東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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日本東方医学会「次のステップを目指す中医学研修講座」を聴講しました。

2021.05.25

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5.22の土曜日の夜に行われた、日本東方医学会「次のステップを目指す中医学セミナー」を、オンデマンドで聴講させて頂きました!!

 

(あとから見れる、オンデマンド配信最高!!)

 

 

今回の講師は、私も所属してお世話になっております、日本中医薬学会の会長である平馬直樹先生

 

 

この講座には、数年前から何度か参加させて頂いており、これまで、平馬先生の講義は臨床的なものが多かったのですが、今回の講義内容は

 

「日本の中医学の受容と現状」

 

ということで、まさに日本の中医学需要~発展の生き証人、中心人物の一人である平馬先生から、貴重な話が伺えると思って、謹んで拝聴いたしました。

 

 

聴かせて頂くと、まあ当たり前ですが、平馬先生は日中の歴史の把握力がハンパないです。(゜o゜)

 

 

事実に基づき、時代時代のあらゆる出来事をキチッと把握しておられ、その知識量、整理され具合に圧倒されました。

 

 

また、日本も中国も、朝鮮半島も、そういった各時代の流れ、出来事の影響を受けながら紆余曲折を経て今がある、ということがよく分かりました。

 

 

この講義では「中医学の受容と現状」と言っても、現、中華人民共和国建国以降、1950年代以降の、いわゆる「”現代”中医学」のみをもって語るのではなく、

 

『黄帝内経』以来の2000年以上に渡る日中の医学史における交流から、非常に丁寧に説いておられました。

 

(主に日本にスポットを当てて、三世紀の弥生文化から現在までを2時間で語るとは・・・、意表を突かれました。)

 

 

先生も講義の最後に述べていたように、「日中医学交流史」がキーワードだと思いましたね。

 

 

また、江戸期の思想空間をある意味で支配した「儒学」や、それ以前の「仏教」、そのどちらにもかかわる「禅」というものにも触れておられ、

 

よく「日本漢方は方証相対」「中医学は弁証論治」と、ステレオタイプに語られるけど、その単純な分類の背後にある膨大な歴史的変遷と、

 

歴代の医家による真剣勝負の歴史の一端がよく分かりました。

 

 

また近代日本において「東京臨床中医学研究会」という研究会があり、これは今でもあるのですが、そこの元会長が、今私がお世話になっている長瀬眞彦先生が後を継いでおられる、

 

吉祥寺中医クリニックの初代院長である張瓏英先生であったりと、知らなかった事実がたくさんありました。

 

 

永久保存版的内容だったので、何度か視て、まとめノートに落とし込んでおこうと思います。

 

 

・・・まあ、あまりマニアックになっても仕方ないのですが、この医学をやる上では、歴史に対する理解は重要と考えています。

 

 

 

 

 

 

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日本東方医学会、医鍼薬地域連携研究会(DAPA)に参加してきました!!

2021.05.14

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先日、5.10の夜20時から、日本東方医学会の分科会の一つともいえるDAPA(Doctors, acupuncturists, pharmacists’ association 医鍼薬地域連携研究会)に参加してきました!!

 

(20時から21時までの短時間のオンライン講座です。)

 

 

この研究会では、医師と鍼灸師を中心に、その他薬剤師などの多職種間での、地域医療における連携の在り方を考える、というのがテーマであり、

 

必ず実際の症例を通じてそれを行う、というのがこの会のポイントだろうと思います。

 

 

今回の症例は逆子(39週)関節リウマチ

 

 

どちらも鍼灸院ではよく診る疾患で、しかも西洋医学とコラボすることになる可能性が高いものでしょう。

 

 

逆子に関しては、よく足の小指にある「至陰という経穴にお灸」をするなんていうのが、いわゆる「特効穴的治療」みたいな感じで伝わっております。

 

 

DSC_0518

 

↑↑赤いシール貼ってあるとこね。足の小指の先。

 

 

因みに、清明院にはしょっちゅう逆子の患者さんが見えますが、私は至陰の灸は滅多にやりません。(^^;

