東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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一貫堂医学について 7(スペインかぜの治療)

2018.09.15

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これまでのお話・・・

 

墓マイラー 52 森道伯先生

森道伯という人物

一貫堂医学について 1(三大体質五大処方)

一貫堂医学について 2(瘀血証体質について)

一貫堂医学について 3(臓毒証体質について)     

一貫堂医学について 4(解毒証体質について)

一貫堂医学について 5(解毒証体質の続き) 

一貫堂医学について 6(温清飲について)       参照

 

 

 

さて、マニアックな話、ドンドンいきましょう。

 

 

ドンドン読者を置いていきます。

 

 

そしてみんな離れていって、終いには一人になりそうです。(爆)

 

 

・・・ともかくここまで、一貫堂医学における「三大体質・五大処方」について書いてきました。

 

 

よく勘違いされがちなこととして、

 

「一貫堂って、全ての患者を3つの体質に分類するんでしょ?それも全部実熱でしょ??そんなん、無理あるっしょ~~!!(;’∀’)」

 

というミスリード。

 

 

普通に考えて、そこだけ切り取って、名医・森道伯を語れる訳ないですね。(・ω・)ノ

 

 

矢数道斎(格)先生のまとめた『漢方一貫堂医学』には、森道伯先生のほぼ晩年の3年間のカルテに使った方剤が集積して一覧表にしてありますが、

 

当然ながら「それ以前の」数十年がある訳です。(笑)

 

 

まあ、色々な症例やエピソードがあると思うんですが、有名なのは「スペインかぜVS森道伯」のエピソードでしょう。

 

 

まず「スペインかぜ」を簡単に説明しますと、1918年~1919年(大正7年~8年)にかけて起こった、アメリカ発の強毒性インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)です。

 

 

アメリカ発なのにスペインかぜと呼ぶのは、情報源がスペインだったから、だそうです。

 

 

ちょうどこの時は第一次世界大戦(1914~1918)の末期であり、このスペインかぜが大戦を早期に集結させた要因の一つである、という見方もあるぐらいの大事件であったようです。

 

 

そのくらい被害は大きく、全世界で5億人が感染、死者は5千万人~1億人、とも言われています。

 

 

日本にも被害が広がり、現在タレント論客として活躍している竹田恒泰さんの曾祖父君にあたる竹田宮恒久王をはじめ、多くの日本人が感染しました。

 

 

この時、森道伯先生はスペインかぜを3つに分類し、

 

胃腸型・・・香蘇散+茯苓・白朮・半夏

 

肺炎型・・・小青竜湯+杏仁・石膏

 

脳症型・・・升麻葛根湯+白朮・川芎・細辛

 

で治療し、たいへん効果を挙げたそうです。

 

 

これらも、現在でもよく使われる、割かしなんてことない処方なんですが、この処方からしても、決して実熱のみを重視していたなんて思えません。

 

 

スペインかぜの弁証論治を、非常にシンプルな形に落とし込んだように見えます。

 

 

因みに各方剤の出典は、

 

香蘇散は北宋の国定処方集である『和剤局方』

 

小青竜湯は後漢の張仲景(150?-219)による『傷寒論』

 

升麻葛根湯『閻氏小児方論』という本が出典で、有名な葛根湯の変方かと思いきや、やや似て非なる配合の薬です。(笑)

 

 

僕のPCに入れてある『東洋医学辞書』では

 

葛根湯は葛根5.0・麻黄・大棗各4.0・桂枝・芍薬・生姜各3.0・甘草2.0

 

升麻葛根湯は葛根5.0・芍薬3.0・升麻・乾生姜各2.0・甘草1.5

 

と出てきますが、『中医臨床のための方剤学』では

 

葛根湯は葛根12g・麻黄、生姜9g・桂枝、炙甘草、白芍、大棗6g

 

升麻葛根湯は赤芍6g・升麻、葛根、炙甘草3g

 

