東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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消化管は体の外

2012.12.07

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清明院には、消化管に病気をお持ちの患者さんが多く見えます。

胃炎、腸炎、食道炎、ひどいものでは食道がん、胃癌、大腸癌、クローン病、安倍元総理で有名になった潰瘍性大腸炎など、実に様々な病気の方が見えております。

消化管と言えば、口から肛門までの長い道のりであり、食道、胃、小腸、大腸という、長い長い道のりです。

消化管の内側の粘膜は、いつも外界の刺激と接しているワケではありませんが、外界から取り込んだ飲食物は、消火液とごちゃごちゃに混ざっているとはいえ、

ある意味、そのままの形で粘膜に触れます。

そしてそこから、栄養分を吸収し、代謝し、血肉にする訳ですネ。

外界のものと触れる、という意味では、消化管粘膜は「体の外」であり、「皮膚」と似ています。

消化管の異常は皮膚との関連が深く、その逆もしかりです。

アトピーの方の胃腸が整ってくると、皮膚の症状がよくなる、便秘の人がよくなってくると、皮膚がキレイになってくる、これは日常よく見かける現象です。

まあ、「中から美容鍼灸」です。(笑)

鍼灸治療は、鍼や灸での「皮膚」を介した刺激で、身体の各部に影響を与え、全身を調整する治療、とも言えます。

漢方薬での治療は、「消化管粘膜」を介した刺激で、全身各所に影響を与え、調整する治療、とも言えます。

皮膚も、消化管も、深浅でいうと「浅」なんです。

東洋思想には「表を以て裏をうかがう」という大切な考え方があります。

表(浅)から、裏(深)を動かす。

裏を無理に触ろうとしないことの追求の究極が、もっとも裏を動かすのでしょう。


一番手前は、一番奥。

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『息身仏』

2012.07.29

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こないだ、患者さんから、とある本をいただきました。

(さらに…)

「急則治標」の大事

2012.03.06

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こないだの北辰会の講義でも、少しお話させていただいた、「急則治標(きゅうそくちひょう)」のお話です。


この考え方は臨床上、大変重要です。


これは要するに、

「急(きゅう)なれば則(すなわ)ちその標(ひょう:現象)を治せ!」

といって、

「急性の重い症状があったら、まず根本治療よりも先に、その症状(現象)を治めなさい。」

という、当然といえば当然の教えです。


急性の症状というのは、患者さんにとって辛い事この上ないものです。


喘息の発作時、アトピー等で痒みがひどい時、急性の腹痛、痛風や癌等による激痛・・・。


あまりに激しい症状に、夜も眠れません。


これ(症状)を無視して、根本治療のみやってたら、確かに悪くはないけど、まわりくどすぎる場合があるのです。


そういう場合は、とにもかくにも、その症状を落ち着かせないことには、二の手も打てません。

こういう時の迅速、正確な判断力で、その臨床家の腕が試されるといっていいでしょう。


自分のこだわりや固定観念を捨てる必要がある場合もあります。

もしその症状が自分の技量を超えていて、お手上げだったら、すぐに救急車を呼ぶ、病院に行かせる、のは当然ですが、鍼灸を上手にやれば、劇的に症状を落ち着かせることが出来る場合があります。

むしろ、そういった急性期の時ほど、鍼灸の真価が分かる、とおっしゃる先生もいらっしゃるほどです。

日本で堂々とそれを主張しておられる先生は、僕が知る限り蓮風先生くらいしかいないのが現状ですが・・・。(苦笑)

最近、そういう症例にいくつか出会いました。


運良く、勝つことが出来ましたが、大変、いい汗かかせてもらいました。


夢中にやる中で、

「臨床は待ったナシだ!」

と、いつか先輩からいわれた言葉が、頭に浮かんでいました。

 

ありがたい、と思いました。

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「直後効果」の重要性

2012.01.17

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清明院では現在、スタッフを急募しております!!


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最近、忙しいと、ついつい怠りがちな、「直後効果」のアピール・・・。(苦笑)

こないだ、初診の患者さんに、

「治療のあと、何となくイイ感じはするけど、何がどう変わったか、ちょっと分かりにくかったです・・・。」

なんて言われたことがありました。

(苦笑・・・イカンイカン!)

