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今さらな感じもしますが、よく出てくる「気血(きけつ)」という言葉・・・。
このブログでも、何度となく「気血(きけつ)」という表現は出てきていますが、「気」については書いたものの、「血(けつ)」というものについて、
いまだにしっかりと解説していなかったので、今「経絡(けいらく)」について解説している関係もあり、ここらで簡単に解説しときましょーかネ。(笑)
〇
「血(けつ)」・・・、まあ、これも、五臓六腑なんかと一緒で、西洋医学の言う「血液=blood」とは違います。
”全然違う”、と思っていただいた方がいいと思います。
ヘタに西洋医学の考え方、常識で東洋医学を理解しようとすると、いずれ迷宮に入っていきます。
勝手に、ひとりでに、ネ。(笑)
まず、まっさらに、素直になった状態から、勉強し始めていただいた方が、数倍分かりやすいと思います。
中医学の教科書の「血」の項をを見ますと、
「血(けつ)とは、体の大事な構成成分で、”血脈(けつみゃく)”の中を巡って、全身を栄養する赤い物質だよ~ん。」
と、書いてあります。
(竹下意訳)
ちなみにこの”血脈”というものも、西洋医学の言う“血管=blood vessel”とは全くの別物と考えて下さい。
そしてコレ(血)の生成過程としては、
「もともとは飲食物が原料であり、飲食物が中焦(腹部)の脾の臓と胃の腑の協調作用で消化された結果として得られた栄養分が、主に脾の臓の働きによって上焦(胸より上)に持ちあげられ、
上焦において肺の臓が天空から取り込んだ清らかな気と合わさり、さらに心の臓の強力な陽気を受けて、赤く変化したものだよん。」
などという説明がなされており、さらに、
「また、腎精(じんせい)が血に化(か)すことから、精血同源(せいけつどうげん)という言葉がある。」
などという、難しいことまで書いてあります。
・・・これまで、東洋医学における「血(けつ)」や「水(すい)」、「津液(しんえき)」といったものを説明してこなかったのは、東洋医学における、
こういう基本概念を理解するためには、東洋医学における、五臓六腑というものの、一つ一つの独特の働きが分かってないと、理解不能になるだろうなあ、
という思いから、書けずにいた面もあるのです。(苦笑)
内臓の名前から、西洋医学のそれを想起してしまうと、東洋医学の生理学はなかなか理解できません。
上記の「血」の説明にも、ズラズラと心、脾、胃、肺、腎、が出て来ました。
これらの意味については、下記をご参照ください。
カテゴリ 五臓六腑
「心」って何ですか?(その7)
「脾」って何ですか?(その9)
「胃」って何ですか?(その10)
「肺」って何ですか?(その12)
「腎」って何ですか?(その11)
(笑・・・ゆっくりと、楽しんで読んでいただければ、と思います。GWだし~。)
まあ、今ではこうやって、各臓腑について、「平易な言葉で」説明し終わりましたので、上記を読んでいただければ何となく分かるんじゃないかな、と思います。
次回に続く。
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2012.03.20
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中医学に、「怪病多痰(かいびょうたたん)」という言葉があります。
(東洋学術出版『風火痰瘀論』P136)
この「怪病」という言葉の訳し方は、
「原因不明の病」
だったり、
「複雑怪奇な病」
だったり、
「精神の異常や、異常行動を示す病」
だったりと、まちまちなようですが、およそ重症の病で、主要な病理産物(発病因子)が特定しにくい場合に、この考え方を使うことが多いようです。
ちなみに発病因子については カテゴリ 邪気(発病因子) 参照
「痰」というのは、体内にある余分な水、言わば泥水のような濁ったもので、やまいだれに「炎」と書く字からも分かるように、汚いお水に「熱」が加わって、
カレーのようにドロドロに煮詰まった、熱くてばっちいお水、と考えてもらったらいいかと思います。
これが、体中のいたるところに停滞して、東洋医学が最も重要視する「気・血・水の正常な循環」を邪魔するのです。
僕らとしては、患者さんの体のどこに、どの程度、この痰が停滞してるかを考えて、一番効くであろうツボを選ぶわけです。
そしてこの「痰」は、臨床上
「有形(ゆうけい)の痰」と、「無形(むけい)の痰」
に分けて捉えられています。
「有形」の方は目で見れて、手で触れる「痰」のことで、主にノドに絡み、吐き出すことのできるあの「痰」のことを指し、
