東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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(一社)北辰会ライブ配信を視聴しました。

2021.10.06

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10.3の日曜日は、朝と夜に(一社)北辰会ライブ配信を視聴しました!!

 

 

今回のテーマは「症例解説 動悸、胸痛」でした。

 

 

解説者は関東支部のエースである坂井祐太先生、本部の重鎮である油谷真空先生という良いコンビです。

 

 

本部の若手である高繁先生が、動悸、胸痛というなかなか怖い症状に、果敢に挑んだ症例でした。

 

 

僕も20代の頃、こういう、循環器の薬を使ってもなかなか症状が改善しない、精密検査をしてもなかなかはっきりしないようなものを、東洋医学の論理と手法で治せるようになりたくて、

 

一例一例チャレンジし、掘り下げて勉強、考察しては、よく失敗していました。苦笑

 

 

その中でも、このような胸部の症状というのはある意味怖い症状であり、ちょっと対応をミスすれば悪化したり、深刻な結果を招く可能性も考えられるものです。

 

 

高繁先生の果敢なチャレンジと、その中でのまだ甘い部分を鋭く解説した、良い症例検討会だったと思います。

 

 

やっぱり我々は鍼灸臨床家集団ですから、鍼灸の実際の症例を通じて、それを掘り下げて、自分に置き換えて、自分ならそこでどう考え、どう行動するか、と考えながら学ぶのが一番いいと思います。

 

(もちろんそれを主軸にしつつ、各時代の文献学や、この医学の歴史的経緯を学ぶことも重要なのは言うまでもないですが)

 

 

そして夜は緊急講義として、再び坂井祐太先生による「B試験解説」という講義。

 

(関東支部のホープ、大活躍です☆)

 

 

これは、数年前から北辰会では講師希望や、講師候補以上の会員の先生方を対象にした、試験制度がありまして、この医学の基礎的な知識を問う「A試験」と、

 

実際の症例を通じて、より臨床的な推論能力を要求される「B試験」があるのですが、今回は先日行われた「B試験」の解説講義でした。

 

 

この解説講義は私も過去にやったことがあるのですが、今回の坂井先生の解説も、素晴らしく分かり易い解説だったと思います。

 

 

まあ、あのように、理路整然とした解説を聞くと

 

「なんだーそうかーそういうことかー(*´Д`)」

 

となるのですが、要はそういう思考を、実際の臨床現場では常に頭フル回転で使いながら治療にあたっているのです。

 

 

我々臨床家は、その場で患者さんの愁訴を楽にしてあげることはもちろん大事ですが、同時に、長いスパンで考えて、その患者さんの経過をいい方向に導いていかないといけません。

 

 

これを実現するには、毎回の弁証と同時に、東洋医学的な患者さんの病のメカニズム(病因病理)を考えることが重要です。

 

 

ここがなかなか難しく、初学者にとっては伝わりにくいところでもあろうかと思いますが、臨床をやっていると、その重要性がよく分かります。

 

 

朝と夜、両方参加された会員の先生方にとっては、非常に濃い1日になったのではないでしょうか。(^^)

 

 

次回は10.20(水)21:00~藤本新風先生と奥村裕一先生による会員限定有料配信の「古典ライブ」です!!

 

 

会員の方はお見逃しなく!

 

 

また、これを機に入会の方もぜひ!!

 

 

 

 

 

 

 

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第33回、順天堂東医研を視聴してきました!

2021.10.01

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9.30(木)の夜は、第33回順天堂東医研を視聴してきました!!