まあ、患者さんの訴えによっては、直後にそれがどう変化したか、確認しにくい病気があるのも事実です。

例えば「癌」をメインに訴えてみえた患者さんに、治療直後に、

「どう?癌、小さくなった??」

なんて聞いたって、分かるワケありません。(笑)

だから、患者さんに分かるレベルの明らかな”異常”を最初に示しておいて、それが治療の直後でどう変化したかを実感していただくというのは、

患者さん自身に”確かに効いている、変化が出ている”ということを理解していただき、治療に対する希望を持っていただく上で非常に重要です。

例えば首の動きの違和感とか、腰の動きの硬さとか、肩がどのくらい上がるかとか、押さえて痛むところとかね。

ですがコレ、忙しくてバタバタしてたりすると、ついおろそかになることがあります。

こちらとしては、どこがどう変化したかは触れば分かるので、パパパッと良性の変化を確認して、

「よしOK!」

と思ったら、患者さんにいちいち動かしたりしてもらわずに、そこで終わってしまうことがあります。

そうするとたまに、患者さんによっては「??」となってしまうことがあります。

・・・まあ確かに、症状とまったく関係なさそうなところに1本鍼するだけですから、そう思われても仕方ありません。

どんな病気であっても、患者さんの、

「あ、確かに体がイイ方向に変化した!これなら治るかも!!」

という気持ちというのは、非常に大事です。

それによってネガティブがポジティブに変化し、「気」がより正しく大きく動くんです。

・・・何事も、「初心忘るるべからず」ですね。(反省)

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ラッシュ!!

2011.11.02


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今日のラストはなかなかのもんでした・・・。

(さらに…)

「疲労」によって籠った熱

2011.09.28

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半年ほど診ているアトピーの患者さん。

皮膚の方は、パッと見、まったくアトピーとは分からないぐらいに改善しています。

随伴症状としてあった、喘息の方も、薬を飲まなくてもいられるほどに改善。

今では、2週間に1回くらいのペースで、健康管理目的で来院されております。

そんな訳で、バリバリと仕事しておられるのはいいのですが、ここ最近、ちょっと気になる所見が・・・。

仕事で、睡眠時間や趣味の時間を削って働いて、へとへとになって来るわけですが、いつも、お腹の「とあるところ」に熱が籠っております。

ここに直接鍼をしますと、脈や舌の状態、本人の疲労感そのものなどが、非常によくなります。

人間には、主に発汗、排便、排尿という、強力な「余分な熱排出機構」が整っております。

それらの細かい仕組みは、これまでに五臓六腑シリーズに書いてきた通りです。

興味のある方は、右のカテゴリ一覧から、ぜひお読みください。(笑)

ハードな仕事で肉体的、精神的に「疲労」した結果、体内の「余分な熱」を排出する機構が徐々に徐々に機能不全に陥り、

結局は気の動きの「弱い部分」や「停滞している部分」に余分な熱が鬱積してくるのです。

これ、マメに取っとかないと、コワいんです。

東洋医学では、癌などの非常に頑固な病気を、このメカニズムで考えます。

何年、何十年もかけて鬱積した余分な熱が、他の「余分なもの(血とか水とか)」と結びついて、非常に頑固な塊になったモノ、

それがおおよそ西洋医学の言う「癌」というものだ、という考え方があります。

(もちろんこれが全てではありませんが。)

この患者さんは、そのことをよく分かって下さっていて、定期的に「疲労によって籠った熱」を取りに来ております。

上記の話は、東洋医学的な考え方で、毎回毎回患者さんの生活状況を聞いて、お腹を診ているから分かることだし、患者さん自身も実感できることなのです。

病院の診療体制への批判としてよく言われるように、電子カルテのPC画面ばかり見て、患者さんの顔すら見ない、検査数値ばかり気にして、

 

実際の患者さんの訴えには耳を貸さない、こういう医療の現実がまだまだまかり通っている日本の世の中で、こういう診方、考え方には非常に

 

「重い価値を置くべき」だと”僕は”思っています。

 

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(社)北辰会7月本部臨床コース

2011.07.04

昨日、7月3日の日曜日は、大阪、上本町で開催された、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!

今回、僕は前日から大阪に入って、ちゃっかり先輩のうちに泊めてもらっていました。

そしてちゃっかり、本まで貰ってきました。(笑)

・・・まあともかく、当日午前中は実技練習、

「背候診」。

僕は渡辺厳優先生、水本淳先生に教えていただいていたのですが、やっぱ大先輩たち、スゴイです。

素早い体表観察の中に、重要なポイントを見逃さない慎重さ、治療方針の組み立てと予後予測の分厚さ・・・、普段の自分の臨床を反省しまくりでした。

午後は蓮風先生による「経穴解説の解説」のあと、足立尚哉先生による症例レポート「乳癌再発予防と膝痛」

そして最後は、神野英明先生による「医易学」と、充実、盛りだくさんの内容でした。

いつも症例レポートでは、僕は色々質問させていただくんですが、今回はあえて黙って他の先生方の質問をよ~く聞いていました。

(これホントに気分的に。深い意味等々はまったくなく。)