と、ずいぶん違います。

 

 

こういうの(同じ方剤名でも時代や文献で構成生薬が違う)も、方剤学のややこしいところですね。(苦笑)

 

 

まあともかく、

 

 

香蘇散風寒表証+気滞の薬で、現代ではストレスからくる肩凝りだの胃もたれだのといった、肝鬱肝胃気滞によく使われる薬です。

 

 

小青竜湯風寒表証+脇下の水飲の薬で、現代では「くしゃみ三回小青竜」な~んていう、実に胡散臭い謳い文句があって、花粉症によく使われる薬なんですが、

 

何も考えずに長期服用すれば徐々に内熱が籠っていき、別の病を形成します。(~_~;)

 

 

西洋薬と比べて、副作用がなくて眠くならないから助かるわ、な~んつって、冬から春に長期服用している患者さん、ホントに多いです。

 

 

升麻葛根湯は、小児の麻疹(はしか)の薬として有名で、肺胃の熱毒を叩く薬です。

 

 

これらを強毒性のインフルエンザに巧みに応用した訳ですね。

 

 

・・・まあいずれにせよ、よく後世派と言われる一貫堂ですが、古方派の使うような方剤も臨機応変に臨床応用していたことが分かります。

 

(そういえば後世派、古方派についても書いてなかったですね。いい機会なんでこれが終わったら書きましょう。)

 

 

次回、感染症に対する東洋医学の考え方を書きます。

 

 

 

続く

 

 

 

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ノド痛が多かったなー

2018.06.22

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今日はやたら「ノド痛」を訴えて来院される患者さんが多かったですね。

 

(10人以上診たかな?)

 

 

まあこれも、東洋医学的には色々な病態があります。

 

 

「ノド痛=〇〇というツボ!」

 

「ノド痛=〇〇という漢方!」

 

みたいなのが東洋医学だと思わないで下さいね。(苦笑)

 

 

そんなもんじゃないすよ。(^^;)

 

 

咽喉部には様々な経絡が流れています。

 

 

どの経絡の異常でも、「ノド痛」は起こりえます。

 

 

咽喉痛は、患者さんに聞くと、「今朝から」とか、「さっきから」とか、「昨日の夜から」とかという風に、急性に起こることが多く、こういう急性病というのは、

 

多くは外邪、例えば「温熱邪」による侵襲、つまり「表熱証」といわれるものであったり、「風寒邪」による侵襲、つまり「表寒証」といわれるもので、

 

結果的に咽頭部の気血の流れが凝滞する、あるいは表面が冷えたために、内熱の逃げ場が無くなって結果的に咽頭部に籠る、そういう、外邪に由来する咽頭痛が多いです。

 

 

また、それ以外にも、寝不足してから、とか、強いストレスがあってから、暴飲暴食してから、とか、そういう、外邪以外の成因によって起こるものもあり、

 

さらには、外からの問題と内からの問題が相まって起こっているものも臨床では多々あります。

 

 

因みに『傷寒論』におけるノド痛「喉痺(こうひ)」の弁証論治に関して、かつて蓮風先生が『実践から理論へ パートⅠ』の中で纏めて下さっています。

 

 

こういうことを分かったうえで、多角的にキチッと分析して治療しないと、なかなかパッと治せません。

 

 

配穴も手法も、千差万別です。

 

 

ところで、西洋医学的に考えても、ここは免疫機構の最前線基地といってもいい「扁桃」という重要な組織がある場所であり、ここの炎症は大火事のもとです。

 

 

因みに鍼灸師であれば誰でも知っていると思いますが、「長野式治療法」で有名な、2001年に亡くなった大分の鍼灸師である長野潔先生が生前強く訴えておられた「扁桃病因論」なんかも有名ですね。

 

 

また、扁桃炎と咽頭炎、喉頭炎など、炎症が起こっている場所や、ウイルス性か細菌性かなど、炎症を起こしている原因によっても、治療は異なり、

 

