東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「脾」って何ですか?(その5)

2010.06.22

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これまでのお話・・・

「脾」って何ですか?(その1)
「脾」って何ですか?(その2)
「脾」って何ですか?(その3)
「脾」って何ですか?(その4)

 

☆脾は湿気が嫌い

 


いや~、ここんとこ毎日毎日ムシムシしますね~!!

 


東洋医学では、体の内外の過剰な湿気のことを「湿邪(しつじゃ)」と呼び、あらゆる症状の発病因子と考えています。

 


体の中の湿邪のことを「内湿(ないしつ)」と呼び、体の外(自然界)の湿邪のことを「外湿(がいしつ)」と呼んでいます。

 


東洋医学では、「脾」というのはもともと湿った、乾きを嫌う臓だと考えています。

 


それに対して「胃」は逆で、乾いた腑である、と考えています。

(コレには深い意味があるんですが、難しいので割愛します。(笑))

 


体の中に余分な水分が増えたり、自然界がジメジメした時期になると、もともと湿っている「脾」の働きは弱ります。

 

 

だからいつも言うように、最近のようなジメジメした時期は、消化器に負担をかけないようにして、「飲み過ぎ、食べ過ぎ」はしないようにしないといけません。

 


それ+手足を使った軽い運動をしておけば、脾がしっかりしますので、あらゆる症状を未然に防ぐことが出来ます。

 


・・・では、脾が弱ると具体的にどんな症状が現れるんでしょうか?

 

☆脾が弱るとクヨクヨする

 


コレについては以前少しだけ書きましたが、(
「思」について 参照)あまりクヨクヨと悩んでも脾に悪影響だし、飲食の不摂生などから脾を弱らせても、逆にクヨクヨしやすくなります。

 


要するに脾が弱ってくると、体がジメジメし、考え方までもがジメジメしてくる訳です。(笑)

 


身の回りに、引っ込み思案の人、理屈っぽい人、いつも物思いに沈んでいる人なんかがいたら、その人の食生活をよ~く観察してみましょう。

 


・・・きっとヒドいはずです。(苦笑)

 

☆脾が弱ると頭の回転が鈍る

 


コレはなぜかというと、肝が魂を蔵し、心が神を蔵するように、脾は「意」を蔵する、という考え方があります。

「肝」って何ですか?(その4)
「心」って何ですか?(その1)   参照

 


この「意」というのは、人間の短期的な記憶力を発揮するのに役立ち、人間の知恵、知識、思考能力に深く関わります。

 

参考図書『中医心理学』たにぐち書店

 

暴飲暴食のあとは頭の回転が鈍くなる、というのは、多くの人が経験したことがあると思いますが、それはこの「脾」に蔵される「意」の働きが鈍っている結果、と東洋医学では考えます。

 


自閉症、認知症などの精神疾患なども、多くの場合「脾」が関わっていることが多いように思います。

 


東洋医学の言う「脾」は、このように、消化吸収だけでなく、精神的な働きにも大いに関わる、と考えます。

 


まだ他にも、脾が弱った時の症状はありますが、一つ一つ全部書くよりも、大まかな傾向を述べていこうと思います。

 

 

・・・次回に続く

 

 

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「脾」って何ですか?(その4)

2010.06.18

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これまでのお話・・・

「脾」って何ですか?(その1)
「脾」って何ですか?(その2)
「脾」って何ですか?(その3)

 

☆脾の位置

 


今日は、脾の位置についてお話ししようと思います。

 


脾は、前回までに書いたように「胃の腑」とぴったりくっついて、体のど真ん中に位置します。

 


東洋医学では「胸(膈)から上」を上焦、「上腹部から臍のレベル」を中焦、「下腹部以下」を下焦と、大まかに人体の部位を上中下の3つに分けて考えますが、

 

この中で、脾が位置するのは「中焦」の位置です。

 


つまり腹、体のど真ん中に、堂々と、デーンと存在しているのが「脾胃」なのであります。

 


