東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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2012.07.09

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昨日は、群馬の友人の結婚式だったので、土曜の夜から地元前橋へ帰省しておりました。

(さらに…)

このブログに初めて訪れた方へ

2012.07.08

はじめまして。

東京都、新宿駅の近くで「清明院(せいめいいん)」という鍼灸院を営んでおります、竹下有(たけしたゆう)と申します。

このブログは、清明院を開業した2009年の10月から「ほぼ毎日」更新し続けているものです。

東洋医学、鍼灸医学のお話を中心に、日々感じる、様々なことを書いております。

現在、日本の国民の医療といえば「西洋医学」の独壇場です。

西洋医学が素晴らしい面はもちろんありますが、患者さんのことを考えた時、この現状は、偏っているように思えます。

一方、多くの日本国民の、東洋医学、鍼灸に対する認識はどうかというと、単なる慰安的行為の延長であったり、せいぜい雑多な健康法の一種として、認知されている程度ではないでしょうか。

そうではないのです。

私は、このことを、声を大にして世に訴えたいと、常々思っています。

東洋医学、鍼灸医学は、中国、韓国、日本を中心に、数千年もの間、病に苦しむ多くの人々に支持され続け、現在でも、現実の病に対して効果を上げ続けているものであります。

 

 

東アジアから、全世界に誇るべき、また守り、発展させるべき、れっきとした伝統医学、伝統医術であると、私は認識し、理解しています。

ですので、上記のような、現代の多くの日本国民の認識があるとすれば、それは間違っていると思います。

日本では、江戸時代の後期に蘭学が伝来する前までは、医療の主役は東洋医学、すなわち鍼灸と漢方薬でした。

蘭学が伝来する以前の医者には、なにも治せていなかったかというと、そんな筈はありません。

明治時代に入り、当時の政府の富国強兵政策のもと、日本は何でもかんでも、近代化という名の西洋化に舵を切りました。

この時に、国民の健康を守る、医師に関する法制度をも変えてしまい、なんと、

「西洋医学”のみ”を修めたものを医師とする。」

と定めてしまいました。

(明治7年(1874年)の政令通達)

これは、事実上の東洋医学廃止政策です。

これにより、それまで代々東洋医学をやっていた医師の家も、ほとんどが西洋医学に看板を掛け替え、以来、日本では西洋医学が主役となりました。

 

 

東洋医学は過去の遺物扱いとなってしまいました。

その、約150年前の日本国家が定めた基軸の延長線上にあるのが、現代日本の医療です。

明治初期の国内事情と、現代の国内事情はまったく違いますから、国民の生活状況も、かかる病気も、西洋医学に対する認識も、当時とはまったく違います。

アトピー性皮膚炎や、喘息、花粉症などのアレルギー疾患、また、三大成人病、あるいはうつ病に代表される精神疾患などなど、西洋医学の医療機関の治療で治らずに、さまよう病人は、むしろ増えている現状があります。

現代日本の医療は、今や明らかな制度疲労を起こしているようにみえます。

時代がどう変遷しようとも、いくら西洋医学が発展しようとも、「病気」「病人」に対する「東洋医学」そのものの価値は、本質的には全く失われません。

だから、基本からしっかりと東洋医学を学び、しっかりと経験を積んだ東洋医学の医者は、当然ながら、太古の昔からやってきたように、多くの病が治せるようになります。

中には、西洋医学が苦手とするような病気さえも、です。

そこにこそ、現代における、我々鍼灸師の、大きな存在意義があるのではないか、と思っております。

ブログ記事は、テーマごとにカテゴリーで分類してありますので、興味のあるものからお読みいただければ幸いです。

読者の方の、このブログとの出会いが、数千年の歴史を持つ、東洋医学の無限の可能性に気付かれるきっかけになることを、願ってやみません。

                              2012.7.8 大安吉日 清明院 院長 竹下有

 

 

 

 

※2020年1月、読者の方から有難いご指摘を頂き、一度更新をお休みし、本ブログの内容を点検し、見直すことといたしました。

 

再開までお時間を頂きますが、何卒宜しくお願い致します。

 

 

院長ブログに関してお知らせ 参照

 

 

 

 

(社)北辰会関東支部6月定例会

2012.06.25

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昨日、6月24日の日曜日は、高田馬場にある日本医学柔整鍼灸専門学校にて行われた、(社)北辰会関東支部定例勉強会に参加してきました!!

