東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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日本中医薬学会「新型コロナウイルス感染への中医学・漢方対策」緊急セミナーを視聴しました!!

2021.08.25

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昨日書いたように、8.22の日曜日は、朝から北里の講演会を視聴。

 

(移動時間ゼロ、開始寸前まで熟眠。笑)

 

 

そして、北里の講演会が17時に終わったら、前から気になっていたバイクのちょっとした修理に、バイク屋さんまでひとっ走り。

 

 

で、20時には家に戻ってきて、今度は日本中医薬学会の緊急セミナーを視聴。

 

 

こんな離れ業が出来るのも、オンラインセミナーが普及したからこそ、です。

 

 

以前なら、1日に2つの勉強会に出るなんてのは、移動のことを考えると相当困難でした。

 

 

なので、泣く泣く1つに絞ったりとか、片方は飲み会のみに出るとか、するしかなかったんです。

 

 

まして、講演会がある日は、バイクの修理なんていう私用は後回しにせざるを得ず、ずいぶん時間をとられたものです。

 

 

それが、1日ですべて完結してしまう。。。

 

 

いやはや、オンライン講演会最高!!!

 

 

合理的!!(*‘∀‘)

 

(因みに、リアル講演会の良さを否定するわけじゃないですよ。僕は演者としてはむしろそっちの方が好きなんで。苦笑)

 

 

今回の中医薬学会のセミナーは、久々にコロナに関するものです。

 

 

演者は、あの大塚敬節先生の医院である修琴堂大塚医院の現院長である渡辺賢治先生と、中国中医科学院広安門病院客員教授である路京華先生という、豪華な組み合わせ。

 

 

変異株の現状と、東洋医学的な考え方に関して、多くの示唆を得ることが出来ました。

 

 

まあ、残念ながら今や中国よりも日本の方がCOVID-19の症例数は圧倒的に多い訳ですから、今後はコロナの東洋医学的な考え方に関しては、

 

むしろ日本から、最も詳細で説得力のある、東洋医学的な治療法や考え方が発信されるのかもしれませんね。

 

 

今回驚いたのは、その参加者数。

 

 

緊急セミナーですので、発案から実現まで1週間程度しかなかったそうで、宣伝告知も全然不十分だったはずですが、なんと参加者は520人以上。。。

 

 

ちょっとした学会の学術大会並みです。

 

 

さすがコロナ、スゴイ注目度ですよね。

 

 

今回は無料でしたが、あんなに人が集まるなら、有料で毎月でもコロナセミナーやって、どんどん東洋医学的な新知見を教えてほしいものです。

 

 

 

・・・いやーしかし、オンライン講義のおかげで、充実の日曜日でしたわー。

 

 

 

こりゃすげえわー(゜o゜)

 

 

 

 

 

 

 

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順天堂東医研で喋ってきました!!

2021.04.27

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4.22の木曜日の夜は、2021年度一発目の順天堂東医研にて喋ってきました!!

 

 

この活動は2021年度から、大学に認可を受けた、正式な部活動「学生のための順天堂大学東洋医学研究会」として再始動しました!

 

(・・ややネーミングが長いですが、略称は同じということで。(^^;)

 

 

これまでは、活動実績もないし、部員も少ないので、単に「同好会」という扱いだったのですが、ささやかですが、大学内にきちんとした立ち位置を得たようです。

 

(めでたい!!そして尽力した学生諸氏、素晴らしい!!(^^))

 

 

正式な発足一発目の講義で、しかも新入部員の方も多く、オンライン講義、ということだったので、ここは一つ初心に帰って、

 

2018年の12月に、初めて私が順天堂に伺って講義した内容を、リビルドして1コマ目に喋りました。

 

 

というワケで今回の講義は

 

「これから東洋医学を学ぶ皆さんへ -2021-」

 

「東洋医学のキホン 気・血・津・液・精・神の生理と病理」

 

の二本立てでやりました。

 

 

 