 

 

今回の講師はいつもお世話になっている長瀬眞彦先生、講義テーマは

 

「バーチャル東洋医学診察室〜あなたの証はなんでしょう?〜」

 

です。

 

 

 

今回は、実際の症例を3つ挙げていただき、症状や経過や東洋医学的な所見から、学生の皆さんで弁証論治を推論するという形式で、ある程度基礎が分かっている学生さんにとっては非常に実践的で面白かっただろうと思うし、

 

まったくの初学者の学生さんには難しかっただろうとも思うけど、東洋医学の思考過程や、推論過程が何となくわかったのではないかと思います。

 

 

症例の解説の中で、このブログでも以前紹介した「一貫堂医学」についても紹介して下さいました。

 

カテゴリ「一貫堂医学」参照

 

 

一貫堂医学の創始者である森道伯先生は、あの当時(明治~大正期)において、和田啓十郎先生と並んで、私が大尊敬する医家の一人です。

 

 

一貫堂のオリジナル処方というのが、現代でも臨床応用されているのは素晴らしいことですね。

 

 

 

 

さて、次回の講義は私です。

 

 

 

今回、特別な内容でいこうと思っているので、お楽しみに☆

 

 

 

 

 

 

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第32回、順天堂東医研で喋ってきました!!

2021.09.02

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8.26(木)の夜は、第32回、順天堂東医研で喋ってきました!!

 

 

今回のテーマは

 

「中医学総論 -2021-」

「臓腑経絡学総論 -2021-」

 

の二本立てです!!

 

 

 

わざわざ「2021」と打ってあるのには理由があり、これは実は、まだ発足する前段階の2019年の1月と2月に、順天堂東医研で対面で講義した内容になります。

 

 

この二つの内容は、東洋医学の医者が、一生大事にするべき、基本中の基本であると、私は考えています。

 

 

コロナ禍によって、2020年からオンライン講義になってしまったんですが、オンライン講義のいいところは、全国から気軽に参加できることもそうなんですが、

 

動画を録画しておけば、半永久的に何度でも視聴できることです。

 

(しかも昔の8mmビデオのように、画像や音声の劣化はないし、スライドも、会場での講義を撮影したものよりも、全然綺麗。)

 

 

 

・・・何度も言うようですが、東洋医学のキホンは、この数千年変わっていません。笑

 

 

気とは何か、陰陽とは、五行とは、気血とは、五臓六腑とは、十二経絡とは、弁証とは・・・。

 

 

ですので、永久不変の基礎にあたる部分に関する講義は、しっかりとした分かり易いものを作って録画しておけば、半永久的に使える筈です。

 

 

ということで、今回二年半ぶりに、内容をリビルドして、最新情報も盛り込んだものに変え、永久保存版として、講義しました。

 

 

今回も北は北海道から南は九州まで、全国の医学生が参加され、質問もたくさん出て、非常に嬉しかったですね。

 

 

受講した1年生の感想がまた素晴らしく、軽く感動しましたので、一部紹介します。

 

 

 

 

「私は今年漢方を勉強し始めたばかりで、主に日本漢方を勉強していましたが、気血等の根本的な概念すらあまり理解していませんでした。

 

どのように勉強を進めるかも全くわからず途方に暮れていましたが、今回の講義で中医学の視点から東洋医学の概観を見ることができ、日本漢方に対する理解もより深まったように思います。

 

なんとなくではありますが、これからどのように東洋医学を勉強していけばいいかを掴めた気がします。

 

非常に体系的で理解しやすく、参加してよかったと思った講義でした。」

 

 

まだ大学1年生でこれは、ホントに素晴らしい。

 

 

圧倒的学習意欲と理解力・・・。(゜o゜)

 

 

僕が彼と同年代の20歳ぐらいの頃といえば、勉強するにも、臨床するにも毎日なかなかうまくいかず、苦心惨憺する中で、これから東洋医学を一生学んでいく上では、

 

現代中国がまとめてくれた中医学というものを、あえて「批判的に」基礎に置きつつ、西洋医学で言う解剖生理学にあたる臓腑経絡学を基礎に置けば、

 

漢方も鍼灸も、流派や学派を超えて、一元的に

 

「要するに何をやっているのか」

 

を理解することが出来るし、西洋医学の先生方にも、根本哲学の違いから、自分たちがやっていることを平易に説明できると思った、という、

 

けっこう、たどり着くまでに苦労して得た見解を、何となくでも、スッと分かってしまう優秀さに、普通にビビりました。(笑)

 

 

 

順天堂東医研、これからますます楽しみです。

 

 

 

 

 

 

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(一社)北辰会ツイキャスライブを視聴しました。

2021.08.31

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8.29の日曜日は、(一社)北辰会ツイキャスライブ配信を視聴しました!!