西洋医学でも重要視している症状でしょう。

 

 

数年前から北辰会に鍼灸の勉強に来られている児玉和彦先生が、以前小児の咽頭炎に関する論文を書いておられましたね。

 

 

よく見かける症状だけど、キチッと分析してパシッと治すには、けっこう厳密な基礎力が問われます。

 

 

患者さんからしたら、一見全く関係なさそうな手や足のツボに一本鍼をして、パッとその場でノドが楽になるなんてのは、スーパーファンタジーです。(笑)

 

 

なんか今日は鍼の神に

 

「もっと、基礎の厳密さを!」

 

と言われた感じがしました。(苦笑)

 

 

精進します。(感謝合掌)

 

 

 

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講義に最適なスライド枚数

2018.05.31

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アンケートでは好評いただきましたが、こないだ北辰会関東支部で喋った「胃の気の脈診」講義の反省を書いておきます。

 

 

僕にしては珍しく、終盤、早送りになってしまった。

 

 

しかも、10分オーバーしてしまった。

 

 

どちらも、お金を取って喋る、プロの講師としてはあり得ないミスです。

 

 

・・・まあ、というよりも、僕の美学に反しますね。

 

 

時間通り始まり、時間通り終わり、もっと聴きたいと思わせながら終わる、しかも予定調和的でない、そこに美しさを感じますのでね。

 

 

聴講者を置き去りにして、スライドを送りながら早口でバーッと喋る講師、講義時間オーバーする講師、個人的に、学生時代から超嫌いでした。

 

(あくまでも”僕は”ですよ。)

 

 

聴きに来てくれた人に申し訳ない。<m(__)m>

 

 

 

 

僕の講義のスタイルは、予めPPTでスライド資料を作成しておき、それを印刷して配布しておくものです。

 

 

そして、配布したものと”全く同じ”スライドを、プロジェクターで映写しながら講義を進めていく。

 

 

で、スライドに書いていないことを喋っていく。

 

(その中の響く言葉を、学生がメモしていくわけね。)

 

 

この、事前に配布したものと”全く同じ”というのもポイントです。

 

 

配布された資料と、スクリーンに映写された内容とが微妙に違っていたりすると、

 

「あれっ?」

 

と思うので、違和感が生じ、聴いてて非常にストレスなんです。

 

 

聴講者の興味と集中力を切らさないようにするためには、大きい声や、活舌の良さや、話術や、抑揚や、緊張と緩和なんかもそうなんだけど、

 

空調等も含めて、余計なストレスを与えないことが大事だと考えています。

 

 

なぜ、このスタイルを基本にしたかというと、一応このスタイルが、僕が19歳から9年間、鍼灸~柔整~鍼灸の教員養成課程と、毎日学校に通い続け、

 

無数の講義を聴いてきた中で、一番集中力が切れにくく、満足感が高い講義のやり方かな、と、実体験から思っているからです。

 

(あくまでも”僕は”ですよ。)

 

 

ただこのスタイルは、スライドの完成度に、ある程度講義の完成度が左右される、というマイナス点もあります。

 

 

スライドの枚数が多すぎ、あるいは少なすぎ、あるいはスライド内の文字がビジー過ぎとか、文字が大きすぎて見出しみたいなスライドばっかりとか、

 

こういう事前のスライド作成ミスがあると、講義の完成度が下がります。

 

 

こういうことにキチッと注意すると、時間もピタッと収まり、満足感の高い講義をすることが出来るのですが、今回の講義はスライド枚数が多すぎました。。。

 

(欲張って、4月の新風先生の内容を盛り込み過ぎましたね。。。)

 

 

90分講義だったんですが、スライド枚数は79枚でした。

 

 

1枚に1分強しかかけられないようだと、僕の講義の進め方だとやはり多すぎるようです。

 

 

この半分か、3分の2くらいのスライド枚数でちょうど良かったと思います。

 

 

確かに完成した段階で、ちょっと多いかなー、とは思っていたんですが、案の定でしたね。。。

 

 

これまでに何度も講義している内容だから何とかなるだろ、という慢心が、失敗のもとでした。

 

 

・・・むうー、今年の北辰会での講義は年末の衛生学園のみ。

 

 

次回はキチッとしたものを出せるように、気合い入れていきます!!

