東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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内因・外因・不内外因

2019.11.13

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現在の鍼灸学校で使われている『新版 東洋医学概論』の教科書において、「病因」「古典的病因」「(現在の)病因」と分けられており、

 

「古典的病因」として「内因・外因・不内外因」というものが書かれている。

 

 

基本として重要ながら、これまで書いていなかったようなので、ここに書いておきましょ。(笑)

 

 

「病因」というのは言うまでもなく「東洋医学的な病気の原因」という意味です。

 

 

「古典的病因(内因・外因・不内外因)」というのは、中国宋代の陳無択(別名:陳言(1131-1189))が撰した『三因極一病証方論(別名:三因方)』に書いてある分類です。

 

 

それに対して「(現在の)病因」というのは、現代中医学における分類法、と考えていいでしょう。

 

 

「古典的病因」の内訳は、

 

外因:六淫(風・寒・暑・湿・燥・火の6つの邪気のこと)、疫癘(えきれい:強力な伝染病、流行性の病のこと)

 

内因:七情(怒・喜・思・悲・憂・恐・驚)の過不足

 

不内外因:飲食不節、労逸、房事過多、外傷、鳥獣傷など

 

と言われます。

 

 

で、「(現在の)病因」として、

 

外感病因:六淫、疫癘

 

内傷病因:七情、飲食不節、労逸、房事過多

 

病理産物その他の病因:痰湿、瘀血、内生五邪(風・寒・熱・湿・燥)、外傷

 

と分類されています。

 

「中医学的分類」と書けばいいのに、なぜ書かないんだろうか。。。)

 

 

いずれにせよ、これらの病因によって、気血津液の流れが悪くなったのが「病気」であるわけです。

 

 

臨床では、これらの病因が、「どこをどのように」侵し、結果的に今現在どのような不調が起こっているのかを明確にして、よーく的を絞り込んで治療すると、

 

いい結果が得られます☆

 

 

 

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日本東方医学会 研修講座に参加してきました!

2019.10.29

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先週の土曜日は順天堂でお世話になっている長瀬眞彦先生が会長を務める日本東方医学会「次のステップを目指す中医学臨床講座」に参加してきました!!

 

 

今回の講師の先生は熊本の加島雅之先生

 

 

素晴らしく頭脳明晰であり、熊本赤十字病院にて、非常に高度な臨床をなさっている先生です。

 

 

加島先生は東洋医学を基礎から臨床まで、歴史、文献も含めて非常に精緻に押さえておられ、いつも講義を聴くと気合いが入ります。

 

 

今回のテーマは

 

「津液の失調の病態と治療の実際」

 

ということで、非常に興味深く拝聴させていただきました。

 

 

医師ならではの津液やその病態へのとらえ方、治療に関する先生の臨床的な私見など、非常に勉強になりました。

 

 

重篤な疾患で、西洋医学的な治療でうまくいかないもの、手の打ちようのないもの、あるいは他の先生の漢方治療でうまくいかないものを、

 

自分の診立てで、ズバッと治す、やっぱこれですよね。

 

 

現代日本において、東洋医学を学び、実践する者にとっての一つの醍醐味は。

 

 

色々、希望や可能性を感じる講義でした。

 

 

終了後の飲み会でも、やはり漢方だけでなく、鍼灸に興味を抱いている医師は多い、と感じましたね。

 

 

・・・うーむ、もっと出ていかねば。。。

 

 

僕が出来るのは、「デフォルメ」でなく、極力エレガントに「サマライズ」した東洋医学理解を、心ある医療者に促すこと。

 

 

 

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「津」は大腸の腑、「液」は小腸の腑、コレなんで??

