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Search Results for: 列子

「太極」「無極」の意味 目次

2019.10.06

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今書いている「太極・無極」シリーズ。

 

 

長くなったので、ここらで目次を作りましょう。

 

 

番号だけ並んでても分かりにくいので、各話にタイトル付けます。

 

 

 

「太極」「無極」の意味 イントロ    

 

「太極」「無極」の意味 2 「太極」の意味 

 

「太極」「無極」の意味 3 「無極」の意味      

 

「太極」「無極」の意味 4 朱子の「理気二元論」とは。 

 

「太極」「無極」の意味 5 なぜ”太極”陰陽論なのか   

 

「太極」「無極」の意味 6 なぜ”太極”陰陽論なのか その2  

 

「太極」「無極」の意味 7 気一元論について  

 

「太極」「無極」の意味 8 戴震の気一元論に関して  

 

「太極」「無極」の意味 9 太極図の色々   

 

「太極」「無極」の意味 10 水火匡郭図について 

 

「太極」「無極」の意味 11 三五至精図について      

 

「太極」「無極」の意味 12 三五至精図の五行に関して

 

「太極」「無極」の意味 13 腹診と太極無極

 

『列子』という人物

 

 

 

 

・・・もうちょっと続きます☆

 

 

 

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「太極」「無極」の意味 14

2019.10.05

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これまでのお話し

 

「太極」「無極」の意味    

「太極」「無極」の意味 2 

「太極」「無極」の意味 3      

「太極」「無極」の意味 4 

「太極」「無極」の意味 5   

「太極」「無極」の意味 6

「太極」「無極」の意味 7  

「太極」「無極」の意味 8  

「太極」「無極」の意味 9   

「太極」「無極」の意味 10 

「太極」「無極」の意味 11      

「太極」「無極」の意味 12

「太極」「無極」の意味 13

『列子』という人物             参照

 

 

さて、続きいきましょう!!

 

 

「太極療法」なるもの。

 

 

鍼灸治療において「太極」という言葉を盛んに用いた近代の鍼灸家では、なんといっても澤田健先生がおります。

 

澤田健という人物     参照

 

 

澤田先生は、自身の治療を「太極療法」と称しました。

 

 

この先生自身の著作はほぼないのですが、高弟である代田文誌先生が治療院見学研修中に聞いた、澤田先生の発言をまとめて書いた「聞き書き書」である『鍼灸真髄』は、

 

鍼灸界のベストセラー、かつロングセラーと言っていいでしょう。

 

 

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↑↑真面目そうな代田先生。

 

 

 

この本の中に、澤田健先生がなぜ自分の治療のことを「太極療法」と呼んでいるかが、代田文誌先生の言葉で書いてあります。

 

 

「要するに先生の治療は、五臓六腑の中枢を治すことにより末梢をも治す、局所治療ではなく、根本治療である。末梢的、小局的な治療に対して、自身の治療を太極療法という。」

 

「末梢の治療にばかり気を取られて中枢の根源を忘れた西洋医学は小乗の法であり、根本治療は大乗の法。大乗法華経の一年三千十二因縁の理による太極療法だと言われる。」

 

(以上『鍼灸真髄』P19)

 

 

澤田先生は若い時分から日蓮宗に傾倒し、晩年は時代背景もあったのか、神道、国粋主義に傾倒したことが知られていますが、その発言には仏教の知識が豊富にあることをうかがわせるものが多いです。

 

 

また、

 

「複雑多岐多端になって帰一するところを失った観のある現代西洋医学に対して、それを簡約し、万古不易の治療原則を教えるものである。」

 

とも説明し、また、澤田先生自身の発言として、

 

「昔から治療には小局治療と太極治療とがあって、太極治療は一流でないと出来なかったものだ。」

 

「東洋には名の付く病気などというものはないのだ。病気というのは血の循環が不平均になったということなのであって、それに名を付けるだけでいい気になっているなんて、実にばかげた次第です。」

 

という発言を紹介しています。

 

(同書P30より)

 

 

このように、過激な発言が多いのも、澤田先生の魅力の一つだと思います。

 

(それが原因で叩かれたりもしていますが。(苦笑))

 

 

しかし、臨床の場での実際の澤田先生は、こういう辛辣な物言いもするけど、時には冗談も飛ばし、豪快に爆笑しながら診療を行うような、

 

