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2014.07.02
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これまでのお話
では続きいきますよ~
本日も学校で、
「高血圧症・低血圧症」
について喋ってきました!!
この高血圧、低血圧なるものを、東洋医学ではどう考えるかについては、最初に述べました。
東洋医学には、そもそも「血圧」という概念はないのです。
だから、
「高血圧って、五臓のうち、どれの病気なんですか??」
とかっていう疑問は、ナンセンスなんです。
正しくは、
「ある高血圧の人が持っている頭痛なんですが、これはどのように弁証したらいいのでしょうか?」
が正しい。
高血圧そのものを問題にするのではなく、その人にどんな症状、不具合が出ているかが問題なのです。
従って、高血圧が続くと、西洋医学的な
「心臓」「腎臓」「脳」
には負荷がかかってきますが、それを即座に東洋医学的な
「心の臓」「腎の臓」「脳髄海」
に負担がかかる、という風に短絡的に結び付けるのは間違いです。
・・・しかしまあ、学校で講義していると、これがなかなか、何遍言っても、伝わんないんだよね~~~。。。(~_~;)
ともあれ、我々東洋医学の立場としては、血圧の数値についてはもちろん一定の参考にはしつつ、その患者さんにどのような症状が出ているか、
その東洋医学的な原因や病理は何か、を考えて治療に当たっている、ということが重要で、その結果、血圧に変化が起こるケースはよくありますが、
もちろん100%ではないし、鍼をすれば必ず血圧が上がるとか下がるとかいうものではない、ということです。
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2014.06.25
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前回のお話
血圧と東洋医学 参照
では気が向いたんで、続きいきますよ~
昨日も書きましたが、今日は学校で「高血圧症・低血圧症」について喋ってきました!
やはりボリュームがあったんで、1週で終わらなかった。。。
残りは来週に持ち越しです。(苦笑)
普段臨床をやっていると、けっこう患者さんから聞かれたりするものです。
「先生、血圧って何ですか?」
「なんで下げないといけないの?」
「鍼すれば、降圧剤を飲まなくても済みますか?」
「降圧剤の副作用って、どんなものがあるんですか?」
大病院の偉い先生には聞きにくいから、我々のところに、こういう質問が来ること、よくあります。
そしてそういう時に、スッと説得力のある回答が出せないようでは、すぐに信用ゼロになります。(笑)
学生さんに言いたいことの一つとして、我々臨床家というのは、毎日毎日一年中、毎症例毎症例、テストされているようなもんなんですよ。(苦笑)
ところで、我々は診察の時に必ず全身状態や、東洋医学的な病態を把握するために”脈診”をしますが、西洋医学が高度にインフラとして整っている現代社会ですから、
患者さんによっては我々が毎回の治療ごとに
「脈拍数と血圧」
を診てくれているもんだ、と思っている患者さんは少なくなかったりします。
(むしろそっちの方が多いかもしれません。)
脈診されてる時に、
「あー、この先生は私の五臓六腑の不調和の程度と、盈虚通滞のある可能性の高い経絡に加えて、八綱陰陽、胃の気の盛衰、空間的な気の偏在などを診てくれてるんだー。」
なんて思っている患者さんいません。(笑)
因みに脈診については
「脈」で何が分かるの? 参照
続く
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2014.06.24
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明日、東洋鍼灸専門学校にて、「高血圧症・低血圧症」について喋ってきます。
内容が結構あるので、2週に渡るかもしれません。。。( ゚Д゚)
血圧といえば、末梢血管の内圧のことで、心臓がドクンと血液を送り出した時の圧と、逆に心臓に血液が流れ込み、心臓がグワーッと膨らんできた時の血管内圧を、血圧計で診ます。
これが極端に高かったら「高血圧症」、極端に低かったら「低血圧症」と言われます。
因みに2014年4月1日に、日本高血圧学会が、5年ぶりに新たな基準を発表しました。
(コロコロ変わるのよね~なんでかしら~へへ~)
〇
一般的には「高血圧症」の方が問題視されます。
血圧が高いと、脳や心臓や腎臓に持続的、慢性的な負担がかかるからです。
この結果、脳がやられれば脳卒中、心臓がやられれば心筋梗塞や狭心症、腎臓がやられれば腎不全から透析を余儀なくされたり、もしそうなってしまえば、
