東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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ドクターズプライムで喋ってきました。

2022.06.23

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4月に二回ほどお邪魔して、東洋医学、鍼灸医学について語らせて頂いたドクターズプライム

 

(過去記事   参照)

 

 

・・・で、その時に聴講された臨床医の先生方から、なかなかの御好評を頂いたということで、今回からは北辰会は勿論、順天堂東医研でも、東洋鍼灸専門学校でも長年にわたって講義してきた

 

「東洋医学的診察法(体表観察)」

 

について、これからシリーズで講義していくことになりました。

 

 

まず最初は「脈診」からです。

 

 

多くの医師にとって、「脈診(Pulse diagnosis)」といえば、バイタルサイン(生命兆候)確認の一環として、いわゆる”心血管系”の異常を念頭に、

 

脈拍数(頻脈・徐脈)

律動性(不整脈)

血管壁の硬さ(血圧)

 

などを、聴診による心音や浮腫の状況、その他の心電図所見などとも組み合わせて診て、診断するための情報としてなされるものでしょう。

 

 

しかし、東洋医学ではなんと、脈診部位(橈骨動脈搏動部)で全身の状況を診る、というのです。

 

 

それも、西洋医学とは根本哲学、人体観を異にする「全身の状況」を、です。

 

 

このブログにこれまで何度も書いてきたように、東洋医学では、「気血津液」の通り道としての「経絡」があり、その正常な循環を保障する「五藏六府」があります。

 

 

【カテゴリ】

 

 

 

厳密にいえば、気とエネルギーは違うし、血と血液は違うし、津液とリンパ液、組織液は違うし、経絡と神経や血管系は違うし、五臓六腑と内臓は違います。

 

 

東洋医学では、全身各所の細かな機能や形態の異常を診ているのではなく、全身の機能のバランスの乱れを、こうした諸概念に置き換えて診ているのです。

 

 

今回はその辺を分かり易く説明したつもりでしたが、どの程度伝わったかはアンケートの結果を待ちたいと思います。(^^)

 

 

 

一人でも多くの医師が、東洋医学に興味を持って下さり、理解を示してくれることを祈りつつ、より質の高い講義が出来るように精進します。

 

 

 

 

 

 

 

 

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第40回、順天堂東医研に参加してきました!!

2022.04.26

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4.21(木)の夜は、第40回の順天堂東医研に参加してきました!!

 

2018年12月に第一回を行ってから、皆々様の御蔭で、早40回となりました。<m(__)m>)

 

 

今回の講師も、いつもお世話になっている吉祥寺中医クリニック院長の長瀬眞彦先生

 

 

講義の内容は

 

「新型コロナウイルス感染症後遺症の症例から学ぶ東洋医学の基礎理論」

 

という内容。

 

 

コロナは今、第6波が落ち着き加減ではありますが、依然として後遺症問題のニュースもチラホラありますね。

 

 

第7波だって、いつ来てもおかしくないですし、今後またどのような形の変異株になるかも、想像もつきません。

 

 

もう最近の都会では、自分の身の回りにコロナに罹患した人が必ず数人はいるような情勢だと思いますが、コロナ感染後、すぐに治って、以後まったく何の問題もないという人もいれば、

 

ちょっとした倦怠感や嗅覚味覚障害を発症し、数か月経って何となく回復したという人もいれば、「筋痛性脳脊髄炎・慢性疲労症候群(ME/CFS)」といわれる厳しい状態になってしまい、

 

ほぼ寝たきり状態を余儀なくされたり、因果関係はよく分からないものの、明らかにコロナ罹患後にそれまでなかったような重い症状が出て、それが半年、1年経っても治らず、

 

仕事などを辞めざるを得なくなってしまって、人生が大きく変わってしまった人など、実に様々なようです。

 

 

そんな訳でまだまだ今年も、コロナ禍は続きそうです。

 

 

2020年の秋に私も学会で発表しましたが、それ以降も、コロナ後遺症対応に漢方、鍼灸による東洋医学的な治療が期待されています。

 

 

今回、長瀬先生の方から、実際のコロナ後遺症の症例を通じて、

 

「画一的、通り一遍に、コロナ後遺症には〇〇湯、みたいな考え方はおかしい。」

 

「患者一人一人の病態に合わせた的確な処方を!」

 

というお話がありました。

 

 

