東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「ステロイド」使用の是非

2014.10.17

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こないだ、

「痛み止め」服用の是非
「ピル」服用の是非

という記事を書かせていただきました。

  どうもこのシリーズは反響が大きいようなので、今日はよく話題になる、ステロイドについて書きます。

やっぱこういうのが、一般の患者さんや、同業者から見ても、関心事なんでしょうな。

(気や経絡や五臓六腑の話よりも。。。(苦笑))

まあでも僕も、これまで随分、こういうこと(患者さんが常用してる西洋薬)については、色々と考えましたしねえ。。。



ともかく、非常に話題になりやすい、この「ステロイド」なるお薬。。。

飲み薬や塗り薬や吸入などがあります。

アトピー性皮膚炎や、喘息、その他のアレルギーなどの、なかなか治まらない、全身、あるいは部分的に「炎症」が起こる疾患に、よく使われます。

これがどういうものなのか、については、使ったことのない人からするとよく分からないでしょうから、以下に参考サイトを紹介いたします。

 

東京女子医大 腎臓内科「ステロイド治療」

 

・・・とまあこのように、上記サイトを読んでいただければ分かるように、非常に効果が高いのだけれども、間違えた使い方や、誤った認識などに基づく、

 

副作用を含むトラブルや、悪い噂が絶えない薬でもあります。

僕は、場合によっては、「痛み止め」などと同じように、タイミングやケースによって、使用は仕方ない場合もあると思っています。

ただ、ステロイドにしても、痛み止めにしても、あくまでも症状に対する対症療法な訳ですから、これを続けていった結果、

「いーやどうせ、ステロイドで症状止めちゃえばー。」

という考え方になっていって、全く生活養生も、体質改善のための治療もせずに、薬に頼りっきりになってしまい、どんどん薬の強度を高めていってしまうと、

 

最後はろくなことになりません。


色々な良識あるサイトを見ても、ステロイドの使用については

”正しい認識を持って”

”正しい使い方で”

と、必ず強調してあります。


・・・とまあ、こんな現状なんです。

ここで、僕ら伝統鍼灸サイドから言いたいのは、数年、数十年ステロイドを使用して、症状をコントロールしてきた患者さんが、鍼灸治療で根気よく体調を整え、

 

医師と相談しながら徐々に徐々にステロイドを減薬し、強度のレベルを落としていき、ついには廃薬にまで至ったケースがあるという事実。

 

(もちろん、全ケースそうなる訳では無いし、非常に根気が要るということは付言しておきます。)

脱ステロイドを目標に、伝統鍼灸、試してみる価値、大いにありですよ。

知ってる人のみが、得をする。

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「発疹」について喋ってきました!!

2014.07.23

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今日は学校で「発疹」について喋ってきました!!

清明院に見える皮膚科疾患と言えば、圧倒的大多数は

”アトピー性皮膚炎”

てやつなんですが、学校で使用する教科書

『東洋医学臨床論 鍼灸編』

的には、鍼灸臨床で問題になる皮膚科疾患とは

”蕁麻疹”

あるいは

”ヘルペス”

なんだそうです。

(苦笑・・・ヘルペスはともかく、蕁麻疹はそんなには診ないけどなあ。。。)

ですので本日は”蕁麻疹”の話を中心に喋ってきました。

この蕁麻疹も、たまに出てすぐ治まるようなやつならたいして問題ないんだけど、慢性にずーっと出続けるようなものは、重篤な内科疾患や、

 

自己免疫疾患が隠れていることもあり、注意が必要なんです。

(教科書的には。)

ただ、重篤な疾患による蕁麻疹であっても、ウデがあれば、対応できてしまうのが鍼灸医学です。

僕は、そういう鍼灸医学を提供できる鍼師を目指しています。

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直後効果がある病とない病

2014.07.13

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学生さんからチョコチョコ出る質問。

「先生はそれだけ長い時間問診して、体表観察して、証と病因病理を立てて、結果的に初診で全然効果がなかったときって、どうしているんですか?」

とか、

「こないだモデル患者さんを治療したら、全然患部の痛みに変化がなかったんですが、治療に失敗したんでしょうか。」

とか。

これらの質問は、治療後に患者さんが実感できる治療効果が出ないといけない、それが無かったらイコール鍼が効いていない、という前提に基づいた質問ですね。

確かに、初診時の直後効果は、患者さんに希望を持ってもらう上で重要です。

しかし、初診時に患者さんが希望を持つ要素というのは、患部の状態、症状の変化、それだけではない。

清明院には、癌の患者さん、糖尿病の患者さん、リウマチの患者さん、アトピーの患者さんなどなど、多くの重傷、難病、奇病の患者さんが、

”その病気そのものを東洋医学的に診立てて、鍼灸で治してほしい”