2019.10.27

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中医学では、体を流動する生理的な水分のことを「津液(しんえき)」と言います。

 

 

日本漢方の言い方では「気・血・水」「水」ですね。

 

(中医学の言う”津液”と、日本漢方の言う”水”は違う!という厳しい意見が聞こえてきそうですが、ここではザックリとこのように分けさせて下さい。(^^;))

 

 

この津液が、飲食物から吸収され、形成され、全身を巡るのには、比較的複雑な生理システムが関与しています。

 

 

まず、飲食物が「胃の腑」に入って、「脾の臓」の力で消化吸収され、余ったものは「小腸の腑」に送られ、さらに余ったものは「大腸の腑」に送られ、

 

それでも最終的に余った老廃物は、主に大便や小便や汗として体外に排出されます。

 

 

人体の恒常性維持に使えるもののうち、生理的な水分のことを「津液」と呼び、これは体表の露出している粘膜や、その他全身各所に、適度な潤いを与えます。

 

 

よく東洋医学では「五行色体表」といって、あらゆる要素を五分割した表があり、そこでは五液(涙、汗、涎、涕、唾)という表現が出てきますが、これらはぜーんぶ、津液(特に液)です。

 

 

この中で、臓腑経絡学において、「小腸の腑」では飲食物から津液のうち「液」をとり出し、「大腸の腑」では津液のうち「津」をとり出す、と教わりました。

 

 

・・・ところでこれ、何ででしょ??

 

 

東洋医学やってる人、パッと答えられますか??

 

 

水分(津液)は、陰陽で分ければ「気」、つまり「陽」に対して、「陰分」とか「陰液」言われますが、その津液をさらに陰陽に分けると、液は陰、津は陽です。

 

(流動性と粘性の強弱、存在する位置、機能的なベクトルなどから、このように分けています。)

 

 

これにはまあ、色々な説明の仕方が出来ると思うのですが、平たく言えば、小腸の腑の段階ではまだ完全に飲食物は消化され切っておらず、

 

大腸の腑よりも相対的に清濁が判然としない状況ですので、ある意味ザックリと荒っぽく、大まかに水液をとる必要があります。

 

 

従って結果的に流動性の低い、相対的に濁った(粘った)水液である「液」をも、とり出します。

 

 

そして大腸の腑では、小腸の腑と比較すれば消化物はかなり便に近い状態になっていますので、精濁の分化は小腸の腑の時よりも相当ハッキリとしており、

 

大腸の腑では仕上げとして、より完璧に、清濁をキッチリと分ける必要があります。

 

 

従って、流動性の高い、相対的に澄んだ水液である「津」をも、残さずとり出す、ということになるのではないかと思います。

 

 

ここで注意しないといけないのはあくまでも相対的に、という理解ですね。

 

 

四角四面に、小腸=液、大腸=津、と硬直的に考えてしまうと、臨床的には失敗のもとだったりします。

 

 

また、「小腸の腑」「心の臓」と表裏関係であり、五行では「火(君火)」の性質があてられていますが、心の非常に強い陽気の働きを助けとして、

 

ある意味で胃から送られてきた未消化物を”火にかけながら””荒っぽく”、精と濁とを分けるのに対し、「大腸の腑」「肺の臓」と表裏関係であり、

 

五行では「金」の性質があてられており、大腸では肺金の「従革」「粛殺」の気の助けを借りて、ある意味”几帳面に”、”精緻に”飲食物は大便へと”変化”させる、

 

という、五行の性質を通じた解釈もあり得ると思っています。

 

 

この「東洋医学的消化活動」の更なる詳細はここでは述べませんが、この流れにさらに、肝の臓や腎の臓、三焦の腑などなど、あらゆる臓腑が協調して参画して、

 

バランスが崩れないようにシステムで仕事をしてくれています。

 

 

五藏六府の表裏関係の中で個人的に面白いのは肺大腸、心小腸、心包三焦なんですが、他の肝胆、腎膀胱、脾胃と違い、”隣接”という位置関係をとらずに、

 

上焦(心肺)と中下焦(小腸大腸)で表裏関係を成しています。

 

(心包三焦はまたもう一歩特殊で、膜同士、とか、内外、と言っていいと思いますが)

 

 

肺は華蓋で八葉蓮華、蓮の花が”逆さになった”形で描かれ、心は蓮華の蕾のような姿で、これも”逆さになった”姿で描かれます。

 

 

そして、小腸は左旋で16曲、大腸の最初の部分である廻腸も左旋で16曲、という風に描かれます。

 

 

ところで、小腸大腸のこの「左旋」「16曲」、これは何でですか??