「無形」の方は目に見えず、触れないけども確かにある、体内に停滞した「痰」のことを言います。
臨床的にも、「痰」というのは頑固でとれにくく、なかなか厄介だったりします。
この邪気は、患者さん自身の食生活と直接関与します。
脂っこい物、甘いもののとり過ぎ、過剰な水分摂取、過度の飲酒などなど、すべて「痰」の原料になっていきます。
水をたくさん飲んだら健康になるとか言ってガブガブ飲んでたり、高いお金を払って謎の健康ドリンクをガンガン飲んでたりとか、そういう人は非常に多いですが、
それが体内をスムーズに循環しなければみ~んな結果的には「痰のもと」です。(笑)
そして「怪病」を形成する場合があります。
よくよく、考えていただききたいと思います。
因みに中国明代の名医、張景岳先生の『質疑録』の中で、張景岳先生は”怪病”を何でもかんでも痰の仕業と考えることを厳しく戒め、痰が形成される前に治すことが肝心だと提案して下さっています。
痰はあらゆる病の原因になりうるけども、何でもかんでもというのは行き過ぎだ、という訳ですね。
さすが張景岳、まことに正論ですが・・・、現実にはそれがなかなか難しい訳ですね。
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2012.02.18
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ワタクシ、来週の日曜日、(一社)北辰会関東支部定例会において、朝一から2時間、講義させていただきます。
講義タイトルは「北辰会方式 治則・治法・選穴(ちそく・ちほう・せんけつ)」という講義です。
このテーマは、以前から北辰会がベースにおいている「中医学(ちゅういがく)」の内容です。
東洋医学と中医学 参照
これは要するに、
東洋医学的な診断(証)が決まれば、治療方針、治療方法(治則、治法)が決まります、だからおのずと、どのツボを選ぶか(選穴)がある程度決まってきますよ、
・・・で、その細かい内容はネ・・・、
という感じの講義です。
このテーマは、やもすると非常に淡々とした、教科書的な、低調な講義になりがちです。
ただ単に、いくつかの決まりごとを専門用語混じりにツラツラと羅列的に述べて2時間が終わり・・・、という講義になる可能性があります。
・・・しかし、個人的に、それは絶対にイヤです。(笑)
僕の場合、そんなことやったら、僕自身が教壇上で寝てしまいそうです。
おそらく本当に寝ます。(笑)
大体、日曜日の朝一から、普段よりも早起きして、浅草までわざわざ行って、そんな退屈な思いをするぐらいなら、家で寝てた方が千倍マシです。(笑)
・・・という訳で、極力面白おかしく、それでいて緊張感に満ちた展開でいこうと思っています。
講義資料はもう提出したので、あとはなに喋ろうか、考え中です!
フフフ・・・。
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2012.02.03
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これまでのお話・・・。
「表裏同治(ひょうりどうち)」とは
「表裏同治」とは(その2)
「表裏同治」とは(その3)
前回、漢方薬に「表裏双解剤(ひょうりそうかいざい)」というグループが存在する、というお話をしました。
これはまさに読んで字のごとく、「表証」と「裏証」を同時に解く(治療する)お薬のグループです。
そしてそれは、さらに3パターンに分けられております。すなわち・・・、
1.解表温裏(げひょうおんり)・・・表証を治しながら、裏を温める。
2.解表清裏(げひょうせいり)・・・表証を治しながら、裏の熱を冷ます。
3.解表攻裏(げひょうこうり)・・・表証を治しながら、裏を攻め下す。
(『中医臨床のための方剤学』神戸中医学研究会 編著 医歯薬出版株式会社から引用)
・・・まあ、コレ以上いくとどんどん難しくなっていくので深入りはしませんが、要は、表裏両方を治そうとする場合、
「表の状態」「裏の状態」にそれぞれ適切に合わせた処置をしないと治せませんよ、ということなんです。
ここで、こぼれ話になりますが、3.の”解表攻裏剤”の中に、有名な「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」という薬があります。
”メタボリックシンドローム”というものが騒がれるようになった近年、「やせ薬」なんつって大々的にうたわれ、話題になった薬です。
・・・やせ薬??