そもそも、中国ではコロナに対して主に「三薬三方」と言われる漢方薬で対応し、高い効果を得たという報告がありましたが、2020年に日本中医薬学会で数回に渡って行われた、

 

中国で実際にコロナの治療にあたった中医師の先生方のオンライン講演を聴くと、そういう、公式見解としての診療ガイドラインは参考にしつつも、現場では各先生方がそれぞれの流儀で、

 

「自分の頭で考えて」患者さん一人一人に合わせた処方をし、効果を挙げたという報告が多かった(ほとんどそうだった)ことが印象的でした。

 

 

東洋医学というのは、本来そのように、その患者さん一人一人の体質と現在の症状を東洋医学的に分析し、臨機応変になされるべきものであって、コロナ後遺症だから〇〇、みたいな処方をするのは間違いの元だと思います。

 

(因みに当たり前ですが、これは鍼灸でも同様です。)

 

 

ただし、その臨機応変をどうやって行うかが、なかなか難しい、ということもまた事実で、今回長瀬先生は「先急後緩」という言葉や、東洋医学のいくつかの重要な治療原則を通じて、

 

治療する際の優先順位のつけ方を、西洋医学の話との絡めながら医学生にも分かり易いように配慮して講義されていました。

 

 

僕は医師でも薬剤師でもないので、湯液に関してエラソーに語るのは憚られますが、西洋医学的に検査してよく分からないから、

 

「とりあえず漢方でも」

 

みたいな、いい加減な処方の仕方で、貴重な生薬資源が無駄遣いされないようにしてほしいものです。

 

 

 

東洋医学に対する、きちんとした正しい認識が、「むしろ臨床家側に」広まってくれることを祈ります。

 

 

 

 

 

 

 

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Dr.'s Prime主催「鍼灸の世界へのいざない」で喋ってきました。

2022.04.15

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先日告知しましたが、昨日、4.14(木)の20時から、Dr.’s Primeさん主催の医師、医学生向けの無料講座、テーマ「鍼灸の世界へのいざない」という内容で喋ってきました。

 

 

今からでも登録すれば見逃し配信があるようですよ。

 

(詳細はこちら

 

 

講師は以前紹介したように、寺澤佳洋先生増田卓也先生と私です。

 

 

リアルタイムの参加者はそれほど多くなかったですが、医師、鍼灸師を中心に、総合診療の世界や鍼灸業界で有名な先生から、若手の先生まで、幅広い人材が参加され、改めて鍼灸への注目度を感じました。

 

 

まあ、いつも言うように、日本では鍼灸の受療率は5~10%程度。。。

 

 

まだまだ、鍼灸は医療行政的にも、国民の認識的にも、正当に認知されているとは言えず、結果的に鍼灸師同士が狭いπ(パイ)を食い合うような状況となり、もともとの伝統医学としての唯一無二の個性を持った鍼灸治療はいつの間にか所々で変質してしまい、

 

我先にと誇大広告を打ったり、特定の症状や疾患、特定の分野に特化した鍼灸などが乱立し、オーソドックスな鍼灸治療専門で生計をたてられている鍼灸師は、意外なほど少ないのが現状です。

 

 

 

しかし、ここ数十年は、中国、韓国を中心に、世界中で鍼灸への注目度は徐々に高くなっています。

 

 

今後もその流れは加速するでしょう。

 

 

そういう大きな流れの中で、寺澤先生や増田先生のような日本の若手医師が、鍼灸に肯定的な情報発信をして下さったり、Dr.’s Primeさんのような医師向けの勉強会を企画する業者さんが、

 

こういう企画を作って下さることは、私にとっては嬉しいし、頼もしい限りです。

 

 

今回、私の方からは、現代日本における鍼灸治療の多様性や現状を簡単に説明した上で、我々が普段行っている診察法と治療法を簡単に動画でお見せしました。

 

 

終了後、さっそく若手の総合診療医の先生から「分かり易かった、初めて鍼灸を見て驚いた」と、直接DMで御感想を頂きました。

 

 

東洋医学に理解のある医師が一人でも増えたなら、それは嬉しいことです。

 

 

・・・まあ今後もこうやって、出来る範囲で草の根運動を続けます。

 

 

今回、このような機会を与えて下さったドクターズプライムさん、また、ご紹介下さった先生方、有難う御座いました。<m(__)m><m(__)m>

 

 

 

 

 

 

 

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2022年度(一社)北辰会 カリキュラム発表!!

