東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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いくつかの臨床センス

2013.06.04

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学校で教えていても、勉強会で教えていても、スタッフに教えていても、思うことがある。

(さらに…)

(社)北辰会関東支部5月定例勉強会

2012.05.28

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昨日、5月27日の日曜日は、高田馬場にある、日本医学柔整鍼灸専門学校にて行われた、(社)北辰会関東支部、定例会に参加してきました!!

今回、私用により午後からの参加となりましたが、午後は本部講師である森洋平先生による、

「蓮風刺鍼術 ~座学と実技~」

でした。

座学では、北辰会の治療に欠かせない、

「夢分流腹診、打鍼」

に関する解説のあと、北辰会独特の刺鍼術(鍼の打ち方)である、

「撓入鍼法(とうにゅうしんぽう)」

について、解説、実技デモンストレーションが行われました。

どれも臨床においては外せない技術であり、知識ですので、参加者の方々にとって、非常に参考になったんじゃないでしょうか。

僕も、あらためて勉強になることもあり、基礎基本の重要性を再確認しました。

実技では、僕も中級班を担当させていただきましたが、受講生が皆さん非常に熱心であったこと、また、モデルになった方が、

非常に「リアル」な患者さんに近かったことから、非常に楽しめました。(笑)

そして終わった後はお酒・・・。(笑)

充実の週末。(^v^)

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(社)北辰会関東支部2月定例会

2012.02.27


清明院では現在、スタッフを急募しております!!

ぜひ我々とともに、切磋琢磨しましょう!!詳細はこちら。

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昨日、2月26日の日曜日は、浅草で行われた、(社)北辰会関東支部定例勉強会に参加してきました!!

ワタクシ、この日は朝一から2時間、講義させていただきました。

講義テーマは「北辰会方式 治則治法・選穴」という、非常に的の広~いテーマでした。

コレって、内容自体はまあシンプルなんですが、このテーマに絡めて、色々なお話をしていくと、とても2時間では足りません・・・。

実際、欲張った結果、時間が足んなくなっちゃいました。(苦笑)

また、休憩前の前半は、なんと資料が配布されていなかったという、プチアクシデントにも見舞われました・・・。<m(__)m>

4月にもまた関東で講義させていただく機会があるので、その時はきっちりリベンジしようと思います!

午後も上級コースをひと班、「腹診」実技指導を担当させていただきました。

上級班ですから、皆さん臨床をされており、開業しておられる先生方も多かったし、しかも皆さん非常にマジメな、

真摯な態度で臨んで下さったので、なんていうか、非常に指導しやすかったです。

ああいう場で、指導している側のこっちが、新たに気付かされることも多くあります。

そして最後は、本山裕子先生による症例レポート「20年以上続く便秘」でした。

こういう、慢性の便秘に対しても、鍼はよく効きます。

下剤に頼るよりは、よっぽどいい方法だと思うし、場合によっては下剤からの離脱を助けることも可能だろうと思います。

僕はこういう、慢性の内科疾患や難病に対して、どんどん鍼が「当たり前に」活躍する時代が、もう近いと思っています。

そして終わった後は酒・・・。

最近、関東支部の勉強会の後の飲み会の参加人数が、若い先生を中心に増えています。

いいことだ。

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(社)北辰会11月本部臨床コース 内経気象学

2011.11.07

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昨日、11月6日の日曜日は、大阪、上本町で行われた、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!


今回は午前中は

「実技練習 腹診」

でした。

僕は今回も、愛媛の水本淳先生の班でした。

問診から体表観察まで、素晴らしい思考のスピードと病因病理の組み立て・・・。

長い長い臨床経験と、絶え間ない勉強の成果なんだと思います。

水本先生の技を見ると、そのあまりの精密さに、いつも感心してしまうんだけど、感心してる場合じゃないよな、もっともっと頑張らなくちゃな、

 

と、いつも思わせてくれます。


ありがたい大先輩です。

午後は以前このブログにも登場した、『内経気象学入門』の著者である、橋本浩一先生による講義

「季節天候と病証~来年の傾向予測~」

でした!!

