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2016.09.13
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9.11の日曜日は、大阪上本町で行われた、(一社)北辰会エキスパートコースに参加してきました!!
今回、午前中は刺鍼クラス。
神戸の「輝鍼灸院」の原元氣先生と、大阪の「鍼灸大仙堂」の山本克仁先生と、ガッツリと練習やらせてもらいました。
二人とも、僕よりちょっとお兄ちゃんだけど、ほぼ同世代の、バリバリの鍼灸臨床家です。
臨床能力、講義能力、北辰会という組織運営への献身力、どれをとっても尊敬できる先生方です。
技術論、診断理論、超勉強になりました。
午後は蓮風先生による実技デモ「打鍼」。
蓮風先生の実技、臨床は、いつもながら本当に職人技です。
モデル患者に対する、声掛けや切り返しなどの対応の瞬発力、観察力も素晴らしい。
ああいう鍼の世界を見せれるようになりたいですね。
最後は再び実技練習。
これからの、将来有望な若手の先生方のモデルになって、彼らの脳内、技術の手のうちを覗かせていただきました。
北辰会は、若手もどんどん育ってきていますね。
気付けば僕もオッサンです。(;゚Д゚)
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2016.08.30
↑↑森之宮医療学園の横に流れる川。今年は例年より少しだけきれいだったかな。(苦笑)
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今年も行ってきました、北辰会、夏季打鍼研修会。
毎年恒例です。
午前中は藤本新風先生による実技デモ。
よく北辰会方式打鍼術の初心者を悩ませる
「なぜこの処置になるのか」
というところを、実際のモデル患者を使って、懇切丁寧に解説してくださいました。
いつもながら、新風先生のこういった教育的な配慮は素晴らしく、僕も鍼灸学校の非常勤講師ではありますが、頭が下がる思いがしました。<m(__)m>
午後は実技研鑽。
今年も上級班に参加させていただきました。
講師は油谷真空先生。
元藤本漢祥院副院長であり、超絶テクニックの先生です。
そんな油谷先生先生と、モデル患者の一つの体を診て、あーでもないこーでもないとディスカッションさせていただいたのが、
非常に楽しかったです。
そして、実技中に少し具合の悪くなった先生が出た時の油谷先生の対応が、やっぱり超絶でした。
臨床家というのは、いつも完璧な治療が出来るわけではなく、全て思った通りに動かせるわけではありません。
場合によっては、予想外の変化が起こることがあります。
でもそうした時に、全く不動心で事にあたれるかどうか。
これが重要です。
いいものを見せてもらいました。
そして、今回は翌日の藤本漢祥院研修後に、超久しぶりに、旧知のメンツでお酒。。。
相変わらずの、みんなの情熱、それぞれの問題意識、歩み、非常に良い刺激になりました。
やっぱり、ある程度自分なりに一生懸命やっている自負心があり、それなりの結果も出ていたりすると、精神が(肉体も?)たるむ。
これが実によくない。
人間を堕落させる。(苦笑)
もっと頑張らないといけません。
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2016.08.29
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これまでのお話
東洋医学は宗教か。 8 参照
さて、どんどんいきましょう。
◆「鍼道」という言い方
さて前々回、宗教と医学の距離、関係性を示し、前回、吉益東洞(1702-1773)先生の医学に対する考え方を紹介しました。
ところで日本には「〇〇道」という言い方があります。
柔道、剣道、空手道、書道、花道、茶道、陰陽道、修験道などなど。
この「道」という言葉は、もともとは古代中国の道家や儒家が言った言葉だそうです。
(特に道家)
カテゴリ 儒教・儒家思想 参照
まあ要するに、哲学用語として、「宇宙自然、森羅万象に通じる普遍的な法則」あるいは「真理、根元」というような意味で使われる言葉です。
本来は「〇〇道」という言い方は、全てを〇〇中心の生活にし、その道を極めることに一生を費やす、というような意味になります。
(現代では随分軽く扱われてしまっていますが(苦笑))
だから、「道」を通じての人間的な成長や、「道」の対象となるものを極めようと一生精進することがあって、初めて本来の「〇〇道」になるわけです。
仏教なんかでもよく「求道者(ぐどうしゃ)」なんて言いますよね。
鍼にも、江戸期に「鍼道」という言い方をした有名な書籍があります。
「腹部打鍼術」の創始者、夢分斎の伝書である『針道秘訣集』と、葦原検校の『鍼道発秘』です。
これの詳しい解説は、藤本蓮風先生の『弁釈針道秘訣集』、横田観風先生の『鍼道発秘講義』に詳しいので、そちらを読んでいただくとして、
