東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)

2023.11.26

 

 

 

 

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「患者さんの声」を頂きましたので紹介します。

 

 

下記以外の「患者さんの声」についてはHP内およびGoogleのクチコミページ 参照

 

 

 

 

 

 

60代女性 会社員

 

 

【症状】

 

背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿

 

【既往歴】

 

20代 乾癬

40代 網膜裂孔

50代 網膜剥離 大腸ポリープ 頚椎症 高血圧

 

 

(以下本文↓↓)

 

 

私は今年の春先から、突然のアレルギーに悩んでいました。

 

首から背中にかけて、見た目は何ともないのですが強い痒みがあり、洋服が擦れてイガイガムズムズの違和感がなんとも言えず、不快な毎日を2ヶ月ほど過ごしておりました。

 

 

皮膚科を受診しまして、抗アレルギー薬を服用すれば少し落ち着くのですが、止めるとまたぶり返す、の繰り返しでした。

 

 

ご縁があり、清明院様での初診の翌朝のことです。

 

 

まるで魔法にかかったように痒みと不快感がほぼ消えていることに心底驚きました。

 

 

信じ難いかもしれませんが何の誇張もない事実です。

 

 

また、洗顔をしますと何だか手触りがツルツルしていることにも気づきました。

 

 

先日美容室に伺った際、長く担当していただいている方より「最近、お肌の調子が良さそうですね。」と美容のプロフェッショナルからもお墨付きをいただき、こちらも大きな副産物でした。

 

 

今後も健康+美容のためお世話になりたいと思っております。

 

 

もし私のように謎の皮膚アレルギーで悩んでいる方がいらっしゃいましたら、何かのお役に立つかと思いクチコミさせていただきます。

 

 

 

 

【清明院からのコメント】

 

 

この方は6月に治療に見えましたが、4月から特にキッカケもなく、急に痒みを発症し、痒みとともに易怒、イライラといった症状を発症していました。

 

 

皮膚科ではアレルギー性皮膚炎と言われ、こうアレルギー剤の処方を受けたものの、薬を切るとまたかゆみが再発するので、一生飲むことに不安を覚えて、清明院に来院されました。

 

 

初診時、「心肝気鬱」と弁証し、治療を開始すると、劇的に痒みが改善しました。

 

 

また、よくよく話を聞くと、発症の1か月ほど前から何となくキムチを多く食べており、こういった極端な食生活も、是正するように伝えました。

 

 

その後、浮腫や夜間尿に関しても効果を実感され、基本的な肌の調子が良くなっていることを非常に喜んで下さいました。

 

 

このように、「西洋薬は効いているけど、飲み続けるのが不安」という患者さん、意外と「東洋医学的な鍼灸治療」が突破口になるかもしれませんよ。

 

 

 

清明院の経験上、思いがけず、いい結果が得られることが、割とあるように思います。笑

 

 

 

因みに、アトピーや花粉症などの、アレルギーに関する我々の基本的な考え方は、師である藤本蓮風先生のご著書『アレルギーは鍼で治す』に、

 

一般の方向けに分かり易く書かれていますので、ご興味のある方はぜひお読みください。(^^)

 

 

 

 

 

 

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(一社)北辰会、第7回古典ライブを視聴しました!!

2021.12.01

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11.24(水)の夜は、(一社)北辰会会員限定企画である古典ライブ講義を視聴してきました!!

 

 

11.24は二十四節気では小雪ですね。

 

 

立冬を過ぎ、冬至に向かう段階、養生が重要です。

 

 

今回のテーマは「鼻病」です。

 

 

 

最近で、鼻病に関するホットな話題といえば、コロナ後遺症の「嗅覚障害」ですね。

 

 

まあ、コロナに限らず、インフルエンザでも、普通のカゼであっても、熱が下がったり、食事がとれるようになったりして、ほぼほぼ回復した時に、嗅覚障害だけが残る、なんてことは、よくある話ですね。

 

 

私も最近、コロナ後遺症の嗅覚障害に関しては、数例ですが治療にあたらせて頂きましたが、そこまで深刻なものは少ないようで、普通に治療すれば順調に回復するものが多いようです。

 

 

 