明るい先生であったようです。

 

(なんか、誰かと似ているような。。。)

 

 

また、澤田健先生のもう一人の高弟である山田国弼(くにすけ)先生『鍼灸沢田流―原理から実際―』では、「太極」の語源である『易経』をはじめとする中国の古典の内容にも触れつつ、

 

また、西洋医学の考え方にも十分に触れつつ、「太極療法」の意義の説明と理論化を試みています。

 

 

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↑↑あまり知られていませんが、この人の著作は非常に精緻で、大変な勉強家であったことが分かります。

 

 

 

この本は入手困難本なんですが、是非入手して読んでもらいたい本ですね。

 

 

・・・とにかく、澤田先生が意識した「太極療法」というのは、どこそこの経穴に鍼灸するとか、どこそこの部位に着眼するとか、そういう意味ではなく、

 

古典の教える鍼灸治療法を通じて、結果的に

 

「血液循環の不平均を正す、それによって自然の良能(治る力)を引き出す」

 

ことが、より人体にとって根源的な「太極」治療なのである(西洋医学へのアンチテーゼとしての意味も込めて)、という立場なんですね。

 

 

澤田先生がこれを述べ、実践しておられたのが、今から約100年前の昭和初期ですが、基本的には今でも通用する考え方であり、現在、世界が中国伝統医学に注目しているのも、

 

中国伝統医学が、近代西洋医学にはない、こういった考え方でもって治療を実践し、結果を出すことが出来ているからでしょう。

 

 

 

続く

 

 

 

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「太極」「無極」の意味 13

2019.10.04

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これまでのお話し

 

「太極」「無極」の意味    

「太極」「無極」の意味 2 

「太極」「無極」の意味 3      

「太極」「無極」の意味 4 

「太極」「無極」の意味 5   

「太極」「無極」の意味 6

「太極」「無極」の意味 7  

「太極」「無極」の意味 8  

「太極」「無極」の意味 9   

「太極」「無極」の意味 10 

「太極」「無極」の意味 11      

『列子』という人物          参照

 

 

さて、続きいきましょう!!

 

 

◆腹診、腹部刺鍼と太極無極

 

 

・・・まあ、ここまでクドクドと述べてきたように、

 

「太極とはウンチャラカンチャラ・・・」

 

「無極とはウンチャラカンチャラ・・・・・」

 

と、古代中国の哲学に思いを馳せたり、勉強するのは結構だけれども、多くの臨床家にとっては、

 

「・・・で? つーかそれ、臨床に関係あんの??」

 

「それ覚えたら、なんか治せるようになんの??」

 

というのが普通のリアクションでしょう。(笑)

 

 

江戸期の日本古流派の腹診図や腹診書には、「太極」「無極」という表現が散見されます。

 

奥村裕一先生論文 参照

 

 

・・・まあ、お臍には「神闕」という経穴名が付されているのですが、このお臍のすぐ下の「気海」という経穴に鍼することを、宮脇仲策(江戸中期、生没年不明)の『鍼学発曚訓』では、

 

「腹根本太極鍼」と呼んでいたり、1679年序の『合類鍼法奇貨』では上腹部を太極、下腹部を無極と呼んでいたり、同年序の『大明琢周鍼法』では左右の天枢穴を太極無極穴と呼んでいたりします。

 

 

いずれにせよ、お臍周辺、あるいはお臍のレベルを境界線として、「太極」「無極」と呼び分けている。

 

 

まあこれらから分かるのは、要するにお臍、ないしその周辺には、全身(精神も含む)を大きく調整できる経穴がある、という臨床的事実です。

 

 

全員の陰陽の気の動きの根本になるのが臍周辺だ、ということですね。

 

 

お臍とは、母体と胎児を物理的に繋ぐ臍帯(へその緒)の名残りであり、出生してしまえば、そこを解剖しても特に何もなく、西洋医学では開腹手術をするにあたって、

 

臍の周辺を大きく切るなんてことは珍しくないですし、人によってはファッションでピアスをする人もいますが、東洋医学的には大問題だと思います。(苦笑)

 

 

因みに、近年ではこんな研究もあるようです。

 

(興味深いですね。)

 

 

太極観、無極観それ自体についても、江戸期各流派によってそれぞれ違いがあるようで、であるからして、「太極」「無極」と名付ける部位にも違いがある、ということなんでしょうね。

 