 

 

もともとは「右の」至陰で足太陽膀胱経、足少陰腎経から、結果的に命門の陽気を高める、というのが使用目標であり、メディカルユーコン『経穴解説 増補改訂新装版』では、

 

至陰で効果が出ないものは、腰の命門穴を使うという話が紹介されています。

 

 

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↑↑命門穴はここね。なんか効きそうでしょ。(^^)

 

 

また北辰会では以前から、逆子の場合に打鍼でやる手法を、蓮風先生が提案して下さっています。

 

(ここでは詳しくは延べませんが)

 

 

逆子の妊婦さんを診た場合に、腎陽、命門火の不足があれば至陰への灸法を使う可能性が出てきますが、臨床的にはそこまでのものはあまり見かけない、という印象がありますし、

 

現代では画像診断も進歩していますから、物理的に胎児に臍帯が巻き付いているパターンや、臍帯が極端に短い場合、前置胎盤など、母体側の器質的異常にも注意を払わないといけないと思います。

 

 

いずれにせよ、治療は正確な弁証に基づいてなされるべきものと思います。

 

 

因みに因みに、至陰への灸が逆子に効く、という話の正確な出典については定かでないですが、近代文藝社『鍼灸経穴名の解釈と意義』によれば、

 

中国宋代、王執中による『鍼灸資生経』(1220)や中国明代、龔廷賢の『寿世保元』(1615)に難産に至陰を使った話が出てくるようです。

 

 

『中国針灸穴位通鑑』でさらに調べますと、上記よりもさらに少し前の時代の『太平聖恵方』(992)には、すでに同じ話の記載があったようです。

 

 

また、もともとの至陰穴の穴位効能の最古の出典ともいえる『甲乙経』『明堂経』では、瘧(ぎゃく:マラリア)のような症状(寒熱往来)と、

 

頭部の症状が主であるということも、個人的には非常に重要だと思います。

 

 

さらに、原典としての『黄帝内経』『難経』における「井穴」の意味も鑑みないといけないでしょう。

 

 

もともと存在した、それらの考え方を応用して、10世紀ごろまでには、難産や胎位不正に応用的に使われるようになったのが、最初であろうと思われるからです。

 

(そもそも、逆子という概念自体、分かってきたのは18世紀後半です。しかも世界初の記述は日本の賀川玄悦(1700-1777)『子玄子産論』であります☆)

 

 

また、1952年の『日本東洋医学会誌』において、森道伯先生の弟子で産婦人科医、東洋鍼灸専門学校の校長も務めた石野信安先生が逆子の治療に関して発表したのが、日本では有名ですが、

 

石野先生は三陰交という経穴を推奨しており、その著書『女性の一生と漢方』の中で、「最近中国では至陰に灸をして効果があったという報告がある」と書いていますので、

 

「逆子に至陰の灸」を復活させたのは近代の中国なのかな、という感じがします。

 

(どなたか詳しい方、ご教示下さい。<(_ _)>)

 

 

・・・とまあこのように、特効穴というのは、なぜそこが特効穴と言われているかをよく考えて使わないと、臨床で効果を本当の意味で引き出すことは難しいと、常々思っています。

 

 

病理を分析した上で狙ってやった、ということでないと、たまたま効いたとしても、それはマグレということになってしまう。

 

 

逆子に関しては、以前このブログに何度か書きました。

 

本ブログ「逆子」を含む記事

スタッフブログ「逆子」を含む記事   参照

 

 

また今回の症例検討では、逆子に関する鍼灸治療のEBMのお話も出ました。

 

「日本医事新報社」記事 参照

 

 

まあ、産婦人科の先生の中には、「逆子の鍼灸治療は無意味だ」「ほとんどのものは自然に改善する」という主張もあるようですが、一方で、上記のような仕事があることも事実です。

 

 

こうしたことを踏まえて、安全安心で、ポジティブな気持ちで運用したいものですな。

 

 

関節リウマチについても、東洋医学では古くから「痹証」という概念でとらえ、その病態や治療法を考えてきました。

 