 

 

 

続く。

 

 

 

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東鍼校後期授業始まる。

2019.10.09

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さて先週から、東洋鍼灸専門学校での後期授業が始まっております。

 

 

みんなまだネコをかぶっていたりするのでしょう、昼のクラスも夜のクラスもおとなしい印象なのですが、皆さんなかなか真面目です。(*‘∀‘)

 

 

まあこれから半年かけて、また一つ一つやっていこうと思います。

 

 

今日は特別講義として「中医学って何??」という内容。

 

 

WHOだの、ISOだの、ICD-11だの、東洋医学の授業なのに、アルファベット多し。(苦笑)

 

 

色々な質問が出ましたね。

 

 

時間が余ったら実技を見せようかと思っていたのですが、時間が無くなった。。。

 

 

まあ、またそのうちにでも。<m(__)m>

 

 

実技の時間に実技をやらないと、

 

「自信ないんちゃう~ん??(ΦωΦ)」

 

とか、意地の悪いことを考える人もいるのかもしれませんが、正直、90分、僕が実技見せるだけでやらせてもらえるんなら、それが一番楽なんですけど。。。

 

(苦笑・・・毎日何十人やってると思ってんだ、って話です。)

 

 

短い、限られた時間の中で、一生使える学術を学生さんに、と、自分なりに真剣に考え、改良を重ねた結果、あのようなことになっております。(∩´∀`)∩

 

 

 

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(一社)北辰会定例会東京会場に参加してきました!!

2019.09.24

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9.22の日曜日は、(一社)北辰会定例会東京会場に参加してきました!!

 

 

この日は朝から実技訓練「原穴診・背侯診・取穴」

 

 

初学者の方はまずは原穴や背部兪穴の正確な取穴部位や意味(穴性)の確認や基本的な触り方(フェザータッチ)の練習、中級者は、経穴のより精密な診方触り方、

 

上級者の人はそれをどう治療に結び付けるかの考え方の練習。

 

 

さらには、重要な合穴である「陰谷・曲泉」の取穴練習をしました。

 

 

これを臨床にどこまで活かせるかは受講者次第ですが、北辰会の講師はみんな真剣にやっています。

 

 

効果的に伝わればいいな、と思いますね。

 

 

午後は西東京で鍼灸梅庵という鍼灸院を開業しておられる竹山悠樹先生による「円形脱毛症の一症例」を、私と尾崎支部長で解説するという企画。

 

 

竹山先生は開業鍼灸師でありながら、幼少の頃より狂言師としても活躍しておられる個性派の先生です。

 

 

また、北辰会関東支部の運営面での事務関係でも能力を発揮して下さっており、縁の下の力持ち的な先生です。

 

 

この症例は先週、関西の本部でも検討した症例だったのですが、支部ではまた違った盛り上がり方を見せて、マズマズ良かったんじゃないかと思います。

 

 

先週も書いたように、円形脱毛症というのは決して簡単な疾患ではありませんが、色々工夫しながら、北辰会方式の弁証論治の精神に則って、

 

患部を触ることなく、一定の効果をあげた症例だったと思います。

 

 

今年度から久々にカリキュラムに症例検討会を入れていますが、これがやっぱ個人的には一番いいですね。

 

 

基礎中医学と臓腑経絡学をまずはやって、この医学の解剖生理学、基本的な病理学を学んだら、体表観察をやって、診断学、弁証論治の訓練をやって・・・、と。

 

 

今後もいい臨床家がたくさん育つでしょう。

 

 

終わった後は飲み会。。。

 

 

支部の飲み会に参加する人数も、10年前と比較したらずいぶん増えました。

 

 

喜ばしいことですね。(∩´∀`)∩

 

 

 

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「太極」「無極」の意味 8

2019.09.23

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これまでのお話し

 

「太極」「無極」の意味    

「太極」「無極」の意味 2 

「太極」「無極」の意味 3      

「太極」「無極」の意味 4 

「太極」「無極」の意味 5   

「太極」「無極」の意味 6

「太極」「無極」の意味 7    参照

 

 

さて、続きいきましょう!!