・・・漢方に??
いやいや、ちょっと待ってよ、そーゆーの、と思いませんか??
そういう、太ってるから、太鼓腹だから、イコールこの漢方、とかっていう考え方、また、そう誤解されるような宣伝方法に、僕はまったく賛成しない立場です。
この薬はもともと、1172年、元の時代に、「金元の四大医家」の一人といわれ、火熱論という学説を唱え、寒涼派といわれる劉完素(りゅうかんそ 1120-1200)によって書かれた、
『黄帝素問宣明論方(こうていそもんせんめいろんほう)』、通称『宣明論(せんめいろん)』という本に登場するお薬であり、この薬の目的は、
表裏、三焦(つまり全身)ともに実(邪気が旺盛)のものに使うことです。
・・・まあ確かにそう言われると、慢性的な食べ過ぎ飲み過ぎで、肥満から糖尿病が大流行りの現代人にとっては、とてもいい薬な気がします。
でも、コレ飲んで痩せようなんてのは、虫がイイ話です。
場合によっては(証が合っていなかったら)具合が悪くなることもあるかもしれません。
たまたま証があっていれば、スッキリと汗や便や尿が出て、痩せるケースもあるでしょうが、もしそうなったとしても、僕はあまり感心しません。
やっぱり薬に頼る前に、適切な運動、食事、睡眠です。(笑)
足すことよりも引くことを考えないと。
それでもダメな場合に、もし漢方薬でやりたいなら、漢方薬の専門家の診断に基づいた、適切な処方を選ぶことをお勧めしますねえ・・・。
忙しくて時間がないのは分かりますし、お手軽を求め、それに飛びついてしまう気持ちも分かります。
しかしながら・・・、です。
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2011.08.01
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昨日、7月31日の日曜日は、大阪、天満橋で行われた、(社)北辰会、役員講師研修会に参加してきました!!
今回の研修会の内容は・・・、といっても、この勉強会は外向けの、オープンなものではないので、内容に関しては一応念のため伏せさせていただきます。
まあ別に、怪しいこととかをやってる訳ではないんだがネ。
内容はいたって真面目、かつ素晴らしい内容です。(笑)
まあ一つだけオープンにしちゃうと、今回はなんとワタクシ、「学力テスト」を受けてきました!!
我々が基本に置いている『中医学』であったり、『臓腑経絡学』、あるいは『北辰会方式とはいかなるものか』、
という、基本的かつ根本的な問題について、何年振りかに「学力テスト」を受けちゃいました・・・。
まあ、鍼灸学術研究団体の講師として、「技術面」のみならず、「理論面」というのも、当然内外から問われる資質になってきますので、
こういうことは当たり前といえば当たり前だと思います。
しかし実は問題にまんまと引っ掛かり、いくつか間違えました。
(苦笑・・・でもそれにより、自分の理論の甘い部分が分かるワケです。)
・・・とにかく、役員講師研修会というのは、日頃教えている立場の、北辰会の講師の先生方が、
「さらに学術を高める」
「さらに教育力を向上させる」
という目的で、学術両面のすり合わせや確認、さらなる上達をするための貴重な場であります。
今回も、ガッチリ終電まで色々と教わってきました。
(やや飲み過ぎた感のあるお酒とともに。)
まあ~、充実の週末。
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2011.06.14
今日から5週間、毎週火曜日は、新宿、新大久保にあります、東洋鍼灸専門学校という鍼灸学校にて、ワタクシ、昼夜それぞれ全5コマ、合計10コマほど、
講義させていただきます!!