スタッフブログ「痹証」

院長ブログ「リウマチを含む記事」   参照

 

 

また、後ほど紹介しますが、4月から清明院に、膠原病を専門とする若い医師が研修に見えているのですが、西洋医学の方でも、治療に難渋する症例は少なくないようです。

 

 

まあ、私の経験上、逆子にもリウマチにも、鍼灸は非常に有効だと思いますので、積極的に活用するべきだと思いますね。

 

 

この会も徐々に受講者が増えてきて、発言も活発に行われ始めました。

 

 

今後、さらに盛り上げる予感を感じさせています。(^^)

 

 

 

次回は6.14(月)の夜20時から、お申し込みやお問い合わせはDAPAのFBページからどうぞ!!(受講費安いです!!)

 

 

 

 

 

 

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第18回 三旗塾オープン講座を聴講しました!

2021.04.09

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先日、2021.3.21に行われた、中医鍼灸・漢方の勉強会である三旗塾の第18回のオープン講座を聴講させて頂きました!!

 

 

この講座は本来、2020年3月に、対面で行う予定であった講座ですが、コロナ禍によって1年ずれて、しかもオンラインでの開催となりました。

 

 

しかし、今回私は、当日は私用ですぐに中座しなければならなかったので、オンラインになったことで後日、動画で一時停止しながらじっくりと視聴することできました。

 

(これがオンライン講義の素晴らしい点ですね。なかなかコロナ禍が終息しないので、今後はオンラインとハイブリッドが講演会の主流になるでしょう。。)

 

 

今回の講師の一人目は、この業界の人なら誰でも知っている業界誌『中医臨床』を1980年から発刊し(現在通巻164巻)、東洋医学を学ぶ上で大変重要な、

 

数多くの書籍を出版し続けてきた東洋学術出版社井ノ上匠社長

 

 

講演テーマは「中国における鍼灸弁証論治の歴史」です。

 

 

井ノ上先生のことは以前から存じ上げておりまして、歴史ある出版社の二代目の社長さんであり、中医学に関しては学者さん並の勉強量であります。

 

 

先生の情報リサーチの能力は大変素晴らしく、そしてよく纏まっているので、話が非常に分かり易いです。

 

(スライドも見やすい。)

 

 

僕も以前から、各学校での講義や、北辰会での講義で、近代中国や日本における歴史的経緯などに関して分からないことがあると、ご教示いただいている先生です。

 

 

今回の講義の内容も、以前に何度かやり取りさせて頂いたことがある内容の、先生による再編集、最新版ともいえる内容で、知らない内容や意外な事実がたくさんあり、非常に勉強になりました。

 

 

聴講後にも、メールで多くの質問をさせて頂き、非常に丁寧にお答えいただきましたので、さっそく今年度以降の学校講義や北辰会での講義に反映させようと思います。<m(__)m>

 

 

今回のような講義の内容を、引きでも寄りでも深く理解し、あそこまで語れる人材は、日本国内に非常に少ないのではないでしょうか。

 

 

実に貴重な存在です。

 

 

二人目の講師は三旗塾代表の金子朝彦先生

 

 

この業界では、知らない人のいない先生です。

 

 

講義テーマは「定位が子宮にある18穴の使い方」

 

 

金子先生は以前から経穴の「穴性(穴位効能)」というものを研究してこられ、各経穴が持つ作用については、近代の日本鍼灸界において第一人者と言っていい先生です。

 

 

今回、「子宮(女子胞)」に焦点を当てて、様々な経穴の臨床的な使い方を説明して下さいました。

 

 

清明院でも、子宮や卵巣にまつわる婦人科疾患といえば、毎日たくさん診ますが、北辰会ではあまり使わない経穴についても、先生の御経験を踏まえて丁寧に解説して下さり、非常に興味深かったです。

 

 

ぜひ書籍化してほしいですね。

 

 

このオープン講座では、終了後の懇親会で、普段会うことの無い、色々な会派の先生方とお話しできるので、それも楽しみの一つだったんですが、

 

まあ暫くは、仕方ないですね。(苦笑)

 

 

こういう時はひたすら机に向かって、新しい知識を増やしたり、これまでの知識を整理しておきましょう。

 

 

もちろん太らないように、運動もキッチリと!!