今回は午前中は金子太先生による講義、

「八綱陰陽に関わる問診」

でした。

”八綱(はっこう)”というものについては、以前このブログでも一般の方向けに解説しました。

「八綱」って何ですか? 参照

東洋医学的な治療を行う上で、絶対にハズせない考え方です。

ここを大きく外せば、病気は必ず悪化しますし、ここが的確であれば、少しづつでも、いい方向に持っていくことが出来ます。

午後は実技指導

「背候診(はいこうしん)」

でした。

これは、我々が毎日行う、大変重要な診察法で、読んで字のごとく、”背中をうかがう”診察法であります。

僕もひと班担当させていただきましたが、受講生の先生方は非常に熱心で、教えがいがあるなあ、と思いながらやってました。(笑)

そして最後は症例レポート、

「うつ症について(DVD特別上映)」

でした。

これは、去年の9月に北辰会本部臨床コースで行われたもので、内容がよくまとまっているので、関東支部でも特別に公開しよう、という試みでした。

スクリーンの大きさの問題や、音声の問題で、受講生の皆さんは聴きとりにくかったり、観にくかったりしたかもしれませんが、

おおむね本部の熱気は伝わったんじゃないかと思います。

そして終わった後は、本部から見えた山本克仁先生も一緒に、お酒・・・。

実は定例会の前日も、山本先生とお酒・・・。

刺激的同業同世代、最高です♪

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教育崩壊現場

2012.02.22

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先日、清明院の患者さんで、小学校の先生をされている方からうかがいました。

その日、妙に肝鬱所見(かんうつしょけん・・・肝の臓の異常を示す所見)がきつく、

「あれ、なにかあったの??」

と聞くと、

「ええ、実は・・・、」

とおっしゃって、最近学校で起こっていることを教えて下さいました。

なんでも、その小学校では、2年生の子供が、授業中にふざけて、教室から走って逃げ出してしまうんだそうです。

それもなんと、過半数が・・・。

生徒たちは、悪ぶったり、何かに抗議しているいるワケではなく、あくまでも「フザケ半分で」そういうことをやっているんだそうです。

僕らのような、当事者でない外野からすれば、そんなん、ひっぱたいてでも教室に戻せばいいじゃん、と思うけど、

今は”体罰厳禁”の時代です。

そうする訳にもいかず、親御さんと協力して、頑張って指導していきましょうね、と結論付けるしかなく、しかしそれをしても、一向に状況は変わらないそうです。

であれば、「他の生徒の邪魔だから」ということで、そんなやつら出校停止にすればいいと思いますが、それを強制できる権限もないようです。

仕方なく、放置して、残った生徒に淡々と授業をやっている状況なんだそうです。

さらに驚いたことに、中には、それを学校の授業のせいにしてくる親御さんもいるようです。

子供が逃げ出すような、退屈な授業をする方が悪い、という訳です。

近年話題の、モンスターぺアレンツっていう人種ですネ・・・。

その人たちは、

「退屈な授業を、奇声を発して走って逃げ出す」

という野蛮極まりない、無礼極まりない行為よりも、

「つまらない授業をやる」

という行為の方が問題だ、という訳です。

なんかもう、ワケ分かりませんね・・・。

そういう大人に育てられた、そういう子どもが、やがて大人になり、医療をやったりするのかな・・・、と思うと、ドンヨリしてきます。

ゆとり教育だの、教師と生徒は平等で、自由闊達な、個性を伸ばす教育だの・・・。

それを声高にうたった結果、もちろん全部ではないけれど、こういう悲惨な現状が生じるケースもある、ということを、よくよく考えなくてはならないように思うのは僕だけでしょうか。

自由と無秩序は違うと思うし、制約や強制と秩序というのも、違うと思います。

教育は国民の義務で、みんな15歳まで教育を受ける義務があるワケだけど、「どんな教育か」が大事です。

これも結局はバランスだから、難しいは難しいけど、な~んか最近ホントに、おかしくない??

