東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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(一社)北辰会エキスパートコースに参加してきました!!

2018.06.19

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まず、昨日の大阪北部の地震の被害に遭われた方、色々と大変でしょうし、しばらくは余震で不安でしょうけども、何とか冷静に、十二分に備えて下さい。

 

 

こないだの群馬といい、もはや日本に安全なところはないですね。

 

 

僕のいる東京だって、いつ来るやら分かりません。

 

 

因みにこないだの群馬の地震は、思いっきり震源地が実家の近くでした。(苦笑)

 

 

幸い、被害は大したことなかったようですが、群馬で大きな地震があるなんて、珍しすぎます。

 

(観測史上初だそうです。)

 

 

・・・しかしまあ、こればっかりは、火山列島である日本の宿命ですから、十二分に備えておき、実際に起こってしまったら、冷静に冷静に、

 

最大限の対処をするしかないですね。。。

 

(全国いたる所に温泉があるという、良いところもある!)

 

 

 

 

6.17の日曜日は、大阪で行われた(一社)北辰会エキスパートコースに参加してきました!!

 

 

午前中は愛媛の水本淳先生「シリーズ傷寒雑病論 22」です。

 

 

水本先生と初めてお話させていただいたのは、かれこれ15年以上前だと思いますが、傷寒論をあそこまで勉強している鍼灸師、いるんだろうかと思ってしまうぐらい、

 

水本先生の傷寒論に対する知識、研究量は素晴らしいです。

 

 

今回、久しぶりに聴きましたが、まあ一応、「プロの講師の端くれ」という目線で見ても、水本先生は以前よりも、聴講者の皆さんが、緊張感を持って、

 

話に付いて来れるような工夫を非常にされているなあ、と思いました。

 

 

僕よりも全然人生の大先輩ですが、あの向上心、向学心、謙虚な姿勢は、いつ見ても本当に素晴らしいと思います。

 

 

今回は臨床上非常に多い、瀉心湯(特に柴胡と黄連を絡めて)のお話を、過去の蓮風先生の講義の話しとも絡めて、非常に上手に進めて下さいました。

 

 

午後は和歌山の内科医の村井和先生による症例報告「乳がんの3症例」

 

 

これは2例が村井先生の症例、1例が藤本蓮風先生の症例で、3例ともに鍼灸が著効したと考えられる症例でした。

 

 

先日大阪で行われた、(一社)日本東洋医学会で村井先生が発表された内容を、少し詳しく説明して下さいました。

 

 

その後、蓮風先生から難病治療における心構えについて講義がありました。

 

 

北辰会方式の鍼灸治療が、こういった疾患に大きな効果がある可能性があるということは経験的に事実だとは思うが、生半可な勉強量、経験量なら手を出すな、

 

また、もし分からないことがあったら必ず先輩に相談すること、などといった、基本的だけどたいへん重要なことを話されていました。

 

 

因みに今回、蓮風先生は北辰会の会長になり、新風先生が新たに代表理事になりました。

 

 

いよいよ本格的に世代交代ですね。

 

 

少し寂しいようですが、喜ばしいことだと思います。

 

 

その後、新風先生による刺鍼実技。

 

 

新風先生の刺鍼は、非常に繊細です。

 

 

また、経穴の意味に関して、『経穴解説』にも書いてない、新たな示唆を与えてくれました。

 

(太白と公孫、陰陵泉、陽陵泉に関しては実に興味深いことを仰っていましたね。)

 

 

最後は実技。

 

 

非常に敏感なモデル患者の先生に対する診立てと鍼の微妙な加減、そして、独特の効かせ方をなさる先生の実技、とても素晴らしかったです。

 

 

朝から非常に盛りだくさんな内容で、大満足の1日でした。

 

 

 

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「三歩進んで二歩下がる」だけども・・・

2018.06.18

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清明院には、西洋医学でお手上げの「慢性・難治性」の病を抱えた患者さんが毎日訪れます。

 

 

例えば、初診の治療後、劇的に楽になって感動したとしても、二診目、三診目では、一進一退になったり、また症状がぶり返してしまったりすることは、ままあります。

 

 

だから、初回の治療の後、患者さんが症状改善で大喜びしていても、そこは冷静に冷静に。(苦笑)

 

 

そういう時、患者さんは不安を訴えます。

 

「やっぱり私の病気は、東洋医学でもダメなんでしょうか。。。」

 

と。

 

 

当然でしょうね、症状が劇的に変化して、せっかく希望を持ったけど、また戻ってしまったワケだから。

 

