東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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患者さんの声(60代女性 脊柱管狭窄症)

2016.03.20

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「患者さんの声」をいただきましたので紹介します。

 

 

60代 女性 

 

【症状】脊柱管狭窄症による腰下肢の痛み痺れ(坐骨神経痛)、歩行困難

 

【既往歴】関節リウマチ、右顔面神経麻痺

 

 

 

「竹下先生なら親身になって診てくれますよ。」

 

という言葉を頼りに清明院に行ったのが、今から二年ほど前の事です。

 

当時、新宿駅から清明院までの5分程度の道中、痺れで毎回一度は立ち止まり、屈伸をして、どうにか通っていました。

 

そして鍼治療が始まっても、元々鈍感な体質?!の為、最初の頃は何の変化も感じませんでした。

 

温めて頂いた足元が気持ちいい...くらいでした。

 

それが、いつとは分からないのですが、屈伸しないで通えるようになったのです。

 

最近では、お友達と週二、三回歩く時間を作って、60~90分、休みなく歩いているのです。

 

普段、持病の他、私にとっては万病の時の駆け込み寺のようです。

 

知らず知らずの間に、竹下先生のお導きでここまでこれたと、感謝しています。

 

これからも体調を崩したら清明院。

 

なにで来ても、最善の対応をしますと断言して下さる竹下先生。

 

これからもどうぞよろしくお願い致します。

 

あの言葉を信じて良かったです。

 

 

 

【清明院からのコメント】


本症例は、初診がH26年の4月でした。

 

あるマッサージ院さんからの紹介でした。

この症例も、専門病院で投薬治療を行い、一定の改善を見るも、それ以上の効果に関してはお手上げ状態になっていた症例です。

そういうものを治してこその鍼灸医学ですね。

清明院では、脊柱管狭窄症に関しては、これまでにも診させていただいた経験が多くあり、それなりに自信があります。

 

初診時、「肝鬱気滞、腎虚」と弁証し、鍼をした後の変化から見て、これはいけるだろうな、という手ごたえは感じていました。

 

ただ、本症例は本格的に発症してから4年が経過しており、初めて軽い症状を自覚したのは15年前、という慢性症状であり、

 

メインの症状以外の既往歴も色々とあるので、時間はそれなりにかかるだろうと思いました。

 

案の定、初回の治療後、いい変化は感じていたものの、すぐに症状が元に戻ってしまうという、患者さんも、こちらとしても、ヤキモキするような状況がしばらく続きましたが、

 

それでも冷静に、有効打を与え続けた結果、上記のような素晴らしい結果が得られた、という症例だと思います。

 

よく頑張って通って下さったと思います。

 

このように、慢性、難治性の疾患を治療する場合、患者さん自身の治療に対する前向きな心持ち、行動が非常に重要になります。

 

初診以降、週1,2回のペースで治療を続け、無理をして疲れたり、カゼを引いたり、症状が強く出てきたりする度に適切に対応し続け、

 

徐々に徐々に症状が緩解していき、初診から1年が経った頃には、症状は半分以下となり、1年半たった頃には、最初を10とすると1程度まで改善しました。

 

現在では月に1.2回、健康の維持増進を目的に、通院を継続されております。

 

一回二回の治療で劇的に治癒した症例も、派手で結構ですが、こういう症例も実は鍼灸治療、東洋医学の醍醐味、本領だったりします。

 

脊柱管狭窄症というと、薬や注射で痛みや痺れをごまかし続け、いよいよ歩けなくなると手術する、で、しばらくするとまた同じ症状が出て、

 

同じことの繰り返しをしているうちに、いよいよ歩行困難、お手上げ状態となる、という悲惨な流れになってしまう方が非常に多いのですが、

 

早い段階で清明院に鍼に来ることをお勧めします。


何でも治せるとは言いませんが、脊柱管狭窄症については、鍼を持って以来、非常に多くの症例を診ていますが、総じて皆さん結果はいいようなので、

 

お困りの方は是非一度診せにいらしてください。

 

 

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赤ちゃんにとっての世界

2015.12.22

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清明院、相変わらず赤ちゃんだらけであります。(笑)

 

 