ともかく日本にも「鍼道」という考え方がありました。
また、明治期の、近代鍼灸教育の父と言われる奥村三策(1864-1912)という人物が、
「鍼(しん)は神なり、心なり。」
という言葉を残しています。
僕も随分前にこのブログ上で「鍼灸道」という言葉を述べさせて頂きました。
「鍼灸道」 参照
まあ現在、自分自身が鍼灸に関わってからの16年余りを素直に振り返れば、鍼灸道に只管邁進することが、自分自身の行動基準まで差配してきた面は、
実際に「ある」と思います。
であれば、僕にとって鍼灸はまったく宗教、信仰とも言えるか。(笑)
続く
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2016.08.27
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さて、本日の診療終了後は、大阪、森之宮医療学園専門学校で行われる、北辰会の夏季研修会に参加してきます!!
・・・もう何回目になるんだろうか、毎年恒例です。
蓮風先生をはじめ、奥村裕一学術部長、油谷真空先生が講師を務める森之宮医療学園。
北辰会と縁がある学校です。
そしてテーマも毎年恒例、「打鍼」です。
まあ、日本鍼灸の際立った特徴である「打鍼」ですが、「打鍼」と言えば北辰会、と言われるほど、北辰会、藤本蓮風先生は、
今から40年以上前から、盛んに臨床に応用し、その成果を多くの書籍や論文で発表してきました。
今年の10月に行われるWFAS(世界鍼灸学会)でも、蓮風先生が実技披露なさるようです。
歴史的瞬間、見逃せませんよ。
現代は、飛行機が発達し、インターネットが発達し、もはや地球全体が、時間的空間的にどんどん狭くなっていく中、
北辰会の膨大な学術内容の中でも、この「打鍼」というのは
「日本固有の鍼灸術とは何か。」
という、今後、世界中から問われるであろう大きな問題とか、「腹部打鍼術」の創始者、夢分斎が禅僧であることからも、
今私がこのブログで書いている「東洋医学と宗教」という重要な問題にもかかわる、超重大な内容です。
さて、必ず何か、持って帰ってきます。
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2016.08.26
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これまでのお話
東洋医学は宗教か。 7 参照
さて、どんどんいきましょう。
◆宗教と医学医療の関係性
前回書いたように、東洋医学も、『黄帝内経』以前はもともと巫祝(ふしゅく:呪い医療)が中心でした。
(もちろん『黄帝内経』以降も、無くはなかったようですが。)
中国は、儒教、道教、仏教という、中華三大宗教が有名で、医者ももちろん、人の生き死にを相手にする以上、各時代で、それらの影響を多分に受けているでしょう。
日本でも、江戸時代までは「僧医」あるいは「儒医」といって、禅宗のお坊さんや、儒家が医師を兼ねることが普通のことでした。
北辰会が用いる「腹部打鍼術」の創始者といわれる夢分斎先生は、臨済宗の禅僧でありますし、このブログでも紹介した江戸期の多くの名医は、
儒家も兼ねた儒医であります。
日本で医療の担い手は医師が、宗教の担い手は僧が、という風に明確に分かれたのは明治以降ではないでしょうか。
因みに中央アジアや、南アジア諸国などの中には、治療と呪術が混然一体となって行われている地域は、現在でも存在します。
(シャーマンドクターとか、ウィッチドクター、ってやつね。)
また、西洋医学も、西洋社会全体の世俗化、近代化に伴って、もともとはキリスト教、神学の一部であったのが、
徐々に独立し、宗教的色彩が脱色されてきた歴史があるそうです。
現在でも、遺伝子治療や生殖医療や終末期医療など、最先端の西洋医学が、新たな治療法の一般化を論議する際に、
倫理的に大きな問題になることの一つに「宗教的価値観、生命観」があります。
このように、もともと、医学と宗教は別れてはいなかったのですが、大まかに言えば、近代科学が発達し、それに伴って医学(西洋医学)が発達し、
細菌だのウイルスだの、異常細胞だのと、病気の原因が科学的、顕微鏡的に徐々に明らかになってくるにつれ、また、人体の解剖学や、外科手術の道具や技術が進歩するにつれ、
体と心と魂の三位一体の人間観で考えた場合、「体」の問題は医学が、「心」や「魂」の問題は宗教が、それぞれ別々に担うようにと、変化、
変遷していったという、歴史的背景があります。
(体に関する学術が急激に巨大化していったことと連動して、でしょうね。)
それが面白いことに、高度に文明が発達した現代になって、医学が担う「体」の範疇を、やっぱり宗教の倫理観が一定程度差配する、というように、
宗教と医学は、やはり切っても切れない関係性にある、と言っていいと思います。
(・・・というか、僕らから見れば、体と心と魂が、切っても切れない関係なんですよ、そもそもネ。(笑))
ここで、医学も宗教も、相手にする対象はもちろん「全人間」なんですが、医学医療が担うのは人体に起こる「病気」の解決、緩和、予防ですから、