 

順天堂大学の前身は、今から183年前の1838年、長崎で3年間蘭学を学んで帰ってきた佐藤泰然先生が東京、薬研堀に開いた「和田塾」という蘭学塾が始まりです。

 

順天堂大学HP 参照

 

 

 

佐藤先生の息子さん(実子で長男)は、かの有名な松本良順先生、養子は佐藤尚中先生、この二人は現在の東京大学医学部と、順天堂医院の初代の長となった先生です。

 

 

つまり幕末以降、現在まで続く、日本の西洋医学振興の歴史の中心、根本、旗振り役は順天堂大学の創立者一家なのです。

 

『易経』にある”天の道理に順(したが)う”順天堂に、創立からちょうど180年後に東洋医学研究会が出来たという面白さ。)

 

 

また、明治時代に国策的に東洋医学を撲滅した側の中心人物である、済生学舎(現:日本医科大)の祖である長谷川泰先生は、佐藤尚中先生の教え子でした。

 

 

そして、明治の終わりになって、なんとその済生学舎の学生の中から、昭和の漢方復興運動の火付け役となる和田啓十郎先生が現れるのです。

 

 

和田啓十郎-湯本求真-大塚敬節の流れは、今でも北里大学や慶応大学の東洋医学に繋がっていると言っていいと思います。

 

 

とてもドラマチックですよね。

 

 

・・・まあ何にせよ、歴史を踏まえ、未来を見据え、考え、行動することは重要です。

 

 

東洋医学と西洋医学は協力、連携出来ます。

 

 

清明院では実際にしょっちゅうやってます。

 

 

しかし、きれいごとを言うようかもしれないが、これはお互いにリスペクトしあうことが大前提として肝要であり、一方が一方を尊大な態度で支配しようとしたり、

 

一方が事大主義に陥り、矜持をなくして阿諛追従や、面従腹背の態度をとったら、それは連携、協力とは名ばかりの、非常にいびつで不自然なものとなるでしょう。

 

 

2コマ目は、この医学の基本となる、人体を流動するエネルギーである「気・血・津・液・精・神」について、生理と病理を簡単に説明しました。

 

 

新入部員や初参加の人には若干難しかったかもしれませんが、オンライン講義であり、動画で復習できることもあって、あえてやや早い説明にしてみました。

 

 

繰り返し話を聞いて、復習して、を繰り返していると、徐々に東洋医学の世界観が分かってくる筈です。

 

 

 

まあーなにしろ、これからが楽しみな会ですね。(^^♪

 

 

 

 

 

 

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一貫堂医学について 2 (瘀血証体質について)

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前回、一貫堂医学の基本中の基本である、「三体質・五処方」を紹介しました。

 

 

今日はこのうちの「瘀血体質」なるものについて少し掘り下げましょう。

 

 

「瘀血」という病理産物については、東洋医学では誰でも知っているような重要な概念で、このブログでもチョイチョイ登場しています。

 

「瘀血」を含む記事 参照

 

 

まあ要するに、「使いもんにならん、停滞した血(けつ)」のことです。

 

 

あらゆる病気、症状に関わり、あらゆる病気、症状を治りにくくする、病理産物であります。

 

 

一貫堂医学では、これを叩くことを治療、予防の3本柱の一つとして、非常に重視してるわけです。

 

 

一貫堂のいう瘀血体質というのをもう少し詳しく述べると、要は「体内に停滞した血液を持っている者」のことであり、血液の多くは腹部にあることから、

 

腹部、それも下腹部、骨盤内(それも左側)に瘀血が停滞しやすい、特に閉経後や月経不順のある婦人に多いと考え、皮膚の色、脈診、腹診などで判断するようです。

 

(皮膚は赤ら顔、爪は暗赤色、あるいは貧血して黄白色、脈は細実、腹は臍周に緊張、腹直筋が緊張など)

 

 