と訴えて、治療に見えます。

こういったすべての病気に対して、直後で明確な変化を出すのは困難です。

直後効果、直後効果と拘る前に、まずはその病気がどういう病気なのか、自分なりに診断する習慣をつけることが先です。

その場で痛みや症状が取れてないと嘘だ、という考え方に基づくと、そのうちとんでもない失敗をします。

かつての僕のように。(苦笑)

例えば、治療直後は良かったけど、翌日劇的に悪化したとか言われたりね。

 

(それも、悪化の原因がよく分からないとかね)

その場で症状を変化させるということは、患者さんに希望を感じてもらう上では重要ですので、

「そういう病気の場合は」

そうしてあげた方がいいのですが、当然ながら世の中、そういう病気ばかりではないのです。

 

 

例えば癌の患者さんの治療直後に、

 

「どう?癌、小さくなった??」

 

とか、あり得ないでしょ??


その病の陰陽の傾き(表裏寒熱虚実)はどうか、五臓六腑で言うとどれが中心に病んでいるか、邪気の種類はどうか、

正気と邪気のバランスは、などなど、ということが明らかにできて、初めて東洋医学的な治療が成立します。

そういう事を考えずに、どこかに鍼すると、どこかの筋肉がゆるむとか、どこかに鍼すると、どこかの痛みが取れるとか、

そういう反応で無邪気に遊んでいるうちは、その程度の

”治療らしきこと(というか鍼に対する人体の反応遊び)”

しかできません。


残念ながら。

それを治療だなんて、思ってたらヤバいです。

 

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(一社)北辰会本部臨床コース

2013.12.03

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一昨日、大阪にて行われた(一社)北辰会本部臨床コースに行ってきました!!

そして、症例を一発、発表してきました!!

この日は午前中から症例解説

「皮膚瘙痒」

でした。

アトピー性皮膚炎を含め、皮膚の痒みを訴えて鍼灸院を訪れる患者さんは少なくありません。

この症状に対して、東洋医学的にどのように考え、どのように治療を進めていくか、というのは、非常に重要な問題です。

発表者の小下雄大先生も非常に落ち着いておりましたし、本部のベテラン講師である堀宏之先生の解説も素晴らしかったです。

そして午後は私から症例発表

「子宮癌末期」

です。

座長の堀内斉毉龍(さいりゅう)先生に、若干「持っていかれた」感じはありましたが(笑)、症例検討自体は非常にエンジョイ出来ました。

まだまだ検討材料はあったので、ホントはもっともっと時間が欲しかったですね。。。

・・・あー楽しかった。

でも、けっこうくたびれたから、もう数年は発表はいいです。

そして最後は橋下浩一先生による毎年恒例講義

「内経気象学」

橋本先生の研究は、日々、どんどん進んでおります。

スライドの作成技術も、動画や書き込み機能など、どんどん進んでおりました。

また、自分自身の研究を、非常に批判的に評価しながら進めておられるところに、感銘を受けました。

あれだけスゴイことをやっているのに、自分に厳しくやっており、偉い人だなあ、と思いながら聞いておりました。

そして終わった後は酒。。。

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「真寒仮熱」というケース

2013.10.01

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臨床をやっていると、時たま出会う、「真寒仮熱(しんかんかねつ)」という病態。。。

こないだ、北辰会の先生と話している中で、話題に出てきました。


患部を診ると、いかにも熱を持って、赤くて、腫れてて、どう見ても「熱」って感じ。

東洋医学的には、そういうものには「清熱法(せいねつほう)」という、言わば”冷やす”治療をするのがセオリーです。


しかし、そうすると非常に悪化するものがある。


あるいは、治らないものがある。

患部の状態が「熱」を示している、という判断に間違いはない。


しかし、その「熱」を起こさしめた本質は他にあり、それが、場合によってはある臓腑の冷え(陽虚)だったりする。


その場合、その臓腑が特定できれば、その臓腑の陽気をフォローするように治療する。


鍼でもいいけど、例えばお灸や温灸を使って。


そうすると患部の熱、炎症がグングンひいてくる。


そういう症例が、たまにある。


アトピーなどの皮膚炎や、リウマチなどの関節炎、慢性の頭痛とか、色々な病態で、見受けられる。


言うまでもなく、大事なのは消去法ではなく、正確な弁証。

 

主訴が明らかな熱証であっても、それと矛盾する、寒証を示す情報から目を逸らさないよう、厳に、気を付けるべき。

 