※『内経気象学入門』に関してはこちら

相変わらずの、素晴らしい研究内容です。

来年の春夏秋冬に、内経気象学の立場からみると、どんな病が流行ると予測出来るか、バッチリ聞いてきましたので、どんどん臨床で先手先手を打っていきたいと思います。

最後の30分は、藤本彰宣(あきのり)先生による

「医学史~金元の四大医家まとめ~」

・・・東洋医学の数ある科目の中で、とかく、つまらない、眠くなる講義になりがちな「医学史」というテーマを、スピード感ある、ハッキリとした語り口で、

 

明快に分かりやすく講義されていました。


・・・サスガでした。

そして終わった後はお酒・・・。

そこでまた、とある大先輩から、鍼灸とは別の、これまた貴重なお話をいただきました・・・。

う~ん、今回も勉強になった・・・。

 


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東洋医学と「痛み」(その2)

2010.11.11

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これまでのお話・・・

スピリチュアルペイン(その4)
東洋医学と「痛み」(その1)

前回は、”魂(たましい)”というもののお話を少ししました。

 


コレについては、僕も以前から大変重要視(というか意識)しています。

・・・まあさておき、今日はいよいよ、東洋医学では「痛み」というものをどのように考えるのか、というお話です。

 


東洋医学では、人間の体には「気」というものがくまなく、絶えず巡っている、と考えています。

「気」ってなんですか? 参照

 

そしてその「気」というものが、体の中で、過不足による滞りなく、スムーズにバランスよく巡っていれば、「痛み」は出ない、というより”無病”である、と考えます。

 


つまり、「痛み」がある、ということは、東洋医学ではそこに「気」の過不足による、「気の流れの滞り(循環障害)」がある、ということを示している、と考えます。

 


そして、その「原因」を究明するために、問診から始まる各種の診察法(脈診や舌診や腹診などなど)が考えだされている訳です。

 


東洋医学では「痛み」を大きく分けて、2種類の分類をして、解説します。

1.痛みのある部分に「気」が通じていないパターン

2.痛みのある部分に「気」が不足しているパターン

この2つです。

 


1.のパターンなら、「気」を通じさせればよく、2.のパターンなら、そこに「気」が充実するように治療すればよい訳です。

「なんだ、エライ簡単じゃん。」

と思う方も多いかと思いますが、東洋医学が注目するのは、この2つを起こさしめている「原因」です。

 


この「原因」によって、痛みの程度も、出方の特徴も決まってきます。

 


そして「原因」にアプローチ出来ないと、なかなかよくなってくれません。

 


たとえ治療直後に効果があったとしても一時的ですぐ戻ってしまったりします。

 


我々はその痛みの東洋医学的な「原因」「問診」によって調べ、実際に体表観察をしてみることで、明らかにしていく訳です。

 


ここで、

「じゃあ、仮に肩こりの”原因”が長時間のPC作業だったとしたら、鍼ではどうしようもないですよね?」

という意地悪な質問があったとします。

 

(実際に言われたことあります。それも同業者に。)

 

 

僕はこれに対しては、

「長時間のPC作業をしても、肩が凝らない人もいます。そりゃあPC作業なんて不自然なこと、やめてくれるに越したことはないけど、生活の為にはそれがどうしても出来ない、

 

という条件であれば、東洋医学の立場から、PC作業が最も負担をかけた臓腑、経絡を明らかにして、そこの不具合を是正することで、

 

”PC作業をしても肩の凝らない人”に限りなく近づけていくしかない訳です。」

となります。


(真面目に答えるとネ(笑))

 


いずれにせよ、東洋医学の疾病観というのはどこまでいっても「陰陽の不調和」の一語であり、言いかえれば「気の過不足」な訳ですから、

どのような病態、状況においても、まったくのお手上げ、という状況はない訳です。

 


ただ、誤解を招きそうなので付け加えておくと、場合によっては、西洋医学的な手法(外科手術など)を用いた方が早いケースももちろんある、ということです。

 


次回に続く

 

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何故勉強会に行くのか

2010.10.27

たまに、同業の人から、

「いつも何でそんなに勉強会に出てんの?」

と言われることがあります。コレに対して僕は、

「”気合い”です。」

と答えることが多いです。(笑)