瘀血体質の患者がかかり易いのは脳溢血、片麻痺、喘息、胃腸病、肝臓病、肺結核、痔疾、淋疾、精神疾患、婦人病などなど、とのことです。

 

(幅ひろー(゜o゜))

 

 

・・・で、これらを通導散加減で治療します、と。

 

 

通導散というのは、中国明代、16~17世紀を生きたと言われる龔廷賢(きょうていけん 生没年不詳)の著作である『万病回春』に所収されている処方で、

 

現代でも超有名な駆瘀血剤(瘀血を取り去る薬)です。

 

 

この『万病回春』は、江戸時代の日本人の医師に広く読まれた古典であり、極めて実践的な内容で、あの和田東郭や、原南陽も高く評価しているそうです。

 

和田東郭という人物

「原南陽(はらなんよう)」という人物   参照

 

 

つい最近、1989年になって、大塚敬節先生の指示を受けた松田邦夫先生全訳解説本を出版されたことでも知られています。

 

 

この通導散は、『傷寒論』の陽明病の薬として有名な大承気湯当帰、紅花、甘草を加えた加味承気湯に、さらに蘇木、枳殻、陳皮、木通を加えたもので、

 

気の停滞、瘀血を取り去る力の強い薬です。

 

『万病回春』の原文には”童便、黄酒各一鍾で温服すべし”とありますが、”童便”ってまさか。。。( ;∀;))

 

 

・・・で、私は鍼師ですので、さてこれを、鍼でやるならどうするか、という問題にぶち当たる訳ですが、北辰会では瘀血証には三陰交、膈兪、血海、臨泣などを瀉法で使いますが、

 

通導散のイメージに一番近いものとなると、この中では臨泣でしょうかね。。。

 

 

 

ただし「上手にやれば」ですね。(ΦωΦ)

 

 

 

続く

 

 

 

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北里大学、東洋医学総合研究所にて研修してきました!!

2017.11.09

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昨日は、たまにやっている、濃すぎるメンツでの「妖怪大集合」の飲み会を終え、帰路に。

 

 

そして今朝から、北里大学東洋医学総合研究所の中にある、漢方鍼灸治療センターにて、ついに研修してきました!!

 

(元清明院副院長の森岡と。)

 

 

北里大学の東洋医学総合研究所と言えば、このブログで何度も紹介している大塚敬節先生が初代所長、矢数道明先生が二代目所長であります。

 

墓マイラー 29 大塚敬節先生

大塚敬節という人物

墓マイラー 28 矢数道明先生

矢数道明という人物       参照

 

 

北里大学の前身となる北里研究所が設立されたのが1914年、大学になったのが1962年、そしてここの鍼灸治療センターは、1972年(昭和47年)に発足したそうです。

 

 

発足には、昭和初期の経絡治療学会の黎明期の大御所であった岡部素道(おかべそどう)先生も深く関わっておられ、その後、東洋鍼灸専門学校の3代目校長である間中喜雄先生がいらしたことでも有名です。

 

 

間中先生は以前、カテゴリトポロジー(位相幾何学)で紹介しました。

 

 

大変独創的な先生です。

 

(蓮風先生も若い頃、よくしていただいていたみたいですね。)

 

 

またその後、岡部素道先生の息子さんである岡部素明先生も所長として関わっており、東洋鍼灸専門学校の校長を長年務められた石野尚吾先生も、

 

所長として関わっておられたという、まあ何というか、1972年の日中国交正常化後の、日本の東洋医学の中心地のような場所です。

 

 

朝から現所長で医師である伊藤剛先生の鍼灸臨床を見学させていただきました。

 

 

患者さんは超満員でしたね。

 

(伊藤先生の予約は1か月以上待ちなんだとか。。。)

 

 

さらに、10月に完成したばかりだという、北里柴三郎記念館を見学し、伊藤先生と長時間お話しさせていただきました。

 

 

年に何回もテレビに出るような大変多忙な先生ですが、長時間非常にアツく、東洋医学を語ってくれました。

 

 

医師で、あそこまで鍼灸にアツい先生も珍しいと思いますね。

 

 

伊藤先生にお会いでき、お話しできただけでも、行って良かったです☆

 

 

さて、僕らも負けないように頑張ります!