 

こういう時、こちらはブレずに、冷静に、所見を確認。

 

 

きちんと、初診時と比較して、何が動いていて、何が動いていないかを確認。

 

 

必ず変化が出ています。

 

 

あるいは変化していないところや、初診時はなかった所見が出ていたりします。

 

 

そこに大きなヒントがあります。

 

 

・・・まあまず、術者が諦めないことです。

 

 

そして、一通り確認を経てから、適切な処置をし、その経過までキッチリ見届けてから、確信をもって患者さんに伝えます。

 

「確実にいい変化が出ているから、徐々に徐々に”調子がいい”と感じる時間が増えてきますよ。」

 

と。

 

「”三歩進んで二歩下がる”ような状況にはなるけど、根気よくやりましょうね。」

 

と。

 

 

・・・で、実際にそうなる。

 

 

初診時の劇的な変化の時とはまた違った、本当の意味での達成感が得られる。

 

 

患者さんと僕とで、両方で。

 

 

・・・でも場合によっては、

 

「これはちょっと、僕のウデでは戻してあげられないかもしれない。」

 

と、正直に伝えることも大事だと思います。

 

 

自分の手に余るもの、というのも確実にあります。

 

 

そこの判断のシャープさのことを、一つには「ウデ」と言うんだと思います。

 

 

 

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苦悶の表情

2018.04.26

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患者さんの中には、

 

「まるで絵に描いたような」

 

苦悶の表情をして治療に見える患者さんがいる。

 

 

眉間の皴は、これでもかというほど深い。

 

 

顔面は蒼白。

 

 

何を話しかけても、溜息連発。

 

 

目も合わせてくれない。

 

 

不安、不満、投げやりな言葉が次々と出てくる。

 

 

あるいは、今にも殴り掛かってきそうな殺気を漂わせて来る患者さんもいる。

 

 

自分の病、現状に、どうしても納得がいかないのだろう。

 

 

ある種の絶望感や、やり場のない激しい怒りを抱えておられる。

 

 

・・・でも、予約を入れて清明院まで来た。

 

 

そんな状況から、救われたい訳だ。

 

 

僕はこういう患者さんを診ると、無性に病治しの闘志が湧いてくる。(*‘∀‘)

 

 

・・・さあ、今からこの人を、鍼で笑顔に変えるのだ。

 

 

抜苦与楽。

 

 

なんて素晴らしい仕事だ。

 

 

 

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暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 6

2018.03.01

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これまでのお話

 

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 2

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 3

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 4

暈厥(一過性の意識障害)と東洋医学 5   参照

 

 

では続きいきましょう。

 

 

◆意識障害の西洋医学的分類

 

 

西洋医学でも、通常の意識障害と、一過性の意識障害(失神)を区別して考えるようです。

 

 

僕はもちろんながら、西洋医学の救急医療に関しては、ズブの素人ですので、いくつかのサイト様と書籍を参考に、自分なりに調べさせて頂きました。

 

 

もしおかしいところがありましたら、是非ご指摘ください。

 

 

救急医療においては、意識が戻った後も、何らかの認知障害等が残っている場合は、「意識障害」とし、一過性の失神とは区別するそうです。

 

 

当たり前ですが、救急外来では非常によく遭遇する症候だそうです。

 

 

救急搬送患者の1割以上だそうです。

 

 

・・・まあ、意識障害というのは、結論から言えば「脳の血流の異常」で起こるわけですが、それが一過性のものと、遷延するものでは、病態が異なる、という訳です。

 

 

「一過性意識障害」に、明確な定義はないようですが、来院した時点で意識が戻っているかどうかで判別するそうです。

 

 

病態に関して、頭部の大きな外傷や、脳卒中では勿論ですが、一過性に意識が消失し、すぐに戻るものについては急な血圧低下(神経反射、不整脈、出血、感染症)による脳の血液循環異常、

 

低酸素血症、高炭酸ガス血症、低血糖、電解質異常、肝性脳症、尿毒症、低体温、高体温、中毒が考えられるそうです。

 

(たくさんあるな~。。( ゚Д゚))

 

 

上記は脳だけでなく全身性の病態で、一過性の意識障害の7割(!)を占めるそうです。

 

 

また、脳局所に限定した疾患では、てんかんくも膜下出血が2割だそうです。

 

 

十数年前に私の親戚が起こしたのは脳腫瘍によるてんかん発作でした。

 

 

また、以前職場の同僚が、クモ膜下出血を起こしたことがありました。

 

 

あれも怖いですね。

 

 