日本では、あまりいい意味で使われることはないけれど、
”中華思想”という言葉があります。

 


古代中国人にとってはこの「中」というものに特別な意識があります。

 


中国人が「中」という字を使う時は深い意味があることが多い、と思った方がいいです。

 


当然それは医学にも反映されていて、「脾胃」は生命活動の中心となる、と言い、ここの営みを指して「気血生化の源(きけつせいかのげん)」なんて呼んでいます。

 


つまりここに入ってきた飲食物から、「気血のもと」をきっちりと取り出し、
「心」や「肺」の存在する「胸から上」に持ち上げ、不要なものは「下腹部」にある「小腸」「大腸」に送る、


という活動の活発さこそが、”生命力”そのものの根本だ、という解釈です。

 


・・・ではなぜ、その「気血生化の源」である脾胃の営みが、手足を使った運動にて鍛えられるんでしょうか?

 


これはあまり難しい話にしたくないので、簡単に述べましょう。

 


要は、体のど真ん中にある脾胃から、一番遠いのが手足であり、手足は脾胃がしっかり働かないと、栄養が行き届かず、十分に養われないから、

「手足を使った運動をする」

ということは、脾胃のお尻を叩くことにつながるんです。

 


手足を積極的に使うことで、

「お~い!脾胃さ~ん!早く気血をおくれよ~!!」

とやっている訳です。

 

 

すると脾胃さんが、

「はいよ~!ちょっと待ってな~!!」

ということで、頑張って消化吸収機能を行い、気血をたくさん、速やかに作って、手足を養おうとする、という訳です。

 


ということは当然、手足を使わなければ脾胃は怠けて弱るし、脾胃が弱れば手足も弱くなる(萎える)ということです。

 


だから脾胃と手足は「中央(真ん中)と四隅(よすみ)」という、ちょっと変則的な陰陽の関係をなしている訳です。

(笑・・・ムズい?)

 


一応、専門家の方も読んで下さっているようなので、上記解釈の根拠を示しておきます。

『黄帝内経素問』太陰陽明論(29)です。

 


ちなみに杉山流などでは五行を使った解釈がありますが、あれは一般には説明しにくいので割愛しました。あしからず・・・。

 


ここまで書いたところで、急用が入ってしまいましたので、今日はここまでです!

 

 


次回に続く

 

 

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「脾」って何ですか?(その3)

2010.06.17

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これまでのお話・・・

「脾」って何ですか?(その1)
「脾」って何ですか?(その2)

 

続いていきます。どんどんいきます。しつこいぐらいいきます(笑)。

 

 


☆脾の形態

 


前回、一般的によく言われる、「胃の蠕動運動」というものに対する、東洋医学的な解釈を書きました。

 


図を出さずに説明しましたので、なかなかイメージがつきにくかったと思います。

 


なので今日は、図を用いて説明しなおそうと思います。

 


まず、これが東洋医学のいう、「脾」の図です。
脾の臓(医宗金鑑)

・・・一瞬、「おいおい、ナメてんの?」と思うぐらい(笑)、単純な形態です。

 


これを原始的で稚拙だ、と評価するか、なぜこのような形態と考えたのかに興味を持つかが、大きな違いを生みますねえ・・。

 


ちなみに、上の図の出典である

『医宗金鑑(いそうきんかん)』

という書物は、清(しん)の時代に中国が国を挙げてまとめた、近世を代表する、”最後の漢方医学全書”とまで言われる、大変有名な本です。

 


そんな権威のある本に、適当なことが書いてあるはずない、なんか深い意味があるはず、と考える方が自然じゃないでしょうか?