(実際は、タイムマシンで江戸時代に行って、当時の先生方に直接質問してみないと分かりませんけどね。)

 

 

江戸期は、中国(明)からの「儒・道・仏」の三教の影響、また、自国の神道との習合、あるいは、伊藤仁斎に始まる新儒学など、学問上の様々な動きがあり、

 

面白い反面、じゃっかんワチャワチャしています。(苦笑)

 

伊藤仁斎という人物    参照

 

(まあ、今でもそれはそうか。。。)

 

 

ただ、いずれにしても医学の分野で「太極」「無極」を語る場合には総じて「お臍(神闕)」にポイントが置かれているのが興味深いですね。

 

 

東洋医学では、お臍にはいつの時代も、深い意味が付与されてあります。

 

 

 

続く

 

 

 

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「太極」「無極」の意味 3

2019.09.18

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これまでのお話し

 

「太極」「無極」の意味    

「太極」「無極」の意味 2    参照

 

 

さて、続きいきましょう!!

 

 

◆「無極」の意味

 

 

(一社)北辰会の会員諸氏にとって、この「太極」「無極」というパワーワードは、非常に気になるワードでしょう。

 

 

また北辰会の会員以外の先生方も、東洋医学の勉強がある程度進んだら、気になる人は多い筈。

 

 

 

僕がちょうど北辰会にチョロチョロと出入りするようになった2000年代の初頭の頃、蓮風先生はよく「初学者のための太極陰陽論」というテーマで講義なさっていました。

 

(当時は難解で、聴いていてもよく分かりませんでしたが。。。(∩´∀`)∩)

 

 

その講義内容を分かり易くまとめた本が『東洋医学の宇宙―太極陰陽論で知る人体と世界―』です。

 

 

因みにこの本は、堀内齊毉龍先生『弁証論治のための論理学入門』と姉妹編になっていることも見逃せません。

 

 

しかも、蓮風先生の御尊父である藤本和風先生「無極会」という勉強会を主催されていたことでも知られています。

 

(残念なことに、無極会は現在はありませんし、無極会としての著作も残っていません。。。)

 

 

・・・まあそんな訳で、このワードは藤本家、北辰会が非常に大事にしていることが分かります。

 

 

東洋医学の考え方を理解していくうえで、また、北辰会方式を習得していくうえで、妙に気になる、この「太極」「無極」に対する理解というのは、

 

根本哲学に関わるという意味で、重要ではないでしょうか。

 

 

前回、北宋代の周敦頤(1017-1073)「無極而太極」という、これまたパワーワードを紹介しました。

 

 

ここで、まずは「無極」について調べてみましょう。

 

 

平河出版社『道教事典』によれば、

 

 

◆無極

 

元来は”極まりない”という意味。

 

『老子』『荘子』『列子』に、無名、無物、無形などとともに、”無”の様態を形容する語の一つとして、哲学的意味を付与されている。

 

「老子」という人物

「荘子」という人物

『荘子』の渾沌のお話

「列子」を含む記事          参照

 

(列子に関しては紹介してなかったですね、良い機会なんで、これも書きましょう!!)

 

 

その後、『易経』の「太極」とともに、”太極=有の原理”、”無極=無の原理”として、より重い意味を持つようになる。

 

『易経』を含む記事    参照

 

 

つまり、有の本源に無を置くという思想から、儒教を超える道家思想、という図式を表現した。

 

道教文献の中にはもちろん”極まりない”という意味での「無極」という使われ方もあるが、主に、”太極の本源としての無極”という用例が目立つ。

 

また、「無極」を、経典そのものや、神仙の名称としても用いている。

 

南宋代の朱子(朱熹 1130-1200)は、無極と太極を同一次元のものとし、ともに「理」の基本的性格を表す語とし、有の次元に無の原理性を取り込んだ。

 

(んー、ここはムツカシー(゜o゜))

 

(以上引用。土田健次郎氏の文章を竹下が抜粋要約補足改変。)

 

 

 

 

・・・まあなるほど、「無極」はもともとは諸家の本に出てくる、極まりない、というほどの意味の言葉だったのが、『易経』の太極(生成論の最初を意味するアレね)と比較検討されていくことで、

 

理解が深まっていき、これも認識論哲学的な、重い意味を持つようになった、と。

 

 