2022.04.12

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コロナ禍が始まってすでに二年以上。

 

 

最近では「XE」なる変異株が騒がれていますが、なんか名前がドラゴンボールみたいになってきましたね。。。苦笑

 

 

コロナ対策も、結局は同じことの繰り返しであり、多くの人は辟易ムードですね。

 

 

清明院にはコロナ後遺症や、ワクチン接種後に急に現れた不調を訴える方が多数見えております。。。

 

 

・・・ま、一人一人が後悔しないようにみんなで知恵を出し合って、この困難を乗り越えるしかないですね。

 

 

そんな中、今年度からはついに北辰会の対面定例会が再開されます!!

 

(ただし、ソーシャルディスタンス確保のため、正確な参加人数が把握したいので、会員限定で、事前申し込みが必要です。)

 

 

カリキュラムの詳細はこちら参照

 

事前申し込みに関してはこちら参照(北辰会会員専用)

 

 

(一社)北辰会の、前身の時代も含めれば50年近い歴史の中で、実に2年間もの間、対面の勉強会をやらなかったというのは、史上初めてのことだと思いますが、

 

2019年度から、まるでコロナ禍を予期していたかのように、eラーニング(オンライン講義)のインフラを構築してあったおかげで、かえってコロナ禍によって、

 

基礎部分のオンライン講義のコンテンツが充実しました。笑

 

 

それに加えて、今年度からは満を持して対面講義も再開で、いよいよ復活の狼煙、って感じですね。

 

 

・・・ただまあ、世の中的にはコロナ禍が去った訳では全然ありませんので、感染拡大には細心の注意を払いつつ、オンライン講義もフル活用しながら、

 

今年度あたりから、ヘタすりゃ数年かけて、徐々に本格的に復活、となっていくんだろうと思います。

 

 

以下、北辰会広報部の森田先生による、2022年度のカリキュラム解説動画です☆

 

 

 

 

 

これを機に入会される方はぜひ☆

 

 

やっぱり実技は、対面で教わった方が全然リアリティがありますよ。

 

 

 

 

 

 

 

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4.14(木)20時からオンラインで喋ります!(告知)

2022.04.08

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今日は告知です。

 

 

急ですが、4.14(木)の20時から、Dr.’s Primeさん主催の医師、医学生向けの無料講座にて講演します。

 

(1時間弱ほどだと思います)

 

 

タイトルは「鍼灸の世界へのいざない」

 

 

日本、世界において、非常に多様な考え方や方法論を持つ、深遠な鍼灸の世界。

 

 

今回はその一端を、初学者に向けて分かり易く解説、実演します。

 

 

メインとなる対象は医師、医学生だけど、どなたでも参加できるそうです。

 

(ただまあ、医療従事者向けは向けかな。今回のは一般の方が聞いても、意味不明かもしれません。)

 

 

講師は私と、先日のブログでも紹介した長崎の医はき師、寺澤佳洋先生と、清明院の研修医でもあった、三井記念病院リウマチ膠原病内科の増田卓也先生です。

 

(最近、このメンバーで何度も仕事出来て嬉しいですね。)

 

 

寺澤先生からは鍼灸の基本とあらまし、増田先生からは鍼灸医学の基本的な考え方や現代的な研究、医師の現場での実際、私からは肩こりのモデル患者へのデモ治療の動画をお見せし、解説します。

 

 

どんな質問が出るか、楽しみですね☆

 

 

 

お申込みはこちらから!!

 

 

 

 

 

 

 

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三旗塾主催、第19回中医オープンセミナーを視聴しました。

2022.03.25

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3.20(日)に行われた、お世話になっている金子朝彦先生が主催する第19回、中医オープンセミナーを、OD視聴しました。

 

 

こうやって、当日は用事でリアルタイム参加出来なくても、後からアーカイブ視聴できるのは非常に嬉しいことですね。

 

 

しかも一時停止してメモしたり、聴き直したり、すでに知っている内容のところは倍速再生したりも出来る、これも最高です。

 

 

今回の講師はなんと、清明院の初代副院長である松木宣嘉先生

 

 

彼は約10年前に清明院を退職し、現在は香川県の高松で開業しながら、鍼灸専門学校で教鞭をとりつつ、岡山大学の大学院に通って、学位をとるために奮闘中です。

 

 

20年前から知っていますが、常に勉強熱心であり、一見クールですがアツい男だと思います。

 

 

松木先生からは腹診のお話。

 