東洋鍼灸専門学校といえば、全国でも有数の鍼灸教育の名門伝統校です。
このような学校で、私ごとき青二才が講義させていただけるなんて、大変光栄な話です。
こうなるまでの流れに協力、尽力して下さった、全ての先生方に、本当に感謝しております。
そして、講義させていただく内容は、
「北辰会方式概論」
であります。
(なんと責任重大なタイトル!!)
・・・でもこれは、あえて私の判断で、このタイトルにさせていただきました。
学生さんにとって、単純にこの方が分かりやすいだろうし、興味を引くかな、と思ったので。
・・・もちろん、たったの5コマで、北辰会方式の全てを詳細に語る、見せることなど到底出来ませんので、さわり部分のみ紹介させていただくことと、
今やWHO(世界保健機構)も大々的に取り上げる、TCM(Traditional Chinese Medicine)、日本語訳でいうところの、「中医学」に基づく鍼灸治療、
というものについて、これまたさわりのみになりますが、学生の皆さんに、ちょっとでも御理解いただけたらな、と思います。
現在、鍼灸医学は世界中で、現実の医療の現場において、たいへん実用的で有用な医療として認められ、世界各国で法整備、学問体系の整備、教育システムの構築等々、
言わば「メジャー化」みたいな動きが起こってきております。
東洋医学、鍼灸医学がマイナーからメジャーへ変化するにあたって、世界共通の用語、認識として、WHOから選ばれているのがTCM(中医学)です。
この流れは、今後もどんどん加速し、世界中に浸透するでしょう。
その中医学をベースに、さらにいいものを構築しようとして、30年以上前から、日本で活動してきたのが北辰会です。
ですから、学生の皆様にとって「北辰会方式概論」を学ぶことは、「中医学」に基づく鍼灸治療の、一つのしっかりとした”カタチ(方法論)”を学ぶことになります。
初日を終えた印象として、東洋鍼灸専門学校は、熱心な学生さんが多いなあ、という印象です。
質問もたくさんいただきました。
嬉しい限りです。
まあ僕ごときにどこまでお伝えできるか分かりませんが、今日から5週に渡って、全力でやらせていただきたいと思います!
東洋医学の明るい未来のために・・・。
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2011.06.08
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これまでのお話・・・
「錯雑証(さくざつしょう)」という考え方
「錯雑証(さくざつしょう)」という考え方(その2)
・・・ここまでのお話で、病気の中には、
・「性質」が冷えか熱か、
・「趨勢」が虚か実か、
・「位置」が表か裏か、
スッキリと分けられない、ハッキリしないものがある、そういう病気を東洋医学では「錯雑証(さくざつしょう)」などと呼び、非常に注意を払っている、というお話をさせていただきました。
まあ、あまり難しく考えないでほしいけど、これはつまり、
1.表裏、
2.寒熱、
3.虚実
の病変が、一つの体に「両方同時に」存在している場合のことをいいます。
具体的に言うと、
1.「表裏が同時に存在」というのは、一つには病が、浅い位置と深い位置のちょうど中間ぐらいの、中途半端な深さにあることを言い、これを専門用語では「半表半裏証(はんぴょうはんりしょう)」なんて言ったりします。
(これを初めて聞いた時、なんちゅ~そのまんまなネーミングなんだ!と思いました・・・。(笑))
もう一つは、浅い部分である表の部位と、深い部分である裏の部位が同時に病んでいて、甲乙つけがたい状態にある場合も、臨床的にはあります。
2.「寒熱が同時に存在」というのは、一つの体に、”冷えによる病”と”余分な熱による病”とが同居している状態を言います。
いつかこのブログにも書いた、頭がカッカのぼせて、足が冷える、「上熱下寒(じょうねつげかん:いわゆる冷えのぼせ)」なんていうのは、コレの典型例です。
「上熱下寒」を含む記事 参照
3.「虚実が同時に存在」というのは、「虚(きょ)・・・つまり治る力の衰え」と、「実(じつ)・・・つまり発病因子の侵襲」が、”同程度”存在するものを言います。
この”同程度”の中にも、
A.「虚」が主体のもの、
B.「実」が主体のもの、
C.「虚実」ともに明明白白のもの、
と、3パターンあるのですが、この「虚」「実」ともに明明白白なパターンは、陰陽のバランスが大きく崩れているものと考え、中医学ではかなり重症、と位置付けています。
これをうまく調整できるのは相当な腕達者、ということです。
・・・では、これら錯雑証に出会ってしまった場合の、治療はどうしたらよいのでしょうか。
次回に続く
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2011.05.25
これまでのお話・・・
「気」ってなんですか?