 

 

今回のテーマは

 

「起きられない子供たち」

 

 

講師は奈良のタケモトクリニック院長である竹本喜典先生です。

 

 

最近増加傾向といわれる、朝起きられない子供たち。

 

 

かつてこれを、「フクロウ型」体質と名付け、苓桂朮甘湯という漢方薬を中心に使って治療した、山本巌先生(故人)という漢方家がおりました。

 

(因みに朝から元気バリバリで強い体質に見えるけど、中年以降高血圧や糖尿病になるようなタイプの人のことは”ヒバリ型”と名付けました。)

 

 

現代においても、この「フクロウ型」を専門に治療する漢方外来が福岡県の久留米にあります。

 

 

今回は、山本巌先生が残した『東医雑録』という書籍を参考にしつつ、このいわゆる「フクロウ型」と思われるような体質の子供たちの症例から、

 

北辰会方式を漢方の臨床にどのように運用するのか、という興味深いテーマでご講義いただきました。

 

 

話は肝の臓の病理、脾の臓の病理、痰飲の取り方に及び、北辰会ではあまり強調されることの無い「肝気虚」という病理に関して、考え方や配穴に関して、

 

藤本新風先生からも補足講義して頂きました。

 

 

後日聞いたら、新風先生の補足は、さらにブログ等でして下さるそうなので、専門家の方は是非ご注目下さい。

 

 

また、少し専門的で上級編の話にはなりますが、いわゆる日本漢方の漢方医の先生方が取っている腹診所見というのも、北辰会なら上手に臨床(弁証論治)に取り込めるのではないかな、

 

という雰囲気も感じることが出来ました。

 

 

今後、東洋医学を実践している鍼灸家が、漢方家と連携するシーンも増えてくると思いますので、漢方に関する知識を習得しておくことは重要ですね。

 

 

 

 

 

 

 

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日本東方医学会、次のステップを目指す中医学研修講座を視聴しました!!

2021.08.02

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多忙により少し時間が経ってしまいましたが、7.24(土)に配信された日本東方医学会次のステップを目指す中医学研修講座を視聴しました!!

 

 

当日聴けなくても、あとから追っかけ視聴できる素晴らしさ、有り難さ。

 

 

オンライン講義最高!!(*‘∀‘)

 

 

今回のテーマは小林瑞(みずほ)先生「厥陰病を考える」

 

 

私は傷寒論と言えば、古くは蓮風先生のほくと誌上での『傷寒論講義訳考』、最近では水本先生のシリーズ講義で学ばせていただいている訳ですが、

 

色々な講義の中でも、あまり「厥陰病」に光が当たることはなく、今回とても楽しみにしていました。

 

 

小林先生の所属されている藤門会(とうもんかい)という漢方の研究会は、東洋医学の業界では大変有名で、創始者の藤平健先生は、医大生時代(1939年)に、

 

現在も続く千葉大医学部の東医研を創部された先生です。

 

 

藤門会は、現会長の頼建守先生は清明院のすぐ近くでクリニックをやっておられるので、大変お世話になっております。

 

 

小林先生も、清明院から徒歩2分の位置にある、つるかめクリニックに勤務されているようです。

 

(恥ずかしながら存じませんでした。。。)

 

 

今回の講義は、非常に素晴らしかったです。

 

 

まず、小林先生の声がハキハキしており、非常に聞き取りやすい。

 

 

また、「厥陰病」というテーマで資料を調べていくときに、まずは自身の所属している会の見解から始まって、次に日本漢方全体の見解、中医学の見解、

 

さらには江戸期の医家、とりわけみんな大好き内藤希哲(1701-1735)、宇津木昆台(1779-1848)、浅田宗伯(1815-1894)などの幅広い医家の見解を集めておられ、

 