 

 

 

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千葉大学附属病院 和漢診療科にお邪魔してきました!!

2017.05.19

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昨日は、臨時に休診をいただいて、千葉大学附属病院の和漢診療科にお邪魔してきました!!

 

 

千葉大学には以前から「和漢診療科」という診療科があり、ここで医師と鍼灸師が協調しながら、患者さんの治療に当たっております。

 

千葉大学 和漢診療科 紹介ページ 参照

 

 

以前から気になっていたのですが、今回御縁があったので見学研修させていただくことになりました!!

 

 

朝の8時から30分勉強会。

 

 

大塚敬節先生のエピソードをまとめた『西荻医談』という著書を参加者で輪読していき、それをドクターが解説していきます。

 

 

この解説に、以前墓マイラーでも紹介したことのある名古屋玄医中神琴渓が出てきていたのが嬉しかったです。

 

大塚敬節を含む記事

中神琴渓を含む記事

名古屋玄医を含む記事     参照

 

 

ドクターと鍼灸師、薬剤師が一緒になってこういうことをやっているというのは、非常に良いことだと思いました。

 

 

10時からは診療開始。

 

 

ドクターの診療と、鍼灸師の先生の診療の両方を見学させていただきました。

 

 

印象的だったのは、両方とも、実によく患者さんの話を聞いているということと、電子カルテのオペレーションが非常に整っているということ。

 

 

やはり、ああいう大きな病院では必須なんでしょうが、電子カルテで、瞬時にリアルタイムで自分の担当患者がその日に何を訴え、

 

どういう処置をしたかが、その患者さんに関わる全員で共有できるようなシステムが整っており、そのインフラが機能するようなマンパワーも揃っている。

 

 

その電子データを基に、カンファレンスを行うのも非常にスムーズ。

 

 

これは正直、非常に羨ましかったですね。

 

 

また、かつては

 

「3時間待ちの3分診療」

 

とも揶揄された大学病院の診療体制の中で、非常に丁寧に患者さんの話をうかがう体制を整えているな、と思いました。

 

 

昼食は大学内の職員用の食堂で頂きましたが、どこに行っても、ロン毛に白衣は奇異な目で見られまくりますね。(笑)

 

 

昼食後、14時から教授の先生の回診とカンファレンスに参加。

 

 

やはり入院患者さんは重症が多いです。

 

 

でもまあ、私も長年往診をやってきたので、重症の患者さんは診慣れていますので、そういう意味での驚きや興奮はなかったですが、

 

教授の先生の診察を横で見ていて、あー自分も触りたい、この症例を一から診立てて鍼してみたい、という欲求がハンパじゃなかったです。(苦笑)

 

 

回診の後のカンファレンスも、電子データがあるために非常に分かりやすい。

 

 

会議室の壁をスクリーン代わりにして、プロジェクターで映写しながら、全員でそれを見ながら意見交換ができる。

 

 

病院ならではだな、と思ったのは、レントゲンなどの画像データも映写して、共有することが出来る点。

 

 

でもこれは、僕らも舌診なり顔面診では出来るはず。

 

 

東洋医学も、あれは出来るはずなんで、もっと電子化を進めるべきだと思いましたね。

 

 

その後、千葉大学の医学の6年生の学生さん達が鍼を体験する授業に参加。

 

 

医学部の学生さんが、

 

「スゲエ!」

 

とか、

 

「マジすか!」

 

とか、キャッキャ言いながら鍼を受ける姿に、

 

「あー、こういうの大事だナー。。。」

 

と思いました。

 

 

医師になる前の、まだ頭が柔らかい状態の時に、鍼灸や漢方などの東洋医学に触れてもらおう、という試みなんだそうです。

 

(素晴らしい!!)