子供は面白いですね。

 

 

私も老いたのか、最近やたら可愛い。(苦笑)

 

 

ところで、患者さんから質問されることがあります。

 

「最近、うちの子変なんです。急に〇〇で・・・、」

 

というお話。

 

 

僕は、カゼひいてないかどうかとか、食事がどうとか、便がどうとか、汗がどうとか、そういう基本的なことを確認して、

 

そこに異常が無ければ、まず考えるのは、ご両親の不仲です。(苦笑)

 

 

つまり、赤ちゃんではなくて、ご両親の関係性が変なんじゃないか、という疑い。

 

 

大体当たりますね。

 

 

赤ちゃんや、学校や幼稚園にも上がっていない子供にとって、両親との空間が、まさに生きている世界そのものです。

 

 

我々大人だって、日本がもし戦争を始めたら、不安でたまらなくなります。

 

 

泣きわめく人もいるでしょう。

 

 

ある意味、それと同じことで、赤ちゃんにとって、両親の不仲というのは、大人にとっての、世界情勢が不穏になった時のようなものなのです。

 

 

しかも、それを訴える方法といったら、泣くことくらいしか出来ません。

 

 

それでも改善が見られなかったら、体に色々な症状が出てきます。

 

 

そして、それが原因で疲れ果てたご両親が、さらに精神が不安定になって、また喧嘩する。

 

 

そしてさらに赤ちゃんの容体が悪化する、という悪循環。

 

 

これ、実は非常に多いように思います。

 

 

 

赤ちゃんにとって、自分たちが世界、環境そのものなんだ、という自覚が持てるか。

 

 

 

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10月(一社)北辰会スタンダードコース東京会場

2015.10.12

清明院では現在、スタッフを急募しております!!

ぜひ我々とともに、切磋琢磨しましょう!!詳細はこちら!

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昨日、10.11の日曜日は、お茶の水女子大学で開催された(一社)北辰会スタンダードコースで講義してきました!!


今回、朝一から講義する予定でしたが、前日から珍しくカゼを引いていまして、日曜の朝にも少しばかり症状が残っていましたので、

大事をとって午前中は休ませていただきました。

(順番を変わってくれた先生方、ありがとうございます!!<m(__)m>)

そして、朝8時台に一回自分で治療してちょっと寝て、10時台にもう一回治療してまたちょっと寝て、

症状は全て取れて、体調完璧になった状態で、悠然と会場入り。

いい感じで2時間喋ることが出来ました。(笑)

今回の講義は

「カルテ記載 問診」

ということで、今年度のカリキュラムから試験的に導入されている、”カルテ記載”というシリーズもの講義の一発目です。

北辰会では、独自に開発した、弁証論治専用のカルテを使って、患者さんの情報を詳細に問診し、体表観察し、

病因病理と証を明確にした上で、治療に入ります。

そこまでやるから、たった一本の鍼で、驚くような効果を上げることが出来ます。

しかし、この「北辰会専用カルテ」をキチッと臨床で使いこなせている先生は、嘆かわしいことに、会員でも少ないのが現状です。

昨日も、実際に北辰会カルテを使って、証と病因病理を明確にして治療している先生がどの程度いるか、

挙手を求めましたが、なんと会場の1割程度。。。

ということは、残念なことに、ほとんどの人は北辰会が教える手法や配穴を断片的にマネして、

効いたとか効かないとかやってるだけな訳です。

これではいけません。

せっかく北辰会がやっている基礎基本からの教育が、意味薄です。

昨日はその辺を、しつこくしつこく、主張させていただきました。

・・・まあ、誰にどう響いたか。

アンケートの結果を待ちます。

終了後の飲みはアツかったネ。(笑)

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最近観た映画

2015.08.14

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最近も、ヒマさえありゃあ映画観てます。(笑)

(さらに…)

「柴胡桂枝湯証」という状態 その7

2015.06.19

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これまでのお話・・・

 


「柴胡桂枝湯証(さいこけいしとうしょう)」という状態 
「柴胡桂枝湯証」という状態 その2            
「柴胡桂枝湯証」という状態 その3                
「柴胡桂枝湯証」という状態 その4     
「柴胡桂枝湯証」という状態 その5        
「柴胡桂枝湯証」という状態 その6
             参照