・・・さて、これから第6波がどうなるか。

 

 

まあ、あとは「鼻病」と言えば花粉症や副鼻腔炎など、日常的によく診る訴えではないでしょうかね。

 

 

 

 

鼻病を診る上で特に重要なのは、表面的な冷えによって、鼻に熱が籠って、鼻塞や嗅覚障害が起こっているものです。

 

 

また、鼻は天門、口は地戸、その間に「人中」という経穴がある、よって、気付けで人中を使う意味を考えることが出来る、という話も、個人的には好きでしたね。笑

 

 

五臭は天、五味は地、五味の異常は重視されるけども、五臭の異常は軽視される場合がある。

 

 

鼻は明堂とも言われる重要な部位で、鼻病を軽視してはならない。

 

(因みに、上星穴の部分を明堂という古典もある)

 

 

 

その他、酒製大黄といって、大黄を酒で洗って使ったり、酒に浸して使ったりすることで、薬効が及ぶ位置を変えることが出来る、とか、脾胃へのダメージを軽くできる、とか、

 

そういった、漢方薬を理解するうえで欠かせない「修治」のお話や、以前このブログでも紹介した「一貫堂医学」の処方群で重要視される「黄連解毒湯」「荊芥連翹湯」のお話し、

 

さらに菅沼周桂(1706-1764)『鍼灸則』本郷正豊『鍼灸重宝記』その他の江戸期の重要な伝統鍼灸古流派の諸文献のお話し、

 

印堂と肺、奇穴の鼻通と胆などなど、重要な話が飛び出しまくるこの講座、是非チェックしてください☆

 

 

また今回も、漢方医である竹本喜典先生からもコメントがあり、厚みがありましたね。

 

 

まあ、まさに北辰会の飲み会みたいな内容なんですが(笑)、講義用にきちんと整備された内容になっていますので、これを2000円で聴けるのは安すぎると思います。

 

 

 

会員の方は勿論、これを機に入会の方はぜひ!!

 

 

 

 

 

 

 

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「小青龍湯」という薬

2019.04.06

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ここんとこ、

 

「牛車腎気丸」という薬

「治打撲一方」という薬

 

というお話を書きましたので、ついでなんで、最近花粉症でよく使われている「小青龍湯」についても触れておきましょう。

 

 

まあ湯液の話を、私のような実践で使っていない、ズブの素人がするのも実に僭越なんですが、あまりにもこれを処方されていて、しかも効果を感じていないと仰る患者さんを診ることが多いので、

 

僕自身の備忘録的な意味と、彷徨う患者さんのために、この薬に関する基礎的な内容を書いておこうと思います。

 

 

この薬の出典は後漢の時代、あの張仲景が書いた『傷寒論』であります。

 

「張仲景(ちょうちゅうけい)」という人物

墓マイラー 27(番外編) 張仲景先生

『傷寒論(しょうかんろん)』という本         参照

 

 

小青龍湯は、有名な麻黄湯という漢方薬の加減方と言われます。

 

(麻黄湯も傷寒論に出てくる薬です。)

 

 

麻黄湯も最近、

 

「インフルエンザに効く!」

 

とか、

 

「キムタクが常備してる!」

 

とかいわれて、非常に有名です。

 

 

これについても、後で簡単にまとめておきましょう。

 

 

この麻黄湯は、よくカゼのひき始めに使われます。

 

 

小青龍湯は、もともとはカゼのひき始めの状態が改善せずに、なおかつ「水邪」が存在する時に使う薬、と、『傷寒論』に定義されています。

 

 

『傷寒論』内の条文では

 

傷寒表不解.心下有水氣.乾嘔發熱而欬.或渇.或利.或噎.或小便不利.少腹滿.或喘者.小青龍湯主之.

 

傷寒心下有水氣.欬而微喘.發熱不渇.服湯已.渇者.此寒去欲解也.小青龍湯主之.

 

傷寒表不解.心下有水氣.乾嘔發熱而欬.或渇.或利.或噎.或小便不利.少腹滿.或喘者.宜小青龍湯.

 

とあり、また『金匱要略』には

 

病溢飮者.當發其汗.大青龍湯主之.小青龍湯亦主之.