このように、儒家の考え方と道家の考え方というのは、時代時代で接触したり離れたりしつつ、言葉の意味の検討を通じて、切磋琢磨してきた歴史があるようですね。

 

(また、古代中国で、インドから来た仏教を理解するのに、道家や儒家の考え方がその解釈に入っていったことも興味深いですね。)

 

 

まあ、「太極」「無極」という熟語の理解においては、宋代の周敦頤から朱子の流れがやはり決定的であるようで、ここをもう少し理解するためには、

 

朱子学における「理」の意味を少し掘り下げて理解した方がいいように感じます。

 

 

 

続く

 

 

 

【参考文献】

 

『道教事典』平河出版社

 

 

 

 

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中国の宇宙論 ④ 宣夜説

2019.05.26

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これまでのお話し

 

 

中国の宇宙論 ① イントロ

中国の宇宙論 ② 蓋天説   参照

 

 

◆「宣夜説」って何すか??(゚∀゚)

 

 

古代中国の宇宙論、最後は三大宇宙論の中では比較的マイナーな「宣夜説」であります!!

 

 

これはどういう論かというと、実はかなり今風です。

 

 

「天には形体が無く虚空である」

 

「天体は虚空の中に浮かんでおり、どこにも繋がれていないため、それぞれが固有の動きをする」

 

「天には果てがない」

 

「そこにある運動法則は”気”の動きで決まる」

 

 

などなど、これがもし発展深化していったら、現代の宇宙物理学と同じような結論に達していったんじゃないかと思われるような表現が出てきます。

 

 

後漢末期の蔡邕(さいよう 133-192)は、

 

「宣夜の説は、絶えて師法なし」

 

と述べ、この説の孤立的状況を伝えています。

 

 

しかしこの説は後漢よりも前、戦国時代にあの『荘子』「逍遥游萹」や、東晋時代に『列子』「湯門篇」にもみられます。

 

 

晋代(265-420)に著された『晋書』「天文志」や、三国時代の人物で宣夜論者だったとされる楊泉『物理論』における

 

「宇宙には気が満ちており、天地も星も気であり、その運動法則も気の動きによって決まる。」

 

という、僕らからすれば聞きなれた感のある「気一元論」が、やっぱり好きなんですがね。

 

 

しかし、この宣夜説は惜しくも発展せずに、歴史の陰に埋もれてしまいました。

 

 

漢代以降、中国の宇宙論は渾天説を中心に推移していったようです。

 

 

 

続く

 

 

 

 

【参考文献】

 

「蓋天説と渾天説の話」日本科学史学会

「梁武の蓋天説」山田慶児

Wikipedia「蓋天説」

『中国古代天文学簡史 日訳版』浅見遼訳 近代出版

『中国天文学研究』小沢賢二著 汲古書院

『東洋天文学史論叢』能田忠亮著 恒星社

『中国天文学・数学集』薮内清 編 朝日出版社

『古代中国の宇宙論』浅野裕一 岩波出版

 

 

 

 

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夢と東洋医学 1

2018.07.29

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今ちょうど『素問』「脉要精微論(17)」の脈診の部分を書いているので、ついでに「夢」に関する記載にも触れておきましょう。

 

 

東洋医学も「夢」については認識し、どういった意味を持っているのかというのは、議論や考究の対象であります。

 

 

この「脉要精微論」の中にも、以下のように出てきます。

 

 

是知陰盛.則夢渉大水恐懼.陽盛.則夢大火燔灼.陰陽倶盛.則夢相殺毀傷.

上盛則夢飛.下盛則夢墮.

甚飽則夢予.甚飢則夢取.

肝氣盛.則夢怒.肺氣盛.則夢哭.

短蟲多.則夢聚衆.長蟲多.則夢相撃毀傷.

 

 

簡単に訳しますと、

 

 

陰実→大河を渡って怖い思いをする夢

 

陽実→大火が燃え盛っている夢

 

陰陽ともに実→虐殺損傷し合う夢

 

上焦が実→飛ぶ夢

 

下焦が実→落ちる夢

 

飽食→ものを贈り人に与える夢

 

飢餓→奪い取る夢

 

肝気実→怒り狂う夢

 

肺気実→泣き叫ぶ夢

 

腹に短虫→人々が寄り集まる夢

 

腹に長虫→喧嘩してケガする夢

 

 

夢に関して、『黄帝内経』では他にも、『霊枢』の方の「淫邪発夢篇(43)」が有名です。

 

 

あるいは『列子』「穆王篇(ぼくおうへん)」というところにも出てきます。

 

 

夢については、ずいぶん前に書こうかな、と思ってからずーっとほったらかしになっていたので、そろそろサクッと書きましょうかね。。。(苦笑)

 

多夢

「夢」の不思議

「夢」はなぜ見る?