・・・だいぶ前のことになるけど、去年の11月、(社)北辰会関東支部において、我々が普段臨床に用いる、「打鍼(だしん)」をテーマにした研修会が行われました。

11月(社)北辰会関東支部大研修会 参照

この研修会で教わったこと、というのは非常に貴重でして、現在でも治療で腹診をする時、打鍼をする時、腹部に鍼をする時に、

「あー、蓮風先生はあの時、こういうことを言ってたのかなー・・・。」

と思わされることがしばしばあります。

近年ではあの日ほど、打鍼の実技を解説付きで公開した時はなかったでしょう。

チラッとしか述べていないことや、独り言のように、呟くように述べたことの中に、恐ろしく重要な内容が隠されていたりしました。

僕はあの日の当日、

「おそらく今日はそういう勉強会になるだろうな・・・。」

と思っていたので、全神経を耳に集中させて、話に耳を傾けていました。

「集中力の大事」

 

です。

(このテーマ、今度書こうかな・・・。)

これが出来ないと、せっかく日曜日をつぶして勉強会に行っても、ろくに”いい情報”を得られず、骨折り損のくたびれ儲けで帰ってくる破目になります。

しまいにはお金払って損したような気分になり、自分で自分のヤル気を損ねてしまいます。

勉強会に行ったはいいけど、消化不良で帰ってきて、何にも上達感や充実感を得られないのは、自分自身に責任があると言っていいと思います。

厳しいけど、そうなるぐらいなら最初から行かない方がいい、という話になります。

そして、もしそこで上達感や充実感を得られたとしても、帰ってきてからの自分の臨床で、教わってきたことを何度も何度も反芻出来る環境がないと、

それはそれでどんどん忘れ去っていってしまい、結局身につかない、美しい思い出にしかならない、という結果となります。

・・・よく、

「あの人は記憶力がすごい!」

というのは、その”あの人”は、何度も何度も、教わったことや新しく手に入れた知識を想起し、反芻出来る環境を持っているからです。

逆に言うと、必要ないことはじゃんじゃん忘れ去っていく能力の持ち主、ということです。

これが記憶力の正体であるように思います。

「記憶力の大事」です。

・・・だからコレも要は結局、その人次第、ということになります。

つまるところ、何をするんでも、結局は自分自身の「気合い」が大事なんだよね、ということです。(笑)

分野に関わらず、気合い一発で凡人が超人になることが出来る、もしそうならば、その気合の源泉て何なんでしょうね・・・。

きっと単純にして分かりやす~い、ポジティブな感情なんだと思います。

これが「心持の大事」にも繋がるんでしょうな・・・。

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(社)北辰会関東支部7月定例会

2010.07.26

いや~、しかし毎日毎日暑いですね~!!

溶けかけながらも、精一杯やっております!(笑)

そんな暑いさなかの昨日、25日の日曜日は、代々木オリンピックセンターで行われた、(社)北辰会関東支部定例会に行ってきました!

今回の定例会は、午前中の臨床コースは金子太先生による「鬱証(うつしょう)について」、基礎コースは尾崎真哉支部長による「病因病理学」という内容。

午後は実技指導「腹診」の後、本部学術副部長である藤本彰宣(あきのり)先生による、基礎、臨床合同の特別講義「実用標本学」、という、

 

充実、盛りだくさんの内容でした。

・・・今や「現代」を、「〇〇病の時代」と名付けるのに最も適した病が「うつ」ではないでしょうか。

 

(なんてこった・・・。)

清明院にも、様々な心の病を抱えた患者さんがみえます。

東洋医学では、「心身一如(しんしんいちにょ)」と言って、心と体を別々に分けて考えることはしませんので、体のアンバランスを整えることによって、

 

心を安定させる、という方法をとります。

(簡単に言うとネ。)

実際、心を病んでおられる患者さんのお体を拝見させていただくと、いたるところにアンバランスを起こしています。

これを是正し、体が楽になると、心も楽になる、という変化を、よく見かけます。

「腹診」の実技指導では、僕もひと班担当させていただき、指導させていただきましたが、なんか回を増すごとに、参加者の先生方のヤル気が上がってきているように感じます。

指導しながらも、大変いい刺激になります。

藤本先生の「実用標本学」は、前回このブログに書いた続・再分析(標本について)の内容の、”もっともっと専門家向きの高度な内容”の講義を、

 

