東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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Search Results for: カゼ

「紅汗」について考えてみましょう。11

2017.12.18

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これまでのお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2

「紅汗」について考えてみましょう。3

「紅汗」について考えてみましょう。4

「紅汗」について考えてみましょう。5

「紅汗」について考えてみましょう。6  参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨可發汗病脉證并治第十六.」の条文

 

 

前回と同じところですが、

 

「傷寒不大便六七日.頭痛有熱者.與承氣湯.其小便清者.知不在裏.續在表也.當須發汗.若頭痛者.必衄.屬桂枝湯證.」

 

と、出てきます。

 

 

簡単に訳しますと、

 

「カゼひいてから1週間くらい大便が出てなくて、頭痛して熱っぽいものは、少し深いところに病が入っているので、承気湯で下すといい。

 

でも、小便をよく調べて、透明な小便が出ているようであれば、下してはダメで、まだ浅いところに病があるので、発汗させるべきで、発汗しても頭痛が出るものは、

 

桂枝湯で治療するべき。」

 

という感じになります。

 

 

ここで気になるのは、ちょっと専門的になりますが、

 

「何で麻黄湯じゃなくて桂枝湯なの??」

 

ってところなんですが、まあ簡単に言えば、カゼひいてから1週間近くたっていることから、すでに正気が弱ってきていることを暗示しているんですね。

 

 

なので麻黄湯よりも相対的に補う生薬の入っている桂枝湯をチョイスすると。

 

 

鍼でやる場合でも、こういうことは常に考えないといけません。

 

 

「発症してからどれくらい経っているか」

 

「その間の経過はどうか」

 

「本当に悪化していっているのか」

 

「中途半端なところで病が停滞しているだけじゃないのか」

 

「症状は変わっていなくても、改善傾向にあるんじゃないのか」

 

 

患者さんの言うことのみを鵜呑みにせず、常に冷静にこういう判断をします。

 

 

これをミスったり怠ると、上手く治せないんですね。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。10

2017.12.17

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これまでのお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2

「紅汗」について考えてみましょう。3

「紅汗」について考えてみましょう。4

「紅汗」について考えてみましょう。5

「紅汗」について考えてみましょう。6  参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨可發汗病脉證并治第十六.」の条文

 

 

前回と同じところなんですが、ここに、ちょっと長いですが、

 

「太陽病.脉浮緊.無汗發熱.身疼痛.八九日不解.表證仍在.當復發汗.服湯已.微除.其人發煩目瞑.劇者必乃解.所以然者.陽氣重故也.屬麻黄湯證.」

 

と、出てきます。

 

 

簡単に訳しますと、

 

「体の痛みなどのカゼの初期症状がなかなか治らずにこじれて、まだカゼの初期の症状や所見が残っているものはもう一回汗をかかせなければいけない。

 

でも、汗をかいて少しマシになるけど、まだイライラや視力低下があり、ヒドイものは鼻血が出て治る。こういうのは、普段から極度に熱が籠っているものである。

 

麻黄湯の類がよく効くよ。」

 

となります。

 

 

平生から熱を籠らせている人というのは、いざカゼをひいたときにこじれやすいことを示しています。

 

 

早い段階でスパッと発散させることが出来ればいいのですが、長引いてしまうとロクなことがありません。

 

 

そして、長引くにはそれなりの理由があります。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。9

2017.12.16

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これまでのお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2

「紅汗」について考えてみましょう。3

「紅汗」について考えてみましょう。4

「紅汗」について考えてみましょう。5

「紅汗」について考えてみましょう。6

「紅汗」について考えてみましょう。7

「紅汗」について考えてみましょう。8    参照

 

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨可發汗病脉證并治第十六.」の条文

 

 

前回までは、「辨不可發汗病脉證并治」といって、発汗させちゃダメなものをまとめてあるところから引っ張ってきましたが、今回は「辨可發汗病脉證并治」ですから、

 

汗かかせてもいいやつを集めた篇です。

 

 

そこに、

 

「傷寒脉浮緊.不發汗.因致者.屬麻黄湯證.」

 

と、出てきます。

 

 

簡単に訳しますと、

 

「寒邪に侵入されて、脈が浮いて堅くて、汗かかないで、鼻血が出てるものには、麻黄湯の類が効くよ。」

 

てなもんです。

 

 

寒邪が入ったことで汗が出せなくなって、熱が籠って、結果的に逃げ場がなくて鼻血として出る。

 

 

こういうものは麻黄湯で寒邪を払えばよしと。

 

 