 

 

そして最後は和漢診療科の鍼灸師同士での勉強会。

 

 

鍼灸師の先生がドイツの東洋医学の学会に参加したエピソードをお話しいただきました。

 

 

ヨーロッパでも、徐々に東洋医学は盛んになってきているようです。

 

 

今後、日本の東洋医学のレベルはどこまで上がるか。

 

 

今後、日本で、東洋医学が第一選択肢になる日は来るか。

 

 

色々考えさせられ、非常に有意義な1日でした。

 

 

 

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(一社)日本東洋医学会、東京都部会に参加してきました!

2017.03.07

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3.5に日曜日は、北里大学で行われた、(一社)日本東洋医学会、東京都部会に参加してきました!!

 

 

今回は東京衛生学園の専攻科時代に教わったことのある、小曽戸洋先生による

 

「山田業広とその周辺」

 

花輪壽彦先生による

 

「『井見集・附録』を読む」

 

東京農大御影先生による

 

「漢方生薬の国産化に向けて」

 

北里大学伊藤剛先生による

 

「再び津田玄仙に後世方派医学を学ぶ」

 

という、なかなか強力な4本立てでした。

 

 

山田業精『井見集』については、以前書きました。

 

山田業精著『井見集』を読み始めました。 参照

 

 

そして、山田業精のお父さんである山田業広については以前書きました。

 

山田業広という人物

墓マイラー 23 山田業広先生  参照

 

 

このブログの読者には言うまでもなく、明治維新後の、東洋医学受難の時代に、それでも東洋医学だ!という、アツいアツい主張をした団体である「温知社」の初代代表が、山田業広先生です。

 

(群馬県人です。)

 

 

この山田業広先生の息子さんであり、非常に優れた才能を持っていたのが、山田業精先生です。

 

 

この親子の業績、主張は、もっともっと評価されていいと思う、という、大塚敬節先生の言葉に、僕も全く同感ですね。

 

大塚敬節という人物

墓マイラー 29 大塚敬節先生 参照

 

 

さて、講義内容はどうだったかというと、非常に素晴らしかったです。

 

 

中でも花輪先生の『井見集』の拾い読みが素晴らしかったです。

 

 

少数鍼がいい、とか、抑肝散を罷極にも使う、という観点なんかは、僕も『井見集』を読んで線を引いた部分だったので、嬉しかったですね。

 

 

・・・まあでも、ちょっと気になったというか、残念だったのは、フロアに若い人が少なかったことです。

 

 

数人、見たことある顔は居ましたが、もっともっと、若い人がいていい。

 

(特に医師、薬剤師の若い連中!!)

 

 

そして、もっともっと活発な発言があっていい。

 

 

・・・でも、そういう雰囲気はない。orz

 

 

そう思いましたね。

 

 

でも、ないなら作りゃいい。

 

 

・・・今度行った時は、そろそろ僕も発言しようかな。(゚∀゚)

 

 

 

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北里大学教員勉強会感想 まとめ

2016.08.11

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これまでのお話・・・

 

北里大学に行ってきます☆

北里大学の教員勉強会に行ってきました!!

北里大学教員勉強会感想 1    

北里大学教員勉強会感想 2      参照

 

 

では、まとめ行きましょう。

 

 

今回、御縁があって、北里大学で行われている、鍼灸学校教員を対象とした勉強会に参加してきました。

 

 

この勉強会は年に一回の開催で、今年で11回目なんだそうです。

 

(10回目で終わる案も出たそうですが、続けてほしいという声に応えて11回目の開催となったそうです。)

 

 

これまでにも、声をかけて頂いてはいたんですが、たまたま忙しくて日程調整がつかなかったこともあり、また、この勉強会で主に行われているような、

 

文献研究や医史学の細かい内容に、そこまで興味が湧かなかったこともあり、何となく参加してきませんでしたが、墓マイラーシリーズにも書いているように、

 