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「熱」を籠らせないこと

2013.05.13

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生きてれば「熱」を生じる。

死ねば冷たくなる。

だから「熱」を生じるのは生きてる証拠。

大いに熱を発し、それを大いに発散する。

これが生命の輝きに繋がる。

・・・でも、これが籠ると、問題が起こる。

籠る場所によって症状は千差万別。

現代の様々な病、癌、リウマチ、アトピー、各種の精神病、東洋医学的にはいずれもこの「熱がこもる」というメカニズムが関与していることが多い。

熱が身を焦がし、気血水を凝滞させ、病をなす。

そこで、籠らせないための工夫が必要。

運動のやり方、食生活、睡眠状況・・・。

改善しないと、色々と問題が起こる。

治療的には、「熱の発散経路」に目を向けることも重要。


生体を、オーバーヒートさせてはいけない。

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(一社)北辰会4月本部臨床コース

2013.04.15

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昨日、4月14日の日曜日は、大阪で行われた、(一社)北辰会本部臨床コースに参加してきました!!

午前中は油谷真空先生のご指導による実技訓練で、かなり実践的な内容で、朝から興奮しました。

午後イチは藤本蓮風先生による公開実技デモンストレーション。

よく、

「鍼治療は刺激療法(物理療法)の一種であり云々・・・」

と仰る先生がいたり、そう書いてある本がありますが、もともと、東洋医学において、「鍼治療」というのは、

”気を動かし、陰陽のバランスを調和させるためのもの”

であります。

だから、無形であったり、有形であったりする、この実に自由奔放な「気」というものを正しく動かし、歪みをとればいいワケで、

なにも皮膚を破らなくてはいけないワケではありません。

極端に言えば、「翳す」だけでもいいのです。

物理的刺激にこだわる必要はありません。

今回はそれを、聴衆にまざまざと見せつけて下さいました。

次は清明院も非常にお世話になっている西宮の橋本実千代先生の症例発表、

「アトピー性皮膚炎」

でした。

北辰会では、15年以上前から、非常に力を入れて治療している疾患の一つです。

ですので、症例数や、アトピーを東洋医学的にまとめて発表した内容も多く、非常によく診る疾患です。

病歴が数十年に渡る重症のアトピーを、素晴らしい早さで治しておられました。

そして最後は森洋平先生によるシリーズ講義

「近代日本鍼灸史」

です。

”医学史”というと、な~んかカタイテーマで、難しそうなイメージがありますが、これを分かってなかったら、大きな歴史の流れの中で、

我々が今何をやっているのか、なぜ今こういう状況になっているのか、分かりません。

ですので、本来避けて通れない、全鍼灸師が最初に履修するべき内容なのです。

・・・まあそんな訳で、まだまだ書きたいことはいっぱいあるけど、キリがないからそれは胸にしまって、今日もガンガン鍼してます!!

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東洋医学への正しい理解

2013.03.17

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この10年で、東洋医学に対する期待、関心は、高まっただろうか。

現場でこの10年以上やってきた者の印象としては、高まったように思う。

患者さんも、同業者も、昔は冷たかった。

鍼灸といえば、慰安的なマッサージの延長で、せいぜい肩こりか、さほど深刻でない腰痛、膝痛ぐらいにしか効かない、という認識が一般的で、

 

医学、医療であることを真面目な顔をして主張すると、嘲笑されるような向きがあった。

 

また、鍼灸と言ったら、

「飯が食えてるだけでスゴイ。」

みたいな、”食うのがやっと”の職業であるなんてことも、よく言われた。


それが今では、アレルギーや自己免疫疾患、癌や糖尿病、婦人科疾患など、現代の西洋医学が苦手とするような様々な疾患に対して、有効である可能性がある医学だ、

 

という認識が、少しづつではあるが、高まってきたように思う。

 

この1カ月の、清明院の新患さんの主訴を見ていても、そう思う。

 

肝機能障害、肝炎、躁鬱病、アトピー性皮膚炎、花粉症、不妊症、月経異常、癌などなど、単純な肩こりや疲労を訴えて見える人は、むしろ少ないぐらい。


東洋医学がこうやって注目され始めたことの背景には、もちろん否定する訳では無いが、明治以来、威信を保ってきた西洋医学への不信感や、

 

実際問題としての西洋医学の「頭打ち」感があることは否めないのではないだろうか。


親や肉親が、がんと診断され、化学療法や外科手術をやった結果、全くいい場面がなく、死んでいった。

難治性のアレルギー疾患で、薬で一生抑えるしかない、と冷たく言われた、など、西洋医学に対するマイナスの印象を患者さんや周りから聞くことはよくあります。

ただ、西洋医学がダメだから東洋医学に頼る、というマイナスからの流れではなく、西洋医学はこういうところが良くて、東洋医学はこういうところがいい、

 