その対象は病人や半病人が主になりますが、宗教が担うのは「生きる上での葛藤や悩み苦しみ」の解決、緩和、予防であり、また、信者の「行動の規範、価値基準」までも指導するものである、
と、分けて考えるなら、対象としている範疇と目的が、宗教の方が大きく、広いようにも見えます。
宗教が、医学医療をスッポリと包み込んでいるように思えます。
しかし、
「人間が悩み苦しんでいる状況、それは即”病気”である」
ととらえるならば、医学医療が対象とするものも、宗教が対象にするものと、限りなく近くなっていきます。
「生即死」とか、「生きることは死ぬことである」、とはよく言われますが、僕ら鍼灸師も、死の場面に深くかかわることがあります。
(全然関係ないけど、むかし実家に千葉敦子さんの『よく死ぬことは、よく生きることだ 』というタイトルの本が、母親の本棚においてあり、
このフレーズが、小さい頃から妙に僕の脳裏に焼き付いています。)
僕の短い臨床経験の中でも、長年往診で在宅医療をやっていたこともあり、数多くあります。
また、外来、往診問わず、どう考えても間近に迫る死を回避できない、どうにもならない患者さんに接することもあります。
医学は医学、宗教は宗教、と割り切って考えている僕ですが、そういう時に、「治療」という概念の範疇を押し広げて、そういう人、
あるいはそのご家族からどうやって「抜苦与楽」するのか、単純に体だけ診ていていいのか、という考えが頭をもたげることも、
無くはないです。
続く
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2016.06.30
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まだけっこう先の話になりますが、今年の11月の5日~6日の土日に、つくば国際会議場にて、WFAS(世界鍼灸学会学術大会)が行われます。
世界鍼灸学会は、昭和58年(1983年)に創設され、以来毎年、世界中色々な場所で学術大会が開催されているのですが、
日本で開催されるのは実に23年ぶりです。
役員組織を見ると、現在では中国主導で運営されているような印象を受けますが、この学会は、そもそもは日本人の高木健太郎先生、
黒須幸男先生が発起人となって始まった学会です。
日本の鍼灸関係者、学生、参加しない手はないでしょう。
早めに申し込むと割安です。
学生さんも割安です。
7月7日までに申し込むと、早期申し込み特典があります。
日本全国の、有名な先生が実技披露します。
(一社)北辰会の藤本蓮風先生も、この大会の副会頭に就任し、実技披露もします。
(蓮風先生は23年前に京都で行われた時にも、シンポジウムの座長として参加されています。)
今回のWFASでは、副代表の藤本新風先生も「打鍼」についてポスター発表なさいます。
アジア、欧米の鍼灸界の大物が沢山見えます。
これを逃すと、次回は2、30年後になるかもしれません。
このブログの読者は、全員で参加して盛り上げましょう!!!(笑)
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2016.04.07
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これまでのお話・・・
補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法
補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法
補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法
補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法
補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法
補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法
補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法
補瀉 8 『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法
補瀉 9 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法
補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法
補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法
補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法
補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法