なぜか去年あたりから、無性に歴代名医の墓参りに行きたくなり、今年は大塚敬節先生、矢数道明先生たちの墓参りにも行き、

 

明治以降の鍼灸漢方の近代史に以前よりも興味を持つと、北里大学東洋医学総合研究所という存在が、妙に気になりだしました。

 

墓マイラー 目次 参照

 

 

・・・で、これは何かのタイミングだろうと思って、今年こそ行ってみようと思ったわけです。

 

 

北里大学の東洋医学総合研究所は、1972年の6月、田中角栄の日中国交正常化の3か月前に、大塚敬節先生を所長として開設されました。

 

 

それから44年経った現在、2016年になって、日中関係や、日本国内における鍼灸漢方を取り巻く状況も様々に変遷する中、

 

初代所長の大塚敬節先生、2代目所長の矢数道明先生の、東洋医学にかけるアツいアツい魂は、いかほど伝わっているのか、

 

それをどの程度、肌で感じることが出来るかと思って、行ってみることにしました。

 

 

1日目の懇親会の後は、ほとんど知り合いのいない、内輪呑みの感じの二次会にも、あえて参加してみました。

 

(苦笑・・・北里の研究員の先生方が、どんな会話をしているのかと思ってね。)

 

 

まあ2日間通じて、大塚先生の偉大さ、パワーのようなものは、ビシビシ感じました。

 

 

東鍼校もそうだし、花田学園もそう、衛生学園もそうだけど、もともとは一人の人間が旗を振って、あれだけのものを構築できる能力ってのは、

 

単純にスゴイですよ本当に。

 

 

 

 

・・・で、2日間参加しての結論としては、やっぱり東洋医学、鍼灸医学を、もっともっと国内外に向かって、効果的にアピールするべきだと思いました。

 

 

たとえ良い研究、良い臨床、良い内容の勉強会をしていても、そのことを、現代社会で使いうる、色々な拡声器を使って、

 

もっともっと大きく叫ばないと、もったいないなー、と思いましたね。

 

 

そりゃあ、自分の言ってることをよく分かってくれる理解者に囲まれて、そこである種の「共同体」を構築し、その中で楽しくやってりゃあ、

 

一定の幸福感、満足感は得られるかもしれないが、それだけでいいのか、という思いを、何回も感じました。

 

 

もちろん自戒の気持ちも込めて、です。

 

 

ただ、北里に関しては、今回が初であり、まだ分かっていない部分も多々あると思うので、今後もうちょっと、理解を深めたいと思っています。

 

 

いやー、いい刺激になったわ。

 

 

 

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北里大学教員勉強会感想 1

2016.08.08

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いやー、先週末は激動の二日間でした。。。

 

 

土曜日の朝から満タンの予約表をせっせとこなし、二人の新患さんもせっせとこなし、終わるやいなや、ダッシュで北里大学に直行し、

 

勉強会の後、懇親会、二次会と参加し、遅くに帰宅し、翌朝、日曜日も朝一から勉強会、そのあと、勉強会で偶然久しぶりにお会いした先生と呑みに行き、

 

再び遅くに帰宅。。。

 

 

そしてあっという間に今日、月曜日になってしまいました。

 

 

関西に勉強会に行くときは、新幹線による移動時間があるので、その間寝れたりとか、インターバルがある感じなんですが、

 

今回の様に東京だと、ずーっと休みなく動いて、頭も気も使っている感じで目まぐるしく、なかなか草臥れました。(笑)

 

 

でもまあ、教員の先生方のための勉強会なんて、週に一回、2コマだけチョイチョイ講義しているだけのエセ教員である私が参加するのは、

 

場の雰囲気や講義の話題も含めて、実に場違いな感じがしましたが(苦笑)、今回、たまたま御縁があって参加したからには、

 

全力で参加するのが私の流儀、礼儀です。

 

 

しかも今回の場所は北里大学

 

 