 


このような図になる、というのは、何度も言っていますが、
東洋医学的に患者さんの症状、所見をよく観察した場合、このようなものが体内にあり、機能している、

 

と考えた方が妥当性が高いから、であります。

 

 


・・・まあともかく、前回書いたように、この、”刀のような”形をした脾が、胃を刺激する様をイメージしやすい、いい図があります。それがこれです。


脾胃(臓腑経絡詳解)

↑↑これは江戸時代、岡本一抱(1655-1716)が書いた『臓腑経絡詳解』の図です。

 

 

この図を見ますと、「胃の腑」に「脾の臓」がぴったりとくっついていることが分かります。

 


ちなみに、これで見ると「胃の腑」の形態は、西洋医学的な「胃=stomach」の図と大変よく似ています。面白いですねえ・・・。

 


いかに、”内臓を東洋医学的に考察する”場合に、その「写実性」が重視されていなかったかが、逆によく分かります。

(麻酔技術も精密な解剖技術、道具もない時代に、それを追求してもあまり意味がなかったんでしょう。)

 

 

また、この「脾の臓」の図を見て、「これは膵臓だ!」とか、「脾臓だ!」とか考えるのも、無理があるでしょう。

 


東洋医学の医師達が問題にしたのは実際に解剖してみての「写実性」ではなく、東洋哲学に立脚しながら、

「”機能”をいかに完璧に説明するか、そしてそれをいかに調えるか」

だった訳です。

 


この図のように、胃の腑にピタッと密着した「脾」が、胃の腑に飲食物が入ってきた時にU字型に変形し、”胃に巻きついて”、胃をぐりぐりと刺激する、という風に説明します。

 

 

それを理解するのにいい図はこちらです。

 

 

脾胃(竹山師匠)

 

 

↑↑こちらです。

 

 

いい感じで巻き付いてますでしょ??(笑)

 

 

これは韓国ドラマ「ホジュン」で有名な、ユネスコの世界記録遺産にもなった『東医宝鑑』の図です。

 

 

ドラマでも出てくるシーンですが、ホジュンの師匠が亡くなったあと、自分の体をホジュンに解剖させるシーンが出てきますから、ホジュンは脾胃に相当する部位を実際に見ているでしょう。

 

 

それでこの図を残したというのは興味深いですね。

 

ともかく、この脾胃の働きがいい人ほど、消化、吸収が速やかに、スムーズに、効率よく、なされます。

 


では、どういう人はこの働きがよくて、どういう人はこの働きが悪いんでしょう。

 


それはもちろん普段食べているものの影響もあるけど、ズバリ「運動量」「運動のやり方」によります。

 


特に手足を使った運動をあまりしない人は、この「脾」の働きがとても緩慢だ、と東洋医学は教えてくれています。

 


普段から手足を使う運動をある程度やっている人は、消化吸収がとてもスムーズですが、普段運動不足の人は、消化吸収が遅いし、体にいいものをとってもろくに吸収できません。

(まあコレについても、またあとで詳しく述べようと思います。)

 


また、「食べてすぐ寝ると牛になる」ということわざがありますが、あれはどうも日本人が重んじる”お行儀”の観点から言われるようになったらしく、

どちらかというと医学的、生理的な面から、というよりも、親や雇い主といった、上の立場の者が下の立場の者に言ったのが元々の由来だそうです。

 

参考サイト「ことわざ学習室」

 


確かに、食べたり飲んだりした直後というのは、「脾胃」が一生懸命お仕事中であり、気血が脾胃に集まっていますので、あまり動かない(仕事を邪魔しない)方がいい、と、僕も思います。

 


ただ、ある程度仕事が片付いたならば、積極的に手足を動かし、脾を鼓舞してあげるといいよ、ということです。

 


前回言ったように、現代の日本は、食事の欧米化による脾胃への過剰な負担に加えて、多忙によって食事時間も不規則で、しかもよく噛まずに早食い、

 

さらには交通手段の発達による運動不足も、脾胃に悪影響です。

 


実際に患者さんを診てても、特に若い人ほど、脾胃をいためている人が多いことに気付きます。

 


コレは実は、結構怖いことなんです。それについてもこのシリーズで徐々に明らかにしていこうと思っています。

 

 


次回に続く

 

 


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