まったく元気に見える人が、ある日急激に倒れてしまう、本人はもちろん、周囲も非常にショックを受ける病気です。

 

 

救急では、この意識障害がてんかんなのか失神なのかを、まずは考えるそうです。

 

 

失神では、血圧低下による脳全体の虚血に伴って、抗重力筋の緊張が一気に低下するので、転倒時に受け身が取れずに、2割以上の患者が頭部や顔面の外傷を伴うそうです。

 

 

この外傷が、致死的な外傷になることもあるそうです。

 

 

こないだ、先輩が風呂場の脱衣所で倒れた時は、たまたま段差のあるところに頭が来ていたので、打たなかったのですが、抗重力筋の緊張が一気に緩むというのは、

 

まさに操り人形の糸を一気に切ったような、勢いのいい倒れ方ですね。

 

 

あの倒れ方で、もし頭部の下がコンクリートだったら、確かにヤバかったと思います。

 

 

今回の、先輩の時もそうだったし、以前、新幹線の中で中年の男性が僕の目の前で倒れたのを見たことがありますが、その時も、まさにそういう感じ(受け身なし)で、

 

その中年男性は真後ろに倒れたため、床に強く後頭部をぶつけており、非常に肝を冷やしました。

 

(新幹線の通路部分はビニール製の床(いわゆるクッションフロア)であり、コンクリートほどは固くないので、大きな頭部外傷はなさそうでしたが、凄い音がしました。)

 

 

また、西洋医学では血圧低下の原因を診断することが重要なんだそうで、体内の組織の物理的異常である器質的疾患(心臓・大血管疾患、消化管出血、脱水、アナフィラキシー、パーキンソン症候群、シャイドレーガー症候群、糖尿病、特発性起立性低血圧症)

 

が関与していた場合に、治療対象になるようですが、これはなかなか素人や専門外の医療人が現場で咄嗟に見分けるのは難しいのではないでしょうか。

 

(しかしたくさんあるな~( ゚Д゚))

 

 

器質的疾患の関与がない場合は、多くは治療せずに経過観察、ということになるようです。

 

(器質的疾患があるかどうか調べるのに、呼吸等、生命維持をしつつ入院して検査を重ねていく、てパターンもあり得るわけですね)

 

 

器質的疾患がない場合に多いのは迷走神経反射ですが、この場合は予後良好だそうです。

 

(不幸中の幸いパターンですね)

 

 

次に多いのは、不整脈等の心原性の失神だそうですが、この場合は予後が悪く、心臓性の突然死の前兆とも言われるそうなので、注意が必要、となります。

 

 

他に起立性低血圧、薬剤誘発性(飲酒後も含まれる)、他にも原因不明のものもあるようです。

 

 

また、失神と、一過性の脳虚血発作(TIA)が誤診されることが多いそうで、失神は「脳全体の」一過性の血流不全が起こるものであるのに対して、

 

TIAは「脳の一部分が」一過性の虚血を起こすことによるもので、意識障害の他に回転性のめまいや複視、片麻痺、小脳失調などの神経症状が出るのが特徴で、

 

症状が一過性の意識障害のみであればTIAとは考えにくいそうです。

 

 

上記を踏まえると、今回の先輩のケースでは、西洋医学的には、調べてないから分からないけど、器質的疾患がないとすれば、

 

飲酒後(ある意味薬剤性)の一過性の失神(迷走神経反射?)

 

ということで、予後良好の失神であり、事なきを得た、ということになるのでしょうね。

 

 

・・・まあそれでも、一過性の意識障害を経験したら、念のため、心臓(心電図)や脳(CTなど)に関しては調べておいてもいいんじゃないかとは思います。

 

 

本人はともかく、ご家族としては不安ですしね。

 

 

 

◆引用参考資料  

 

 

 

続く

 

 

 

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七死の脈⑦ 釜沸脈

2018.02.03

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これまでのお話

 

七死の脈① 雀涿脈

七死の脈② 屋漏脈

七死の脈③ 弾石脈

七死の脈④ 解索脈 

七死の脈⑤ 魚翔脈  

七死の脈⑥ 蝦游脈          参照

 

 

◆釜沸脈(ふふつみゃく)

 

 

七死脈、今日の釜沸脈で最後です。

 

 

死脈については、実際は『脈経』の巻4、巻5の中に、他にもたくさん出てきますが、山延年『脈法手引草』の中で7つに絞り込んだのは参考になります。

 

山延年以前に7つに絞り込んで”七死脈”と呼んでいた人がいるのかもしれませんが、詳しい人は教えてください。<m(__)m>)