 

 

 

 

 

 

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順天堂東医研に参加してきました!!

2021.03.19

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昨日の夜は、順天堂東医研に参加してきました!!

 

 

今回の講師は日本東方医学会理事長である、長瀬眞彦先生

 

 

講義テーマは「COVID-19後遺症と漢方」

 

 

今回の講義も、非常に分かり易かったです。

 

 

COVID-19そのものと、今問題になっているコロナ後遺症のお話しと、『傷寒論』の六経弁証の話を絡めて、分かり易くお話し下さいました。

 

 

後遺症の際によく問題になる「倦怠感」に関しては、西洋医学的には「筋痛性脳脊髄炎」とか「慢性疲労症候群」という概念でくくられることがあるようですが、こういったものに、意外と東洋医学で上手に対処することが出来るのではないか、というお話もあり、

 

また、よく問題になり、特に若い人を震え上がらせていると言っていい後遺症の一つである「脱毛」に関して、東洋医学の考え方を紹介して下さいました。

 

 

コロナ後遺症に限らず、脱毛と一口に言っても程度があり、ちょっとした円形脱毛症から、重いものでは全身の毛という毛が全て抜け落ちてしまうものもあり、

 

ものによってはなかなか難しいものもあるのですが、東洋医学が効果を発揮することがあります。

 

 

「脱毛」に関しては、このブログでも以前何回か書きました。

 

「脱毛」を含む記事 参照

 

 

また、日本の東洋医学で最も大きな学会であり、私も所属している日本東洋医学会でも、COVID-19に関して、研究が進んでいるようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

ワクチンが出来たといっても、変異種問題、後遺症問題と、まだまだ話題が尽きないCOVID-19ですが、ここで、日本の東洋医学はどうするのか、って感じですね。

 

 

 

 

また今回は、1年生が多かったのも嬉しかったです。

 

 

なかなか個性的なメンバーが入ったようで、今後が楽しみです。(^^)

 

 

3月までで、1年間順天堂東医研の総括(代表)を務めた学生さんが代替わりするのですが、2020年度は、コロナ禍に見舞われながらも、すぐさまオンライン講義のインフラを整えたことで、

 

むしろ全国の医大生とも繋がることが出来、それまでよりも大きい規模で活動することが出来たし、最近では大学にも正式な部活として認定され、先日の第二回のシンポジウムでは、

 

全国から多くの皆さんに参加していただき、まさに「禍を福に転じる」ことに成功した、立派な1年でした。

 

 

2020年度の総括を務めた須賀君、素晴らしい御功績、大変お疲れ様でした。<m(__)m>

 

 

 

この活動が、末永く続き、やがて多くの患者さんを救うことになることを願っています。

 

 

 

 

 

 

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順天堂東医研で喋ってきました!!

2021.01.22

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最近、年が明けてからなんやかんやと猛烈に忙しいので、気付いたら日が経ってしまいましたが、年明け一発目の順天堂東医研、14日に喋ってまいりました!

 

 

せっかく、去年の秋からは対面+オンラインのハイブリッド開催で出来るようになったのに、東京は再び緊急事態宣言ということで、

 

今回からは再び完全オンラインでの開催となりました。(^^;

 

(いつ対面再開できるやら。。。)

 

 

まあ仕方ないですね、やまない雨はないと思って、明るくいきましょう!!(゚∀゚)

 

 

今回の講義テーマは

 

1.奇恒之腑、奇経八脈

 

2.弁証問診(主訴~現病歴の聴取)

 

の二本立てです。

 

 

これまで、順天堂東医研では約二年かけて、「五藏六府」「十二臓腑経絡」という、この医学が最も基本に置いている考え方について説いてきました。

 

 

