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2009.11.17
本日、「腰痛」を訴えてみえた患者さんに、あるご質問をいただきました。
足の臨泣というツボに一本鍼をした後、
患「先生、このツボって何に効くんですか?」
竹「腰痛に効きます。」
患「あ、そうですよね(笑)」
・・・というやり取りでしたが、これ、もっと正確に言うと、
「腰痛以外の諸症状にも効く中で、もっとも腰痛に対して効果を発揮するであろうツボを選びました。」
と答えるのが正確なんでしょうネ。
しかし、あまり正確に答えると、経験上
「?」
とか
「・・・はい。」
と怪訝な表情になってしまうことが多いので(苦笑)、いつも患者さんからの質問にはなるべくサクッと簡潔に答えるようにしています。
教育の現場でもそうなんですが、正確性よりも分かり易さを優先した方が良い場合というのは、厳然とある。
患者さんからしてみれば、腰が悪いなら腰に、肩がこるなら肩に鍼を打つのが、なんとなく当たり前ではないか、と思うのは当然だと思います。
しかしこの考え方を延長していくと、脳が悪いなら脳に、心臓が悪いなら心臓に鍼をする、という風になってしまいます。
(・・・まあ、極端に言うと、ですがね。)
東洋医学的な鍼灸治療、というのは、あくまでも全身のバランスを診て、調える、という考え方をはずしません。
ですので患者さんが何を訴えてきても、必ず我々は全身を診ます。
その中で、もっとも患者さんの訴えを速やかに除去できる可能性が高い、精選された経穴を、”ごく少数”選ぶのです。
最適な鍼の深さ、太さ、長さでね。
なぜなら、それが治るまでの最短距離だと考えているからです。
もちろんその考え方でもって体を診察した結果、腰痛の患者さんの腰に鍼を打つ場合もありますが、経験上、それは意外と少ないケースだと思います。
例えば腰痛一つとっても、
・運動不足や睡眠不足からくるもの、
・飲食の不摂生からくるもの、
・精神的なストレスからくるもの、
・骨の変形や体の歪み
等々、様々な「東洋医学的に考えられる原因」があります。
また実際は、これらががんじがらめにあいまって、最終的に「結果」として、腰痛が出てきているものが多いのです。
そのがんじがらめに絡まった、「病気の東洋医学的なメカニズム」を考えた場合、「悪いところに打つ方式」は「結果」しか相手に出来ないケースが多く、
効果がマイルドすぎてしまうことがあります。
(よくある、そんときゃ少しいいけど、すぐ戻っちゃって、全然治っていかない、ってやつです。)
もちろん、軽く患部をマッサージすれば、症状がすべて解決してしまうような、軽症(局所の筋緊張や血行不良のみの問題)のものであれば、
それで良くなってめでたしめでたし、というものもあります。
しかし、慢性の病気や、重症の病気となると、そうはいきません。
なぜ慢性化しているか、なぜ重症化しているのかを「東洋医学的に」考え、必要最小限の適確な刺激を与えてやることが、当院の言う、
「治る力を最大限活かしきる」
ことに繋がるのです。
清明院ではこのように考え、お陰様で、これまでいい結果を得てきております。
以前、とある先輩が何気なく発した言葉に僕はハッとしたことがあります。
「最小は最大だよね。」
・・・これを書いていてふと、思い出しました。
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2024.08.03
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2024年7月は、比較的まったりと過ごせました。
7.14(日)は北辰会の関西部会。
7.15(月)は藤本玄珠堂での研修。
(7月は海の日だったもんで、漢祥院ではなく玄珠堂でした。)
北辰会で教わったことが、私の学術の源泉であります。
(鍼灸業界には、今は北辰会の会員でなくても、そういう先生、少なくない筈。)
北辰会方式をきちんと身に付けるのに、先ずは北辰会の定例会に毎月出て、座学をEラーニングや書籍で学んで、ある程度基礎基本を固めたら、藤本漢祥院や藤本玄珠堂で研修する、
蓮風先生や新風先生自身から治療を受ける、ってのは、会員全員にとって必要不可欠なことだと思うんですけどね・・・。苦笑
6.8(月)は日本東方医学会の分科会であるDAPA(医鍼薬地域連携研究会)カンファレンス。
今回は、清明院スタッフの永井由梨先生による「脳梗塞の既往を有する肥満患者の四肢疼痛、痺れ、歩行困難の1症例」の症例検討会。
肥満、歩行困難の在宅の患者さんに関して、しっかりと寄り添い、一生懸命対処し、結果を出した、彼女の真面目さが伝わる症例でした。
「医師と鍼灸師で、鍼灸師の症例を検討する」この活動も、今後伸びて欲しい活動の一つです。
因みにこの勉強会は、毎月オンラインで開催しております。
どなたでも参加できますので、次回は9.9(月)の20時~90分、是非こちらのページからお申し込み下さい。
(アーカイブ配信もあります!!)