「ユング」という人物

「フロイト」という人物    参照

 

 

 

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「膀胱」って何ですか?(その5)

2011.02.27

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これまでのお話・・・


「腎」って何ですか?(その11)

「膀胱(ぼうこう)」って何ですか?
「膀胱」って何ですか?(その2)
「膀胱」って何ですか?(その3)
「膀胱」って何ですか?(その4)

 

さーここらで、「膀胱の腑」シリーズをいったん終わりにしましょう!!

 

☆「下焦」という世界



「腎」って何ですか?(その3)で述べたように、東洋医学ではおへそから下の、下腹部のことを「下焦(げしょう)」と呼び、とっても大事な臓腑がしまわれている場所だ、と考えています。

すなわち「腎の臓」、「肝の臓」、「小腸の腑」、「大腸の腑」、「膀胱の腑」、「女子胞(じょしほう:子宮のこと)」が存在し、上焦、中焦と比較すると、

 

最も多くの臓腑が存在します。


それも、消化や排泄、泌尿生殖器といった、生命を維持する上で欠かせない、重要な臓腑ばかりです。

気功などでも、おへその下には臍下丹田(さいかたんでん)という、気を集める特別な場所があるとし、古来から非常に重要視しています。


このように人体の中で非常に大事なポイントに、さりげなく(でもないか。)存在する「膀胱の腑」・・・。

その膀胱の腑と最も関係の深い経絡に、「足太陽膀胱経(あしたいようぼうこうけい)」という経絡があります。

(経絡の話も、そのうち書きます。)

その経絡上に、「崑崙(こんろん)」という経穴(ツボ)があります。


今日はオマケで、その話をちょこっと書いて終わりたいと思います。

☆神秘の霊峰「崑崙山」と「崑崙」という経穴

ちょっと番外編になりますが、この「崑崙」・・・。

 

外くるぶしの後ろにあるツボでございます。

 

 

崑崙

 

 

↑↑若干ムクミが気になりますが。。。

 

 


もともと、「崑崙山」という山の名前から取ったモノだと言われております。

(・・・まあ、カタチ的に外くるぶしが崑崙山で、そのふもとってとこでしょう。)


この崑崙山という山は、中国の太古の伝説にもよく登場する山でして、伝説では神様や仙人が住む、霊峰なんだそうです。

実際に現在も、チベット高原の北には同名の山脈が存在します。

(そこは普通の山脈のようですが。(笑))

古代中国で神秘思想が流行した時期、もともと山というのは神聖なものとして扱われていましたが、中でもこの崑崙山は特別扱いだったようです。

「コンロン」とは「渾淪」とも書き、こう書くと非常に深い意味を持ちます。


『列子』天瑞第一にこうあります。

「太初は、気の始めなり。太始は、形の始めなり。太素は、質の始めなり。気形質具わって未だ相離れず、故に渾淪(こんろん)という。」

穴沢辰雄『列子』明徳出版社 P32 参照)

 

 

・・・ここでは、「渾淪」とは宇宙開闢以前の混沌(カオス)のことです。

 

また道教などでは「崑崙」という言葉はそのまま「脳」を示す、とあり、これまた深い意味があります。

 


近代日本の著名な鍼灸家も、このツボは非常に強力なツボだと認識しているようです。

柳谷素霊先生の見解に、藤本蓮風先生も同意しています。藤本蓮風『経穴解説 増補改訂新装版』メディカルユーコンP226参照)

僕自身の臨床経験でも、診断点、治療点として、非常に使えるツボじゃないかな、と認識しています。

・・・まあ、あんまり書いてると止まらなくなりますが、個人的には「足太陽膀胱経」の中でも、非常に臨床における利用価値の高い、興味深い経穴だと思っております。(笑)

 

そして、そう思うに至るまでに、実践はもちろん、あらゆる着想のきっかけがあった、ということです。

 

まあ、これを一つのオマケとしまして、「膀胱の腑」シリーズ、いったん終了でございます!!

 

 

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