補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法
補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ
補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ
補瀉 17 『難経』71難における補瀉
補瀉 18 『難経』76難における補瀉
補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き
補瀉 20 『難経』78難における補瀉
補瀉 21 『難経』79難における補瀉
補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ
補瀉 23 孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉
補瀉 24 金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉
補瀉 25 金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉
補瀉 26 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉
補瀉 27 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2
補瀉 28 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3
補瀉 29 明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉
補瀉 30 明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉
補瀉 31 現代中医学における補瀉
補瀉 32 日本における補瀉の受容
補瀉 33 『針道秘訣集』における補瀉
補瀉 34 『杉山真伝流』における補瀉 1
補瀉 35 『杉山真伝流』における補瀉 2
補瀉 36 永田徳本(1513?-1630?)『鍼灸極秘伝』『徳本多賀流針穴秘伝』の補瀉
補瀉 37 『杉山流三部書』における補瀉
補瀉 38 岩田利斉『鍼灸要法』における補瀉
補瀉 39 岡本一抱『鍼灸抜萃大成』における補瀉 参照
では続きいきます!!
◆本郷正豊『鍼灸重宝記』における補瀉
さて今日は、本郷正豊先生の『鍼灸重宝記』(1718)を見てみたいと思います。
この先生は、江戸中期の鍼灸医です。
実は『鍼灸重宝記』は以前、このブログにもチラッと登場したことがあります。
この本は、現代の「経絡治療」と呼ばれる流派の先生方の大元中の大元と言っていい、明治時代の鍼灸医で、脈診の大家と言われた八木下勝之助先生が、
他の本を一切読まずに、『鍼灸重宝記』のみを読んで、90歳を超えるまで治療されていたことで有名です。
そしてこの本は、北辰会の藤本蓮風先生とも縁のある、東方会の小野文恵先生が、大東亜戦争をまたいで現代語訳され、出版したことでも有名です。
そしてその本の推薦文は、私が今教えに行っている、東洋鍼灸専門学校の柳谷素霊先生が書いています。
小野先生は、柳谷先生の有力なお弟子さんの一人だったんですね。
なので、なんかこの本を読むと、脈々と続く大きな歴史の流れを感じるんです。
ここにも、補瀉に関する記載があります。
そしてそれは何と、前回紹介した岡本一抱の『鍼灸抜萃大成』の内容と全く一緒です。
(笑・・・例の呪文唱えるやつね。)
そして実はこの記載は、沢庵和尚の『針記』の記載そのままなんだそうです。
(この辺は長野仁先生が非常に精緻に研究しておられますので、専門家の先生方は長野先生の論文等を参考にしてください。)
因みに『鍼灸重宝記』には、お灸でやる補瀉についても記載があり、瀉法の場合は火を扇ぐか吹き消せといい、補法の場合は、自然に消えるようにしなさいと説きます。
これもなかなか面白い記載。
瀉強補弱、強弱の補瀉と言ってもいいでしょう。
また、この本には「腹部打鍼術」についても書かれており、夢分流の流れを汲んでいることが分かります。
まあともかく、江戸期の超有名医家であり、現代の鍼灸家にも強い影響を与え続ける岡本一抱、本郷正豊の両者が、
禅僧である沢庵和尚の影響を受けていたなんて、興味深いですね。
我々が使う打鍼術の創始者、夢分斎も禅僧であるし、「禅宗」というものを考えることは、日本独特の鍼灸を考える上で、一つのキーワードなのかもしれませんね。
禅宗の旗印と言えば、何と言ってもこれです。
「不立文字、教外別伝、直指人心、見性成仏」
・・うーん。。。
ただ、こう言ってしまうとねー。。。
「禅宗」を含む記事 参照
続く
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2016.03.31