「気」ってなんですか?(その2) 参照
前回、「中医学」の教科書の中に、この医学が根本に置く、「気」というものの定義として、
「”気”は万物を構成する、最も精微な”物質”である。」
という表現に対して、僕自身が、正直言って、どうも納得がいかなかった、というお話をしました。
そこで、「物理学」とか、「素粒子」というキーワードを出しましたが、ここに対して、某先生からありがたいご指摘をいただきました。
某先生についてはこちらをご参照ください。(笑)
そのご指摘とは、以下の通りです。
(以下、メールの内容から引用)
物理学でお話をするのであれば、ミクロの世界の量子力学の知識が必要になります。
マクロの世界は従来の物理学(ニュートン力学)で説明できますが、「素粒子」ということばを使う場合、ミクロの世界の量子論が欠かせません。
現代医学はまだマクロの世界の科学を基礎にしています。
量子力学では素粒子は粒(物質)であり波である、つまりこの世の根源的なものは粒であって波であると説いています。
つまりマクロの世界の物理学とミクロの世界の物理学は違っているということをしっかりと認識して、論を展開しないと話がおかしくなります。
ちなみに、「紐解く」は今よくそのまま間違われて使用されていますが、正しくは「繙く」です。
(引用おわり)
・・・とのことです。
かなり、重要な指摘をして下さっています。
「ミクロの物理学とマクロの物理学」あるいは「量子力学」というものがいかなるものか、という問題については、僕なんぞが説明するよりも、
その道の専門家の方が、誰にでも分かるようにと配慮して平易な言葉で解説された、分かり易い書籍やブログが山ほどあります。
・・・ですので、興味のある方はそちらをのぞいていただくことにします。
僕なんかがこれらについて「したり顔で」書いたりしたら、専門家の先生方にフルボッコでしょう。(怖)
したがって、これらの理解についてはそちらにお任せするとして、ここでは立ち入らないことにして、このブログでは、なぜ僕自身が、結果的に中医学というものに納得できていったか、というお話をしていこうと思っています。
・・・ですので、「気」というものについて、「論を展開する」というほどの内容を書こうとは、今のところは思っておりません。(苦笑)
まあ、量子力学や現代宇宙物理学なんかは、我々のように「気」というものの存在を、ある意味で信じ、実感しながら臨床応用し、医療をやっているものにとっては、
大変興味深い分野なので、そのうちさわりだけでも紹介できたら・・・、な~んて野望ぐらいは抱いております。
・・・また長くなっちゃったので、続きは次回。
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2011.05.24
かなり前に、「気とはなにか?」という根本的な問題について簡単に書きました。
「気」ってなんですか? 参照
今日はその続きをちょっと書きます。
◆「気」は物質!?
私の所属する(一社)北辰会では、医学理論のベースに「中医学(ちゅういがく)」というものを置いています。
東洋医学と中医学 参照
その、中医学の教科書を紐解きますと、
「”気”とは、万物を構成する最も精微な”物質”である。」
と、出てきます。
この表現を十数年前、初めて読んだとき、僕は正直、違和感を感じました。
「”気”が物質!? なんかちょっと・・・、それってどうなん??」
と思ってしまったのです。
何となくだけど、僕が思っている”気”というものとイメージが違う感じがしたのです。
この定義でいくと、物理学なんかがいう”素粒子”とか”原子”とかと、東洋医学、東洋哲学の言う「気」が、”=(イコール)”ってことになりゃあしないですかね??