 

 

◆戴震の気一元論。

 

 

「太極」「無極」の意味 2に、『道教事典』に書かれてある「太極」の意味の変遷を書いたが、ここに、

 

18世紀に清代考証学の大成者と言われる戴震(1723-1778)が出て、「存在の根源を気に求める思想」を決定的にした。

 

とある。

 

 

まあ、歴史的には王夫之さんから戴震さんの流れで、朱子さんの「理気二元論」の考えにさらに批判が加わって、

 

「理よりも気!」

 

「気こそは動き(自然界の運動)であり、存在の根源!!」

 

という理解が決定的になっていったようです。

 

 

さてこの、戴震さんの「気一元論」というのはどんなもんなんでしょ??

 

 

気のことを考える時の決定版的書籍である東京大学出版会『気の思想』には、戴震さんが

 

「気化流行、生々して息(や)まざる」

 

という表現を好んで用いたことを挙げ、戴震さんが「理」によって規定を受けない気の自己運動を認め、たえず運動することこそ気の本質的な性格とし、

 

静止することよりも運動することの方に大きな価値を認め、かつ生命(自然)を大いに尊重する、という思想を表明した、としています。(P475)

 

 

つまり、有形(形而下)も無形(形而上)も、一切は気の動きであって、気のその場その時でのありように名前を付けたのが「理」であるとし、

 

このように定義すると「気」を離れて「理」は存在しえない、ということになり、「理」よりも「気」を優先する立場をとりました。

 

 

・・・とあります。

 

 

ホントは戴震の論と王夫之の論をもっと精査しなきゃならんけど、この戴震さんの考え方に、北辰会の「気」解釈はかなり近いと言えるんじゃないでしょうか。

 

 

因みに、江戸期、京都の儒学者である伊藤仁斎(1627-1705)戴震よりも約70年も早く、朱子の理気二元論を批判し、この「気一元論」を唱え、

 

後世に大きな影響を与えています。

 

伊藤仁斎という人物       参照

 

 

後世に大きな影響を与えたということと、先見性という意味でも、伊藤仁斎の功績は非常に大きいと評価すべきでしょう。

 

 

伊藤仁斎の後、このブログでも何度も出てきている香川修庵、後藤艮山、並河天民、吉益東洞といった著名な医家が出てきて、いわゆる古方派医学が台頭し、

 

「一気留滞説」「万病一毒説」などの、日本的といわれる「万病一元論」とでも言うべきもの提唱し、医療界にある種の革命を起こしていきました。

 

香川修庵という人物

後藤艮山という人物

墓マイラー 59 並河天民先生

吉益東洞(よしますとうどう)について      参照

 

 

 

約300年前の日本、江戸期のこの動きの延長線上に、現代でもよく言われるような

 

「中医学の弁証論治か、日本漢方の方証相対か。」

 

みたいな問題があることを考えると、ここらあたりの理解は非常に重要なことだと思いますね。

 

「弁証論治」を含む記事

「方証相対」を含む記事   参照

 

 

次回、「太極」を図示した「太極図」に注目してみましょう。

 

 

 

続く。

 

 

 

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柳谷素霊著『鍼灸の科学 実技編』

2019.08.19

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『鍼灸の科学』という本がある。

 

 

昭和34年に第一刷。

 

 

出版社は医歯薬出版。

 

 

この本は「理論編」「実技編」の二冊セットである。

 

 

「理論編」の方を書いたのは当時の東京教育大学(現:筑波大学)の講師、芹沢勝助先生

 

(この先生も、そのうち紹介しましょう。)