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これまでのお話・・・
補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法
補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法
補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法
補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法
補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法
補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法
補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法
補瀉 8 『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法
補瀉 9 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法
補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法
補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法
補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法
補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法
補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法
補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ
補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ
補瀉 17 『難経』71難における補瀉
補瀉 18 『難経』76難における補瀉
補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き
補瀉 20 『難経』78難における補瀉
補瀉 21 『難経』79難における補瀉
補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ
補瀉 23 孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉
補瀉 24 金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉
補瀉 25 金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉
補瀉 26 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉
補瀉 27 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2
補瀉 28 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3
補瀉 29 明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉
補瀉 30 明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉
補瀉 31 現代中医学における補瀉
補瀉 32 日本における補瀉の受容
補瀉 33 『針道秘訣集』における補瀉 参照
では続きいきます!!
◆『杉山真伝流』における補瀉 1
『針道秘訣集』(1685)が世に出たころ、杉山和一(1610-1694)という人物がおりました。
この人物については、実は以前墓参したことがあります。
日本鍼灸史を語る上でも、超重要人物ですので、そのうち紹介しましょう。
この先生は、実は清明院ではほとんど用いませんが、「管鍼法」というたいへん有名な鍼術を発明した先生です。
刺入する前に、鍼を、鍼自体よりも少し短い管に通して、出た鍼の頭の部分をトントン叩いて刺入する、日本独特の鍼術です。
今では世界中の鍼医師が使います。
前回紹介した「打鍼術」や、今回紹介する「管鍼法」あたりが、単なる中国の模倣ではない、日本独特の鍼の術式、
と言っていいんじゃないでしょうか。
まあともかく、杉山和一の鍼術を指して「杉山流」と呼び、その流儀が書いてある、いくつかの書籍は、現代の鍼灸師である我々も、非常に重要視しているわけですが、
その中のとくに有名な一つである『杉山真伝流』(江戸中期)には、刺鍼の際に使うあらゆる手技が、実に96種も記載されております。