これらの内容は、西洋医学でいえば「解剖学」「生理学」にあたる部分であり、鍼灸医学も、湯液医学も、けっきょくはこれを前提に理論構築されています。

 

 

だから、数学の問題を解くのに公式や定理を熟知していることが必要なのと同じく、英文を読むときに、単語の意味やイディオムを熟知しているのが必要不可欠であるのと同じく、

 

東洋医学な診療をやろうと思ったら、これらに対する理解というのは不可欠です。

 

 

しかし、では五臓六腑、十二経絡だけ知っていれば十分かというと、それもそうでもない。

 

 

他にも、基本として重要な概念がある。

 

 

・・・ということで今回、”五臓六腑、十二経絡以外の重要な存在”として無視するわけにはいかない、「奇恒之腑」と「奇経八脈」をごく簡単にやってみました。

 

 

これはある意味、どういうリアクションが来るのか、自分の中でチャレンジでもありました。

 

 

・・・で、結果は、「難しい」「抽象論の極み」という反応もありまして(苦笑)、なかなかホロ苦い結果となりました。。。(^^;

 

 

しかし、彼らが今後も勉強を継続し、将来、東洋医学的な臨床をやるようになっていった時には、色々と繋がってくるように、仕掛けたつもりです。

 

 

また今回、後半の「弁証問診」については分かり易かったようで、非常に好評でしたので、バランスは良かったと思います。

 

(・・と考えて自分を慰める(笑))

 

 

今回講義するにあたって、いつもお世話になっている長瀬眞彦先生からおススメいただいた二つの本

 

『Gノート 問診特集』

 

『問診から学べる漢方薬ツールキット』

 

で、総合診療医や漢方医による問診の世界について、ある程度予習させていただいてから臨んだのも、自分的に良かったです。

 

 

鍼灸臨床家ならではの弁証問診の世界については、20年間、自分なりにやってきたつもりですが、医大生に東洋医学的な問診を語る上では、

 

伝え方を少し工夫しないとだなと、改めて思いましたね。

 

 

・・・まあこうやって、毎回調整を重ね、より良いものを作り続けるしかないですな。

 

 

 

また告知しますが、来月には楽しみなイベントがあります。( *´艸`)

 

 

 

 

 

 

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日本中医学会で喋ってきました!!

2020.12.09

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昨日に続いて、これもまた報告が遅くなってしまったんですが(苦笑)、先月、11.22~23に、オンラインで行われた日本中医学会にて症例を発表させていただきました!!

 

 

症例のタイトルは「COVID-19治癒後の諸症状の一症例」

 

 

COVID-19に感染し、入院し、退院した後に出てきた症状、あるいは、入院時から残存している症状でお悩みの患者さんを、鍼灸で治療した症例でした。

 

 

清明院では、発表した症例以外にも、COVID-19退院後の患者さんを診ています。

 

 

もちろん症例数は少ないものの、非常に鍼がよく効く、という印象を持っています。

 

 

ただ、あくまでも的確な弁証とそれなりの技術力が必要なのは言うまでもなく、どんな症例でも鍼灸が効くとは言えませんし思いませんが。

 

 

今回、急遽まとめた感じがあったので、症例としてはちょっと情報不足な面がありましたが、中医学会は記念すべき第10回大会ということで、

 

そこに少しでもお力添えできたのは良かったと思いますし、何といっても時宜を得た症例だったと思うので、そこも良かったと思っています。

 

 

しかも今回は、学会参加者限定で、過去の9大会の中から、選りすぐりの名講義を再度オンデマンド配信という特典付きということで、参加された方は非常にお得だったんではないでしょうか。

 

 

他の先生方のご講演も、画像も音声もきれいであり、オンラインの良さを活かして、台湾や中国からの講演もありで、今後、学会はすべてこの形になるんじゃないか、

 

と思うような予感を感じさせる学会でしたね。。。

 

 

僕としても、これまでは学会発表といったら、前日から地方まで新幹線で動いて、会場付近のホテルを自分で予約して、当日は早起きしてスーツ着て会場入りして・・・、

 

とかいう段取りがあるわけですが、今回、発表の寸前まで自宅で風呂入ってました。(笑)

 

 

オンライン最高。(*‘∀‘)

 

 

 

いやー、コロナ禍を機に、すべてが変わっていきますね。

 

 

 

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(一社)北辰会、9.21~10.20、eラーニング配信!!