また前回書いたように、6月から、清明院の二代目研修医でもある家庭医の丸山晃央先生の御厚意で、足立区入谷にある北足立生協診療所にて、清明院スタッフの見学研修を開始していました。
実は今回のDAPAがあった6.8(月)は私が研修に伺った日であり、思いがけず病院からオンラインで参加し、コメンテーターとして丸山先生にも出張って頂きました。
そして7.25(木)は順天堂東医研に参加してきました!!(今回で第66 回目です!)
今回の講師は長瀬眞彦先生で、講義テーマは
「臨床の実際をみてみよう〜学生だから臨床のことを知らないのは当たり前 まずは友達の相談にのってみよう〜」
というお話。
僕も学生の頃は、臨床のことを学校の先生や先輩に質問しても、
「まあ現場で経験積めばわかるよ。」
とか言って逃げられる、スカされるのが非常に嫌いで、自分自身の友人を症例にして、臨床家さながらの、背伸びした質問をよくしていました。笑
学生にとっては、教室を見渡せば生理痛や生理不順、PMSや軽い精神病、肩こり腰痛だって、みんないる筈です。
そういうのを全てモルモット化してしまうのが、上達の早道かもしれません。
(しかし、無理は禁物なのと、人間関係の悪化にはよくよく注意して下さい。苦笑)
7.29(月)は日本東方医学会主催「新・中医臨床カンファレンス」です。
こちらも月に一回のオンライン開催で、ここでは、医師による中医学的な臨床の最前線が、ありありと分かると思います。
今回の症例はベテラン鍼灸師の先生による「6カ月近く続く疲労とフラマー症候群」。
この聞き慣れない、フラマー症候群というのは、
「自律神経系の異常によって血管の調節に障害がおきて、からだのさまざまな部位に支障が出る症候群」
だそうで、緑内障にも繋がる、意外と怖い疾患だそうです。
医師の先生方の対応や御見解が、非常に勉強になるカンファレンスでした。
次回は9.30(月)20時〜 (60分程度)となります。
お申込みはこちらから!!
・・・てなわけで7月も、毎日数十人治療しつつ、なんかあれやこれや、色々やってます。笑
政府の行動制限解除から1年以上が経ち、ようやくコロナ前の清明院に、完全に戻って来つつあります。
(スタッフが足らないのが困りごとですが・・・。苦笑 求人情報はこちら!!)
さて、どんどんいきましょう!!!