非常に分かりやすく、綺麗なスライドを使って、説明しておられました。

 

サスガでしたネ。

こないだこのブログ上で述べたように、午前中の尾崎支部長による「病因病理学」も、この「標」と「本」を明確にする上では、欠かせない考え方です。

かなり細かい部分まで説明しておられたので、参加された先生方はついていくのが大変だったかも知れませんが、ココをきっちり抑えてしまえば、

 

後が楽なんです。

是非時間をかけて、何度も何度も復習して、モノにしていってほしいと思います。

 

「基本」なんだから。

「基本に対する徹底的把握力=応用力」であります!!

・・・最近の北辰会は、本部も支部も、どんどん参加者、入会希望者が増えているようです。

それを受けて、もっともっと内容、構成のいい、レベルの高い(難解って意味じゃないよ)講義をしようと、講義に関しても、高いプロ意識を持った講師の先生方が増えてきているように思います。

ちゃんとした東洋医学を、本気で世にアピールしようと思ったら、ちゃんとした「臨床」をやって、ちゃんとした「教育」もしないといけません。

これはすごく大変なことなんだけど、志を高く、僕もいっちょ頑張ろうと思っております!

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「体表観察」は曖昧か。

2010.04.04

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清明院では、初診の患者さんへの「問診」が終わると、必ず「体表観察」という流れを経て、「治療」を行います。

 


この「体表観察」つまり「東洋医学的な身体診察」という過程なくしては、鍼灸をどこにやったらよいかがはっきりしません。

 


それぐらい重要というか、もう必要不可欠な過程になります。

 


この「体表観察」には、

「脈診(みゃくしん)」

「腹診(ふくしん)」

「背候診(はいこうしん)」

「原穴診(げんけつしん)」

「舌診(ぜっしん)」

 

などなど、様々な診断法があり、それらを縦横無尽に駆使しながら、その患者さんの病態を「東洋医学的に」把握します。

 

 


それによって得た情報と、問診によって得た情報とを合わせて、理論的に総合判断し、一番効果的だと思われる経穴に、適切な刺激の鍼灸をする訳です。

 

 


しかしまあここで、意地悪な意見として、

1.「じゃあ、問診で患者さんがウソついた場合は問診の情報ってあてになりませんよね?しかもそれが本当かどうかの確認なんて出来なくないですか?」

とか、

2.「体表観察で得た情報っていうのも、結局は治療する人の主観に委ねられるものだから、そんなものあいまいですよね?あいまいなものを診断材料にするんですか?」

という意見がありえるでしょう。

 

これは、1.の問診に関しては、ある程度当たっています。

 

 


確かに患者さんが本当のことを喋ってくれないと、こちらが惑わされることがあります。

 

 

だから僕の場合、問診で得た情報というのは、実際に「体表観察」をしてみるまでは、

「ウソやおおげさや勘違いの可能性もある情報」

として、冷静に持っておきます。

 

 


・・・まあ、自分の体のことを事細かに他人に話す、なんていう行為は、めったにすることじゃないし、あまり知られたくない、話したくないこともあるのが普通でしょう。

 

 


ですので、問診で聞いただけで、これは100%真実の情報だ、という保証なんてのは、どこまでいってもないのです。

 

 


コレ、当たり前ですよね・・・??

 

 


次に2.「体表観察情報」は治療者の主観的な情報だからあてにならない、あいまいだ、というのは少し間違っています。

 

 

まあ、人間の感覚(五感)を頼りにした診察法である以上、血液検査や画像診断のようなもの(数値化、映像化)とはそもそも違うよね、というのはその通りです。

 

 


東洋医学では、術者の主観的な情報を、大いにあてにします。

 

 


・・・というか、それがないと東洋医学は成立しません。

 

 

 

だから治療者の「技術」に、治療効果が大きく左右される面があるんです。

 

 

それがダメだ、というのなら、話が東洋医学のそもそもの否定になってきます。(苦笑)

 

 


「技術」「知識≒経験」が上がれば上がるほど、積み上げられるほど「感覚=五感=主観」は、ブレなくなってきます。

 

 


僕自身も実際にやっていて、そう感じますし、先輩たちもみなさんそうおっしゃいます。

 

 


だから、たとえ感覚的であっても、自分自身の中にキチッとしたブレない物差しを持つことが出来れば、臨床上、全然あいまいじゃないんです。

 

 


むしろ融通性がある分、機械での検査よりも、時に正確だと、僕は思います。


(この意味、分かりますかね・・・?)