 

 

戦後、GHQによる鍼灸廃止の流れに抗う形で、先日紹介した京大の石川日出鶴丸先生や、この芹沢勝助先生たちが構築した、現代科学理論でもって再構築し、

 

衛生面や安全性に配慮した鍼灸治療理論と実践の流れが、令和の現在でも随所に続き、業界内で、たいへん大きな影響力を持っています。

 

石川日出鶴丸先生の言葉

石川日出鶴丸先生の言葉 2    参照

 

 

もちろん、以前にも少し紹介しましたが、「鍼灸の西洋医学化」の流れは明治の時代からすでにあります。

 

墓マイラー 32 奥村三策先生   

奥村三策という人物

今日は盲学校へ       参照

 

 

この辺についても、このブログ上で、冷静に再検討したいですね。

 

 

令和だしね。

 

 

 

 

そして、この本の「実技編」を書いたのは柳谷素霊先生

 

柳谷素霊という人物

墓マイラー 15      参照

 

 

この本が出版された昭和34年(1959年)は、柳谷先生が亡くなられた年です。

 

 

亡くなったのがこの年の2.20、出版されたのが3.5ですから、まあ、遺言みたいな本でしょうか。

 

 

序文の日付が3.3と、なんと死後の日付になっています。。。

 

 

序文を読むと、なんというか、全てわかった上で、妙に低姿勢というか、経験だけでは科学でないと素直に認め、最後の行ですべての業界人に敬意と謝意を表し、

 

ささやかながらもポジティブさを感じる内容になっている。

 

 

なんて言うか、遺言としてカッコいいと思いました。(`・ω・´)ゞ

 

(苦笑・・・まあ、『理論編』の序文も同じ内容だから、芹沢先生の文章化かもしれないけど。。)

 

 

内容は刺鍼法や手技に関してであり、さほど珍しいことは書いていないが、第一章「はりの実技」、第二章「きゅうの実技」ともに、ラストに「補瀉」について書かれている。

 

(ここに、個人的に含みを感じます。)

 

補瀉 目次    参照

 

 

とりわけ、鍼の補瀉の方には、朝鮮の鍼灸書である『臓珍要編』における”補瀉の程度の問題”と、日本、江戸期の『鍼灸広狭神倶集』”宗気と補瀉”の考えを引いており、

 

しかも、これはどこから持ってきた考えなのか定かでないが、補法をするにも瀉法をするにも、ある呪文を唱えながらするものである、ということを紹介している。

 

 

この呪文の部分に関して詳細は述べませんが、これは江戸期、岡本一抱『鍼灸抜萃大成』からの引用であり、男女で補瀉の手法が逆になる、

 

と述べられています。

 

岡本一抱という人物     参照

 

 

鍼灸師養成施設の教材としても使用されることになっていたこの本に、あえてこの内容を入れ込むところに、少し柳谷先生の本音が垣間見えているような気がします。(゚∀゚)

 

 

柳谷先生は、昭和13年から、戦時中の約5年の休刊期を挟んで、死の約2年前の昭和31年まで、今でも刊行されている業界誌『医道の日本』の巻頭言の執筆をしています。

 

 

特に戦後になってから、GHQのクソ強引な要請を受けて、法律上、教育制度上「現代化」という名の「西洋医学化」を強いられてのことですが、

 

「鍼灸の科学化」というテーマで、柳谷先生は何度も巻頭言を書いているが、これを読んでみると、いわゆる当時の「科学派」と言われる人達を、

 

暗に揶揄したような雰囲気の内容が多く、柳谷先生にしてはやや歯切れが悪いようにも読めます。

 

 

戦前、大いに鍼灸医道の理想を語っていた時と比べると、戦後の古典的鍼灸への心無い批判に対する、忸怩たる思いがあったんでしょうかね。。。

 

 

柳谷先生は、このテーマで最後に書いた昭和29年5月の「鍼灸の科学は臨床の場から」という記事において、

 