 

 

講義も技術です。

 

 

技術の追求という意味では、臨床と似ているところがあります。

 

 

あと因みに、講義と講演会は僕の中では違います。

 

 

講演会となると、内容を覚えてもらうというよりはスピーチ的であり、もっと話術や演出が重要になってくると思っています。

 

 

これはTEDが参考になりますね。

 

 

 

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荒れる相撲界

2017.11.23

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相撲界、何やら荒れてますねー。

 

 

なんか、もともと内部では非常にギスギス荒れていて、それが表面化しただけ、という気がします。

 

 

今度は日馬富士に続いて、白鵬も問題起こしましたか。

 

 

イラついてるのかな。

 

 

・・・なんかあるんですかねー。

 

 

モンゴル勢固有のストレスみたいなものが。

 

 

恐らくあるんでしょうね。

 

 

外国に行って、プロスポーツ選手として、しかもその国のしきたり、文化の非常に強く残る業界でやっていくなんてのは、精神的には半端じゃない負荷だと思います。

 

 

相撲はもともと神事ですからね。

 

拙著「相撲」を含む記事

スタッフブログ「相撲」を含む記事 参照

 

 

単純に強ければいいというものではなく、人間性を厳しく問われる側面があります。

 

 

まあ、真相の真相はなかなか出て来ないんでしょうが、早くスッキリさせてほしいもんです。

 

 

日馬富士にしても、白鵬にしても、穏やかで、人格者のイメージでしたから、何かあったんでしょう。

 

(個人的には朝青龍の方が好きでしたけど。(゚∀゚) タメだし。)

 

 

まあ、大人だし、プロだし、問題起こしちゃったら、責任は責任として、取らなければいけないけど、先輩に説教されてるときに、スマホいじんなよな。( ゚Д゚)

 

 

 

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PCが壊れた

2017.07.18

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こないだ、今年発表する最後の症例を提出しました。

 

日本中医学会症例提出完了!!  参照

 

 

その、最後の症例が完成するちょっと手前に、PCが壊れました!!(苦笑)

 

 

何でこのタイミングで。。。orz

 

 

一番ビビッたのは、バックアップを最後に取ったのは確か半年以上前。。。

 

 

この半年以上のデータがすべて消えたなんてことになったら、泣くに泣けません。。。

 

 

あの手この手を尽くして、最終的にはプロに頼んで、運よく99%のデータを取り出せました!!

 

 

いやー、やっぱ餅は餅屋だね。

 

 

素早い対応、ノーストレスでした☆

 

 

故障を確認してから、1週間経たずに、ほぼすべてのデータが復活し、PCも復活しました。

 

 

でも高くついたし、二度と嫌なんで、今後は、毎日毎日必ずバックアップを取ろうと思います。

 

 

パソコンねー、確かに便利だけど、こういうことがあるからナー。

 

 

皆様も気をつけて。(笑)

 

 

 

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モリンガ? 2

2017.06.25

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前回のお話

 

モリンガ? 1  参照

 

 

では続き行きます!!