 

このブログにも何度か登場した、江戸末期、あの江戸医学館の多紀元堅(1795?-1857)の著作『診病奇侅』と、和久田叔虎(生没年不詳 18世紀末~19世紀初めころの人物)『腹証奇覧』『腹証奇覧翼』の内容を引きながら、腹診における重要点をまとめた、分かり易い講義。

 

 

章門という経穴、水分という経穴、あるいは腹部における動悸や「離れ」という所見などなど、腹診において重要な内容に関する江戸期の医家の見解をまとめてくれました。

 

 

後半は山梨の保坂明宏先生による「経産婦が逆子になる理由」という講義。

 

 

逆子についてはこのブログでも以前チョロッと書きました

 

 

保坂先生の講義では非常に詳細に、仙骨、仙腸関節、骨盤周辺、胸郭を中心に、患者さんの動作の異常から、それらの診察法を非常に細かく解説して頂き、

 

仙腸関節と側腹部の筋肉を調整することで高確率で逆子が改善できるという理論を解説して頂きました。

 

 

まだ若く、金髪でロン毛という個性的なルックスの先生ですが、非常によく勉強、実践しておられる様子が伝わりましたね。

 

 

講義も上手で、スライドの作り方も非常に上手だし、慣れているなと感じました。

 

 

今回の講師は二人とも僕より年下で若く、こうやってだんだん業界が年下だらけになってきて、俺もジジイになっていくんだろうな、という感じもしましたね。笑

 

 

こういう、まったく毛色の違う若手二人を思い切ってキャスティングした金子先生、流石です。<m(__)m>

 

 

こういうのはとてもいいことですので、今後も30代といわず、20代の無茶なやつらに、ビビらずにガンガン前に出てきてほしいと思います!!

 

 

かつて、昭和初期に東洋医学を復興しようとした先生方の多くは20代ですからね。

 

 

令和だからできないなんてことはない筈です。

 

 

 

 

 

 

 

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順天堂東医研 第三回公開シンポジウム、申し込み締め切り迫る!

2022.02.18

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いよいよ本番である2.24(木)まで1週間を切った、順天堂東医研第三回公開シンポジウム

 

 

今回のテーマは「東洋医学の学び方~伝統医学とどう向き合っていくか~」です!!

 

 

シンポジストは今回、特別ゲストとして千葉大の和漢診療科教授である並木隆雄先生をお迎えし、いつもお世話になっている吉祥寺中医クリニックの長瀬眞彦先生と、私とで行います。

 

 

そして座長は順天堂大学の公衆衛生学教室教授の谷川武先生であります。

 

 

豪華です。(俺以外 笑)

 

 

 

 

今回、並木先生からは主に医大生向けに、御自身の歴史を通じて、東洋医学をどのように学んできたかをお話しいただきます。

 

 

長瀬先生からは、主に一般の方向けに、漢方や生薬の基本や特長についてお話しいただきます。

 

 

私からは、学生や一般の方にも分かるように、鍼灸の基本や特長に関して、お話しします。

 

 

東洋医学に初めて触れる人も、この二時間で、東洋医学を学んでいく指針のようなものは見えるのではないかと思いますし、すでに東洋医学をやっている人も、漢方、鍼灸の基本、また、医師から見た東洋医学というものがあらためて良く理解できるのではないかと思います。

 

 

非常に噛み砕いた、分かり易い話ですので、医大生はもちろん、東洋医学に興味を持つ、一般の方からしても、大変楽しめるイベントになると思います。

 

(終了後に1時間ほど、Web懇親会もあり!!)

 

 

因みに今回も、鍼灸学生も含む、医療系学生は無料です!!

 

(ただし、学生の方は申し込みの前に必ずこちらから身分確認登録をして下さい。登録後、無料コードが発行されますので、本申し込みの際にそれを入力してください。)

 

 

すでに120名を超える申し込みが入っているようですが、お申し込み期限は2.21(月)までです!!

 

 

お申込みはこちらから!!

 

 

お申込みされた方には後日オンデマンド配信もありますので、リアルタイムで視聴できない方もご心配なく!!!

 

 

 

年に一回の恒例イベント、一生懸命やります☆

 

 

 

 

 

 

 

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第37回、順天堂東医研を視聴しました!!

2022.02.01

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1.27(木)の夜は、第36回の順天堂東医研に参加してきました!!