さらにその上で、近現代の発表も踏まえ、さらに自身の症例(経験)を重ねて考える、という、臨床家としてお手本となるような調査研究の進め方だと思いました。

 

 

小柄な女性の先生なのですが、すごいパワーを感じました。

 

 

質疑応答の際の、長瀬先生とのやり取りも仲良さげな感じで微笑ましかったですね。

 

 

日本漢方と中医学は仲が悪い、とか、相容れない、とかいう声を聞くこともあるんですが、それは一部の話で、両先生のやり取りから、お互いに学ぶところがあるということがよく伝わりました。

 

 

まああまり詳しく書くときりがないので、細かくは書きませんが、北辰会では、諸説ある六経弁証の伝変法則に関して、

 

太陽病→陽明病→少陽病→太陰病→厥陰病→少陰病

 

と教えています。

 

 

ここで、陰証における厥陰病→少陰病に関してはいくつかの説明があるのですが、その一つに、

 

「厥陰はまだ少陽に転化できる可能性がある」

 

というのがあり、今回はその話がたくさん出てきたのが非常に印象的で、勉強になりました。

 

 

他にも寒熱錯雑のメカニズムにおいて少陽病と厥陰病の違いや日本漢方の認識と中医学の認識の違いとか、厥陰病における上熱下寒の「上下」の位置についてなど、

 

痒い所に手が届く内容だったと思います。

 

 

 

 

 

 

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(一社)北辰会、エキスパートライブ配信を視聴しました!!

2021.07.14

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7.11の日曜日は、(一社)北辰会エキスパートライブ配信の症例解説「嘈囃(そうざつ)、食欲不振」を視聴しました!!

 

 

嘈囃(そうざつ)というのは聞き慣れない病名だと思いますが、中医学的な弁病名であり、要は胸やけのことです。

 

 

福岡の筒井先生が、苦心しながらも、よく患者さんに寄り添っている様子が分かる症例であり、同時に、北辰会方式の弁証論治を進めていく上で、

 

初学者から中級者が陥りやすい部分におけるヒントが多く含まれた症例だったと思います。

 

 

また今回、強く感じたのは二つ。

 

 

一つは、質問の数がリアル開催よりも多い!!

 

 

もう一つは、原先生と油谷先生の仕切りが上手い!!

 

 

この二つです。(^^)

 

 

世界広しといえども、鍼灸臨床において、北辰会方式ほど、細かく患者さんの情報を拾う治療方式もないと思います。

 

 

北辰会は1979年の創立以来、一貫してこの姿勢を貫いています。

 

 

それだけに、症例を聞いていると、ハッキリさせたくなる部分も多く、1つの症例を本気で掘り下げたら、ホントは何日もかかるぐらい、質問が山ほど出てくるくらい、素材が豊富だと思います。

 

 

今回、下手するとリアル開催よりも質問が多かったように感じたのは、ネット配信講義であり、顔が見えないからなのか、思ったことをすぐにチャット欄に打ち込めるからなのか、

 

それは分かりませんが、これだったら、やり方をブラッシュアップしていけば、リアル開催よりもある意味盛り上がるのかもしれません。

 

 

また、舌診所見や顔面気色診所見なども、全員がPCやスマホの画面上で綺麗な画像で確認することが出来ますので、大会場のスクリーンに映すよりも正直見やすいし、

 

参加するのに移動する手間や交通費もかからないわけで、以前は北辰会の本部定例会といえば、北海道の先生から沖縄の先生まで飛行機で来られて参加されていましたが、

 

そういう遠方の先生にとっては、非常に参加し易くなったのではないでしょうか。

 

(僕も今回、開始5分前まで家で寝てました。。(笑))

 

 

また今回は原先生と油谷先生の司会コンビが非常に良かったですね。

 

 

進行といい、まとめといい、非常に分かり易かったと思います。

 

 

油谷先生のメガネ+作務衣姿の佇まいは、もはや僧侶の域に達していましたね。

 

 

まあ、いつまで続くか分からない、このコロナ禍の中で、そこら中で、オンライン講座や、非対面非接触サービスのインフラが整いまくってきています。

 