 

 

「モリンガ」とは北インド地方を原産とするワサビノキ科の植物だそうです。

 

参考 wikipedia「ワサビノキ」

 

 

これの葉っぱをお茶にして飲む、と。

 

 

これもあまり成書に情報がないので、ネット上に散見される情報をのぞきますと、インド、アフリカ、フィリピン、インドネシアなどの亜熱帯の国々では古来より薬や美容、健康のために利用されてたそうで、

 

海外ではその栄養効果の実績と称賛を受けて、非常に高い注目を浴びているそうです。

 

(どこだ?”海外”って。。。(苦笑))

 

 

世界三代美女のクレオパトラが、モリンガのオイルを肌に塗り、モリンガのお茶を飲んで美しさを維持していたという話もあるそうです。(゜o゜)

 

 

ミラクルツリー(奇跡の木)ともいわれており、人間や動物にとって重要な栄養素が豊かに含まれているそうです。

 

 

ビタミン、ミネラル、アミノ酸がバランスも良く含まれていて、ポリフェノールは赤ワインの約8倍、ビタミンEは卵の96倍、鉄分はプルーンの82倍、

 

アミノ酸は米酢の97倍、食物繊維はレタスの28倍など驚くべき数字が出ているスーパーフードなんだそうです。

 

(出たー!!この〇〇の数十倍の栄養素って考え方!!( ゚Д゚))

 

 

効果としては抗炎症作用、抗酸化作用、食物繊維で整腸作用(腸内デトックス)、ポリフェノールでアンチエイジング、

 

ギャバの抗ストレス作用などなど・・・。

 

 

もはや全ての病気を予防、治療出来て、若返り効果まである奇跡の食べ物、って感じです☆(゜レ゜)

 

 

・・・いやーしかし、健康に敏感な方が聞いたら、飛びつきそうなものばかりですね。

 

 

てゆーか上の文章の「海外では注目を浴びている」「海外」って、どこ??(笑)

 

 

「奇跡の木」って。。。(苦笑)

 

 

そー言えばこないだ、「奇跡のお茶」の話をしたところでしたネ。

 

ルイボスティーと東洋医学    参照

 

 

これでは、奇跡だらけじゃないか!!( ゚Д゚)

 

 

これはね、要はね、世の中が奇跡だらけなのではなく、「奇跡を期待している人だらけ」なんですね。

 

 

まあこういう、「奇跡の〇〇」とか、「スーパーフード」とか言われるものは、努めて冷静に試して、自分に合うか合わないか吟味しましょう。

 

 

こちらとしても、こういうものは昔から、メディアを通じて次から次に出てくるので、よく検証しきれないうちにブームが過ぎ去ることがほとんどです。

 

 

「すごく合う!!あれもこれも治った!!!」

 

・・・とかいう人に限って、たいして続かなかったりするという、謎の現象も起こったりします。。。(゚∀゚)

 

 

「健康食品産業」というサービス業。

 

 

国民の関心が健康に向かうこと自体はいいことです。

 

 

サービス業のサービスの質を向上させる唯一無二で最強の方法は、消費者が賢くなることでしょう。

 

 

 

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糖尿病と東洋医学 3

2017.06.10

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これまでのお話

 

糖尿病と東洋医学

糖尿病と東洋医学 2  参照

 

 

◆消渇の病因病機

 

 

上海科学技術出版社『実用中医内科学』によると、消渇の病因病機は以下の通り。

 

1.飲食不節→邪熱→津液を損耗

 

2.情志の失調→鬱火→津液を損耗

 

3.先天的に五臓が虚弱

 

4.房事過多で腎陰を損耗

 

5.温燥の薬物を過服して、津液を損耗

 

の5つが挙げられています。

 

 

総じて、最終的に「津液が減ってしまうこと」に、この病の本質があると考えられてるようです。

 

 

このうち、5.の、薬物に原因のある消渇については、あまり言われていないが、個人的には多いのではないかと思っています。

 

 

よく最近の健康ブームでは

 

「冷えこそ害悪」

 

として、とにかく温めることが重要だと謳い、結果的に盲目的に温性の食品やサプリメントを過服、久服しているケースが多いように思います。

 

 

東洋医学では、冷えにも細かい分類があり、

 

「気の停滞」

 

 

「邪熱の内攻」

 

によって、見かけ上の冷えが起こることを知らないといけません。

 

 

また、1.の飲食にしても、2.の対人ストレスにしても、4.の性生活にしても、現状の間違った生活に、

 

「何かを足す」

 

のではなく、

 

「間引く」「減らす」

 

ことの方が有効な場合があることを知った方が良いと思います。

 

 

さらに、この病気は症状が出て気付いたときにはもう手遅れ、というケースもあり、消渇病になってから慌てたのでは遅い、ということを、よくよく知っておくべきだと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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久々のブログ更新忘れ!!