 

欬逆倚息不得臥.小青龍湯主之.

 

婦人吐涎沫.醫反下之.心下即痞.當先治其吐涎沫.小青龍湯主之.

 

とも書いてあります。

 

 

漢方薬の専門家でもない僕が、あまり難しい解説をしてもしょうがないし、そもそも出来ないので、要はこれらを簡単に言うと、表面に寒邪があって、

 

なおかつ心下(みぞおち)に水邪がつっかえてる場合に使う方剤であって、これとは違ったメカニズムで症状の出ている花粉症には効かない、

 

あるいは害になりかねない、ということになりますね。

 

 

また、たまたま合っていたとしても、この薬を服用して、表邪の存在、心下の水気の存在が除去、改善された後になっても、この薬を継続して服用していたら、

 

今度はまた違った病変に結び付く可能性もあります。 

 

 

漢方薬はサプリメントなどではなく薬なのであり、素人考えでドラッグストアで買ってきてメチャクチャな使い方をしたりするのは、厳に気を付けたいですね。

 

 

 

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春は出会いの季節

2019.03.10

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春は出会いの季節です。

 

 

花粉症ばかりではない。(苦笑)

 

「花粉症」を含む記事 参照

 

 

大体、せっかくの春に、花粉が怖くて外に出れないなんて、悲しすぎる。

 

 

鍼をして、体調を調えて、ガンガン外に出ましょう。

 

 

因みに、間違ったことをやっている患者さんが多いので書いておきますが、前にも書いたけど、鼻がムズムズしたら、すぐに鼻にティッシュ詰めてマスクで押さえちゃいましょうね。

 

 

強くかんだり、しょっちゅうすすってたら、治るもんも治らず、悪化していきますよ☆

 

 

鼻の粘膜にも、治るヒマを与えてあげないと。

 

 

 

 

清明院にも、新スタッフが続々と入ってきています。

 

 

この春から新生活になる人も、多いでしょう。

 

 

いい出会いがあるといいですね☆

 

 

 

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小建中湯について 2

2019.03.05

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ここまでのお話し

 

四君子湯と六君子湯

平胃散について 

安中散について

大建中湯について

小建中湯について     参照

 

 

前回、小建中湯の話がエラク中途半端に終わったので、続きを書きます。(^^;)

 

 

小建中湯は、実は以前このブログにもチョコッとだけ登場しています。

 

「麦飯」ってどうでしょう?? 7

「紅汗」について考えてみましょう。15   参照

 

 

小建中湯は、桂枝湯のアレンジ版であることは前回お話ししました。

 

 

しかし、ここら辺を細かく話していくと、『傷寒論』の太陽病の講義みたいになってしまうので、ここではしません。(^^;)

 

(興味ある人は、無数に出ている『傷寒論〇〇』という本を5冊くらい買って勉強しましょう。)

 

 

小建中湯は、今日では東洋学術出版『中医臨床のための方剤学』「脾虚肝乗」という言い方をするように、脾の臓が弱ってしまって、肝の臓とのバランスが崩れたものによく使われます。

 

 

もちろん、この薬のもともとの出典は『傷寒論』ですから、寒邪に傷られた傷寒病の、ある段階においても使いますし、これをやって治らなかった場合に小柴胡湯を使う、という流れもあります。

 

「小柴胡湯」を含む記事   参照

 

 

また、『傷寒論』の中の小建中湯適応の脈診所見に「陽脈濇、陰脈弦」という、解釈次第では色々拡大出来るような脈状の表現も出てきます。(*‘∀‘)

 

 

あるいは『金匱要略』の中にも、この薬は”虚労病”、”黄疸病”、”婦人病”のところに出てきます。

 

 

さらに『金匱要略』では、目的に応じて、小建中湯黄耆(おうぎ)を加えて「黄蓍建中湯」という薬を提示していたり、少し時代が下って中国唐代、

 

孫思邈(そんしばく 581?-682)『千金翼方』では小建中湯当帰(とうき)を加えた「当帰建中湯」があったり、日本の江戸期、あの華岡青洲(1760-1835)の

 

