東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「逆子」と鍼灸

2010.04.02

こないだ患者さんから、

「逆子って何で鍼灸で治るんですか?」

という質問を受けました。

「逆子が鍼灸で治る」っていう事実、ウワサは、けっこう一般の患者さんでも知っている方が多いように思います。

足の「至陰(しいん)」というツボにお灸を据えると治る!なんていう話が有名ですね。

(もちろんそれ以外にもやり方は無数にありますが・・・。)


最近では、「不妊症専門」「婦人科疾患専門」、「女性・小児専門」、と看板を出している鍼灸院も少なくありません。


僕の知り合いの先生にも何人かおられます。

そういう先生方や、これまで逆子や婦人科疾患に鍼灸で対応してきた先輩たちのご努力が、近頃ようやっと実を結んできた、というところではないでしょうか。


これは、大変喜ばしいことだと思っています。


逆子のメカニズムについては、僕は患者さんに説明する時はいつも、

「赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいる時は、お母さんの真似をしたがるんですよ~。だからお母さんの上下のバランスが逆になっていると、赤ちゃんも真似して上下逆になっちゃうんです~。(笑)」

な~んて、荒唐無稽、意味不明な説明をさせていただくことが多いです。(笑)

でも、コレは完全にふざけてる訳でもなくて、実は意外と本当のことを言っていて、お母さんが精神的にイライラしてたり、肉体的に疲れてたりすると、

いわゆる「冷えのぼせ」「上實下虚」「上熱下寒」という状態になることが多く、これを東洋医学では非常に問題視します。

・・・これは要するに、「足が冷えて、頭に血が上った」状態です。

この状態は正常、健常な状態とは上下が逆になっちゃってます。


それに対して、東洋医学では正常な(というか理想的な)人体の状態を「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」と表現します。


これはつまり、足が温かくて頭が涼やか、という状態のことを言っています。


最近は、出産ギリギリまで仕事をなさる女性も多く、体は「身重(みおも)」と言われるぐらい重くなっているにもかかわらず、神経を使う、

 

色んなことを、ド根性で頑張ってらっしゃる妊婦さんも少なくありません。


結局、そういう無理、余分な緊張がお母さんの体に「上熱下寒=上下のアンバランス」という状況を作り出します。


その結果、ある意味赤ちゃんはその真似をして、「逆子」になってしまう訳です。(苦笑)

 


・・・ということは、色んな方法でお母さんの体の「上下のバランス」を整えてあげれば、逆子が治るのではないか!?という訳です。

 


僕の知り合いの整体(手技療法)の先生も、骨盤の歪みをとることで何人となく逆子を治したことがある、と言っておりました。


コレも結局、「骨盤」という「下」の状況を改善したことによって、結果、母体の上下のバランスがとれて、逆子が治った、とも理解出来ます。

(・・・まあもちろん、彼ら(手技療法家)には彼らなりの理論もありますけど。)

要は、お母さんの体の状態が正常な状態に改善し、赤ちゃんにとって居心地のいい環境になれば、自然と正常な位置に戻ってくる、という訳です。


ただ、臍帯(へその緒)が極端に短くて、赤ちゃんが動けない、とか、あるいは逆に長過ぎて赤ちゃんの首や体に巻きついてしまっている場合は、

 

残念ながら帝王切開せざるを得ないケースもあります。

妊娠中に産科で「逆子」の診断を受けて、上記のような特殊なケースでないことが分かれば、慌てず騒がず鍼灸院に直行、でいいと思います。(笑)

普通に東洋医学を勉強しておられる先生であれば、必ず治して下さる筈です。

 

 

ただしかし、何でもかんでも考えなしに「至陰のお灸」という先生は怪しいですぞ!!

 

 

全く東洋医学的な診たてに基づいていない可能性があります。

 

こんな風に、徐々に徐々に東洋医学の守備範囲が広い、という認識が広がることは、とてもイイことですね。

 

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嬉しいプレゼント

2010.02.13

アトピー性皮膚炎で通院中のSちゃん(6歳、女の子)から、うれしいプレゼントをいただきました!