 

 


久々に続き(というか補足)です。

 

 

ここまで、「柴胡桂枝湯」という薬について、簡単に、もともとカゼをひいた時の薬であった、という説明を中心に書いてきました。

 

まあこう書くと、

「じゃあ、柴胡桂枝湯っていうのは、ある種のカゼ以外には使えないんかい?」

と思う人もいるかもしれません。

 

その辺を、廣田先生からご指摘いただきました。

柴胡桂枝湯についての考察  参照

 


漢方薬というのは、もともとカゼひきの時に使う目的で考え出されたものでも、長い長い歴史の中で、どんどん色々な病気に応用されて、カゼ以外の慢性の病気にも効果が高い、

 

ということが伝わり、むしろ、もともと考え出されたシュチュエーション「以外での」使用方法が、結果的にメインになっていることも、少なくありません。

 


この柴胡桂枝湯という薬も、ある種の慢性病には、積極的に使われるようです。

 

僕ら鍼灸師としても、四逆散などと同じように、

「この場合、柴胡桂枝湯的な効果を狙いたいな~」

と思いながら鍼をすることがあります。

「四逆散」というお薬 11 参照

 


まあ要は、その患者さんの状態をどれだけ的確に把握できるか、にかかっているのです。

 

それが出来ないと、治療効果はピンボケします。

 

その時に、『傷寒論』に書いてある、きめ細かな方剤分類の考え方が、たいへん役に立つことがある、ということです。

 

とりあえず終わり

 

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「四逆散」というお薬

2015.06.08

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こないだ、

和田東郭という人物

という記事を書きました。

 

そこに出てきた、有名なお薬である「四逆散」

 


今日はこの薬について、まとめておきます。

 


四逆散が歴史上に初めて登場したのは『傷寒論』です。

『傷寒論(しょうかんろん)』という本 参照

 

ここに、柴胡、芍薬、枳実、甘草という4種類の生薬を配合した漢方薬として登場します。

 

『傷寒雑病論』【弁少陰病脉証并治 328条】
 
少陰病.四逆.其人或欬.或悸.或小便不利.或腹中痛.或泄利下重者.四逆散主之.

 

効能は上記にある通りなんですが(笑)、まあ簡単にいうと、カゼをこじらせたやつで、手足がキンキンに冷えて、咳したり、動悸がしたり、小便が出にくかったり、

 

腹痛があったり、下痢したり、渋り腹(しきりに便意を催すのに排便が ごく少量で、すぐまた行きたくなる症状のこと。)だったりする者は、

 

四逆散を飲むとバッチリ治るよ、と書いてあります。

 


四逆散の”四逆”というのは”四肢逆冷”の略といわれ、手足が非常に冷える症状のことを言っています。

 


ここで重要なのは、病的な冷えには大きく分けると2種類あって、


1.温める力自体がないもの(陽虚、気虚など)

2.温める力はあっても、何らかの阻害要因があり、それが万遍なく全身に及ばないもの(陰邪を中心とした邪気実によるものや気滞など)


が考えられる、ということです。

 


四逆散の場合の手足の冷えは、2.の場合なんです。

 


これについて、和田東郭先生は、

「四逆散というのは、大柴胡湯の応用バージョンです。

腹はみぞおちとか肋骨の下の部分が張って、その凝りが胸にも及ぶ位のもので、両わき腹も強く張るもの。

でも熱実じゃないから大黄、黄芩は使わず、ただみぞおちとか、両肋骨下を緩めることを主とする薬だよ。

全体の腹形、みぞおち、肋骨下の状態をよく診て、それらに悪い反応があって、なおかつ手足がキンキンに冷えるものは、

この薬にて治すといいよー。

本当に温める力が無くなった、重篤な四肢の冷えとは、脈も腹なども、全然違うよーん。」  

(『蕉窓方意解』より抜粋意訳 by竹下)

 


と、述べておられ、また症例として、

 