そしたら終了後、色んな先生から、

「何で質問せーへんかったんや??」

「今日は来てへんのかと思った!」

「なんや体調悪いんか??」

と関西弁で色々言われて(苦笑)、ちょっと複雑な気持ちになりました。

・・・う~ん、やっぱすればよかったネ!質問。(笑)

また今回の勉強会は、ドクターが大勢参加しておられたのが印象的でした。

午前、午後通じて、どの講義内容も、それ一つでまる1日かけたっていいような、膨大な内容です。

それを部分的に取り出したものを、わずか1、2時間でまとめて話すワケですから、発表する方、教える方は大変です。

そして終わった後は、飲み会・・・。

今回は妙に人数が多くて、にぎやかでした。(笑)

小人数もいいけど、多人数もイイ!

・・・ということで、色んな先生と色んなお話が出来て、楽しかったです!

まー充実の週末、といった感じ。

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「膀胱(ぼうこう)」って何ですか?

2011.02.18

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・・・さて、五臓六腑シリーズを再開したいと思います。

 


最近、奇経八脈の勉強をやっているせいか、どんどんマニアックな知識が入ってきてしまい、
このブログも話が逸れていってしまいそうになりますが、

 

やはりあくまでも「基本」が大事です!(笑)

 

「基本」あっての「応用」!


「基本」なくして「上達」なし!!


「一流の技」には「一流の基本」!!!

 


一生、そのスタンスを堅持していきたいと思っています。

 

コレは僕が北辰会で教わった、非常に大事なことの一つです。

ところで、一口に「基本」と言っても、色々あります。

 


理論の基本、技術の基本、仕事の基本、会話の基本、礼儀礼節の基本などなど・・・。

 


まあこのブログに書けるのは、せいぜい「理論の」基本ぐらいだけど、その方が一般の患者さんも理解しやすいし、僕自身の復習にもなるし、

 

東洋医学の普及啓蒙にもなるし、色々と都合がよいのです。


・・・さて、皆さんなじみの深い、というか、必ず聞いたことはあるであろうこの「膀胱」という内臓ですが、(膀胱炎とか膀胱癌とか・・・ネ。)

コレもやっぱり西洋医学と東洋医学では内容、概念が大きく異なります。

 


それについては、これから述べていくとして、まずはこないだまで書いていた、「腎の臓」との関係性を確認しておきたいと思います。

「腎」って何ですか?(その11) までの11話参照

 

東洋医学の言う「膀胱」というのは、「五臓六腑」の中の「腑」の一つです。

 


以前述べたように、「ある腑」には、それと最も関係の深い「臓」が存在します。

 


コレを一対で、「表裏する臓腑」とか、「表裏関係にある臓腑」と呼びます。

「表裏(ひょうり)」する臓腑 参照

 


東洋医学言う「膀胱の腑」と表裏の関係にあるのは「腎の臓」であります。

 


そしてこの2つの臓腑は、「排尿」という重大な生理イベントに際して、大きく関わっております。

 


ここら辺は大枠としては西洋医学ともオーバーラップする考え方だと思います。

 


西洋医学では、血液中の不要な成分を腎臓が濾し取って、その老廃物を尿管を通じて膀胱に一時的に溜めて、ある一定の量がたまると、神経を介して「尿意」が生じ、

 

腹圧と括約筋の協調作用でもって、正常な「排尿」というイベントが起こる、と考えます。

 


尿が作られるプロセスには、東西の医学の認識には大きな違いがあります。

 

・・・この辺のことを、これから何回かに分けて書いていきます。

 

 

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東洋医学と「痛み」(その5)

2010.12.09

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これまでのお話・・・

スピリチュアルペイン(その4)
東洋医学と「痛み」(その1)
東洋医学と「痛み」(その2)
東洋医学と「痛み」(その3)
東洋医学と「痛み」(その4)

・・・まあ、つらつらと書いてきましたが、この辺でいったん区切りましょう。

 


僕が年末にしゃべるネタが尽きてしまっても困りますんで・・・。(笑)

 


西洋医学では、人間の感情や感覚、思考については「脳=brain」を中心に考えます。

 


それに対し、東洋医学ではこれらのものについても「五臓六腑」、とりわけ「心の臓」を中心に考えます。

 