これを人間のカラダで考えたら、「細胞=気」みたいな感じになっていって、人間の体は60兆の「気」で出来ている、みたいな、おかしな話になっていかないですかね??
・・・しかも、だとすると、人体を流れる「気」っていうのも、西洋医学の言う「血液」や「リンパ液」というものと同じとか、しまいには気の流れと神経伝達、跳躍伝導は同義、
とかっていう感じになってきて、西洋医学の方がよっぽど、そういうもの(体内の流動物)の動きや変化について緻密に、細かく説明されていて、
甚だ優れているものである、という結論になっていかないでしょうか。
「”気”は”物質”である。」・・・。
サラッと書いてあるこの一文、果たしてそうなのかナー??、という疑問がわかないでしょうか。
・・・長くなりそうなんで次回に続く。
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2011.02.25
今日はちょっとカタイお話。(苦笑)
・・・今日、東洋学術出版社から、とある勉強会の案内がメールで届きました。
なんでも、
中医学(ちゅういがく)の教育がそれほど整っていない学校の学生さんや、あるいは整っていなかった学校を卒業したOBの方など
を主な対象とした勉強会をやるそうで、講義名は
「中医弁証(ちゅういべんしょう)トレーニング」
と題して、全4回のシリーズ講義だそうです。
講師は、清明院のスタッフは僕も含めて全員お世話になったことがある、東京衛生学園の兵頭明(ひょうどうあきら)先生だそうです。
兵頭明先生は日本の中医学教育の草分け的存在の一人であり、東洋学術出版社という出版社も、
我々の勉強にとって欠かせない、数多くの貴重な良書を出版して下さっております。
最近ではインターネットを使って、有料で講義そのものを試聴できるサービスまで始めています。
・・・まあ現状、世界レベルで東洋医学を考えた場合に、共通の用語、共通の考え方に基づいて、
世界中の東洋医学者が討論できうる東洋医学の理論ツールと言ったら、「中医学」をベースに置く以外にないだろうと思います。
簡単に言うと、現在、世界中で最も広まりつつある(メジャーになりつつある)東洋医学なんじゃないかと思います。
「中医学」というのは、以前書いたように、新中国が国家主導でまとめ上げた、大変論理性の高い医学です。
東洋医学と中医学 参照
(・・・まあ、色々と問題はあるにせよ・・・です。)
(社)北辰会も理論のベースにはこの「中医学」を置いています。
兵頭先生が教鞭をとっておられる、大森にある東京衛生学園専門学校も、国内でも特に積極的に中医学教育を実践している学校の一つです。
僕自身、学生時代にこの「中医学」の教科書と出会えたから、東洋医学に夢中になれた面が多分にあります。
この中医学教育が、残念なことに日本ではなかなか浸透していません。
現在、鍼灸学生が授業で使用している『東洋医学概論』という教科書がありますが、これも中医学をベースにしているとは言えません。
(というか、ベースがハッキリしないように思います・・・。)
その分、よく分からず、東洋医学というもの自体に混乱、曲解してしまう学生が多いのが現状です。
中には、「中医学」がどういうものかもよく分からずに、勉強したこともないのに、変に批判する学校教員や学生までいる始末です。
批判するにしたって、批判する対象をよく勉強してもいないのに批判できる神経が、僕には意味不明であります。
単なる近所迷惑です。(苦笑)
僕個人的には、東洋医学という膨大な学問を一生をかけてキチッと理解していく上で、
最初の段階で「軸」に据えるのに最もいいのが現状では中医学だと思っています。
基礎基本としての中医学教育が、もっと活発化することを望みます。
コレを読んで下さっている学生諸氏や、中医学に興味はあるけど疎い駆け出し鍼灸師の方は、ぜひ参加してみたらいいと思います。
「百聞は一見にしかず」
です。
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(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
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2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!