お電話
03-6300-0763
10:00~21:00(完全予約制)
2013.07.07
2010.07.11
2010.05.15
これまでのお話・・・
「肝(かん)」って何ですか?(その1)
「肝」って何ですか?(その2)
「肝」って何ですか?(その3)
「肝」って何ですか?(その4)
「肝」って何ですか?(その5)
「肝」って何ですか?(その6)
「肝」って何ですか?(その7)
引き続き、「肝」を構成する”7枚の葉っぱ”の意味について考えてみましょう。
前回述べたように、他の奇数に比較すると、影が薄いとはいえ、古代の中国では、様々な古典の中に”7”が出てきます。
『論語』『孟子』『荘子』などなど・・・。
僕ら東洋医学を学ぶものにとってなじみが深いモノの中では
『黄帝内経(こうていだいけい)』
という、東洋医学のバイブルと言ってもいい、大古典の中に、女性は7の倍数に応じて成長する、という記載が出てきます。
(つまり、7歳、14歳、21歳、28歳・・・と、女性の生涯の中で、身体的に大きな節目が訪れるよ、という記載です。)
また、東洋医学の根本思想である「陰陽論」の来源ともいわれる、『易経(えききょう)』の中にも、”7”という数字が「繰り返し、つまり循環」を示す数字として登場します。
(本田濟『易』P224~参照)
また、ここで詳しくは述べないが、今井宇三郎先生の『宋代易学の研究』の第二章(P146~)に、『易』において有名な「河図洛書」の「河図」には、
後漢の『漢書』五行志や、後漢の儒学者、鄭玄(じょうげん)の『周易鄭玄注』によって、1~5までの数字を「生数(せいすう)」、6~10までを「成数(じょうすう)」と呼んでおり、
7は生数5+2と考えられ、五行では火の成数ということになるが、龍雷相火といわれる肝の臓に、五行において火の意味を持つ成数7が乗せられていることは興味深いが、
この意味で肺の八葉を解釈しようとすると、こちらは「木」の成数ということになるので、肝の七葉、肺の八葉の意味に一貫性が見出しにくい。
ここは、詳しい読者諸賢の方は是非ご教示下さい。
個人的には、蕭吉(しょうきつ)撰『五行大義』の生成数解釈でここに関しては強引に理解しています。
(中村璋八ほか注『五行大義 上下巻』、神野英明『鍼灸漢方の名医になるための秘訣』P106~参照)
さらには仏教においても「初七日」「四十九日」と、7および7の倍数(乗数)に、極まり、そしてまた繰り返す、あるいは次なる段階へ進む、という意味がのせられています。
さらにさらに、中国古代の文学作品や詩集には、タイトルに「七」のつく作品が異常に多い、という特徴があるそうです。
この理由については、最終的には”不明”らしいですが(苦笑)、僕個人としては、「七」という数字に込められた、
「永続性」と「形式美」
に、当時の文学者たちは何かを感じていたんじゃなかろうか、と思っています。
(終わりと始まりを、同時に、かつストーリー性を持たせて表現できる数、という意味でね。)
・・・また、卑近な例として、7月7日の七夕祭りがありますね。
これも実は、織姫と彦星が、いつも会いたいのに年に一度しか会えない、ということから、「やっと会える日」の強調というよりも、好きな人がすぐそこにいるのに会えない、
”無限にも感じられる辛い時間”
というものの永続性とその極みを”7”に込めた、という解釈もあるようです。
(ロマンチック!!)
・・・さらに天体モノでいくと、何と言っても「北斗七星」の7です。
古代の中国人は夜空を見て、北極星の周りを回る北斗七星の柄の部分がどの方角を指すかで季節を定めました。
(ちなみに北辰会の”北辰”というのは北極星という意味がありマス・・。すごいネーミングだネ・・。)
そして道教においては、七夕に七星を祭る、という儀礼が存在し、内丹術(・・・ここでは詳しくは述べないけど、まあ要は気功みたいなもんです。)においても、”七”を極めて重要視します。
(これには”不老長寿”という考え方と”7”の神秘性、永続性が関係しているのではないか、と思っています。)
・・・また、空間を認識する上でも”7”は実は重要です。
つまり、「東西南北」の4と、「上下」の2を足すと”6”という数字が得られ、これを「六合(りくごう・・・宇宙のこと)」と言いますが、
これに「中央」、つまり「観測者の立ち位置」を加えると”7”という数字が得られます。
これにより広大無辺な六合空間の中に「基準」が出来るので、基準点から見て「空間」というモノを”どこからどこまで”と規定することが出来ますし、
当然、その空間の中で、2点間の移動を考えることが出来ますから、その移動速度と合わせて”いつからいつまで”という「時間」も規定することが出来ます。
小学生の頃やった、「道のり、早さ、時間」てやつが規定できるようになるわけです。
こう考えると、時間と空間を「規定する」「決定づける」数字が”7”なのであります。
それが、狭義の「魂」(意識の支え)と「血」を蔵し、「全身」という空間区分における「気」の配分調節をつかさどるという役割を持つ「肝」の「形態」に、
さりげなくのせられている、という東洋医学・・・、シャレてないすか?
