東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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問診訓練

2014.07.10

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昨日、学校で「問診」について講義してきました!!

 

「問診」については、このブログにも何度も書いています。

問診 を含む記事 参照

 

東洋医学の問診というのは、「証」「病因病理(機)」を構築するための問診です。

「弁証論治」って何ですか?
カテゴリ 「再分析」の重要性 参照

 

西洋医学的な病名を決定するための問診ではありませんし、単なるお喋りでもありません。

 


また、問診の場というのは、その患者さんと、その治療院が初めて具体的に交流し始める瞬間でもあるので、極めて重要です。

(大きな気の交流は、その患者さんがその治療院を認識した瞬間から始まっていますが。)

 


 


今、清明院に新しく加入したスタッフも、問診練習中です。

 


・・・まあ、何度も言っていますが、申し訳ないが、鍼灸学校を出ただけでは、東洋医学の初心者にすらなれません。

 


鍼灸学校を出て、何年か臨床経験を積んでいても、本格的に東洋医学を勉強したことがなければ、素人同然です。

 


だから当然、まともな東洋医学的な問診の”も”の字すら取れません。

 


だから、”ヤル気があるなら”毎日毎日練習することが必要です。

 


それでも、初対面の患者さんから、1時間から2時間かけて、ビッチリと話を聞いて、私(治療者)に、よくまとまった、

”まともな”カルテを提出できるようになるには、最低でも2、3カ月はかかると思います。

 

で、問診というのは、医学的知識に加えて、その問診者の人間性、コミュニケーションスキルを、モロに、思いっきり問われますので、

完璧があり得ないというか、どこまでいっても終わりのない技術でもあります。

 

東洋医学の始終には、至る所にそういうものがあり、その細部細部に神が宿っています。

 

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東洋医学的な病のメカニズム

2013.10.25

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清明院では、初診の問診が終わり、体表観察が終わった後、

「あなたの体の状態は”東洋医学的には”これこれこういう状態ですので、こういう治療方針で、こういう鍼をしていきます。」

という”しつこいぐらいの”説明を、必ずするように心がけている。

 


術者が、その患者さんの病の東洋医学的なメカニズムを、全く理解せずに鍼をすることは、大変危険だ。

 

例えるなら、目隠しして日本刀を振り回しているような。

 

全く動かし方を知らない人が、エンジンのかかった車の運転席に乗っているような。

 

地図を読めない人に、目的地まで案内してもらっているような。

 

そういう危険さ、不安感がある。

 

病の、東洋医学的なメカニズムのことを

「病因病理(びょういんびょうり)」

あるいは

「病因病機(びょういんびょうき)」

という。

 


これについては、以前書いた。

カテゴリ 「再分析」の重要性 参照

 


講義でそんな話をしていると、こないだ学生さんから、こんな質問を受けた。

「では病因病理は、可能な限り複雑な方がいいんでしょうか。」

と。

 

それはちょっと違う。

 

病気にもよると思うが、逆に、可能な限りシンプルな方が良いと思う。

 


複雑な病因病理の病もあれば、単純明快な病因病理の病もある。

 

丁寧な方がいいに越したことはないが、複雑なら複雑なほどいいかというと、それも違うのだ。

 


患者さんの病気に合わせて、「的確な」病因病理を構築すること。

 

出来るようになること。

 

 

 

・・・で、それを、「自分で理解、分析できる範囲で」動かすこと。

 

 


まずはこれが、東洋医学的な治療で良好な結果を得るための、近道だ。

 

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標本を明確にしたうえで同治する

2013.04.04

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以前、治療の中で、行き詰った場合、「再分析」が大事だ、というテーマで、何回か書いた。


カテゴリ 「再分析」の重要性 参照

 

このテーマ、実はけっこう好きです。

 


ここをないがしろにしてる術者って、かなり多いんじゃないだろうか。

 


経過の中で、「再分析」する時、その再分析の正確さは、「初動の段階での分析」の正確さ、精緻さに、ある一定依存する。

 

初回に、分析をないがしろにして、どうとでも効いてくれるような処置をして、ぼんやりと効いた。

 


ぼんやりと効いたのにも、シャープで劇的に効いたのにも、主訴には効いたけど、違う症状が出てきたとかいうのにも、ちゃんと意味がある。

 


こういうところをきちんと明確にせずに治療を進めると、そのまま、何回かはいい経過で進んだけど、あるところで、停滞し始める、という現象が必ず起こる。

 

そこで、さあ再分析しよう、と思っても、最初の段階での分析が甘かったりいい加減だと、結局グダグダになり、また最初からやり直し、

 

いっぺん全部バラシ、ということになってしまう。。。

 

そうなったら患者、術者の負担は計り知れない。

 


自分が今やっている治療は、「標(ひょう)」をやっているのか、「本(ほん)」をやっているのか。

 


あるいはそれらを同時にやっているのか。

 

標本同時なんであれば、そのウエイトはどうか。

 

ここら辺を明らかにしていないと、どこかで治療の方向性を見失う。

 

最初から治療に方向性自体、作らないと割り切るのであれば話は別だが、そういう場当たり的なのは、僕は医学として認めません。

 

 

厳に気を付けたいところだなあ、と、今日思った。

 

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分かっているつもりで分かっていない

2012.10.28

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たまに、後輩から質問されることがあります。

(さらに…)

「問診」実技訓練!?