〇
2024.07.10
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「患者さんの声」を頂きましたので紹介します。
下記以外の「患者さんの声」についてはHP内およびGoogleのクチコミページをご参照下さい。
〇
70代女性 介護関係
【症状】
白内障の手術後の右目の痛みと違和感、不安感(気力、体力の低下)
【既往歴】
20代 ギックリ腰
40代 腰椎椎間板ヘルニア
70代 右五十肩
(以下本文↓↓)
白内障の手術は、人生がパッと明るくなると言われていますが、私は手術を受けたら、今までよりもかえって見にくくなり、目の違和感、痛みに苦しまされ、術後半年過ぎても、毎日不安でいっぱい、という状況でした。
精神的にもすっかり落ち込んでしまい、眼科以外のかかりつけ医の先生にお世話になりました。
手術直後は痛みはそこまでなかったのですが、見え方の違和感が強く、眼科で、メガネで矯正するために処方されたレンズで様子をみていると、
今度は手術した右目だけがさらに痛くなり、結局4回作り直しましたが、結局そのままになってしまいました。
眼科医からは
「医学的には問題ありません。失明する心配は無いですよ。」
との事でしたし、他の眼科医に聞いても
「手術の痕は綺麗ですよ。何も問題ありませんよ。」
との事。
それでも、明らかに痛みがあり、次はいつ出るのか、もう治らないのではないかと不安で、胸が押しつぶされそうでした。
そんな時、かかっている歯科の先生から「清明院」の話を伺い、ワラをもすがる思いで診ていただきました。
始めにスタッフの方が丁寧に問診をして下さり、次に診察になり、先生が
「体の状態がわかりました。」
と仰って、1本鍼を刺すだけでしたが、不思議なことに全身の血行が良くなり、手足がジンジンと感じました。
その後、1週間に1回受診し、3回が過ぎた頃、あれだけ不安で仕方がなかった右目の痛みが嘘みたいに起きなくなっていました。
それでも、またもしかしたら痛みが出るのかな・・?と不安がよぎりますが、それも含め先生にお願いして、不安のない日常生活が送れるようになりたいと思っております。
たった1本の鍼で痛みもなく、リラックスでき、自分の体の調整をして頂けるなんて本当に感謝です。
これからもお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
【清明院からのコメント】
この方は当院に通院されている歯科医の先生の患者さんでした。
当院には、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、鍼灸師などなど、多くのプロの医療人の皆さんが、患者さんとして長く通院されており、その皆さんが実際に現場で手を焼いておられる患者さんを、当院によく紹介して下さいます。
これは大変有難いことで、鍼毉冥利に尽きるところでもあります。
この方も、御自身がおかかりの歯科医の先生に目のことを相談したところ、清明院を勧めて下さったとのことで、鍼灸の経験は数十年前に腰痛の治療でかかったことしかなく、はじめは
「目の症状に鍼灸!?」
という感じで、半信半疑のお顔でお見えになりました。
初診時、「肝鬱瘀血>腎虚」と弁証し、治療を開始すると、治療直後では症状は動きませんでしたが、大変ポジティブな所見の変化を確認できたので、
そのまま治療を続行すると、1回目の翌日から効果を実感され、3回目でほぼ気にならなくなった、という変化を得ました。
当院に通院されている眼科医の先生に聞くと、白内障の手術というのは、非常に治療成績のいい手術だそうで、お受けになる患者さんは多いのですが、今回のような症例も、ごくたまにはあるようです。
しかし、手術部位の変化自体に問題がなければ、因果関係を証明するのはなかなか難しいようで、この症例のように、眼科の先生から
「手術はうまくいっています。」
「手術と痛みは関係ないです。」
と言われてしまうと、そこからどうして良いか分からずに、泣き寝入りになる患者さんもおられるようです。
・・・まあ、手術一般に言えることだと思っていますが、もちろん異常を起こした部位を切除したり入れ替えたりするのはやむを得ないケースがあり、手術そのものに関しては僕も全然否定しませんし、むしろ肯定的です。
また、近年の麻酔や手術道具や診断機械の進歩には目覚ましいものがあり、上手に活用するのであれば、恩恵の方が圧倒的に大きいだろうと思っています。
韓国ドラマの『チャングム』や『馬医』なんかにもそういうシーンが出てきましたが、古代から中世までの鍼医たちも、出来るものなら内臓に対する外科手術だって、やりたかった筈です。
ですが、やはり手術というのは、異常な部分に処置をするために、どうしても正常な部分を切る訳ですから、手術で切られた正常な部分に関しては、ある意味大怪我したのと同じようなものです。
場合によっては、後遺症のような症状が出たり、全身のバランスが崩れて思わぬ症状が出ても、何ら不思議はないでしょう。
東洋医学ではこのような「大怪我」に関しては「瘀血(離経の血)」と考えて、気の動きを調えて、結果的に瘀血が散っていくように考えて処置します。
本症例はそれが奏功した症例だと思います。
何らかの手術後から、それまでになかった症状が出てきて、それを執刀医に相談しても
「手術はうまくいきました、出来ることはありません。」
と言われてしまってお困りの患者さんは、一度伝統鍼灸を試してみては如何でしょうか。
↑↑大変達筆のお手紙で頂きました。これだけPCが普及しているだけに、手書きって良いですね。
〇
2021.06.17
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6.14の夜は、日本東方医学会の分科会であるDAPAカンファレンスに参加してきました!!