「ある女性が、産後、意識もうろうとする症状が出た。

色々あん摩や薬などを試したけど治らない。

診るとみぞおちから肋骨の下から脇腹まで、キツク張って、強くこれを押しても弾力が無く、動悸もなにもなく、吐きそうになる感じという。

その人に、四逆散に生地黄、紅花を加えて飲ませてみたら著効したよん。

この紅花、生地黄は、瘀血に対して使ったのではなく、甘味の四逆散に組み合わせて、肝火の上逆を潤し緩める狙いで使ったよーん。」


『蕉窓雑話』より抜粋意訳 by竹下 

 

とも述べて、四逆散の応用的な使い方も示してくれています。

 


「四逆散」というお薬 2  に続く。

 

 

 

 

 

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患者さんの声(70代女性 原因不明のまぶたの脹れ)

2015.05.07

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「患者さんの声」をいただきましたので紹介します。

(さらに…)

「体調が悪いので治療を休みます。」という電話

2015.04.28

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もうずいぶん少なくなったが、今でも、たまーーーに、予約キャンセルの電話の時に言われる、このセリフ。(苦笑)

(さらに…)

爆釣!!

2015.03.30

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昨日も行ってきましたよ~

(さらに…)

形のあるような無いような世界 3

2015.01.19

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これまでのお話

形のあるような無いような世界
形のあるような無いような世界 2   参照

 


では続きいきます。

 

東洋医学は、気の医学。

 


あの手この手を使って、最終的には「気」というものを如何に正しく動かすか、というところに主眼が置かれる。

 


 

とはいえ、東洋医学にも、「形」という概念は存在する。

 


これまで、このブログ上の様々な記事(五臓六腑などに関するもの)に書いてきた通りだ。

 

しかし、どこをみても、西洋医学による「形」に対する分析のような「写実的精緻さ」はない。

 


これはなぜなら、東洋医学(東洋哲学)は、形よりも気(機能)、言い変えれば、人体と大自然との調和も含めた有機的な連関性と調和の具合、つまり

「人体内、および人体内外の全体的なバランス」

を最優先し、そこにこそ、最も注目するからだ。

 

(・・・と、僕は考えています。)

 

この観点からすれば、局所の詳細な分析や描写は、相対的に”些末な問題”となる。

 

東洋医学(東洋哲学)では、西洋医学のような手法で、「形」を精緻に分析していったところで、それを組み合わせてできるものは、所詮”ミックスジュース”に過ぎず、

 

この大自然、大宇宙の中における、小宇宙である人体、生命の動き、ダイナミズムを表現するには不十分、と考えていたのだろう。

 

このような観点から、生命、自然を「よりリアルに」表現し、理解するためには、物理的な臓器や各器官の写実的な描写や分類よりも、それらの間隙、及び全身、果ては全宇宙に存在し、

 

それらを繋ぎ合わせ、1個体を1個体たらしめる、一体不可分な「気」の動的なバランスにこそ、括目したのだろう。

 



 

ところで、東洋医学の病理産物に、「痰」と呼ばれるものが存在する。


「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について
「怪病多痰(かいびょうたたん)」という言葉 参照

 


一般的な認識からしたら、カゼひいたときなどにノドに絡む、白や黄色のネバネバした液状の物質を想像するであろう。

 


しかし、東洋医学では、それのみではなく、「痰」は全身各所に瀰漫し、気の正常な運行を阻害するもの、と考えている。

 


その分類として、「有形の痰」とか、「無形の痰」という言い方がある。

 

有形はともかく、この、”無形の痰”というのは何だろうか。

 

これはまさに、


”形として凝集してはいないが、今後、痰になる、前駆的な無形の気の停滞状態”

のことを言っているのだ。

 


このように、東洋医学では「気」を重視するがゆえに、無形から有形、有形から無形の連続性を細かく表現することが出来、それに応じた治療方法を考えることが出来る、ということ。

有形の邪気として凝聚する前に、叩くことが出来る。

 


あるいは凝聚した有形の邪気を霧散させることが出来たならば、それが再度凝聚しないように、散らし続けることが出来る。

 

つまり積極的、選択的に病を予防できるのだ。

 

これを「治未病」というのであって、西洋医学的な「予防」とは趣を異にする。

 

極めてタクティカルなのだ。

 

続く

 

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