・・・今日のブログは、細かい部分をかなりはしょりまくって書いたものなので、ちょっと意味が分かりにくかったかもしんないけど、何となく壮大で面白そう、
ということが伝われば、とりあえず満足です(苦笑)
今日はあえて書きません(てか書けません)が、ここからさらに、まだまだ2次的、3次的に生じる疑問や、それに対する考察についても、
これまた面白い考え方が山ほど!!
そのほかにもまだまだ僕の中で何年かあたためてる事案が山ほど!!
・・・ですので、東洋医学の中にさりげなく出てくる数字の意味には、深い意味が込められているとしか思えないことが多く、無視しない方が良いのですが、
これに最初からあまり拘ってばかりいると、基礎固めが全然進まないので(苦笑)、初学の方にはまったくおススメしません。
こういう細かい部分で、なおかつ初めに提唱した人の見解が残っていないので、原義や解が出しにくい部分に対して、色々な古典を幅広く調べて渉猟し、
肝の臓の七葉の意味の仮説に関して猛烈に詳しくなったとして、・・・「で?」ってなります。(笑)
しかし、そうはいっても東洋医学面白い~・・・、やめられない止まらない~・・・。
続く
読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!
2010.03.05
もう終わっちゃったけど、3月3日は「ひな祭り」でしたね。
・・・ところでこれ、一体何なんですかね?
ひな祭りになると、お家にはひな飾りをします。
(お内裏さまとお雛さまね)
僕の田舎では、あのひな飾りの大きさが、そのままその家の裕福度を示していたような気がします。
(笑・・・貧乏人の卑屈な思い込みかもしんないけどね。。。)
友達の家は立派な段飾りをしているのに比べ、我が家のひな飾りのあまりの小ささ、みすぼらしさに、子供ながらにヘコんでいたことを思い出します。(苦笑)
これが始まった起源は、はっきりとはしていないようですが、もともと、上巳(じょうし)といって、七草、端午、七夕、重陽の五節句の一つとして、
古くから季節の節目と考えられ、特別視されていたようです。
これが平安時代ぐらいから、雅な「人形遊び」から徐々に発展していったのが、現在の「ひな祭り」のようです。
ここで面白いのが、お内裏さまとお雛さまの「左右」についてです。
明治以前の日本では、「左(向かって右)」に立つ人が偉いとされ、日本でも明治天皇は皇后と並ぶ時「左」に立ったと言われます。
大正以後、西洋化に伴い、天皇も西洋式に「右(向かって左)」に立つようになりました。
現在の天皇も、よく見るといつも皇后さまから見て「右」にいますね。
京都などでは、旧来式を重んじ、左(向かって右)にお内裏様を置く家もあるようですが、一般的には向かって左にお内裏様を置くことが多いようです。
しかしこれ、結論的には、「どっちでもよい」ということらしいです。(笑)
「左右」というのは、相対概念ですよね。
右がなければ左もない、という風にね。
また、あるものから見て「左」にあるものでも、それよりさらに「左」から見たら「右」にあるもの、となります。
東洋哲学では、「左」を陽、「右」を陰と分けます。
日本では、ある宗教の説ですが、「左」は「火だり」、「右」は「水ぎ」が元々の語源とし、認識している考え方なんかもあります。
火と水は「カミ」と読むぐらいで、まさに自然界の「陰陽そのもの」ですよね。
こういう話しをし出すと止まんなくなるのでやめますが(笑)、まあ要はですね、この「左右」のバランスがうまく取れてることが重要なんであって、
どっちが偉いとか、重要だとか、そういう議論はナンセンスなんです。
人間の体しかり、人間関係しかり・・・です!
読者の皆様、1日1回、こちらのバナーをそれぞれ1クリックお願いします!!
清明院に皆様のお力を!<m(__)m>
2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!