『瘍科方筌(ようかほうせん)』では、この「黄蓍建中湯」「当帰建中湯」を組み合わせて、さらに膠飴を使わずに「帰耆建中湯(きぎけんちゅうとう)」という方剤を創方し、

 

癌が潰れて膿が止まらず、日々憔悴していくほどの重篤な病人に使用していたようです。

 

孫思邈という人物

遠方からの患者さんが増える

墓マイラー 44 華岡青洲先生

華岡青洲という人物        参照

 

 

・・・まあしかしこの、

 

「肝と脾のバランスが崩れている」

 

ことが、カゼから花粉症からアトピー、リウマチ、癌まで、あらゆる現代病の根本原因になっていることは、臨床上、実に多いと思います。

 

「脾」って何ですか?(その9)

「肝」って何ですか?(その13)    参照

 

 

ここんとこをシンプルに調整してくれる薬だからこそ、約2000年の風雪に耐えて来れたんでしょうね。

 

 

 

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一貫堂医学について 7(スペインかぜの治療)

2018.09.15

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これまでのお話・・・

 

墓マイラー 52 森道伯先生

森道伯という人物

一貫堂医学について 1(三大体質五大処方)

一貫堂医学について 2(瘀血証体質について)

一貫堂医学について 3(臓毒証体質について)     

一貫堂医学について 4(解毒証体質について)

一貫堂医学について 5(解毒証体質の続き) 

一貫堂医学について 6(温清飲について)       参照

 

 

 

さて、マニアックな話、ドンドンいきましょう。

 

 

ドンドン読者を置いていきます。

 

 

そしてみんな離れていって、終いには一人になりそうです。(爆)

 

 

・・・ともかくここまで、一貫堂医学における「三大体質・五大処方」について書いてきました。

 

 

よく勘違いされがちなこととして、

 

「一貫堂って、全ての患者を3つの体質に分類するんでしょ?それも全部実熱でしょ??そんなん、無理あるっしょ~~!!(;’∀’)」

 

というミスリード。

 

 

普通に考えて、そこだけ切り取って、名医・森道伯を語れる訳ないですね。(・ω・)ノ

 

 

矢数道斎(格)先生のまとめた『漢方一貫堂医学』には、森道伯先生のほぼ晩年の3年間のカルテに使った方剤が集積して一覧表にしてありますが、

 

当然ながら「それ以前の」数十年がある訳です。(笑)

 

 

まあ、色々な症例やエピソードがあると思うんですが、有名なのは「スペインかぜVS森道伯」のエピソードでしょう。

 

 

まず「スペインかぜ」を簡単に説明しますと、1918年~1919年(大正7年~8年)にかけて起こった、アメリカ発の強毒性インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)です。

 

 

アメリカ発なのにスペインかぜと呼ぶのは、情報源がスペインだったから、だそうです。

 

 

ちょうどこの時は第一次世界大戦(1914~1918)の末期であり、このスペインかぜが大戦を早期に集結させた要因の一つである、という見方もあるぐらいの大事件であったようです。

 

 

そのくらい被害は大きく、全世界で5億人が感染、死者は5千万人~1億人、とも言われています。

 

 

日本にも被害が広がり、現在タレント論客として活躍している竹田恒泰さんの曾祖父君にあたる竹田宮恒久王をはじめ、多くの日本人が感染しました。

 

 

この時、森道伯先生はスペインかぜを3つに分類し、

 

胃腸型・・・香蘇散+茯苓・白朮・半夏

 

肺炎型・・・小青竜湯+杏仁・石膏

 

脳症型・・・升麻葛根湯+白朮・川芎・細辛

 

で治療し、たいへん効果を挙げたそうです。

 

 

これらも、現在でもよく使われる、割かしなんてことない処方なんですが、この処方からしても、決して実熱のみを重視していたなんて思えません。

 

 

スペインかぜの弁証論治を、非常にシンプルな形に落とし込んだように見えます。

 

 

因みに各方剤の出典は、

 

香蘇散は北宋の国定処方集である『和剤局方』

 

小青竜湯は後漢の張仲景(150?-219)による『傷寒論』

 

升麻葛根湯『閻氏小児方論』という本が出典で、有名な葛根湯の変方かと思いきや、やや似て非なる配合の薬です。(笑)