「臨床を離れて、鍼灸の本質的な科学の形成は考えられないと思う。」

 

と述べ、

 

「鍼灸術は元来、天然所応、自然律の必然的所産であり、臨床から産声をあげたものである。」

 

と述べ、最後の行では

 

「屡々臨床の場において遭遇する、非科学的な現実の究明もまた必要事であるばかりでなく、ここに鍼灸の本質的なものがあるように考えられるのである。」

 

と言い切っている。

 

 

・・・まあ要するに、どいつもこいつも科学科学というが、その対象をどうするか、という問題がまずあるし、また、今の科学で分からなかったら非科学、

 

という立場は、かえって科学的じゃなくね? 鍼灸は、臨床は、そんなもんじゃなくね?? というアツい主張に聞こえます。

 

 

・・・しかし、この問題に関しては、批判したり、嘆いたり、見出しを語るに留まり、ではどうするか、鍼灸の臨床の本質を科学化するには具体的にどうしたらいいか、

 

その方法論は?というところについては、残念ながら語れなかった、提示できなかった、というところではないでしょうか。

 

 

この問題に関する巻頭言を拾い読みすると、鍼灸による生体実験の問題や、統計の導入の問題、科学化の背景にあるべき哲学の問題などに関して、

 

今でも語られるような諸問題点の根本的な部分をほとんど網羅して、実に鋭く指摘している。

 

 

これを最後に、「鍼灸の科学化」に関してはほぼ語ることなく、最期を迎えたかと思いきや、人生最後の本のタイトルが『鍼灸の科学』だったとは。。。

 

 

そして、柳谷先生の死後、1960年代に入って、北朝鮮のボンハン学説が話題になり、1970年代に入って、日中国交正常化、鍼麻酔、漢方ブームから、

 

1980年代の中医学導入期、1990年代の国際化、国内での各流派間の論争期、2000年代の規制緩和からの鍼灸学校の乱立激増、大学化、そして現代・・・と、

 

社会における鍼灸の位置づけは常に変化しています。

 

 

変化していますけど、どうなんでしょうね。

 

 

鍼灸臨床の本質は、結局は数千年前と変わっていないような。。。(^^;)

 

 

語り出すとキリがないけど、この本は、日本近代鍼灸史の貴重な資料でもありますので、芹沢勝助先生の『理論編』と合わせて、おススメです!!

 

 

 

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7月(一社)北辰会定例会東京会場

2019.07.23

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7.21は、高田馬場で行われた(一社)北辰会定例会に参加してきました!!

 

 

今回は1時間ほど、軽く喋ってきました!

 

 

今回は朝から講師候補の高田敬先生によるミニ講義「基礎中医学 精」

 

 

そして朝二は山梨の渡辺久子先生による特別講義「中医眼科学 基礎編」

 

 

北辰会では、発足以来、中医学の理論と用語を基本にしていますので、北辰会方式を理解をするうえでは基礎中医学理解は必須です。

 

 

そういう意味で、今回の朝からのこの2コマは、非常に大事でした。

 

 

午前の終わりは私から「十二皮部について」

 

 

あまり光の当たらない「十二皮部」というものについて、かっ飛ばして語ってきましたが、ちょっと分量を欲張り過ぎたので、時間が足らず、そこは反省。。。(苦笑)

 

 

午後イチは藤本新風代表による代表特別講演「経穴の考え方」

 

「経穴は神気の遊行出入する場所である!」

 

という、経穴というものに対する、神経学的、形態学的でない、東洋医学的な理解の仕方、また、五行や開・合・枢理論などを使った、高度な理解の仕方を深めることで、

 

配穴のバリエーションや、今後まだまだ新しい、有効な配穴が創出できるという話はワクワクしました。

 

 

そして終了後は酒。。。

 

 

今回は二次会のウニが旨かった。。。

 

 

 

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6月(一社)北辰会定例会東京会場

2019.06.25

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6.23の日曜日は高田馬場で行われた(一社)北辰会定例会東京会場へ。

 

 