最近、「インフルエンザに有効な漢方薬」なんつって話題になった麻黄湯。。。

 

 

キ〇タクがカゼ予防に飲んでるとか言って話題になった麻黄湯。。。

 

 

東洋医学では、インフルエンザだからこの処方、というような「病名診断」はしません。

 

 

それでやってたら、絶対に間違いのもとです。

 

 

・・・が、メディアではそういう言われ方をしてしまい、それだから漢方はバカに出来ないとか、漢方も捨てたもんじゃないとか、そんな評価のされ方をする。

 

 

実に嘆かわしい世界です。

 

 

・・・でもまあ、この条文は非常に分かりやすいですね。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。5

2017.12.04

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前回のお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。  参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨陽明病脉證并治第八.」の条文

 

 

ここに、

 

「陽明病.口燥但欲漱水.不欲嚥者.此必衄.」

 

と、出てきます。

 

 

簡単に訳しますと、

 

「陽明病にかかって、口が乾燥するけど、すすぐだけで飲みたがらないものは、鼻血が出るはずだ。」

 

と言っています。

 

 

「陽明病」というのは、カゼがちょっと深く入ってしまったやつのことを指し、

 

「胃家実是也(いかじつこれなり)」

 

という言葉で言い表されます。

 

 

陽明病というのは、胃腸の実証病変を言う、というほどの意味です。

 

 

そして陽明病というのは、浅い位置から深い位置まで、熱が籠ったような病変が非常に多いのが特徴です。

 

 

胃腸の実熱を、深さに応じて上手に治療するのが、陽明病の治療の眼目でしょう。

 

 

この条文の場合は、口が乾くけど飲みたがらないということは、熱が胃の腑に籠ったわけではなくて、もっと上の部位の、陽明胃経の経絡上に籠ったことを示唆しています。

 

 

・・・で、内熱によって血脈が内から破けて、出血すると。

 

 

だからこれは「陽明病の変証」であり、熱が籠っている部位を特定し、綺麗に清熱しないといけません。

 

 

「太陽病」の時のように、単純に治る兆しとは考えない方がいいでしょう。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。4

2017.12.03

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◆『宋本傷寒論』「辨太陽病脉證并治中第六.」の続き

 

 

こんな条文もあります。

 

「太陽病中風.以火劫發汗.邪風被火熱.血氣流溢.失其常度.兩陽相熏灼.其身發黄.陽盛則欲.陰虚小便難.陰陽倶虚竭.身體則枯燥.但頭汗出.劑頸而還.腹滿微喘.口乾咽爛.或不大便.久則讝語.甚者至噦.手足躁擾.捻衣摸床.小便利者.其人可治.」

 

少々難しい条文ですが、簡単に訳しますと、

 

「太陽中風証(カゼの初期で、風寒邪のうち、風邪が勝っている病態)に対して、灸や火鍼などの火法をもって無理やり発汗させると、かえって風邪が盛んになり、

 

気血の流れが乱れ、黄疸が出る場合がある。熱邪が盛んになると鼻血が出て、陰液不足になれば排尿困難になる。

 

陰陽どちらも虚弱になったら、皮膚は乾燥して、首から上の頭にのみ汗が出て、腹部が張って、軽い呼吸困難が起こり、口の乾燥と喉の糜爛、

 

便秘などが見られ、これが長引けばうわ言、ひどいものではしゃっくり、手足をせわしなく動かして衣服や布団をつまむ動作を見せたりする。

 

この時にもし尿が通じれば、まだ治療可能である。」

 

・・・という感じです。

 

 

黄疸、頭汗については、以前少し書きました。

 

「胆」って何ですか?(その10)

頭から汗が出る人 まとめ      参照

 

 

この場合は、間違った治療によってかえって風邪や熱邪が盛んになってしまった病態ついて論じてあり、熱邪が盛んになると、熱の逃げ場が無くなって鼻血が出る、

 

というメカニズムです。

 

 

これは良くないやつですね。

 

 

尿が通じれば可能性あり、という記載も面白い。

 

 

東洋医学では基本として、カゼをひいたら、風熱邪風寒邪か考えます。

 

 

で、風寒邪だ!となったら、今度は風邪寒邪、どっちのウエイトがきついか考えます。

 

 

で、寒邪がきつければ(太陽傷寒)温め、発散(発汗)する治療を基本に考えますが、風邪がきつい場合(太陽中風)、ヘタに温める治療をやって無理やり汗をかかせるようなことをやると、

 

上記のようなとんでもないことになったりします。

 

 

厳に気を付けるべきところです。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。3

2017.12.02

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これまでのお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。