2020.09.17

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(一社)北辰会のeラーニング、新たに10月分の講義内容が発表されました!!

 

(配信開始は9.21(月)からです!!)

 

 

今回の内容も、超豪華4本立て!!

 

 

どれも非常に重要な講義なんですが、今回の目玉も、何といっても油谷真空先生「中医小児科学と鍼灸治療②」でしょう。

 

 

現代における小児の鍼灸臨床と言えば、関西を中心に「小児はり」というやり方、考え方が有名なんですが、北辰会方式では、患者さんが小児であっても、

 

初診時、親御さんからキチッと弁証問診をとり、乳幼児であっても出来る限りの体表観察をし、いつも通り弁証論治を進めます。

 

 

臓腑も経絡も経穴も未熟、未発達な小児、乳幼児をやる場合は、それ相応の感覚(コツのようなもの)が重要になります。

 

 

また、多くの小児は鍼を怖がりますし、じっとしていられないことが多いし、敏感であることも多いので、手法については主に刺さない鍼を巧みに用います。

 

清明院が使用する鍼の種類 参照

 

 

・・・と、口で言うのは簡単ですが、この一連の流れを、親御さんも、治療を受ける小児自身もしっかりと安心させ、納得させながら、しかも親御さんが子供の様子を見ていて、

 

明らかに分かるくらいキチッと効かす、というクオリティーを及第点として、実際にやってみると、なかなか難しく、初級~中級のうちは頭を打つことも多いと思います。

 

(僕自身がそうでした(苦笑))

 

 

現・北辰会会長である藤本蓮風先生

 

「小児、乳幼児が自在に扱えたら大したもんや。」

 

とよく仰います。

 

 

この辺の、実際の臨床現場での重要ポイントが満載の、なかなかない内容の講義となっております。

 

 

 

必聴です!!

 

 

 

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(一社)北辰会、8.21~9.20、Eラーニング配信!!

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一時は再び増え始めた「PCR検査、抗原検査陽性者」ですが、東京ではここ数日は高止まりか、少し落ち着いてきたかに見え、コロナ分科会の「ピークに達した」発言もあり、

 

患者さんにも、少し安心した様子が見えてきました。

 

(色々報道がなされ、偽陽性も多数あることから”感染者”というのはやめました。(苦笑))

 

 

まあとはいえ、気を完全には緩めずに、粛々とできることを、ですね。

 

 

危機管理、感染対策が重要なのは、もはや大多数の良識のある国民は十分に理解していると思うので、一部の感染対策をしない人を論っては、

 

不安や不快感を煽るばかりのテレビ報道などは、やめて欲しいですね。

 

 

正直、仕事の邪魔です。(苦笑)

 

 

因みに、清明院の最新コロナ対策に関してはこちら

 

 

 

 

・・・まあともかく、北辰会eラーニング、第4弾の内容が発表されました!!

 

(公開期間は8.21~9.20です。)

 

 

今回の目玉は油谷真空先生「中医小児科学と鍼灸治療」見逃せませんよ!!

 

 

鍼灸臨床家の、ウデの見せ所の一つが小児の臨床でしょう。

 

 

奈良にある油谷先生の「風胤堂(ふういんどう)」は、なんと「キッズルーム」のある鍼灸院です。

 

 

それだけ小児の患者さんが多いということです。

 

 

今回、講義の中に実技の動画も入れて下さいました。

 

 

ベテラン鍼灸臨床家が、小児をどういう感じで診ているのか、その空気感の一端が伝わるんじゃないかと思いますので、必見です!!