(多すぎます。。。(@_@))
その中に、「鍼管」そのものを用いた手技も記録されており、それは「十四管術」と呼ばれています。
(これは完全に独自の世界ですね。中国には鍼管自体がないワケだから。)
これには、鍼を刺した後に、その周りの皮膚を鍼管で軽くポンポンと叩いたり、鍼自体を鍼管で叩いたり、実に様々なバリエーションがあります。
この辺の解説については、僕が毎週学校でお会いする、尊敬する大先輩である大浦慈観先生が書かれた『杉山真伝流臨床指南』に詳しく、
しかも超分かりやすく書かれていますので、専門家の先生方は是非ご参照いただきたいところです。
これを読みますと、まあ非常に複雑な手技を色々とやることで、どうにか治療効果を最大化しようとしていた様子が伝わってきます。
杉山流は重要なので、もう一回書きます。
続く
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2016.03.25
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これまでのお話・・・
補瀉 1 補瀉の定義と『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の補法
補瀉 2 『黄帝内経素問』調経論(62)の補法
補瀉 3 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の補法
補瀉 4 『黄帝内経霊枢』官能萹(7)の補法
補瀉 5 『黄帝内経霊枢』邪客萹(71)の補法
補瀉 6 『黄帝内経霊枢』小鍼解篇(3)の補法
補瀉 7 『黄帝内経霊枢』邪気蔵府病形篇(4)の補法
補瀉 8 『黄帝内経素問』刺志論(53)の補法
補瀉 9 『黄帝内経霊枢』終始萹(9)の瀉法
補瀉 10 『黄帝内経霊枢』小鍼解萹(3)の瀉法
補瀉 11 『黄帝内経素問』八正神明論(26)の瀉法
補瀉 12 『黄帝内経素問』調経論(62)の瀉法
補瀉 13 『黄帝内経素問』刺志論(53)の瀉法
補瀉 14 『黄帝内経素問』離合真邪論(27)の瀉法
補瀉 15 『黄帝内経』の補法まとめ
補瀉 16 『黄帝内経』の瀉法まとめ
補瀉 17 『難経』71難における補瀉
補瀉 18 『難経』76難における補瀉
補瀉 19 『難経』76難における補瀉の続き
補瀉 20 『難経』78難における補瀉
補瀉 21 『難経』79難における補瀉
補瀉 22 『難経』における補瀉まとめ
補瀉 23 孫思邈(そんしばく 541~682)の『備急千金要方』『千金翼方』の補瀉
補瀉 24 金代、何若愚 撰『子午流注鍼経』における補瀉
補瀉 25 金代、竇漢卿『針経指南』における補瀉
補瀉 26 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉
補瀉 27 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その2
補瀉 28 明代、楊継洲(1522-1620)『鍼灸大成』における補瀉 その3
補瀉 29 明代、李梃『医学入門(1575)』における補瀉
補瀉 30 明代、高武『鍼灸聚英(1529)』における補瀉
補瀉 31 現代中医学における補瀉
補瀉 32 日本における補瀉の受容 参照
では続きいきます!!
いよいよ日本における補瀉の変遷、いきましょう!
◆『針道秘訣集』における補瀉
曲直瀬道三(1507-1594)の少し後の時代、御薗意斎(1557-1616)の門人である奥田意伯(17世紀)という人物が、『針道秘訣集』(1685)という本を出版しました。
これは我々北辰会とも、非常に関係の深い本です。
我々が主に使い、今では全国的に他の流派の先生方も多く使うようになった”夢分流打針術”のことが書かれた本です。
弱冠30代前半の時に蓮風先生が書いた、この『針道秘訣集』の解説書である『弁釈針道秘訣集』は、その後の鍼灸界に非常に大きな影響を与えた、
不朽の名著と言っていいでしょう。
現代日本で、腹部打鍼術を行う鍼灸臨床家で、これを読んでいない人はいないでしょう。
この本に、「補瀉の大事」という項があります。
ここには、
「『素問』『難経』『針灸聚英』等の本に、補瀉迎随の事が色々書かれてるけど、うちの流派では”補は瀉なり、瀉は補なり”と考えてるんですよ~~。」
と、書いてあります。
この本を書いたのは奥田意伯ですが、彼は、この本は夢分流の創始者である夢分斎の伝書として、発刊しています。
夢分斎という人は、京都の大徳寺の禅僧で、僧医です。
ですのでここの文章は、サスガ禅僧、って感じの言い方ですね。(笑)
これについて、蓮風先生は、最近でも2010.7.24のブログで、
「・・・腹部体表の状況を手掌で感知し邪気と正気をかみ分け、刻々と変化する腹壁に対応して鍼を施すのだ。
真に感性そのものの対応だ。これも「補瀉」の一つのありようなのである。」
と、述べておられます。