 

 


清明院には、言語障害や認知症、あるいは乳幼児の患者さんなど、初診の段階からそもそも「問診」が出来ず、「体表観察」のみで治療するしかなかった患者さんが、何人かおられます。

 

 


しかし皆さん、鍼灸治療によって良好な経過を得ています。

 

 


これが、「体表観察術」が全くのあいまいな代物ではなく、臨床上あてになる、使い物になる、再現性や普遍性がある、ということの証左ではないでしょうか?

 

 


「体表観察」における主観、というのは、東洋医学の基礎理論や、先人達の貴重で膨大な経験から得られた、普遍性、再現性を持った、確かな理論に基づいた「主観」なのです。

 

 


あいまいと斬って捨てるのはもったいないです。

 

 

メチャメチャあてになります。

 

 


あいまいで、あてにならないものによって診断する医学が、数千年もの間、患者さんの支持を得られるはずありません。

 

 


この医学には、「体表観察術」”不可欠”なんです!

 

 

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「切腹」って・・・

2010.01.28

こないだ、ニュースで、押尾学容疑者が、亡くなられた女性や遺族に対し、

「腹を切ってお詫びしたい。」

と発言した、というニュースがやってましたね。

 

なのになぜか“無罪”を主張している、という・・・。

これを見た大半の方は、

「切腹だなんて、する気もないくせに・・・。しかも無罪主張って・・・。ワケわからんわ!」

と思ったんじゃないかと思います。

 

僕もそれには同感なんですが、ふと、「切腹」というキーワードに目が止まりました。

以前、新渡戸稲造の『武士道』を読んだ時、確かこんなような一節があったと思います。

「・・・切腹は日本独特の風習で、古来より、腹には霊魂と愛情が宿ると考えた、日本人の解剖的信仰によるものであり・・・」

と。

我々東洋医学を実践する者も、日々「腹診」を行い、その技術は中国よりもむしろ日本において発達、発展した、という話は以前このブログでもしました。

⇒ 「腹診(ふくしん)」で何が分かるの? 参照

 

ここでさらにふと、

「そいじゃあ、切腹の起源て何なんだろう・・・。」

という疑問が僕の頭をかすめました。そこでネットで色々調べていくと、出てくるわ出てくるわ・・・(苦笑)

どうやら、平安末期に、源為朝(※)が切腹したのが、歴史上(記録上)初の切腹、というのが定説らしいですが、実は縄文時代に起源があるとか、

 

腸の形態から、蛇信仰と関係があるとか、諸説あるようです。

※みなもとのためとも・・弓の名手で、保元の乱で大暴れし、敗戦ののちに伊豆半島に島流しにあったが、そこでもまた大暴れし、追討にあって切腹死した武将。

 

↑↑この人の生涯は大変面白いので、ぜひ調べてみて下さい(笑)

しかしまあ、「愛情」「霊魂」の宿る腹をあえて晒して死ぬ、という責任の取り方が日本人ぽいですよねー(苦笑)恐ろしい民族・・・。

第二次世界大戦の終戦間際にも、多くの有名な将校が切腹自殺していますね。

 

(これも、明治以降の武士道教育が大きな影響を与えている、と考えられているようです。)

 

近年では、何と言っても三島由紀夫が有名ですね。

 

(まあ彼の場合はちょっとまた趣が違うような気もしますが・・。)

・・・いずれにしても、日本人は、腹部の

 

「内臓が入ってる大事なところ」

 

という意味「以外」の部分を、かなり重んじていたようです。

 

 

こういった発想から、日本人の昔の医者達が腹診術を創っていった、というのは、現在、毎日患者さんのお腹を診ている僕にとっては、大変興味深いです。

まあそれにしても、押尾学さんは切腹しない気がします(苦笑)

 

 

腹診についてはまだまだ大変興味深いところなので、またなんかあったら書こうと思います!

 

 

 

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