日本の東洋医学の近代史を語る上で外せない場所です。

 

 

先日墓参した大塚敬節先生、矢数道明先生の魂に失礼の無いよう、気合いを入れて参加し、質問が許された、ほぼすべての講義に質問させていただきました。(笑)

 

墓マイラー 29 大塚敬節先生

墓マイラー 28 矢数道明先生

大塚敬節という人物

矢数道明という人物

 

 

土曜日の1コマ目は京都の猪飼祥夫先生

 

 

古典(千金方)におけるお灸の記載を実際にやってみた、そしたら大やけどして現実的ではなかった、というお話。

 

 

こういうことは、色々な古典において、けっこうあるんじゃないかと思います。

 

 

現代日本人と古代中国人では衛生観念も身体感覚も、鍼灸に対する認識もすべて違います。

 

 

現代日本の、しかも「その土地、その環境の」患者さんを治療する訳ですから、それに合わせないといけませんね。

 

 

もちろん、伝統の本質は外さないように、です。

 

 

2コマ目は、この業界では知らない人はいないであろう、大学者の真柳誠先生による講義。

 

 

僕のブログでも、真柳先生の研究室のサイトの情報をどれほど活用させてもらっているか。

 

 

スゴイ研究者です。

 

 

今回の講義は、みんなが現代でも使っている、色々な漢方薬の成り立ちの歴史の、分かりやすいお話でした。

 

 

我々がバイブルにしている『黄帝内経』『難経』『傷寒論』の医学は、宮廷医学であったに違いない!というご意見、

 

細かい時代考証、なるほどなー、と思いました。

 

 

僕としては気になる「三陰三陽」に関して質問させていただきましたが、イマイチ消化しきれていないので、後ほどまたこのブログで整理しようと思います。

 

 

3コマ目は森之宮医療大学長野仁先生の講義。

 

 

経絡がなぜああいう配列で並んでいるのか、経穴がなぜああいう配列で並んでいるのか、という素朴な疑問を、講義の中で御本人も仰っていたように、

 

「妄想」した内容の講義でした。(笑)

 

 

僕も東洋医学に関する妄想は大好きなので、参考になるところがありましたね。

 

 

まだ色々と聞いてみたいことがあるので、またどこかで会ったら聞いてみようと思います。

 

 

二日目の感想に続く。。。

 

 

 

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北里大学に行ってきます☆

2016.08.06

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今日の診療終了後は、ちょっと早めに閉めさせていただいて、北里大学で行われる勉強会に、2日間連続で出席してきます!!

 

 

ここで行われる勉強会は、鍼灸学校の教員のみを対象とした勉強会で、年に一回行われる勉強会です。

 

 

一昨年あたりから声をかけて頂いていたのですが、なかなか日程が合わず、今年はちょうど行けそうな感じでしたので、

 

ついに行ってみることにしました☆

 

 

北里大学と言えば、日本で東洋医学をやっている人であれば、知らない人はいないであろう大学です・・・。

 

 

この大学はもともと、破傷風の血清療法や、ペスト菌の発見で有名な、明治時代の細菌学の権威、北里柴三郎先生が、

 

大正3年に立ち上げた、私立の医学研究所が前身です。

 

 

その後、戦後になってから、昭和37年に大学として再建され、さらにその後、昭和47年(1972年)になって、大塚敬節先生を所長として、

 

日本初の東洋医学の組織的研究施設として、東洋医学総合研究所が設置されました。

 

 

明治維新(1867年)以降、学校教育の現場、医療の現場から、事実上排斥され、その後は全国の個人の臨床家によって、細々と、

 

何とか、やっとやっと存続していたといっていい漢方業界が、明治維新から約100年経って、ようやっと大手を振って、

 

組織的に臨床、研究を進めることが出来る施設が誕生した瞬間だったんだろうと思います。

 

 

これは当時、画期的だったろうと思いますし、当時の全国の漢方業界に、大いに希望を与えたんじゃないかと思います。

 