「紅汗」について考えてみましょう。2       参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』「辨太陽病脉證并治中第六.」の続き

 

ここに、

 

「衄家.不可發汗.汗出必額上陷.脉急緊.直視不能眴不得眠.」

 

と出てきます。

 

 

 

簡単に訳しますと、

 

「普段からよく鼻血を出す人は発汗法で治療してはダメだよ。もし発汗させ過ぎると、額の上が陥凹し、脈は速く堅くなり、一点を見つめてまばたき出来ず、安眠出来なくなる。」

 

とあります。

 

(因みに「脉急緊」を、筋肉が引きつって固くなる、と訳すこともあります。)

 

 

「発汗させて治療する」というやり方は、『傷寒論』の中で非常に重要な治療方法なんですが、ここには、衄家(じくか:平素からよく鼻血を出す人)以外にも、

 

「発汗させてはいけない人」に関して書かれています。

 

 

例えば

 

咽喉乾燥者、淋家(小便が出にくい者)、瘡家(瘡癰のあるもの)、亡血家(失血のあるもの)、汗家(平素から汗をよくかくもの)など

 

です。

 

 

これらの患者がカゼをひいても、ヘタに発汗させると、思っても見ないような症状が出現することがあります。

 

 

カゼをひく前の体質を正確に把握することの大事ですね。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。2

2017.12.01

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前回のお話

 

「紅汗」について考えてみましょう。  参照

 

 

では続きいきます!!

 

 

◆『宋本傷寒論』の「辨太陽病脉證并治中第六」の条文

 

「太陽病.外證未解.不可下也.下之爲逆.欲解外者.宜桂枝湯.十四.

太陽病.先發汗不解.而復下之.脉浮者不愈.浮爲在外.而反下之.故令不愈.今脉浮.故在外.當須解外則愈.宜桂枝湯.十五.

太陽病.脉浮緊.無汗發熱.身疼痛.八九日不解.表證仍在.此當發其汗.服藥已微除.其人發煩目瞑.劇者必乃解.所以然者.陽氣重故也.麻黄湯主之.十六.

太陽病.脉浮緊.發熱身無汗自者愈.

・・・(中略)・・・

傷寒脉浮緊.不發汗.因致者.麻黄湯主之.二十一.

傷寒不大便六七日.頭痛有熱者.與承氣湯.其小便清者.知不在裏.仍在表也.當須發汗.若頭痛者必.宜桂枝湯.二十二.」

 

・・・と、ここにも鼻血ブーについて色々と書いてあります。

 

まあ簡単に訳しますと、

 

「カゼの初期で、寒気等々の初期症状がまだとれてなかったら、便を下しちゃだめだよ。桂枝湯がいいよ。

 

カゼの初期に、間違って下しちゃって治らないものは桂枝湯がいいよ。

 

カゼがこじれて、脈が浮いて堅く、汗でなくて発熱し節々が痛いもの麻黄湯がいいよ。麻黄湯を飲んでから、少しいいのに、イライラや視力の低下、

 

鼻血が出て楽になるものは、ひどく陽気が籠ってしまっているからだよ。

 

カゼの初期のもので体に汗が出ていなくて、勝手に鼻血が出るものは自然に治るよ。

 

(中略)

 

カゼひいて、汗が出ずに鼻血が出るようなものは麻黄湯がベストだよ!

 

カゼひいてこじれて、1週間ほど経って便が出ずに頭痛するものは承気湯で下すといいよ。ただし、もし小便の色が薄かったら下したらダメ!

 

で、その場合は桂枝湯がいいよ。桂枝湯を飲んでも頭痛がするものは、必ず鼻血が出るでしょう。」

 

 

まあ要は、カゼの初期、あるいはちょっとこじれたやつで、まだ悪寒や体重節痛、頭痛などの初期症状が残っていて、汗が出ないような場合に、

 

汗の代わりに鼻血が出て治る、というパターンがあることを教えてくれております。

 

 

これを東洋医学では「汗血同源」と言ったり、「紅汗」と呼んだりしています。

 

 

ただ、鼻血が出るということは陽気がひどく籠ってしまっている場合であり、汗が出るよりもアブノーマルな治癒機序、ということが分かります。

 

 

 

続く

 

 

 

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「紅汗」について考えてみましょう。

2017.11.25

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以前、「鼻血」についてチョコっと書きました。

 

鼻血の色々   参照

 

 

カゼの治りかけの時に、ドロッとした鼻血が出てスッキリしたとか、経験ある方も多いんじゃないでしょうか?