患者さんのADL、QOLに著しく影響する、大問題だからです。
だから、リスクヘッジのために降圧剤を飲め飲め、という先生がいるようですが、ここは医師の間でも非常に大きな議論があるようです。
〇
「低血圧症」の方は、問題がない場合も多いのですが、短期間で徐々に血圧が下がっており、同時に出血傾向があったり、発熱してたり、貧血を伴っていたりした場合、
白血病など、大きな病気が隠れている場合もあります。
・・・まあ、現代日本では誰でも知ってるこの「血圧」ってやつですが、東洋医学には、実はそんな考え方、もともとありません。(笑)
まあ、誤解の無いよう申しますと、東洋医学では血圧計でうかがうことのできる「血圧」ってやつの数値を問題にするのではなく、極端な高血圧や低血圧になると出てくる、
頭痛やめまいなどの様々な「症状」や、脈や舌などに現れてくる異常な「東洋医学的所見」を問題にし、それらがどういうメカニズムで出ているかを、
東洋医学的に分析し、治療してきたし、している、というわけです。
つまり、血圧が高かろうが低かろうが、その人に症状がなく、舌診や脈診などの東洋医学的所見が正常であれば、それは正常と考え、治療対象にはしない、ということです。
逆に、血圧が正常であっても、その人に症状があり、異常な東洋医学的所見があれば病気と考え、治療対象にするわけです。
ここにも、機械的に平均値、異常値を問題にする西洋医学と、個体差を問題にする東洋医学の違いが端的に現れていますね。
まあ、東洋医学的に考えて治療した結果、西洋医学の言う「血圧」なるものが、異常値から正常値に戻る場合もあります。
あるいは症状は取れたけど、正常値に戻らない場合もあります。
そうなると、「数値」って一体、何なんだ。。。という気もしないでもないです。(苦笑)
まあ両医学の、人体に対する考え方の違いが顕著に出てくるテーマなんですね。
血圧というのは。
気が向いたら続く
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2013.05.30
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近年、増え続ける脳卒中・・・。
昨日、学校で話した「頭痛」とも関わる、大変な病気です。
また、実は僕自身も、脳疾患の多い家系だったりするんで、人ごとではない。(苦笑)
これに関して、こないだ、『NHKスペシャル』でも特集をやっていましたね。
番組サイトURL
↓↓
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0526/
・・・まあ、このブログに来るような人は、観た人も多いのではないでしょうか。
『NHKスペシャル』はいつもそうなんですが、大変スッキリとまとまっていて、分かりやすい内容でしたね。
以下に内容を要約すると、
1.脳卒中が増えているのは、人間の脳が急激に進化したからであり、脳が必要とする血液の量に対して、脳内の血管の強度がついていっていないから、
詰まったり、破れたりしてしまいやすく、正常な血液の流れが破綻しやすいからである。
2.血管が破綻しやすい直接の原因は「高血圧」であり、「高血圧」の原因としては、塩分の過剰摂取が影響として最も大きい。
3.また、肉食や炭水化物に偏った食生活も、血中の余分なコレステロール、中性脂肪などを高め、血管内壁に、”ゴミ”を詰まらせやすくする。
4.現代は塩も肉もその他の食糧も簡単に手に入り、本能的に持っている、塩分や食に対する欲望に歯止めがきかなくなることが、脳卒中増加の根本的要因。
5.いまだに狩猟を中心とした生活をしているアフリカの部族では、脳卒中は起こらない。
6.一度死んでしまった脳の神経細胞は復活しないため、リハビリでの回復にも限界があるので、再生医療の可能性が注目されている。
・・・という内容でした。
まあ、この内容については、大枠として、異論はないです。
意地悪な見方をすれば、ネット上の番組の感想なんかにも散見されるように、この番組の内容が降圧剤のステマ、最先端の西洋医学のプロパガンダに、
なってるっちゃあなってるようにも見えるけど、現代人の「欲望」、「我欲」に触れた部分は良かった。
・・・みんな捨てられないんですよ、「欲望」がネ。。。
そして、塩分にせよ、肉食にせよ、一度満たされてしまうと、それが忘れられず、また求めてしまう、遮断されると大きなストレスを生じる、
誤解を恐れず言えば、覚醒剤中毒と同じぐらい深刻な、現代人の「病理」が、脳卒中増加のバックボーンになってるワケです。
僕も、これまでの臨床経験で、色々な思い出、思い入れのある、この脳卒中というものについて、これから何回かに分けて、東洋医学、鍼灸家の立場から、
患者さんでも分かるように、なるべく簡単に書いてみたいと思います。
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