今回の症例は「小児の夜尿症」と、「産後の急性腰痛」の二症例。
小児の夜尿症も、西洋医学的な治療で難渋することも少なくなく、我々鍼灸院に相談が来ることの多い症例です。
小児夜尿症は、『中医症状鑑別診断学』では「小児遺尿」と表現し、病態としては腎陽虚、肺脾気虚、肝経鬱熱の3つが紹介されていますので、
小児で夜尿症だから何でもかんでも腎虚、何でもかんでもストレス、とかっていう愚を冒さないようにしたいですね。
私の経験からしても、しっかりと鑑別をして、的確に治療にあたった方が俄然効果が高いように感じています。
二例目の産後の急性腰痛では、普通のぎっくり腰かと思って対応していたら、実は腰部に骨折があった、という症例で、若い女性でも、意外と産後のホルモンバランスの崩れから、
骨粗鬆症が起こることがある、というのが、非常に教訓になりました。
清明院では、産後であろうとなかろうと、急性腰痛も普通にいつも通り弁証論治しますが、急性腰痛でなかなか治りが悪いものの中には、
悪性腫瘍や骨腫瘍なんかもまれにあり、妙に治りが悪い、いつもと違うと感じるものについては、やはり念のため叩打痛を診ておいたり、
適切なリスクヘッジは重要だと再確認できました。
また、この症例では、私の経験の中にある、いくつかの苦い思い出が頭をよぎりましたね。。。苦笑
・・・とまあこのように、非常に勉強になるDAPA、回を重ねるごとに受講者数が増えてきております!!
今回は、今後のDAPAの展開として、総合病院の総合診療科と鍼灸院の連携をする動きを作ってみてはどうか、という案も出ました。
これは絵空事ではなく、双方の関係者が入っての話なので、おそらくしっかりとした形で実現するだろうと思います。
国民の健康を支える医療人としての、心ある鍼灸師、鍼灸院が、西洋医学とも健全に協力しながら、安心して難しい病気に取り組める時代が、徐々に近付いているのかもしれません。
実現して動き出せば、患者さんにとって、福音となることと思います。
次回は7月12日(月)20:00~ 1時間程度です。
次回は緩和ケアの現場から症例が出てくるとか・・・。
緩和ケアと鍼灸は、実は相性抜群だと思っています。
これまた、多くの思い出が、頭をよぎりますね。。。
楽しみです!!
お申込みはこちらから近日中にいけるようになると思います。
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2019.12.06
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これまでのお話し
2019年、第47回の日本伝統鍼灸学会学術大会のラストは、業界の重鎮の先生方による「映像実技講演」。
これは、この業界の重鎮の先生方の実際の診療の様子や、実技の様子を動画で流し、それを、その会の講師の先生がその場で解説するという、
今回の学術大会で初の試みだとか。
こうやって、キチッとした形で残しておきたいという実行委員の先生方の意図からだそうです。
大変興味深く拝聴させていただきました。
一人目は東方会会長、丸山治先生の実技「腰痛治療の実際」を、副会長である津田昌樹先生が解説。
丸山先生の師匠にあたる東方会前会長、小野太朗先生は、蓮風先生とも親交があり、このブログでも以前紹介しました。
小野太朗先生の言葉 6 参照
東方会と北辰会、あと今回の学術大会の会頭である小林詔司先生率いる積聚会は、実は縁が深いのです。
今回の映像では、丸山先生の物腰や顔つき、手つきの優しさ、鮮やかさがよく分かる映像でした。
雰囲気からしても、きっと多くの患者さんを癒すだろうなー、と感じました。
二人目は古典鍼灸研究会の天満博先生の「井上式脈状診による風熱の治療」の映像を、中村至行先生が解説。
古典鍼灸研究会は、約80年の歴史を持ち、初代会長はあの柳谷素霊先生です。
墓マイラー 15 参照
また前会長の井上雅文先生と言えば、この業界で知らない人はいません。
その井上先生の脈の診方でもって、治療を進める様子を公開して下さいました。
印象的だったのは、始めから終わりまでスーッとシームレスに、ポーカーフェイスで、淀みなく、手を止めることなく、淡々と治療していたところです。
あの流れる感じは、患者さんにとっては心地よいだろうな、と思いました。