 

 

「釜沸」というのは、お湯が沸騰していることを示し、沸騰しているお湯の表面のように、極めて騒がしく、不規則な脈(不整脈)です。

 

 

具体的には、橈骨動脈を軽く触れた位置(浮位)で打っており、極めて不安定で速い脈を示しています。

 

 

この脈を打っていたら、半日後には死す、と言われております。

 

 

今はこういう脈はあまり見ませんね。

 

 

ターミナルケアの状況下では、点滴なり何なりで、良くも悪くも、こういった不安定な動きにならないように心身を固定化されていることが多いと思います。

 

 

ただ、平生から不整脈を打っている患者が、たとえ何も症状がなくても、ある日いつもより数脈であった場合は、気をつけなければなりません。

 

 

 

続く

 

 

 

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七死の脈⑥ 蝦游脈

2018.02.02

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これまでのお話

 

七死の脈① 雀涿脈

七死の脈② 屋漏脈

七死の脈③ 弾石脈

七死の脈④ 解索脈 

七死の脈⑤ 魚翔脈           参照

 

 

 

◆蝦游脈(かゆうみゃく)

 

 

今回は蝦游脈です。

 

 

「蝦游」というのは、蛙が一瞬水面に出てきて、また水中にもぐるように、何もない水面にフッと蛙が現れて、またいなくなるように、

 

たまに打ったかと思うとまた打たなくなる、そういう脈のこと言います。

 

 

カエルが遊ぶ、蝦游脈ね。

 

 

これは、「脾胃の絶脉」と言われます。

 

 

具体的には、浮位(軽く触れた位置)でたまに触れるがすぐになくなる、他の七死脈の中では「魚翔脈」に近い脈です。

 

 

「魚翔脈」との違いとしては、より不安定、ということでしょう。

 

 

魚が静止した状態でひらひらと尾ひれを動かしているような脈が「魚翔脈」、蛙が時たま水面に出てきて、探そうとすると全然どこにもいない、神出鬼没な脈、

 

これが「蝦游脈」だということです。

 

 

蝦游脈について、蓮風先生は『胃の気の脈診』の中で、発作性頻脈(※1)で最終段階のもの、チェーンストークス呼吸(※2)が起こったり、

 

場合によってはそれも起こらずに他界する場合がある、と注釈を入れています。

 

 

※1発作性頻脈・・・急に脈が速くなるタイプの不整脈。

 

※2チェーンストークス呼吸(交代制無呼吸)・・・徐々に深くなり、徐々に浅くなる、重篤な状態で現れる特徴的な呼吸。

 

 

これは脾胃の絶脉ですから、もともと脾胃を中心とした病理の患者さんが弱ってきて、この脈を呈したら、いよいよかな、となります。

 

 

あるいは、五臓全てが弱っているような患者さんが、ある時急激に脾胃に負担をかけて、この脈が出たら、「マズい!」となります。

 

 

ここからは私見ですが、魚翔脈もそうですが、この脈が興味深いのは、触れてしばらくすると少し安定する場合があることです。

 

 

触れた瞬間、すぐに拍動がなくなり、そのまましばらく見つからなくても、触れていると、それなりに安定してくるように思います。

 

 

脈とは患者の病態を映し出すもの、というのは間違いないのですが、そう一方向性の単純なものではなく、術者との双方向の気の動きが反映される面があることが分かります。

 

 

 

続く

 

 

 

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七死の脈⑤ 魚翔脈

2018.01.31

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これまでのお話

 

七死の脈① 雀涿脈

七死の脈② 屋漏脈

七死の脈③ 弾石脈

七死の脈④ 解索脈           参照

 

 

◆魚翔脈(ぎょしょうみゃく)

 

 

今日は魚翔脈です。

 

 

「魚翔」というのは、魚が尾ひれをひらひらと動かす、という意味だそうです。

 

 

魚が一カ所にじっとしていて、たまに尻尾をひらひらと動かすような脈、という意味です。

 

 

具体的には橈骨動脈に軽く(浮位)触れて打っており、ふわっと打ったと思ったらすぐに消える脈、と言います。

 

 

これは腎の臓の終絶の脈であり、これを打ったら半日後には死す、と書かれています。

 

 

個人的な経験では、やや若めの、がんで亡くなる寸前の患者さんが、ちょうどこのような脈を打っていましたね。

 

 

古代中国の脈象の表現の仕方は面白いと思います。

 

 