第43回 鍼の「補瀉」法にみる中国と日本 ―試みの論― 参照
まあ要は、正気と邪気を噛み分けて、自在に鍼を施し、結果的に臓腑経絡の虚実を調えて、全身の陰陽のバランスを整えて、生体の”治る力”を最大化する、
これが達成できれば、必ずしも形式的な手技にこだわる必要はなく、感性そのもので対応してもOK、ということです。
ただここで、個人的に危険だと思うのは、こういう考え方を盾に、全く意味不明な、破綻した論理に基づいて治療したり、
”意念”だの”愛”だの、そればかり主張して、全然医学理論を勉強しない輩が現れる可能性があることです。
夢分斎が、どれほどの勉強の上にこれを主張しているか。
蓮風先生が、どれほどの勉強の上にこれを主張しているか。
まずそれをきちんと踏まえるべきだと、僕は思います。
続く
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2015.10.03
◆必要資格
鍼師、灸師、按摩マッサージ指圧師の国家資格を「必ず3つ全て」持っており、東洋医学的な鍼灸治療や、在宅医療に興味のある、優しく、真面目で、健康な方。
(学生であっても、3年生で、成績優秀でやる気があれば、特別に見習いとして雇用する場合があります。)
◆年齢
ヤル気のある、20代~30代までの方を希望します。(男女不問です。)
◆条件
アルバイトでも、常勤でも、相談に応じます。
(なるべく常勤を希望します。未経験や、経験が浅い場合は、アルバイトは不可とさせていただきます。)
(なお、体験入社として、就職することを前提に、往診事業部スタッフの往診に同行して頂くことも可能です。)
◆給料
・常勤の場合、最低月給25万円。アルバイトの場合、最低時給1200円。あとは経験、能力に応じます。
(臨床未経験者の場合、最低でも最初の3か月間は研修、試用期間とし、月給20万円とします。)
(経験者であっても、学術のレベルに応じて、着任後3か月~6か月程度は研修期間とする場合があります。)
・通勤交通費は基本的に全額支給しますが、月の通勤交通費の合計が2万円を超える場合は要相談となります。
◆待遇、昇給、福利厚生等
・常勤社員は社会保険、厚生年金、雇用保険、労災保険完備。
・院内勉強会(東洋医学、在宅医療)、実技指導、研修教育制度有り。
(当院のスタッフは、院長をはじめ、鍼灸学校で教鞭をとっている鍼灸師もおります。)
・年に一回、社員旅行有り。(過去に沖縄、奄美大島など。入社二年目より参加可能。)
・年末年始、夏季、GWに連休有り。
・協会提携の保険会社にて所得補償保険(任意)、賠償責任保険(弊社負担)加入。
・慶弔休暇・有給休暇・産休・育休制度あり。
◆業務内容
1.往診(患者宅、あるいは介護施設)による鍼灸マッサージ治療、リハビリ訓練、運動療法等。
(当院の往診患者の多くは鍼灸治療のみか鍼灸治療併用です。治療に関して、学・術両面からサポートします。)
2.院内診療助手(弁証問診、体表観察カルテ記入、施灸、刺絡の助手、受付業務、電話対応、ベッドメイク等)。
現在に至る。
◆臨床経験者、普通自動2輪の免許を持っている方を優遇します。
興味のある方、質問のある方は、
お電話 03(6300)0763
あるいは
メール seimeiinn.advertising@gmail.com
まで、お気軽にお問い合わせください。
事前に履歴書にて書類選考の上、面接させていただきます。
清明院は、外来診療部門では、徹頭徹尾東洋医学的、伝統的な鍼灸治療をメインにしながら、医師(西洋医学の各科および漢方医)と連携し、健康保険を活用した在宅診療部門も併設しているという、全国的にみても、ほとんどないスタイルの治療院です。
本格的な東洋医学を日々勉強しながら、自分自身も毎日患者さんが診ることが出来て、給与面でも一般企業並みの待遇も受けられるという、本気で確かな技術、知識、経験を磨くには最高の環境だと思います。
当院で数年間勤めて、その後に開業した先輩の先生達は、全国各地で、伝統鍼灸の鍼灸院を盛業しております。
2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.07
2024年10月の活動記録2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
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3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
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2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
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2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!