 

 

今日はもう少し専門的に、この「鼻血」という現象について考えてみましょう。

 

 

鼻血のことは東洋医学では「衄(じく)」「鼻衄(びじく)」と言います。

 

 

有名な『傷寒論』に、「衄」という記載が21カ所、散見されます。

 

『傷寒論(しょうかんろん)』という本 参照

 

 

『宋本傷寒論』の弁脉法のところに、

 

「趺陽脉浮.浮則爲虚.浮虚相搏.故令氣籌.言胃氣虚竭也.脉滑則爲噦.此爲醫咎.責虚取實.守空迫血.脉浮.鼻中燥者.必衄也.」

 

と出てきます。

 

 

これを簡単に訳すと、

 

『足背動脈の拍動が浮いてたら虚だよ。胃の気が弱ると気が上逆して嚥下困難が起こるよ。もし脈が滑でしゃっくりが出るのは医者の誤治によるものだよ。

 

虚を実として治療しちゃったからだよ。また、脈が浮いてて鼻の中が乾いていたら、鼻血が出るよ。』

 

 

という条文です。

 

 

まあここでは、足背動脈の拍動の状況を調べるという、珍しい脈の診方を提示してくれているところと、この場合の鼻血はちょっと良くないやつのことですね。

 

 

鼻の中が乾く理由は色々ありますが、正気の虚によって乾くとすれば津液の虚ですね。

 

 

理由は腎虚や脾虚など、色々考えられると思います。

 

 

とりわけ脾が弱っていると、鼻血に結び付きやすい。

 

「脾」って何ですか?(その9)  参照

 

 

 

続く。

 

 

 

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最近の症例 ⑦ 卵巣嚢腫、生理痛

2017.10.23

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さて、続きいきましょうか。

 

 

患者 30代 女性

 

主訴 初潮以来続く生理痛

 

現病歴 初潮以来生理痛きつく、就職後さらに増悪。生理前に頭痛、肩こり、吐き気等も出る。

 

既往歴 卵巣嚢腫、稽留流産、腰椎椎間板ヘルニア

 

弁証 肝脾同病

 

配穴 明らかにしない

 

経過 初診時、カゼを引いており、酷い咳が出ていたが、初診治療後、劇的に改善。

 

初診の1か月後、鍼灸治療開始後一回目の生理が来潮したが、学生時代以来くらい、痛みが楽だったと驚く。

 

今後も治療を継続しつつ、卵巣嚢腫や妊娠のサポートもしていく所存。

 

 

 

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表証あっても脈浮かないパターン

2017.09.09

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二十四節気では処暑を過ぎて白露に入り、次は秋分と、もうここまでくると、鈍感な人でも十二分に秋の気配を感じますね。

 

 

いよいよ秋です。

 

 

こうなってくると、体も明瞭に変わってきます。

 

 

体が外的環境変化についていけない人は、色々な病理変化が現れます。

 

 

最近、喉痛から始まるカゼが非常に流行っています。

 

 

お子さんの手足口病、大人のヘルパンギーナの方も多かったですね。

 

 

今日なんかは、「表寒+裏熱」というパターンを多く診ました。

 

 

『傷寒論』で太陽病と言えば

 

「脈浮、頭項強痛、悪寒」

 

が提綱証で基本ですが、これにあまり拘ってもまずい。

 

 

大青龍、小青竜、桂枝二越婢一湯、などなど、色々な条文が頭をよぎる。

 

 

温病的な強い喉痛もなく、急激に悪寒発熱したりすることもないのですが、外関の冷えや上背部の冷え発汗、大淵の虚冷など、明らかな表寒所見が散見され、

 

しかし脈は浮かずに按じて滑有力、症状としては感冒的な症状は訴えない、というパターンが多かったですね。

 

 

この場合、舌がじゃっかん褪せている。

 

 

苔が厚くなっている。

 

 

しかし、食欲も正常、大便も正常、暴飲暴食もない。

 

(中には消化器症状を少し訴えるものもありましたが)

 

 

訴えとしてはダルさ、ニキビ、言われてみれば喉の違和感、鼻水などなど、っていう感じ。

 

 

この場合、単に表寒取りに行ってもダメです。

 

 

内熱ばっかり見てても失敗します。

 

 

表寒所見と内熱所見、一穴で両方取れるようにもっていかないと。

 

 

場合によっては水も動かさないといけない。

 

 

裏虚に配慮する必要もあったりする。

 

 

工夫が必要。

 

 

一穴でなくてもいいか。

 

 

楽しいねー(゚∀゚)

 

 

 

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