2011.09.16

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来週の日曜日、(一社)北辰会関東支部の定例勉強会があります。

 

ここでワタクシ、臨床コースにて、朝10時から午後の3時前まで、「問診、カルテ取り実技」を講義させていただきます。

(な、長い・・・。)

 

(一社)北辰会では、専用の共通カルテを使用して、患者さんが今回お悩みの症状以外にも、飲食の状況、大小便の状況、睡眠の状況、

家族環境、職場環境などなど、あらゆる角度からその患者さんの病を分析します。

 

当然ながら、「問診」というのは「雑談」とは全く違います。

 


初めて顔を合わせる患者さんとの、大事な大事なコミュニケーションの場であると同時に、東洋医学的な診断をする上で、有益な情報を多く得ることが出来る、

 

治療において欠かせない場なのです。

 

そして、「問診」によって得た貴重な情報を、スッキリと分かりやすくまとめて、「カルテ」に記載しておく必要があります。

 

これをすることによって、もし万が一治療経過がはかばかしくない場合や、初診時とは異なる症状が出てきたりした場合、「再分析」することが可能となるのです。

カテゴリ 「再分析」の重要性 参照

 


「最初にキッチリと情報を取る」

「それをキチッと東洋医学的に、論理的に分析しておく」

これが出来ているから、経過中にグラグラ迷ったり、患者さんの様々な訴えに慌てたりしないで済むのです。

 

臨床をやればやるほど、コレのありがたみはよく分かります。

 

臨床をやってない人ほど、ここんとこを軽んじてる人が多いようにも思います。

 

僕は上級班を担当させていただくようなので、臨床コースの上級班ですから、テンション高めに、ガンガンいこうと思います。

(笑・・・ただ、朝起きれれば、の話ですが。)

 

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(社)北辰会2月本部基礎コース(補瀉、標本)

2011.02.21

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昨日、2月20日の日曜日は、大阪上本町で行われた、(社)北辰会本部基礎コースに参加してきました!!

 


今回は午前中は大ベテラン、大八木敏弘先生による、

「補瀉(ほしゃ)」

の講義。

 


そして午後は奥村裕一学術部長による講義

「標本(ひょうほん)」

のあと、本部講師である岡崎真也先生による講義

「選穴(せんけつ)」

という、鍼灸の臨床をやる上で欠かせない考え方を、ベテラン臨床家である講師の先生方から聞けるということで、久々に基礎コースに足を運んでみました。

 

・・・まあ、一般の方は聞き慣れないであろうこの3つ・・・。

 

どれも非常に重要な考え方です。

 

個人的には、奥村先生の講義の中で、江戸時代の名医、中神琴渓(なかがみきんけい)先生の症例を例に挙げて、「標本」を説明してらっしゃったのが印象に残りました。

 


中神琴渓についても、そのうち紹介したいと思います。

 


「標」と「本」については、以前このブログでも書きました。

カテゴリ「再分析」の重要性 参照

 

非常に重要な考え方です。

・・・「補瀉」「選穴」についても、患者さんが読んでも分かるぐらいの内容を、そのうち書こうと思いますです。

そして終わったあとは飲み会・・・。

 

今回の飲み会もなかなか濃かったです・・・。

 

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(社)北辰会関東支部7月定例会

2010.07.26

いや~、しかし毎日毎日暑いですね~!!

溶けかけながらも、精一杯やっております!(笑)

そんな暑いさなかの昨日、25日の日曜日は、代々木オリンピックセンターで行われた、(社)北辰会関東支部定例会に行ってきました!

今回の定例会は、午前中の臨床コースは金子太先生による「鬱証(うつしょう)について」、基礎コースは尾崎真哉支部長による「病因病理学」という内容。

午後は実技指導「腹診」の後、本部学術副部長である藤本彰宣(あきのり)先生による、基礎、臨床合同の特別講義「実用標本学」、という、

 

充実、盛りだくさんの内容でした。

・・・今や「現代」を、「〇〇病の時代」と名付けるのに最も適した病が「うつ」ではないでしょうか。

 

(なんてこった・・・。)

清明院にも、様々な心の病を抱えた患者さんがみえます。

東洋医学では、「心身一如(しんしんいちにょ)」と言って、心と体を別々に分けて考えることはしませんので、体のアンバランスを整えることによって、

 

心を安定させる、という方法をとります。

(簡単に言うとネ。)

実際、心を病んでおられる患者さんのお体を拝見させていただくと、いたるところにアンバランスを起こしています。

これを是正し、体が楽になると、心も楽になる、という変化を、よく見かけます。

「腹診」の実技指導では、僕もひと班担当させていただき、指導させていただきましたが、なんか回を増すごとに、参加者の先生方のヤル気が上がってきているように感じます。

指導しながらも、大変いい刺激になります。

藤本先生の「実用標本学」は、前回このブログに書いた続・再分析(標本について)の内容の、”もっともっと専門家向きの高度な内容”の講義を、

 

非常に分かりやすく、綺麗なスライドを使って、説明しておられました。

 

サスガでしたネ。

こないだこのブログ上で述べたように、午前中の尾崎支部長による「病因病理学」も、この「標」と「本」を明確にする上では、欠かせない考え方です。

かなり細かい部分まで説明しておられたので、参加された先生方はついていくのが大変だったかも知れませんが、ココをきっちり抑えてしまえば、

 

後が楽なんです。

是非時間をかけて、何度も何度も復習して、モノにしていってほしいと思います。

 

「基本」なんだから。

「基本に対する徹底的把握力=応用力」であります!!

・・・最近の北辰会は、本部も支部も、どんどん参加者、入会希望者が増えているようです。

それを受けて、もっともっと内容、構成のいい、レベルの高い(難解って意味じゃないよ)講義をしようと、講義に関しても、高いプロ意識を持った講師の先生方が増えてきているように思います。

ちゃんとした東洋医学を、本気で世にアピールしようと思ったら、ちゃんとした「臨床」をやって、ちゃんとした「教育」もしないといけません。

これはすごく大変なことなんだけど、志を高く、僕もいっちょ頑張ろうと思っております!

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