 

 

あと今回は個人的に、関東支部の竹山先生の「病邪弁証」もお勧めです。

 

 

狂言風の喋りに、きっと度肝抜かれることと思います!!(゚∀゚)

 

 

 

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外邪っちゃ外邪

2020.01.11

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ドライヤーやファンヒーターから出てくる熱風や、クーラーから出てくる冷風は、外邪たりうるか。

 

 

答えは「たりうる」

 

(と思っています。)

 

 

しかしそれはあくまでも、外邪として感受すれば、の話だ。

 

 

こういった空調機器、冷暖房すべてが人体に害になる訳では無い。

 

 

むしろ益になることが多いから、これだけ普及している訳で。

 

 

今の時期、風呂上りに脱衣所が寒いところで、濡れ髪のままにしていたら、その方が外邪としての寒邪、寒湿邪を受ける。

 

 

ドライヤーでしっかりと乾かすこと、湯冷めしないように気を付けることで、外邪としての侵襲をかなり回避できる。

 

 

この場合は、ドライヤーの熱風は「生理的陽気」を扶助する役割を果たす。

 

 

また、ドライヤーを当てたら悪化した、イコール風熱邪を感受した、と即断するのも違う。

 

 

体表面(経絡経筋、皮毛レベル)の急激な温度変化から、気(主に衛気)の停滞を起こした、というケースもある。

 

 

もともと上熱下寒傾向のある人であれば、ドライヤーを使うと逆上せると仰る人もいる。

 

 

何でも

 

「どういう体質素因の人に」

 

「どういう刺激(条件)が加わり」

 

「結果的に何が起こったのか」

 

をしっかりと聴取し、考えうる可能性を絞り込み、なおかつ現時点での体表情報と合わせて、動かぬ証拠をつかまえた上で、臨機応変に考えるのが、弁証論治の世界。

 

 

杓子定規的にやったら、必ず間違う。

 

 

 

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痰が切れるかどうか

2020.01.10

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最近、「痰」が主要病理になっているものをよく診る。

 

「痰」を含む記事 参照

 

 

癌、喘息、無呼吸、梅核気なんかはもちろん、頭痛や肩こり、坐骨神経痛などなど。。。

 

 

まあやはり、難病(というかしつこい病)に多いように思う。

 

 

西洋医学では「痰」と言えば呼吸器系の炎症性の病気の時に気道に出てくるあの分泌液のことを指すけど、東洋医学では全身どこにでも起こる、

 

生理的水分の停滞を指しますので、全身どこにでも「痰」という邪気は存在しえます。

 

 

しかも、「有形の痰」「無形の痰」なんていう言い方があって、水分が停滞して、粘稠性のある有形の邪気の塊となったものを「有形の痰」と呼称し、

 

まだ、いわば”モワッとしたミスト状”であり、粘滞性はあるけど塊をなしていないものを「無形の痰」なんて言ったりします。

 

 

当然、「有形の痰」の方が停滞のレベルがきつく、崩すのに時間も手間もかかりやすいと言えます。

 

 

しかしながら、「無形の痰」も、有形よりもつかみどころがない、得にくい、という意味では除去が難しいとも言えます。

 

 

このように、程度や特徴で分けているのであって、両者には連続性があり、有形の痰だから固形なんだから、必ず大便や月経血で排出されるとか、

 

無形の痰だから呼吸や不感蒸泄で発散されるとも限りません。

 

 

ただ、治療後の二便や発汗の変化は患者さんに十分に意識させますし、聴取します。

 

 

瘀血であれ湿痰であれ、病理産物を弁えたら、それが「どこに」「どの程度」あるか、「中心はどこか」を、見極めることが重要です。

 

 

これを考えながら、無駄のない手を打っていくのが「弁証論治」のやり方であります。

 

 

因みに、肺の臓の気機を塞いでくる痰に関しては、切れる(喀出できるかどうか)が大事です。

 

 

今日も診ましたが、置鍼中に急に患者さんが咳込んで、

 

「・・・あれ?」

 

と思って診ていると、暫く咳込んでから、ゴロッとした痰を吐き出して、声が綺麗になる。

 

 

気色が明るくなる。

 

 

たとえばこんな感じ。(゚∀゚)

 

 

 

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