーターが、宇宙から見た地球の衛星写真を評して、

「意外と”雲”って、地球全体が見える写真で見ると、地球から離れてないんですね。」

と言いました。

 

地球

NASAフリー素材より引用:An EPIC Eclipse : Natural Hazards

 

それを受けて司会者の人が、

「そうなんですよ。”大気”というのは、宇宙レベルで見たら、地球の周囲、表面にピッタリとくっついているような感じで存在してるんですよ。」

と、言いました。

 


それを見ていた僕は、

「人体における”衛気”もそうだナー。衛気というのは自分の皮膚表面とピッタリとくっつくように存在し、自分の衛気の層から離れた部分というのは、地球でいえば宇宙空間なんだよな。」

と思いました。

 


 

東洋哲学、東洋医学は超巨大な考え方です。

 


まさに天人合一思想ですな。

 

そして、上の写真で分かるように、衛気というのは、人体の表面で、雲や風が渦を巻いていたり、動きの早いところと遅いところが場所によって極めて複雑に相俟っており、

 

非常に動きのパターンが複雑で、つかみどころがない存在、と言えると思います。

 


つまり、衛気というのは、経絡上を流れる気(脈気)のように、その動きを明確に区分、パターン分けしにくい側面があるのです。

 

しかしその分、非常に自由奔放な動きを持っているため、操作しやすいという側面もある。

 

上記の写真のように、体表面において、分かりやすく渦を巻いていたり、分厚くなっていたりすれば、それは術者の感覚で察知しやすい。

 

それを鍼で操作すること自体は、適切に修練すれば可能でしょう。

 

そして、これを上手に応用することで、人体の非常に深い部分(臓腑とかね。)の病を”より効率的に”治療出来る側面があるのです。

 

ただ、それは非常に高度なテクニックになってくると思いますので、迂闊に、中途半端にやると、間違いなく失敗します。(苦笑)

 

 

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「左肝右肺」に関して 3

2014.12.12

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これまでのお話・・・

 


「左肝右肺」に関して

「左肝右肺」に関して 2   参照

 

では続きいきます。

 

前回、自然界と人体を同じものだと考え(天人合一思想)、それを拡大解釈していくと、顔面や腹部といった、人体の「ある一部分」も、全体と同じ、

 

と考えることが出来、その考えをさらに深化させていった結果、「左肝右肺」となったのではないか、というお話をしました。

 

これはどういう事か。

 

我々が非常にお世話になっている、教科書的な本である『臓腑経絡学』の中には、このように述べられております。

”『黄帝内経』における左肝右肺の問題は、易の後天八卦を使うと簡単に解ける”

と。

(P252から省略して抜粋)

 

これ、ちょっと難しいようだけど、

 

後天八卦図(樫部作)

 

(↑↑「文王八卦圖」をもとに、清明院スタッフ樫部が作成)

 

 

「易(えき※)」において、上の図を”後天八卦図(こうてんはっけず)”というのですが、これは要は、自然界の

”陰陽の循環”

を示した図なんだそうなのですが、これをみますと、通常の地図とは上下が逆で、向かって左が東、右が西になっています。

(※易・・・古代中国の様々な叡智を包括した、陰陽論の根本思想、哲学ともいえるもので、周代に始まったといわれる。)

はるばる・・・(その12)
『東洋医学の宇宙』      参照

 

この図の中心に立って、南の方角を向いた状態を考えたら、分かりやすいと思います。

(日本列島で言えば、沖縄の方を向いて東京にに立ったら、左手の方に千葉、右手の方に山梨、って感じです。)

 


・・・で、四方の方角を五行で言えば、東は木、西は金に分類されます。

「五行」って何ですか?(その8) 参照

 

てことは、これを五臓で考えれば、東は木だから肝の臓、西は金だから肺の臓に分類されます。

「肝」って何ですか?(その13)
「肺」って何ですか?(その12) 参照

 

で、この後天八卦図の中心に立って、南を向いている人の顔面とか腹部に、この壮大な図を投影すると、左が東だから肝の臓を示し、右が西だから肺の臓を示す、

 

という考え方をしたのが、「左肝右肺」の論である、という訳です。

 


でもこれ、普通に聞いたら、

「おいおい、そんなん、信憑性あんの? 話が荒唐無稽じゃね??」

と思う方がほとんどでしょう。

 

もうチョイ続く。

 

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「左肝右肺」に関して 2

2014.12.11

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前回のお話・・・

 


「左肝右肺」に関して
 参照

 


では続き行きます。

 

左肝右肺の論を考えるときに、東洋医学の基本である「天人合一思想」を思い出す必要があるように思います。

 

「天人合一思想」に関して、鍼灸学校の現行教科書である『新版 東洋医学概論』によると、

 

1.人体の形と機能とが、天地自然(自然環境)と相応していること


2.人と自然は一体であること

 

だそうです。(P13)

 

 

因みに『黄帝内経』には、『霊枢』邪客篇(71)「人與天地相應者也.」とあり、『素問』五蔵生成篇(10)には「五藏之象.可以類推.」ともあります。

 

 

歴史的には、すでに中国、春秋戦国時代の孟子などの諸子、あるいはそれ以前から、この思想の原型がみえるようですが、これは要するに天と人を対立するものとせず、

 

本来それは一体のものである、とする思想だそうです。

 

なお、朱子学でいう「天理人欲」という命題も、ひとつの天人合一論でしょうし、南宋の道教経典の一つであり、日本でも盛んに翻訳された『太上感応篇』の内容(司過神など)も、

 

天人合一思想の現れと言えると思います。

 

 


・・・まあ、儒教も道教も、この天人合一思想の影響を、少なからず受けている、ということなんですね。

「荘子」という人物 
カテゴリ 「道教・道家思想」

カテゴリ 「儒教・儒家思想」
「朱子学」 を含む記事      
参照

 

この壮大な考え方に則って、人体を医学的、生理学的にみていくと、例えば前回お話したような「顔面」とか、「腹部」なんていう、人体における”一部分”も、

 

全体(大宇宙)の縮図である、という発想が起こり、全宇宙、大宇宙と同じ、同一性、相似性、大いにあり、という考え方に繋がってきます。

そうして、その仮説を、現実の臨床と重ね合わせながら、突き詰めて考えていった結果、腹部や顔面における異常所見が、

 

「左は肝、右は肺」

 

と診ることが出来る、と結論付けられるようになっていったのでしょう。

 

続く

 

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人心の乱れ

2014.10.06

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今日の午前中は、都内も大雨。

そして、昼からはカンカン照りです。

・・・で、夜になると、今度はそこそこ寒い。

何て不安定な。。。

東洋医学には、「天人合一思想」というものがあります。

大自然、大宇宙に対して、小宇宙である人間。

この大宇宙と小宇宙とが、常に連関しあっているという考え方。

これ、

「大自然の状況が人体に影響を与える」

という、一方通行で考えられがちだけど、

「人間の状態が大自然に影響を与える」

方については、あまり論じられることがない。


最近の、噴火、大地震、津波、台風等の大きな自然災害。。。

人心が乱れている結果、とも考えられる。

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