 

 

僕のPCに入れてある『東洋医学辞書』では

 

葛根湯は葛根5.0・麻黄・大棗各4.0・桂枝・芍薬・生姜各3.0・甘草2.0

 

升麻葛根湯は葛根5.0・芍薬3.0・升麻・乾生姜各2.0・甘草1.5

 

と出てきますが、『中医臨床のための方剤学』では

 

葛根湯は葛根12g・麻黄、生姜9g・桂枝、炙甘草、白芍、大棗6g

 

升麻葛根湯は赤芍6g・升麻、葛根、炙甘草3g

 

と、ずいぶん違います。

 

 

こういうの(同じ方剤名でも時代や文献で構成生薬が違う)も、方剤学のややこしいところですね。(苦笑)

 

 

まあともかく、

 

 

香蘇散風寒表証+気滞の薬で、現代ではストレスからくる肩凝りだの胃もたれだのといった、肝鬱肝胃気滞によく使われる薬です。

 

 

小青竜湯風寒表証+脇下の水飲の薬で、現代では「くしゃみ三回小青竜」な~んていう、実に胡散臭い謳い文句があって、花粉症によく使われる薬なんですが、

 

何も考えずに長期服用すれば徐々に内熱が籠っていき、別の病を形成します。(~_~;)

 

 

西洋薬と比べて、副作用がなくて眠くならないから助かるわ、な~んつって、冬から春に長期服用している患者さん、ホントに多いです。

 

 

升麻葛根湯は、小児の麻疹(はしか)の薬として有名で、肺胃の熱毒を叩く薬です。

 

 

これらを強毒性のインフルエンザに巧みに応用した訳ですね。

 

 

・・・まあいずれにせよ、よく後世派と言われる一貫堂ですが、古方派の使うような方剤も臨機応変に臨床応用していたことが分かります。

 

(そういえば後世派、古方派についても書いてなかったですね。いい機会なんでこれが終わったら書きましょう。)

 

 

次回、感染症に対する東洋医学の考え方を書きます。

 

 

 

続く

 

 

 

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最近よく診る病

2017.03.13

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二十四節気では啓蟄を迎え、1週間がたち、春分まで1週間となりました。

 

 

もう完全に春ですな。(゚∀゚)

 

 

・・・というか、もはや夏に向かっています。

 

 

空気が、日差しが、もうすでに、いくらか夏です。(笑)

 

 

これだけ自然界が明瞭に変化しますと、人間も当然影響を受けます。

 

 

まずは花粉症

 

 

定番ですね。

 

 

このブログでも何度も書いております。

 

花粉症と東洋医学 参照

 

 

そして意外とうつ病。

 

精神科疾患と東洋医学 参照

 

 

これは、春になって、少しヤル気が出て、治療する気になった、というパターンもあれば、肝乗脾でガクッと悪化して、

 

慌てて治療に来たというパターンがあります。

 

 

そして最近多いのが突発性難聴

 

「突発性難聴」を含む記事 参照

 

 

どれも非常に、清明院は得意です。

 

 

上記3疾患で苦しむ多くの患者さん達、試してみませんか、東洋医学、伝統鍼灸。

 

 

全て完璧に治せるとは言いませんが、モノによってはいいことあると思いますよ。

 

 

 

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すいぶんハッキリと春。

2017.02.25

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いやー、24節気では雨水となり、春一番も吹き、もうすっかり春の雰囲気がしてきました。

 

 

花粉症にビビる人が増えていますが、鍼灸と養生で乗り切りましょう。

 

 

ビビって不安がって何もしなければ、春の思うがままです。(笑)

 

 

花粉症のいやな諸症状に加えて、のぼせ、頭痛、慢性の止まりにくい咳(気逆咳)、眩暈、この辺はみんな春に起こりやすい病です。

 

 

花粉や季節が悪いんじゃないですよ!