2017.04.12

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久々にブログを更新し忘れました!!(笑)

 

 

・・・まあ、たまにはそういうこともある。(*‘∀‘)

 

 

2009年の10月から、ほぼ毎日更新し続けている『最高の鍼灸の追求』ですが、ごくたまーに、更新を忘れることがあります。

 

 

この現象は、どうも診療業務や、教育業務「以外」の、役所や電話局との手続きだのなんだのに追われている時に発生しやすいように思います。(苦笑)

 

 

俺はああいうの、苦手だ。。。

 

 

ストレスが溜まっているのでしょうな。(゚∀゚)

 

 

ああいうの全部ネット上とか、コンビニから出来るようになってくれないもんかねえ~。(~_~;)

 

 

実はワケあって、3月からずーっと手続きに追われています。

 

 

こっちがどんなに効率よく進めていても、待たされたり、向こうがミスしたりして、遅れる遅れる。。。

 

 

ああいう時にどうやって平常心を保つかというのも、臨床に役立つ精神修行だと思ってやっていますが、あまりにも続くと、

 

やっぱ普通にキレますね。(゜レ゜)

 

 

・・・はー、まだまだですな。orz

 

 

 

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小野太朗先生の言葉 6

2017.03.10

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これまでのお話

 

小野太朗先生の言葉 1

小野太朗先生の言葉 2

小野太朗先生の言葉 3 

小野太朗先生の言葉 4

小野太朗先生の言葉 5  参照

 

 

◆まとめ

 

 

小野先生は、科学万能と言われるにもかかわらず、その科学を理論のベースにした西洋医学が、当時のストレス社会における病人急増という現実を、

 

「大量投薬」でしのいでいる、と指摘します。

 

(ま、これは今も変わんないね。。。(~_~;))

 

 

そしてこの状況は、西洋医学の根底にある「合理的認識」の限界性を示しているんじゃないの?と、チクリとやります。

 

(まあこの論法での西洋医学批判は、現在でもよく用いられる言い方ですね。)

 

 

そして、西洋医学の「合理的認識」なるものの網の目からこぼれた患者さんに対して、鍼灸が有効であるという厳然たる現実を見る時、

 

ここに鍼灸医学の未来的有効性が潜んでいるのでは?と説きます。

 

(西洋医学に阿ることでしか生計を立てられない鍼灸師は、傾聴すべき発言ではないでしょうか。)

 

 

・・・で、ここまで説いてきたような、東洋医学独自の立場(東洋的合理主義、一元的治療)を堅持することで、

 

鍼灸が歴史的に付与される有効性は大である、と説きます。

 

 

そして、それでも現状、是認されているような諸法則を盲信することなく、あくまでも「臨床事実」をベースに、新たな法則を発見、検証し、

 

鍼灸医学独自の「医」の世界における存在価値を、自ら獲得することが、鍼灸とともに生きることを決心した者にとっては、

 

最上の「悦び」となる筈だ~!!と説きます。

 

(イイねー、同感!!(゚∀゚))

 

 

・・・で、最後に結びとして、ご自身の不勉強について謙遜しつつ、自分自身がこの論考を通じて

 

「鍼灸による、新しき生命の創造」

 

というキーワードに非常に惹かれたことと、

 

「医は仁術なり」

 

「学術道三味一体」

 

という古人の教えを、いつでも心しておきたい、と結んでおられます。

 