・・・と言っても、当然「脳」というものを無視した訳ではなく、もちろん「脳」や「頭部」は重要視はするけれども、人間の正常な生命活動維持には、

 

あくまでも五臓六腑だぜ!頭部や脳の機能がいくら重要でも、その根本には五臓六腑の正常な働きがあってこそだぜ!!という立場で、生理学、

 

医学が説明されています。

 


徹頭徹尾その立場で、このシリーズの最初の方に述べた、緩和ケアにおける「スピリチュアルペイン」のようなものについても考えていきます。

 


ですから当然、東洋医学では、そういったものに対する対応も、

「気」を正しく動かし、五臓六腑の陰陽、虚実のバランスを整える、

という方法に、結局は帰結します。

(もちろん、傾聴、ともにいる、といった、緩和ケア医療に出てくる方法論も、上記に含まれます。)

・・・話を戻すと、「痛み」をはじめ、あらゆる不快な感覚(症状)というものを取れにくくさせる大きな要因に「不安感」というものがあります。

 


この「不安感」というものと、「心の臓」は、大変関わりが深いです。

 


「不安」と症状の関係については、以前も書きました。

「不安」と「症状」
「不安」と「症状」(その2) 参照

この「不安感」というものが現れる東洋医学的な原因として、「心の臓」の異常を考える場合が多いです。

 


理屈では分かっていても不安である、何をしていても何となく不安である、考え過ぎてしまう、

 


それにより、症状がなかなかとれない、そして余計に不安になる、という悪循環を何とか断ち切る方法として、「心の臓」へのアプローチを考える場合が、東洋医学にはあります。

 


これがうまくいくと、

非常に強力な鎮痛効果+何とも言えない安心感、安堵感

を、鍼で表現することが出来ます。

(言葉で言うほど簡単ではありませんがネ。)


しかしこれまで、この考え方、方法論に、何度僕自身が救われたことか・・・。

 


末期癌の患者さん、重度の精神病の患者さん、あらゆる「心に残る」「忘れられない」症例が、頭を駆け巡ります・・・。

 

以上で一旦、このシリーズを完結したいと思います。


詳しい話は、年末にしようと思っております。

 

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「肺」って何ですか?(その12)

2010.09.20

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これまでのお話・・・


「肺」って何ですか?(その1)

「肺」って何ですか?(その2)
「肺」って何ですか?(その3)
「肺」って何ですか?(その4)
「肺」って何ですか?(その5)
「肺」って何ですか?(その6)
「肺」って何ですか?(その7)
「肺」って何ですか?(その8)
「肺」って何ですか?(その9)
「肺」って何ですか?(その10)
「肺」って何ですか?(その11)

 

☆「肺」を病むとどうなるか


・・・これまで長々と、肺について語ってまいりましたが、ここらでそろそろ完結しようかな、と思います。

まー、いつも言うように、東洋医学の言う「五臓六腑」というのは、西洋医学の言う「内臓」というモノとは全然違うのだ、ということがお分かりいただけているかと思います。

今日は、では実際に「肺の臓」を病むと、どういう現象(症状)が出てくるか、について考えて、「肺」シリーズを一旦完結しようと思います。

一般的には、「肺」の病気と言えば、”肺炎”、”肺癌”、”肺結核”などなど、”肺〇〇”という病名が多く、そしてその症状は主に呼吸器の異常(呼吸困難、咳、痰など)ですよね?

 


東洋医学の言う、「肺の臓」は、これまで述べてきたように、人間のあらゆる機能に関わりますので、当然症状も、呼吸器の症状のみにとどまりません。

(もちろん呼吸器の症状も出るけどネ。)

 

具体的には、たとえば

 

カゼに伴う諸症状(寒気、ノド痛、肩こりetc..)、喘息、尿の色が変わる、胸が苦しい、

 

などなど、呼吸の症状がメインでありながらも、実に様々な症状が出てきます。

 

また東洋医学では、

「呼吸器の症状がある」=「肺の臓が中心の病」

とは考えません。

「呼吸器の症状がある」=「肺の臓が異常を起こしている」=「その異常を起こさしめた中心はどこか」

という風に、もう一枚深く考えます。

 


その上で、その病理の中心が「肺」であれば、治療の対象はそのまま「肺」になりますが、「肺」以外の臓腑の異常が中心であった場合、

 

そこを治療していくことが出来るのが、東洋医学の賢いところだと思います。

 

病の中心は何か、

そしてそれはどこか、

こういうところを明らかにして治療するから、あっちもこっちも触る必要はなく、極めて少数の鍼での治療が可能になるのです。

 

 


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