 

 

今回の講師も、いつもお世話になっている吉祥寺中医クリニック院長の長瀬眞彦先生

 

 

講義の内容は

 

「六淫:内邪について 自分の内面をみてみると… 」

 

という内容。

 

 

以前このブログにも書きましたが、東洋医学には、西洋医学のように細菌やウイルス、細胞などという考え方はなく、独特な病因論があります。

 

 

それが「邪気」と呼ばれるものですね。

 

カテゴリ  邪気(発病因子)   参照

 

 

これは、主に自然界の極端な環境変化によって、外界から侵襲して来ると考えられる「外邪」と、様々な原因によって体内から発生する「内邪」とに分けられます。

 

 

外邪は中医学ではよく「六淫(りくいん)の外邪」と呼ばれて「風・寒・暑・湿・相・火」の6種類に分類され、それぞれに症状や病理、治療法が深く検討されています。

 

 

今話題のコロナウイルスなんかも、こういった考え方を応用して対処し、高い効果を得たという報告があったことは、すでに伝えた通りです。

 

新型コロナウイルス肺炎診療ガイドライン試行第8版(中華人民共和国国家衛生健康委員会弁公庁)日本語訳版

 

 

内邪については「内生五邪(ないせいごじゃ)」と呼ばれて「風・寒・熱・湿・燥」の5種類に分類されて、それぞれに症状や病理、治療法が検討されています。

 

(ここで、外邪も内邪も、性質はほとんど一緒であることは注目に値しますね。)

 

 

今回は上記のうちの「内生五邪」に関するお話。

 

 

暴飲暴食などの飲食の不摂生や、過度のストレス、睡眠不足などなど、日常生活における様々な要因によって、体内に「内邪」が発生すると、それに応じた症状、病変が起こってきます。

 

 

例えば、暴飲暴食から体内に「湿邪」が発生したとなると、湿邪性の症状や病変が起こることは勿論、外邪としての「湿邪」をも、感受しやすくなります。

 

 

それまでは大丈夫だったのに、曇りなどの湿気の多い日や、雨の日などには、鈍重感や鈍痛や痺れなど「湿邪」による病変を起こしやすくなります。

 

 

雨天前にこういった症状が強くなったという御経験のある方も多いでしょう。

 

 

中医学ではこれを、内と外の邪気が合わさってしまっている、という意味で「内外合邪(ないがいごうじゃ)」と言います。

 

 

これは場合によってはかなり危険で、急性の脳卒中や心筋梗塞などは、東洋医学的にはこういうメカニズムで発症することが少なくないです。

 

 

だから、その人に起こりうる病理を予測しておき、予め生活養生をし、内邪を作らないことが、あらゆる病気を予防することになる訳ですね。

 

 

今回も非常に分かり易い解説で、全国津々浦々の医大生の皆さんから、鋭い質問が乱れ飛んでいたのが印象的でした。

 

 

さて、次回は先日告知したように、2.24(木)19:00~21:00に行われる、

 

第三回 特別公開シンポジウム「東洋医学の学び方~伝統医学とどう向き合っていくか~」

 

です!!

 

 

今回は千葉大の和漢診療科の教授である並木隆雄先生をゲストにお招きして、いつもながら大変豪華な特別回となっております。

 

 

お申込みされた方には、事後のアーカイブ配信もありますので、当日視聴できない方もぜひご参加ください!!

 

 

お申し込みはこちらから、お早めにどうぞ!!

 

 

 

 

 

 

 

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(一社)北辰会、症例解説ライブ配信を視聴しました。

2022.01.20

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1.16の日曜日の10時から行われた(一社)北辰会症例解説ライブ配信を視聴しました!

 

(後からオンデマンドで 笑)

 

 

今回の症例は大久保莉紗先生

 

「友人関係のトラブル後に発症した胸悶の1症例」

 

です!