 

因みにこの施設の二代目会長は矢数道明先生です。

 

 

大塚先生も矢数先生も、つい先日墓参し、人物紹介しました。

 

墓マイラー 29 大塚敬節先生

大塚敬節という人物

墓マイラー 28 矢数道明先生

矢数道明という人物          参照

 

 

こういう先生方の、当時の努力を思うと、北里大学には、ナメた気持ちで行けません。

 

 

 

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「四逆散」というお薬 8

2015.06.15

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これまでのお話


「四逆散」というお薬

「四逆散」というお薬 2  
「四逆散」というお薬 3

「四逆散」というお薬 4
「四逆散」というお薬 5
「四逆散」というお薬 6
「四逆散」というお薬 7    参照

 

 

 

さて、今日ももう一人いきましょう。

 

・・・まあ、こんなことやってるとキリがないんだけど(笑)、いい機会なんで、僕が注目してる漢方家の紹介がてら、どんどんいきましょう。

 


今日は藤平健(ふじひらけん 1914-1997)先生です。

 


この先生も、昭和の漢方を支えた一人です。

 

藤平先生は、四国(香川県丸亀市)出身の先生であり、実は「四逆散」というお薬 5で紹介した奥田謙蔵先生のお弟子さんです。

 

大学生の頃に脊椎カリエスに罹り、それを奥田先生の漢方で治してもらったことから、弟子入りしたようですが、その後の活躍をみると、師匠に負けない、スゴイお弟子さんだと思います。

 


なんかこう、本を読んでいても、奥田先生と藤平先生からは、優しいというか、心が広いというか、大らかというか、そういう雰囲気を感じます。

湯本求真先生の反動なんでしょうかね。。。分かりませんが。(笑))

 


まあともかく、藤平先生の『傷寒論演習』には、

「四逆散は少陰病のところに書いてあるけど、実際は少陽病の薬で、使い方は大柴胡湯と小柴胡湯の中間あたりと考えていたが、使っていくうちにもっと虚証よりだと思うようになったよー。」

と述べ、

「傷寒論の条文には書いていないが、先輩方の言う通り、ノイローゼなどの精神科疾患に良いと考え、使い方としては、細かい症状よりも、腹診が重要だよー。」

と述べ、

「全体の腹力(腹部の緊張)が中等度、胸脇苦満(肋骨下の緊張)が”左右差なく”中等度、心下痞鞕(みぞおちの緊張)が中等度、腹直筋の緊張が強い、

 

これらが揃えば、四逆散の腹と考えていいよー。」

と述べ、お弟子さんとの対話の中で、

「四逆散には水を捌く生薬は入っておらず、この場合の水邪は二次的なものと考えていいよー。」

とし、真武湯との鑑別や、芍薬甘草湯との違いに注目しているようです。

 

(抜粋意訳 by竹下)

 

因みに個人的には最後の部分、重要かな、と思います。

 

 

真武湯、四逆湯とだけでなく、芍薬甘草湯と四逆散を比較するのは、四逆散が、芍薬甘草湯に柴胡・枳実を入れた方剤、とみることも出来るからですね。

 

 

 

 

・・・とまあ、全体としてはそんなに個性的なことは言っていないが、大塚敬節先生、矢数道明先生と同じく、腹診に着眼したことと、四逆散の胸脇苦満には左右差が無いとか、

 

自身の経験から、独特の見解も少し述べておられます。

 


大塚先生、矢数先生の見解については、

「四逆散」というお薬 4  
「四逆散」というお薬 6
     参照

 

個人的には、少陽病の薬であるにもかかわらず、左右差が出ない、ということを強調しておられるのは、面白いなあ、と思ったりします。

 

あくまでも少陽「経」ではなく、内外の不和だ、というメッセージなんでしょうかね。

 

(単に経験則かもしれませんが、クリニカルパールではないかと思います。)

「四逆散」というお薬 9 に続く

 

 

 

 

 

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