 

治療家youtuberみたいなものも、今後はどんどん増えるでしょう。

 

 

新時代到来ですね。

 

 

30年前は、インターネットどころか、携帯電話すらほとんどなかったのに。。。

 

 

ここから20年後、30年後は、どうなっているか。

 

 

こうなってしまった以上、変わるもの、変えるべきものと、変わらないもの、変えるべきでないものを、それぞれがそれぞれの現場で、よくよく考えざるを得ない時だろうと思います。

 

 

『孫子』の兵法が、いまだによく読まれることの意味を考えなくてはいけませんね。

 

 

 

 

 

 

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日本東方医学会、第16回中医学研修講座(臨床の部)視聴しました!!

2021.07.13

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7.10(土)の夜は、日本東方医学会第16回中医学研修講座(臨床の部)に参加してきました!!

 

 

今回のテーマは「皮膚科・泌尿器科」

 

 

講師の先生は菅沼栄先生

 

 

菅沼先生については、私の手持ちの御著書『いかに弁証論治するか』シリーズと、『東洋医学が教える食養生』を通じてと、お名前のみしか存じ上げなかったので、

 

どんな先生か知らなかったので、楽しみにしていました。

 

 

菅沼先生は1954年に北京にお生まれになり、1970年代後半から北京中医薬大学で講師を務め、1980年代には来日され、その後帰化され、

 

日本における中医学啓蒙の旗振り役を長年やってこられた先生です。

 

 

今回、皮膚科と泌尿器科の病の中医学的な考え方を基礎から臨床的な話も含めて分かり易くお話ししてくださいました。

 

 

皮膚科において、有名な黄連解毒湯という漢方薬を迂闊に使うと、かえって血虚や津液の不足を助長してしまって悪化させる場合があるというお話は、訳も分からずに

 

「皮膚科=皮膚の熱=黄連解毒湯」

 

みたいに、短絡的な発想からこの薬を使って悪化させてしまった経験のある人にとっては耳が痛い話ではないかと思いますし、皮膚疾患において、

 

邪気の種類や、皮膚は皮膚でも、病変が起こる深さの微妙な違いの問題はやはり非常に重要で、先生の臨床上の工夫が随所に盛り込まれた内容でした。

 

 

こういう、非常にストレートでスクエアな中医学の話を、実は久しぶりに聞いたんですが、やはりこういう基本が、完璧に頭に入っているかどうかというのは、

 

臨床上非常に重要なことだと思いました。

 

 

臨床では、必ず行き詰まる場面に出くわすことがある訳ですが、一つ一つの方剤、一つ一つの生薬に対する理解が的確であれば、乗り越えていくことが出来る筈ですね。

 

 

泌尿器科においても、同じ利水でも、ゆっくりと利水するのか、激しく利水するのか、場面場面に応じて使い分けることが必要ですね。

 

 

 

これは鍼灸も同じですので、非常に初心に帰ることが出来ました。

 

 

 

 

 

 

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第7回 症例検討会 DAPAカンファレンスに参加してきました!!

2021.06.17

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6.14の夜は、日本東方医学会の分科会であるDAPAカンファレンスに参加してきました!!

 

 

今回の症例は「小児の夜尿症」と、「産後の急性腰痛」の二症例。

 

 

小児の夜尿症も、西洋医学的な治療で難渋することも少なくなく、我々鍼灸院に相談が来ることの多い症例です。

 

 

小児夜尿症は、『中医症状鑑別診断学』では「小児遺尿」と表現し、病態としては腎陽虚、肺脾気虚、肝経鬱熱の3つが紹介されていますので、

 

小児で夜尿症だから何でもかんでも腎虚、何でもかんでもストレス、とかっていう愚を冒さないようにしたいですね。

 

 

私の経験からしても、しっかりと鑑別をして、的確に治療にあたった方が俄然効果が高いように感じています。

 

 

二例目の産後の急性腰痛では、普通のぎっくり腰かと思って対応していたら、実は腰部に骨折があった、という症例で、若い女性でも、意外と産後のホルモンバランスの崩れから、