 

 

精神的にショックなことや嫌なことがあった後、何らかの症状を発症するということは良くあることですが、そういうものには鍼灸が良く効くことが多いです。

 

 

また、そういう時に鍼灸で体を調えることで、精神的にも落ち着いてくる、ということもよくあります。

 

 

心身一如の鍼灸治療の真骨頂の一つですね。

 

 

今回の症例でも、十二分に話を聞いて、術者が積極的に患者さんに関わろうとすることで、正確な弁証も得られ、早期に症状改善に導いた症例だった思います。

 

 

初級~中級の先生方にとっては、基本として学ぶべきことが非常に多かったと思うし、中級~上級の先生にとっても、もっと早く、もっときれいに、

 

劇的に治すにはどうしたらいいか、という目線で見ると、なかなか興味深い症例だったと思います。

 

 

今回も神戸の原元氣先生と、東京の坂井祐太先生の明快な解説で、大変分かり易かったと思いますし、大久保先生も非常に落ち着いて発表しておられ、

 

彼女が入会した頃から知っている私としては、その成長ぶりに感激しましたね。

 

 

北辰会方式は、四診にしても治療技術にしても、勉強しなくてはならない内容は多く、いつまで経ってもなかなか自信が持てない会員さんもいらっしゃるかと思いますが、

 

自分の学術レベルを飛躍的に高める方法の一つとして、1つの症例を、1から10まですべて自分で情報をとって、紙に纏めてみる、というのが非常にいい方法だと思います。

 

 

それを数例やると、非常に全体像が見えてきて、自分に何が出来ていて、何が出来ていないのかがよく分かってきます。

 

 

あとは弱い部分を埋めていけば、徐々に完成度の高い症例を表現できるようになってきます。

 

 

次はどんな症例が出てくるか、楽しみですね☆

 

 

 

 

 

 

 

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第35回、順天堂東医研に参加してきました!

2021.12.02

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11.25 (木)の夜は、第35回の順天堂東医研に参加してきました!!

 

 

今回、感染状況が落ち着いているので、実に久々のハイブリッド開催。

 

 

 

今回の講師は、いつもお世話になっている日本東方医学会会長の長瀬眞彦先生と、現在、長瀬先生の医院である吉祥寺中医クリニックにて、

 

日本東洋医学会の専門医の研修を行っている武蔵野赤十字病院総合診療科部長である上田研先生です。

 

 

テーマは

 

 

長瀬先生から「邪気とは何か?身の回りにある邪気について-科学者なのにそんなこと言ってて大丈夫なのか?-」

 

上田先生から「東洋医学研究会の思い出」

 

 

の二本立て。

 

 

東洋医学の病因論(邪気)に関しては、私も北辰会で講義したことがあります。

 

(因みに今でもeラーニングで視聴できます☆)

 

 

西洋医学に慣れ親しんでいる医大生にとって、いきなり「邪気」とか言われると、途端に怪しい雰囲気を感じて(苦笑)、戸惑う学生さんもいることでしょうけども、

 

実はこれはれっきとした古代中国のサイエンスなんですね。

 

 

今回は人体の外から侵襲する「六淫の外邪」に焦点を当てて分かり易く解説してくださいました。

 

 

そして最後に、「科学論」に関しても、簡単にご説明頂き、学生は認識を改めた部分があったのではないかと思います。

 

 

さらに今回は特別編ということで、上田研先生から、数十年前(?)の医大生時代の東医研の活動について発表して頂きました。

 

 

上田先生が発表して下さったように、医学部に東洋医学研究会が出来ても、なかなか続かなかったり、発展しにくかったりと、色々な問題が起こるものなのですが、

 

順天堂東医研に関しては、発足してすぐに、いきなりコロナ禍に見舞われたものの(苦笑)、禍を福に転じて、オンライン講義によって全国の医大生と繋がり、

 

基礎講義を動画でアーカイブ化することが出来たことで、いつまで経っても基礎の繰り返し、というループからは、徐々に脱出できそうです。

 

 

今回の講義はどちらも医学生にとって、なかなか刺激的な内容だったと思います。

 

 

オンライン講義が当たり前にインフラ化するようになって、動画が撮れて、高画質、高音質で、半永久的に基礎講義を残せる、良い時代ですね。

 

(そのぶん、講義する側は発言に気を付けないと、舌禍問題も増えるかもしれませんが。。。)

 

 

この医学の勉強を進めていく上での基礎中の基礎(基礎中医学と臓腑経絡学など)は、ある意味その内容は永久不変な訳ですから、同じ講義を何回もやるよりは、

 

動画でもって、視たい時に学習するようにした方が絶対合理的です。

 

 

ただ、勉強する側からすると、視たい講義が多すぎて大変かもしれませんが。。。苦笑

 

 

向学心のある人にとっては、学習を効率的に進めやすいインフラが整ってきている、ということです。

 

 

 

・・・さて、オミクロン株が騒がれる中、12月は対面講義が果たして出来るのか。苦笑

 

 

 

 

 

 

 

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