そして最後は(一社)北辰会会長、藤本蓮風先生の初診の流れと実技指導の様子「藤本蓮風の鍼術~発想と継承~」を、講師である油谷真空先生が解説。
北辰会らしい、蓮風先生らしい、インパクト満点の動画だったと思います。(笑)
僕は今回の映像実技講演、全員分見れていないんですが、後ほどDVDでキチッとチェックしようと思います。
まあ皆さん、それぞれに「気の動かし方」の各先生方固有のパターンがあるなあと感じましたね。
そして最後にちょこっとだけ、シンポジウム「日本伝統鍼灸における腰痛治療の標準化を目指してⅢ」を拝聴し、会場を後に。
この腰痛シンポジウムは全5回計画の第三弾。
伝統鍼灸医学って、一番難しいのが標準化でしょうね。
皆、中国伝統鍼灸医学に特有の、経絡経穴学説や、臓腑(蔵象)学説を共有はしてるけど、実際の治療のやり方はてんでバラバラなのがこの業界です。
(もしや、有史以来そうなんじゃないでしょうか。。。)
だから、EBM全盛の現代の医療界全体からは評価されない、国民からは信用されにくい、従って医療行政の中でもいいポジションが取れない、
国民の受療率も上がらない、という構造的な現実問題があります。
ここに斬り込もうとしているのがこの企画であると、僕は理解しています。
あと二回でどういう結論に達するのか、楽しみですね☆
続く
2019.06.14
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こないだ、とあるバーで一人酒。。。
カウンターで本読んだり、スマホいじりながら、チビチビと一人酒。
これ、チョイチョイやりますが、何気に至福の時間だったりします。(*‘∀‘)
この日はたまたま、マスターが話しかけてくる。
職業を聞かれたので、鍼灸師です、という話になった。
今思えば、テキトーにウソでもついときゃよかった。。。orz
その後、同じカウンターに、二席くらい開けて、中年の女性のお客さんが一人で見えた。
マスターと、自身の腰痛に関して話し始めた。
狭い、静かな店内、どうしても会話の内容が聞こえてしまう。
腰のヘルニアなんだそうだ。
そこで、マスターが、いらんことに、私に話を振ってきた。(苦笑)
マスター「あれ、ヘルニアに鍼なんてどうなんですかねえ?」
私「(引き気味に)あー、多くいらっしゃいますよ。。。」
するとその女性がすかさず、
「鍼は友達が気胸になったから私は絶対ヤダ!」
と、いきなりのたまう。
「お医者様に痛み止めをもらって、お医者様が言うように、だましだまし腰痛と一生付き合うから、別にいいです私はー。」
と、誰も勧めてねえのに、いきなり拒否られた。(爆)
完っっっ全に、閉口しました。orz
せっかくの至福の時間が。。。orz
「お医者様」に対して、「鍼」と、呼び捨てっていうかなんて言うか。。。
全くの初対面で、いきなり敵視されてるような印象すら受けました。(苦笑)
嗚呼、これが鍼に対する一般国民の認識の、一つの真実なのだ。
嗚呼、これが鍼に対する一般国民の認識の、一つの真実なのだ。
つーか誰だ、気胸やったやつ・・・。(~_~;)
なんか、治療費と慰謝料で示談になったんで、大ごとにはなってないんだそうだ。
このように、特に明るみに出てない、騒ぎにもなっていない有害事象、実はけっこうあるんじゃないかと思います。
・・・あーあ、まいーや、明日もコツコツ、頑張ろっと。
うまくねえ酒だったわ。
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2019.04.07
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最近のお話し
参照
昨日、小青竜湯に関して書いたので、今日は小青龍湯の元となる、超有名な漢方薬である麻黄湯についても、ついでなんで書いておきます。
麻黄湯というのも、『傷寒論』に出て来る方剤であります。
構成生薬は麻黄・杏仁・桂枝・甘草の4種であり、もちろん主薬は麻黄であります。
麻黄は桂枝と並んで、生薬の王様級に有名ですね。
この二つが入っている方剤を「桂麻の剤」と呼んで、実に様々なバリエーションがあります。
これの出典である『傷寒論』中には、
太陽病.頭痛發熱.身疼腰痛.骨節疼痛.惡風無汗而喘者.麻黄湯主之.
太陽與陽明合病.喘而胸滿者.不可下.宜麻黄湯.
太陽病.十日以去.脉浮細而嗜臥者.外已解也.設胸滿脇痛者.與小柴胡湯.脉但浮者.與麻黄湯.