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「表裏同治」とは(その4)

2012.02.03

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これまでのお話・・・。

「表裏同治(ひょうりどうち)」とは
「表裏同治」とは(その2)
「表裏同治」とは(その3)

 


前回、漢方薬に「表裏双解剤(ひょうりそうかいざい)」というグループが存在する、というお話をしました。

 

これはまさに読んで字のごとく、「表証」と「裏証」を同時に解く(治療する)お薬のグループです。

 

そしてそれは、さらに3パターンに分けられております。すなわち・・・、

1.解表温裏(げひょうおんり)・・・表証を治しながら、裏を温める。

2.解表清裏(げひょうせいり)・・・表証を治しながら、裏の熱を冷ます。

3.解表攻裏(げひょうこうり)・・・表証を治しながら、裏を攻め下す。

『中医臨床のための方剤学』神戸中医学研究会 編著 医歯薬出版株式会社から引用)

 

 


・・・まあ、コレ以上いくとどんどん難しくなっていくので深入りはしませんが、要は、表裏両方を治そうとする場合、

「表の状態」「裏の状態」にそれぞれ適切に合わせた処置をしないと治せませんよ、ということなんです。

ここで、こぼれ話になりますが、3.の”解表攻裏剤”の中に、有名な「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」という薬があります。

”メタボリックシンドローム”というものが騒がれるようになった近年、「やせ薬」なんつって大々的にうたわれ、話題になった薬です。

・・・やせ薬?? 

 

 

・・・漢方に??

 

 

いやいや、ちょっと待ってよ、そーゆーの、と思いませんか??

 


そういう、太ってるから、太鼓腹だから、イコールこの漢方、とかっていう考え方、また、そう誤解されるような宣伝方法に、僕はまったく賛成しない立場です。

この薬はもともと、1172年、元の時代に、「金元の四大医家」の一人といわれ、火熱論という学説を唱え、寒涼派といわれる劉完素(りゅうかんそ 1120-1200)によって書かれた、

 

『黄帝素問宣明論方(こうていそもんせんめいろんほう)』、通称『宣明論(せんめいろん)』という本に登場するお薬であり、この薬の目的は、

 

表裏、三焦(つまり全身)ともに実(邪気が旺盛)のものに使うことです。

 

・・・まあ確かにそう言われると、慢性的な食べ過ぎ飲み過ぎで、肥満から糖尿病が大流行りの現代人にとっては、とてもいい薬な気がします。

 


でも、コレ飲んで痩せようなんてのは、虫がイイ話です。

 


場合によっては(証が合っていなかったら)具合が悪くなることもあるかもしれません。

 

たまたま証があっていれば、スッキリと汗や便や尿が出て、痩せるケースもあるでしょうが、もしそうなったとしても、僕はあまり感心しません。

 


やっぱり薬に頼る前に、適切な運動、食事、睡眠です。(笑)

 

足すことよりも引くことを考えないと。

 

 


それでもダメな場合に、もし漢方薬でやりたいなら、漢方薬の専門家の診断に基づいた、適切な処方を選ぶことをお勧めしますねえ・・・。

 


忙しくて時間がないのは分かりますし、お手軽を求め、それに飛びついてしまう気持ちも分かります。

 

しかしながら・・・、です。

 

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治療が楽しい

2012.01.28


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本日も、多くの患者さんを診させていただきました。(感謝合掌)

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しっかりせい!!