 

 

その季節に過剰に反応している体側がおかしいのです。

 

 

まあ春は、簡単に言えば、のぼせやすくなるんです。

 

 

東洋医学では、春には春の養生法があります。

 

 

精神的にも肉体的にも、伸び伸びゆったり過ごしましょう。

 

 

締め付けの強い下着や洋服、髪をきつく縛るのもやめましょう。

 

 

下半身を冷やさないようにして、睡眠時間は十分にとりましょう。

 

 

あとは鍼でしょ。

 

 

春は新緑や桜のきれいな、素晴らしい季節です。

 

 

 

全く恐れることはないです。

 

 

 

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カゼか喘息か。 2

2015.12.21

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前回のお話

 

カゼか喘息か。 参照

 

 

その患者さんがカゼなのか喘息なのか、という問題は、東洋医学的にはそれほど大きな問題ではないのですが、患者さんからすれば、

 

いまのこの症状をアレルギーと考えたらいいのか、一過性の感染症と考えたらいいのかで、不安度が違うワケです。

 

 

我々は西洋医学的な診断名を付けるのが仕事ではありませんので、どうしても病名が知りたいという患者さんに対しては、冷たいようだけど

 

「それは西洋医学に相談して下さい。<m(__)m>」

 

と言わざるを得なくなります。

 

(僕らが診断名を付けるのは、完全な越権行為であり、法に抵触します。)

 

 

東洋医学的には、一過性のウイルス感染症としての、いわゆる感冒症状については、主に

 

「外邪(外から入った邪気)による病」

 

と考えます。

 

 

喘息や花粉症などのアレルギー症状のようなものについては、外邪の関与も考えますが、主に

 

「体の”中”に原因のある、体質の問題」

 

と考えます。

 

(ま、ザックリ言うと、ですが。)

 

 

この、外邪が中心の病であれば、人体を侵襲した外邪が早く散っていくような治療になりますし、体の中の方に問題がある病であれば、

 

体質そのものを改善させるように治療します。

 

 

当然、後者の方が長引いたり、症状も重かったりすることが多いです。

 

 

東洋医学では、外から入った、外邪中心の病を

 

「外感病(がいかんびょう)」、

 

中から病んだ、体質に問題のあるものを

 

「内傷病(ないしょうびょう)」、

 

と分類して、治療のやり方を分けています。

 

 

外邪中心の病(外感病)であれば比較的勝負がつくのは早く、治療も急いで(詰めて)やった方がいい場合が多いです。

 

 

場合によっては1日に二回も三回も治療する場合もあります。

 

 

体質そのものに問題があるような場合(内傷病)は、単なる症状緩和で終わらせてしまうのではなく、食生活を中心とした日常生活の見直しを含めて、

 

腰を据えてじっくりと治療を進めないといけないことが多いです。

 

 

まあこういう話を、もっと分かりやすくデフォルメして患者さんに伝え、結果を出し、東洋医学の医者として信頼していただく。

 

 

 

難事業だよなあ、と思いますね。(苦笑)

 

 

 

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歯を治療したら掌蹠膿疱症が治っちゃった

2014.11.29

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こないだ、知り合いの歯医者さんと話していて、面白いことを聞いた。

「歯の治療をしたら、掌蹠膿疱症が治っちゃった、という症例がある。」

という。

(ただまあ、その事実のみをもって、掌蹠膿疱症の原病巣が歯だった、というのはいきすぎだけどね、と仰っていたが。)

 

こういう話は、他にも聞いたことがある。

歯を治療したら花粉症が治った、とか、アトピーが治った、とか。


我々、「東洋医学の考え方に基づいて治療を行なう鍼灸師」は、金属である鍼によって、経穴に微妙な刺激を与えて、それに対する生体の反応を利用して、

 

「治る力」を引き出し、病気を治すのが仕事。


日々、金属製の鍼による、ごくわずかな刺激で、患者さんの体が劇的に変化するを見ていると、「歯」という、口腔粘膜に24時間、常に触れ、

しかも唾液にも触れている部分(間接的に胃腸にも刺激が伝わる)に、銀歯や金歯、その他の詰め物などの金属があるというのは、如何なものか、

と、考えさせられる。

 

何らかの影響を、全身に及ぼしているはずだ。

 

あらゆる病気の原因になっていたって、おかしくないと思う。

 

慢性病の方は、噛み合わせや、口腔内の金属の除去、やってみる価値があると思う。

 

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