術者の主観によって分かれてしまう脈診の感覚を、色々なものに例えることで、どうにか皆で共有しようとしたんですね。

 

 

このように、脈というのは、

 

堅くてもダメ、柔らか過ぎもダメ、沈んでもダメ、浮いてもダメ、速くてもダメ、遅くてもダメ、不安定もダメ、

 

というのが、よく分かります。

 

 

 

続く

 

 

 

 

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七死の脈④ 解索脈

2018.01.29

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◆解索脈(かいさくみゃく)

 

 

今日は解索脈です。

 

 

「解索」というのは縄や紐がパラっとほどけることを意味し、橈骨動脈を軽く触れたところ(浮位)で触れる、不安定(不整脈)で緩んだ脈です。

 

(また不整脈が出てきましたネ。。)

 

 

縄が緩む、ほどけるという表現は、要は「芯がない」ということを表現しているようです。

 

 

ある程度重症になってくると、脈が力なく緩んでくることはあるのですが、これが、どれくらい浮くと、とか、あるいはどれくらい緩むと「解索脈」の範疇に入ってくるのか、

 

という判断は、なかなか難しいと思います。

 

 

しかも解索脈は「五臓の絶脉」と言われ、五臓のうちで何が中心に弱っている脈なのか決定するのが難しいため、七死脈の中でも、

 

「これは解索脈だ!」

 

と判断、診断するのが難しい脈ではないかと思います。

 

 

まあここはやはり脈だけではなく、総合的に判断するべきだと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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七死の脈② 屋漏脈

2018.01.27

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前回のお話

 

七死の脈① 雀涿脈      参照

 

 

では続きいきます。

 

 

 

◆屋漏脈(おくろうみゃく)

 

 

今回は屋漏脈です。

 

 

これもまあ、読んで字のごとくなんですが、まるで雨漏りのように、一回脈を打ったらしばらく打たなかったり、しばらく打たないと思ったら急に何回も打ったりと、

 

そういう不安定な脈(不整脈)で、しかも少し指を沈めたところで打っている脈です。

 

 

最近の住宅ではあまりないと思いますが、雨漏りの時のあの漏れ方を想像してもらえれば分かりやすいと思います。

 

(因みに、清明院はこないだ雨漏りしました。ビル古い(苦笑))

 

 

これも、亡くなる寸前なんかに、それまで律動的に打っていたのが、急に不安定になったようなものならば、

 

「ん、ヤバい!」

 

と分かりますが、それまで特に異常がなかったのに、しかも全身状態がいいのに、急に不整脈を打った時も、注意が必要です。

 

 

この脈については、王叔和(3世紀)の『脈経』「診三部虚実決死生第八」にも記載があり、この脈は胃の気の衰絶を意味し、慢性病であれば10日ほどで亡くなる、とあります。

 

(因みに孫思邈(581?-682)の『千金方』では「14日で死す」との注があるようです。)

 

 

・・・こうしてみると、雀涿脈といい、不整脈というのは非常に良くない、ということが分かりますね。

 

 

 

現代的には不整脈についてはキチッとした治療や考え方がありますので、この辺についても最後にまとめましょう。

 

 

 

続く

 

 

 

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迷うことの大事

2017.10.07

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学生さんと話をしていても、スタッフと話をしていても、よく出くわす「迷い」

 

 

「まだ決めていません。」

 

「どうして?」

 

「迷っているからです。」

 

・・・このやり取り。

 

(鍼に限らず、何のことでも言えるかもしれないが)

 

 

僕ももちろん、そういう時期はありました。

 

 

早い段階で、自分が一生かけて鍼をやっていくということは決まった。

 

 

でも、どういう鍼にするのか。

 

 

どういう主張をするのか。

 

 

ここまではなかなか決まらないもんです。

 

 

決まったようでも、内心では不安だったり、悩んでいたり。

 

 

自分の決定に、自信が持てない訳ですね。

 

 

・・・まあ、大いに悩んだらいいと思います。

 

 

「迷い」は次の段階への必要悪だ。

 

 

結局はどっかで結論を出さないとしょうがないわけだし。

 

(人によってその”どっか”も全然違う。)

 

 

で、うまくいったり、いかなかったり。

 

 

万が一いかなかったら、そこでまた再考すりゃあいい。

 

 

それが人間。

 

 

それが人生。

 

 

・・・なんか猪木みてえなメッセージになっちまった。(苦笑)

 

 

でも猪木は

 

「迷わず行けよ」

 

だけど、俺は

 

「大いに迷いながら行けよ」

 

だから、違うな。

 

 

 

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