 

 

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↑Sちゃん的、「使用済み鍼入れ」だそうです!(笑)そして・・・

 

 

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↑Sちゃんからのバレンタインプレゼントです(笑)「せんせい」を「せいせい」って書いちゃってますが…(苦笑)

 

 

・・・彼女は開院してすぐに清明院の患者さんとなり、今やすっかり鍼の虜になられたようです。

 


経過も良好であります。


(しかしまさかチョコの上に「はり」と入れてくるとは・・・。(嬉))

 


Sちゃんのように、小児にも「はり」が有効だということ、どんどん世の中にアピールしていきたいと思います。

 

 

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「恐」について

2010.02.04

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続いて、「恐」について書きましょう。

「悲」「憂」についてはセットで書きましたが、「恐」「驚」については分けて書きます。

これは、後者の場合は意味的に違いが大きいからです。

「恐」というのは皆さんがよくご存じの「恐怖感」のことです。

生活、人生の様々な場面で感じることがあると思います。

これも出来れば避けたい感情ですが、僕なんかはチョイチョイ感じます。

でもこれも結局は「過不足」がなければ問題ナシです。

なので僕なんかは感じてもサッと乗り越えます。

・・・「サッ」とね(笑)

これが主に過度になった場合、体に悪影響です。

「恐」という感情は主には東洋医学の言う「腎」という臓を痛めつけます。

(西洋医学の腎臓=kidneyのことじゃないですぞ!・・・しつこい?)

 

(『黄帝内経素問 陰陽応象大論(5)』「・・恐傷腎.・・」)

東洋医学のいう「腎」とは、泌尿器系の機能をつかさどる他に、生殖機能や、他の臓と協調して全身の温度調節をしたり、腰や足の機能の調節などを担います。

(これもまあ、ざっくり言うと、です。 詳しくは「腎」って何ですか?(その11)  参照。)

「腎」「恐」によって弱ると、主に「腎」の働きの中の生殖機能に影響し、男性ではED、女性では月経不順など、様々な症状を引き起こし、

 

酷くなれば精神障害、言語障害などが現れます。

余談ですが、小児に多いのですが、お父さんに怒られてビビって、

「おしっこチビッた。」

なんていうのも、まさに「恐」という感情によって「腎」の機能が障害された姿です。

僕の親戚は、よく怒られてはよくチビッていました。(苦笑)

彼は「腎」を鍛えなくてはなりません。

また東洋医学の聖典である『黄帝内経 素問』挙痛論(39)という項には、

「恐れれば気が下がる。」

とあり、極度の恐怖感は、上半身の気をグーッと引き下げてしまい、頭がフラフラして、貧血の時のメマイのような感覚が出ることがあります。

ドラマなんかで、あまりのショックに地べたにへたり込んだりするシーンがありますが、アレはウソや大げさではなく、実際に起こりうる現象です。

気が極端に下がり、腰から下の丈夫さと大きく関わる「腎の臓」が障害された結果、下半身に力が入らなくなり、上半身はフラフラになり、

 

へたり込んでしまう、という訳です。

また、「〇〇恐怖症」という言葉を聞くことがあると思いますが、「恐」という感情は、一過性のものというよりは、過去のトラウマによって徐々に蓄積されたものであり、

 

「驚」と比べて回復しにくい面があるようです。

また、「腎」を痛めたことによって、「恐」を感じやすくなる、という、逆パターンもあります。

グッドウィンと言う人が書いた『恐怖症の事実』という本の中に、

「・・・下半身が麻痺になった患者は、なぜか恐怖を感じやすいが、首から下が麻痺した患者は、そういう例は少ない。」

という記述があります。

グッドウィンさんはこれを、動物的な本能に起因するものとして説明しますが、東洋医学をやっている僕なんかは、「腎」が下半身の機能に大きく関与することを知っているので、

「へえ~やっぱりね~!」

・・・と思ってしまいました。

近現代の様々な学者の本を読むたび、しっかし東洋医学の数千年の知恵は、かなり真実(ものの本質)を突いてるよな~・・・と、悦に入るのは僕だけでしょうか?(苦笑)

次回は「驚」についてです。

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