 

骨粗鬆症が起こることがある、というのが、非常に教訓になりました。

 

 

清明院では、産後であろうとなかろうと、急性腰痛も普通にいつも通り弁証論治しますが、急性腰痛でなかなか治りが悪いものの中には、

 

悪性腫瘍や骨腫瘍なんかもまれにあり、妙に治りが悪い、いつもと違うと感じるものについては、やはり念のため叩打痛を診ておいたり、

 

適切なリスクヘッジは重要だと再確認できました。

 

 

また、この症例では、私の経験の中にある、いくつかの苦い思い出が頭をよぎりましたね。。。苦笑

 

 

・・・とまあこのように、非常に勉強になるDAPA、回を重ねるごとに受講者数が増えてきております!!

 

 

今回は、今後のDAPAの展開として、総合病院の総合診療科と鍼灸院の連携をする動きを作ってみてはどうか、という案も出ました。

 

 

これは絵空事ではなく、双方の関係者が入っての話なので、おそらくしっかりとした形で実現するだろうと思います。

 

 

国民の健康を支える医療人としての、心ある鍼灸師、鍼灸院が、西洋医学とも健全に協力しながら、安心して難しい病気に取り組める時代が、徐々に近付いているのかもしれません。

 

 

実現して動き出せば、患者さんにとって、福音となることと思います。

 

 

次回は7月12日(月)20:00~ 1時間程度です。

 

 

次回は緩和ケアの現場から症例が出てくるとか・・・。

 

 

緩和ケアと鍼灸は、実は相性抜群だと思っています。

 

 

これまた、多くの思い出が、頭をよぎりますね。。。

 

 

楽しみです!!

 

 

 

お申込みはこちらから近日中にいけるようになると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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第51回、大船GIM Onlineにゲスト参加してきました!!

2021.06.16

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6.12(土)の夜は、大船中央病院院長である須藤博先生が主催されている、第51回、大船GIM Online(総合内科医のための臨床推論を主な内容とした勉強会)にゲスト参加してきました!!

 

 

この勉強会と私の御縁は、この4月から週1で清明院に研修に見えている、三井記念病院の総合内科、膠原病リウマチ内科の医師である増田卓也先生が、

 

かつてこの大船中央病院で須藤先生の元で研修されたOBであり、東洋医学の身体診察を紹介してほしいという話になったことがきっかけであり、

 

増田先生はまだ教わりたてなので、私に補足解説と、実際の実技を見せてほしいという流れになったところから始まりました。

 

 

まあ何かを、自分で机に向かって勉強しているだけでは、自分の目線からしか物事は見えないが、それを人に教えるというのは、自分とは全く違った視野、視座から対象を見つめ直すことに繋がるので、

 

それが結果的に自分自身の学びになると思っていることから、この20年、基本、教えを乞われれば断らない主義なので、行ってきました!!

 

(実は気分によっては、けっこう断ったりもしてますが。(笑))

 

 

また、以前「ドクターG」という番組がありましたが、総合内科の臨床推論というものにも以前から非常に興味津々で、普通にそれが聴いてみたかったというのもあります。(笑)

 

 

で、今回は増田先生の方から最初に体表観察の一部の概要を講義し、私の方で実際の体表観察を簡単に解説しながら動画でお見せする、という企画でやらせて頂きました。

 

 

・・・結果は、実に素晴らしかったです。

 

 

事前申し込みの時点で、普段よりも全然多くの申込があり、申込者のほとんどは現場の第一線の医師だったそうで、医師の間での潜在的な東洋医学への興味関心の高まりを感じました。

 

 

今回、臨床推論の方の症例は「77歳女性の繰り返す頭痛、発熱」「27歳女性の嘔吐」の二症例でしたが、総合内科医の先生方の精緻な推論、膨大な知識を持った上で、

 

理詰めで診療を進めていくプロセスは、思考過程や目的は違えど、東洋医学の弁証論治の過程と似ている所があり、非常に刺激的で興奮しました。

 