今回は本部から鍼灸 大仙堂院長、山本克仁先生もお見えでした。

 

 

朝から清明院元副院長、現寧心堂院長の森岡健介先生による基礎中医学講義「津液」。

 

過去記事 森岡  参照

 

 

(一社)北辰会は、中医学を理論のベースに置いていますが、今では『北辰会方式 理論編』として全面的に理論化、書籍化され、非常に学びやすくなったと思います。

 

 

朝イチは私と森岡の鍼灸学校の同期でもある伝統鍼灸かみなり院長、土田丈先生による経穴解説「肺経・大腸経・胃経」。

 

 

朝二は春宵堂治療院本山裕子先生による経穴解説「脾経・心経・小腸経」。

 

 

経穴は解説はかつて「北辰会常用腧穴講義」と題して、蓮風先生がシリーズで講義して下さった、北辰会の人気講義なんですが、

 

今では『経穴解説』として書籍化され、非常に勉強にしやすくなったと思います。

 

 

3名とも、”読めばわかる”部分を超えた講義をやってくれたと思います。

 

 

午後は現在、北辰会の育成運営の責任者である山本克仁先生の鮮やかな実技デモの後、各班に分かれて実技練習「原穴診・背侯診・取穴」

 

 

これも今では、『体表観察学』『北辰会方式 実践編』という二冊がありますので、大変勉強しやすくなっております。

 

 

書籍も充実、講師も充実、やってますね~、北辰会。

 

 

2005年くらいから、藤本新風先生を中心に、次世代に向けて様々な改革を進めてきました。

 

 

最近では、2018年に新代表に就任した藤本新風先生が、伝統鍼灸学会では他流派の先生方と実技コラボしたり、三旗塾で講演したり、良導絡自律神経学会で講演したり、

 

今度大阪で行われる鍼灸フェスタで講演したりと、外へ外へと力が向いてきております。

 

 

他流派の先生方ともどんどん交流して、日本の鍼灸界、今後も盛り上げたいですね☆

 

 

 

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順天堂大学医学部、東洋医学研究会に参加してきました!!

2019.06.21

20190520_195619.JPG

 

 

 

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昨夜は順天堂大学医学部、東洋医学研究会に参加してきました!!

 

 

今回は講師としてではなく、受講生としてです。

 

 

今回は、吉祥寺中医クリニック院長であり、6月から日本東方医学会の会長になられた、長瀬眞彦先生の講義を聴きに伺いました。

 

 

僕はこの世界に入って20年になりますが、湯液に関しては、本格的に体系的に勉強したことはほぼないとってもいいです。

 

 

今回、いわゆる初学者向けの「医系漢方」の話を聴かせていただいて、非常に勉強になりました。

 

 

恥ずかしながら、知らないこともいくつかありました。(苦笑)

 

 

まだまだ勉強不足だなー、と感じるとともに、やはり、「現代中医学」という共通理論、共通用語の力は偉大だなー、と思いました。

 

 

まったく違う場所で、まったく違う先生から東洋医学を学んできた者同士が、すぐにパッとお互いの言っていることを理解することが出来る、これは大変素晴らしいことです。

 

 

また、鍼灸に実技があった方が理解が深まるように、漢方もああやって試飲をしながら話を聴くと、非常にリアリティがあっていいですね。

 

 

医師の現場の中での漢方の使い方、鍼灸に対する見方考え方、非常によく分かりました。

 

 

今後も、長瀬先生とコラボしながら、学生にとっていい講義が展開できることと思います。

 

 

学生さんも、目がキラキラ☆

人数も20名規模に増えてきました。

 

(まだまだ増えそうな気配を感じます (゚∀゚))

 

 

因みに今月末、新宿で行われる日本東洋医学会にて、日曜日、学生セッションにて順天堂の学生さんがこの活動を報告します。

 

(午後3時から50分間、第7会場です。全国の9大学から各5分ずつ活動報告があります。)

 

 

ぜひ聴きに来てくださいネ☆

 

 

 

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