 

 

 

現在の鍼灸界は、45年前、小野先生が叫んだ上記内容とは、まったく違った現実になってしまっていないでしょうか。

 

 

東洋医学独自の考え方、鍼灸医学独自の「医」の世界、と客観的に思えるようなもので結果を出して、意地張れる鍼灸師が、

 

この日本に、どれだけいるのでしょうか。

 

 

鍼灸医学を「仁術」ととらえ、「学術道三味一体」の精神で、「新しい生命の創造」を真剣にやっている鍼灸師が、

 

この現代日本にどれだけいるでしょうか。

 

 

まあ僕も、そう偉そうに言えるほどの人物ではないけれど、こういう先輩の教え、主張を踏まえて、鍼灸医学の過去と現在を踏まえて、

 

鍼灸独自の”医”の世界における「未来的有効性」を、臨床現場から、追求していきたいと、改めて思いました。

 

 

小野太朗先生ね、もし今でも御存命であれば、一度お会いしてみたかったですね。

 

 

 

おわり

 

 

 

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間違った養生法(水分多飲+ホットヨガ)

2017.01.21

20170109_170816.jpg

 

 

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随分前に、けっこうしつこく書いてたんだけど、

 

「なんか、キリがねえや(‘Д’)」

 

と思って止めた経験のある、養生法に関する話題。

 

 

まあ、ネットを中心とした情報化社会である昨今、実にキャッチーな

 

「〇〇すれば健康美人!」

 

「〇〇で美ボディーゲット!」

 

などなど、メディアの美辞麗句の毒牙にかかって、深刻な病になっている患者さんを、清明院ではよく診ます。

 

 

よくあるのが、

 

「日頃から水分をガンガンとって、休日はホットヨガで大汗をかく。」

 

という健康法のようなものを一生懸命続けている患者さん。

 

 

しかもこれ、20代後半から30代の女性で、管理職などのハードワーカーの方に多かったりします。

 

 

これは非常に危なっかしいです。

 

(全否定はしませんが。)

 

 

東洋医学的には、水分を必要以上にたくさん取ることによって、脾にも腎にも無用な負担がかかります。

 

(もちろん膀胱にも三焦にも胃にも小腸にも大腸にも、場合によっては肝胆にも心肺にも、無用な負担がかかります。)

 

 

そして、捌ききれない水分は、余った水となり、体内に停滞し、「湿痰(しったん)」という病理産物になります。

 

 

・・・で、ホットヨガに行くとこの「湿痰」が排出されて、それとともに他の毒も出る、という、まるでマッチポンプのような健康法なんですが(苦笑)、

 

それでスッキリしてめでたしめでたしかと言うと、そうでもない人が多い。

 

 

人間は水道管じゃないし、水は排水管洗浄剤じゃない。(苦笑)

 

 

日頃のハードワークで、飲み会も多い、睡眠不足も多い、ストレスも多い、運動不足、そういう生活習慣によって、主に脾腎による、

 

水分の出納調整機能が極端に減退しているところに持ってきて、「デトックス」とか称して過剰に水分を取り、しかも暑い部屋で一定時間体操させて、

 

無理やり発汗させることで、必要な津液(有用な水分)を失い、疲労を助長する。

 

 

このメカニズムによって、耳鳴り、突発性難聴、ニキビや皮膚炎、生理痛や生理不順などなど、起こりうる病、症状は数知れずです。

 

(もちろん、水分の調整機能が十分な人は大丈夫ですが。)

 

 

各人がよくよく考えて、自分の体は自分で守らないと。

 

 

流行っているからとか、テレビや雑誌で取り上げられてるからとかじゃなくて、「自分自身の体質と生活習慣にあった養生法」というのを真剣に考えないと、

 

10年後、20年後を考えたとき、大きなマイナスになる可能性があるということを、よく考えた方が良いと思います。

 

 

 

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