 

また、我々の講義では、視聴しておられる医師の先生方や、司会の須藤先生も、我々固有の立場、根本哲学を予め一定程度理解して下さっているように思え、

 

それを尊重し、酌んで下さっているような質問内容やご発言が多々あり、そこが非常に嬉しかったです。

 

 

私が鍼を持ってから、現在までの20年以上の時間の中には、医師に対して「東洋医学」と主張しただけで、まるで取り合ってもらえず、「ゴミ同然」の扱いをされた経験もある身としては、

 

やはり「分かってくれる人は分かってくれるんだナー」という実感を得ました。苦笑

 

 

かつて戦後間もない頃、GHQから鍼灸医学の存続を護って下さった中心人物である、東大教授である板倉武先生が仰ったように、一方が一方を強引に、無条件に併呑するのではなく、

 

たとえ部分的、局所的であれ、こういう活動が、互いの哲学、思想の違いを理解し、尊重し合った、患者さんのための協力が出来る話に繋がれば、これほど嬉しいことはないですね。

 

 

・・・とまあ色々、今後の展開に希望が膨らむ内容でした。

 

 

約4時間、体感時間は一瞬でしたね。(笑)

 

 

増田先生、須藤先生、ご視聴くださった先生方、大変ありがとうございました。

 

 

是非アンケートで、ご感想をお聞かせ下さい。

 

 

因みに、須藤先生がブログに感想を書いて下さいましたので、そちらも合わせてぜひ。<m(__)m>

 

 

 

 

 

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順天堂東医研に参加してきました!!

2021.05.28

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清明院では現在、求人募集しております。

募集内容の詳細はこちら

 

 

 

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昨日の夜は、毎月恒例、順天堂東医研に参加してきました!!

 

 

コロナ禍でも、学びの火は消しません☆

 

 

今回の講師はいつもお世話になっている日本東方医学会会長の長瀬眞彦先生

 

 

今回の講演テーマは「生薬について知ろう」です。

 

 

これはこれから東洋医学をやる医師にとって、非常に重要なテーマですね。

 

 

・・・と同時に、掘り下げていったらキリがないテーマでもあるんですが、いつもながら、長瀬先生の講義は分かり易いです。

 

 

色々難しい内容や発展的な内容についても十分に分かった上で、東洋医学の初学者である学生にとって、あえてちょうど理解し易いところ、

 

興味を引くところで講義を構成しておられ、そのジェントルな心遣いがサスガでした。

 

 

学生もずいぶん興味を持ったことと思います。

 

 

あらゆる素材から「精製された」西洋薬と、精製をせずに、自然のままの天然物に由来する「生薬」を組みあわせて使う漢方薬。

 

 

ここにもよく、西洋医学と東洋医学の基本的なスタンスの違いが表れていると思いますし、現代で毎年作られている新薬の6割は天然物からヒントを得て作られているということも、生薬学を学ぶ意義の一つでしょう。

 

 

また今回、数名の学生が、実際に長瀬先生が経験した症例について考えるという、先生の講義の恒例になりつつある「宿題」に答えていたのですが、その答えがどれも実に素晴らしかった!!

 

 

医学生から、

 

「この症例において、まず八綱弁証では・・・、」

 

とか、

 

「さらに気血津液で考えると・・・、」

 

とか、

 

「臓腑的には肝が中心と考えられるけど、脾の異常も見えるので、この場合は木克土の関係性から・・・、」

 

とか、

 

「この腹診所見からは・・・、」

 

などの発言があり、粗削りながら、何気にしっかりと東洋医学の世界観、弁証論治の思考過程を身に付けており、そこに僕としては鳥肌モンの大感動。(笑)

 

 

あれが聴けたことが、今回の講義の一番の衝撃でしたね。

 

 

いやー、うれしかったわー。

 

 

 

順天堂東医研を始めて二年半、構想段階から考えたら5年以上、やっぱり何でもやってみるもんだと実感した、40歳の初夏。(笑)

 

 

 

 

 

 

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