2011.12.07


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今日は空いた時間に、私用をこなす。

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夢見がちな人生

2011.10.21


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いつも通り、患者さんの脈を診る。

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妊娠初期に鍼してもいいのか

2011.09.10


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今日、とある患者さんに質問されました。

「先生、妊娠したら、安定期に入るまでは鍼しちゃダメですよね??」

と。

僕は即答で、

「へ??むしろ妊娠初期からやるべきですけど?」

とお答えしました。(苦笑)


清明院には、不妊症でお見えの患者さんも多くおられます。


清明院では、不妊症の患者さんを治療して、体調を調えた結果、めでたく妊娠したら、今度は赤ちゃんがお腹の中ですくすくと健全に育つように、治療を続行します。

また、鍼をよく知っている患者さんなら、妊娠初期に、つわりやカゼの症状等を訴えて初診に訪れる場合もあります。

・・・まず重要なのは、「妊娠」というのは病気でも何でもないです。

健康な女性にとっては、条件さえ整えば誰にでも訪れうる、極めて生理的な現象です。

しかし、妊娠中には、わずかな期間に、お母さんの心身には様々な急激な変化が起こります。

それに上手くついていけずに、色々な症状が出ることはあります。

悪阻(つわり)や妊娠中毒症、妊娠糖尿病、腰痛やむくみなどなど、また、様々な不安から、情緒不安定やうつ病になったりすることもあります。

こういう、妊娠中に起こる諸症状に、鍼灸は非常に有効な手段だと思っています。


また、妊娠中にカゼをひいたりした場合、多くのお母さんは、胎児への影響を考え、あまり薬は飲みたくありません。

そういう時にも鍼は有効です。

清明院でもこれまでに、何度も何度も経験しています。

清明院HP内、「患者さんの声」でも、つわりの症例を紹介しております。


ただ、一つ断わっておきたいのは、キチッとした東洋医学的な診立ての出来る、上手な先生の鍼灸なら、どんどん受けて欲しいと思いますが、

生半可な知識の、でたらめな鍼ならば、受けるのは大変危険なのは言うまでもないです。

鍼灸というのは非常に有効であるだけに、使い方を間違えたら大変な凶器なのです。

僕は常々、鍼灸が、「正しく」広まってほしいと、切に願っております。

 

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(社)北辰会9月本部臨床コース

2011.09.05


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昨日、9月4日の日曜日は、大阪国際交流センターで行われた、(社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!

午前中は実技訓練「脈診」でした。

僕は上級班で、大先輩である、高木幸二先生の班でした。

高木先生は、ハッキリとした分かりやすい説明をなさる先生で、体格も大柄で、声も大きく、角刈りで、いかにもスポーツマン、体育会系といった感じの先生です。(笑)

北辰会には、そういう先生もたくさんおります。

みんな長髪で馬に乗っているワケではありませんので。(笑)

実技訓練の時間は、講師の先生が「これはこうだよ。」とおっしゃったことと、自分の考え、感覚が「違った」時こそが、上達のチャンスです。

今回は、それがありまして、「収穫アリ」です。(キラリ)

午後は代表理事、藤本蓮風先生による講義「『経穴解説』の解説~任脈~+刺鍼実技披露」でした。

いつもながらの高度な技術で、サスガでした。

ちなみに僕も久々に一本打ってもらっちゃいました。(笑)

そして最後は大阪で「伝統鍼灸 日本晴れ」という鍼灸院を開業しておられる、関健二先生による症例発表「うつ病」でした。

関先生は、世代的には僕に近く、臨床経験の豊富な、チョー男前の先生です。(笑)

現代人に激増しており、大変な問題になっている「うつ病」を、わずかな期間で劇的に改善させた、素晴らしい症例でした。

僕もいくつか質問させていただきましたが、まだまだ、聞き足りないことは山ほどあり、本音としてはもっともっと、

時間オーバーするぐらいまでやりたかったです・・・。(苦笑)

そして終わった後はお酒・・・。

そして最終で東京へ・・・。

いつもの充実した週末でございました。

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