という、双方の特長を正しく理解した患者さんが増える、という流れの方がいいと思います。

今後は、そういう流れが今よりも増えてくるでしょう。

サービスが向上する一番の近道は、消費者が賢くなることではないでしょうか。


医師に言われるがまま、されるがまま、という患者さんは、今後は減ってくるでしょう。

そこで、東洋医学がいかなるものか、正しく理解し、表現、体現できる先生しか生き残れないようになったらいいのではないかと思います。

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皮膚病考

2013.03.15

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清明院は、皮膚病の患者さんが多くみえる。

アトピー性皮膚炎はもちろん、尋常性疣贅やら、掌蹠膿疱症などといった、難しい疾患もあります。

東洋医学では、主に

「皮膚に籠った熱」

であったり、

「血が足らなかったり、巡らないために起こっている症状」

などと考え、対処しますので、西洋医学的な診断名は、参考にはしますが、それによって、東洋医学的な診断にはさほど影響しません。

あくまでも

「気を動かし、陰陽、五臓六腑のバランスを調整し、”治る力”を賦活化して、体質改善した結果、皮膚の炎症が治まる。」

という変化を狙うのみです。

皮膚病の患者さんは、この時期(季節の変わり目)、悪化する場合があります。

あまりにも皮膚の炎症が強くて、夜、睡眠中に無意識に掻き壊してしまって、出血して、その部分が痛い、とか、

あまりにも痒くて仕事にならない、という場合は、皮膚科に軟膏をもらって、症状を抑えることも選択肢の一つですし、

こちらから勧める場合もあります。

・・・で、たとえ症状のみ、無理に抑え込んだとしても、皮膚が落ち着いてる間に、根本原因である臓腑の弱りなりを調整する、

といった方法をとった方がいい場合もあります。

慢性の皮膚病をお持ちの患者さんにとって、”痒み”そのものが”ストレス”であり”不安要素”になってしまうし、”眠れない原因”になってしまって、

 

そのストレスや不安が、臓腑の機能を失調させ、鍼が効きにくくなる、という悪循環があるからです。


そんな感じで、慢性で難治性の皮膚疾患には、西洋医学の力も借りつつ、時間をかけて根気良く、やっとります。

東洋医学と、西洋医学は、もっと表立って、協力関係をとるべきだ。

患者さんのためにも、お互いのためにも。

 

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「胆」って何ですか?(その4)

2013.02.03

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これまでのお話・・・

「肝」って何ですか?(その13)
「胆(たん)」って何ですか??(その1) 
「胆」って何ですか?(その2)        
「胆」って何ですか?(その3)

 

では、続きいきます!!

 


◆「胆の腑」と枢(くるる、とぼそ)

 

胆の腑を考える上で、臨床的に大事なのが、この「枢(くるる、とぼそ)」に関わる、という考え方です。

 

どういう考え方かというと、まずこの聞き慣れない”とぼそ、くるる”というのは、ドアを開閉する際に使う”蝶つがい”の真ん中に通す棒のことです。
↓↓

枢(くるる、とぼそ)


↑↑外からは見えないけど、コレの真ん中の、回転する部分に差し込んである棒のことネ。

 

(清明院の初診室の扉です☆ よく動きまっせ―!!)

 

これは要は扉の「回転軸」のことです。

 

門扉は、開くにも閉じるにも、回転軸がないと上手く出来ません。

 


人間の機能にも、扉を開閉するがごとき機能が、いくつもありますよね?

 

汗をかく時に、皮膚表面にある汗が出る穴(汗腺)が開閉しますし、排尿する時は膀胱~尿道が開閉しますし、排便する時は肛門の開閉、

 

飲食物の飲み込みから消化の、咽喉、食道、胃腸の開閉なんかがそうです。

 

これらの扉がもし開きっぱなし、閉まりっぱなしだったら、色々な障害が生じるということは、簡単に想像が出来るでしょう。

 

 

そういう病気もたくさんありますね。

 

東洋医学では、その全身各所の開閉の調整をし、開閉の「スムーズさ」に大きく関わるのが、回転軸をつかさどる「胆の腑」だというのです。

(もちろん、発汗、排尿、排便は他の臓腑も複雑に関連しあって、成り立っていますがネ。)

 

ですから胆が異常を起こすと、開閉がうまくいかなくなる症状が出ることがあります。

 


コレは実は、大変な問題に繋がることがあります。

 


アトピー性皮膚炎、糖尿病、ガンなどの重大な病は、ここがおかしくなっていることが少なくありません。

 

・・・ところでなぜ、開閉をつかさどるのが胆の腑なのか、実はこれには深い意味があると思います。

 

まあ、古典にそう書いてあるから、と言ってしまえば簡単ですが、それだけではイマイチ納得できません。(苦笑)

 

・・・で、色々と妄想するワケですが(笑)、一つには、胆の腑というのは、それ以外の五腑と比較して、非常に特殊な腑でして、

独特の特徴を持っていることと関係しているんじゃないかと思っています。

 

 


その話は次回。

 

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