太陽病.脉浮緊.無汗發熱.身疼痛.八九日不解.表證仍在.此當發其汗.服藥已微除.其人發煩目瞑.劇者必衄.衄乃解.所以然者.陽氣重故也.麻黄湯主之.
脉浮者.病在表.可發汗.宜麻黄湯.
脉浮而數者.可發汗.宜麻黄湯.
傷寒脉浮緊.不發汗.因致衄者.麻黄湯主之.
脉但浮.無餘證者.與麻黄湯.若不尿.腹滿加噦者.不治.麻黄湯.
陽明病.脉浮.無汗而喘者.發汗則愈.宜麻黄湯.
脉浮而緊.浮則爲風.緊則爲寒.風則傷衞.寒則傷榮.榮衞倶病.骨節煩疼.可發其汗.宜麻黄湯.
太陽病.脉浮緊.無汗發熱.身疼痛.八九日不解.表證仍在.當復發汗.服湯已.微除.其人發煩目瞑.劇者必衄.衄乃解.所以然者.陽氣重故也.屬麻黄湯證.
太陽病.頭痛發熱.身疼腰痛.骨節疼痛.惡風無汗而喘者.屬麻黄湯證.
陽明中風.脉弦浮大而短氣.腹都滿.脇下及心痛.久按之氣不通.鼻乾不得汗.嗜臥.一身及目悉黄.小便難.有潮熱.時時噦.耳前後腫.刺之小差.外不解.過十日.脉續浮者.與小柴胡湯.脉但浮.無餘證者.與麻黄湯.不溺.腹滿加噦者.不治.
太陽病.十日以去.脉浮而細.嗜臥者.外已解也.設胸滿脇痛者.與小柴胡湯.脉但浮者.與麻黄湯.
・・・と、至るところの条文に出てきます。(苦笑)
(なげえ~~ 読むのつれえ~~ (~_~;))
・・・まあ要するに、非常に汎用性の高い方剤であり、病が浅いところにあるものだけでなく、少し深いところに入っている場合でも、咳が出ていて、
汗が出ていないような場合などには非常に使える方剤であることなどが分かります。
体表を温め、一気に発汗させて治せるパターンのものをバシッと治す薬、と言えると思います。
ですので、すでに発汗しているようなタイプの人や、体質的、病理的に熱傾向の人、また、必要な水分(津液)や血液が不足しているような人が迂闊に使うのは危ない、となります。
因みに、ここでは詳しく述べませんが、『金匱要略』には、射干麻黄湯、厚朴麻黄湯、甘草麻黄湯という、麻黄湯のバリエーションも紹介されています。
因みにこの麻黄という生薬には、エフェドリンというアルカロイド(天然由来の有機化合物)が含まれています。
(単離に成功し、”エフェドリン”と命名したのは明治時代の日本人だとか。)
エフェドリンは、覚せい剤で有名なメタンフェタミンと分子構造がそっくりで、スポーツ選手などが競技前に服用したらドーピングで失格になっちゃうそうです。(^^;)
それだけでも、よく効きそうな感じがしますね。(笑)
しかし、単離できたからと言って、麻黄湯はエフェドリンが効くんだ、と考えるのではなく、麻黄・杏仁・桂枝・甘草の生薬4味からなる「麻黄湯」となっていて初めて、
『傷寒論』に書いてあるような効果が期待でき、様々なバリエーションが設定できるのだと思います。
そこを勘違いしない方がいいと「僕は」思っています。
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2019.04.04
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こないだ、とあるドクターと話していて、「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」という有名な漢方薬の話になった。
慢性腰痛や耳鳴りの患者さんなんかで、これを処方されている患者さんを、たまに見かける。
効果のほどを問うと、多くの患者さんは
「・・・うーん、うん。。。」
て感じの回答が多い。(苦笑)
・・・何で、こんなことになってしまっているのか。
少し考えてみたいと思います。
この薬の出典は、南宋の医家である厳用和(げんようわ)先生が1253年に書いた『済生方』です。
『済生方』は、厳用和先生の30年以上の臨床経験と学問に基づいて、それまで無数にあり過ぎて、ある意味で医家を混乱させていた、数万もの方剤群を、
500程度にスッキリとまとめて下さった、ありがたい本で、中国はもちろん、日本でも珍重され、現代にまで伝わっている書だそうです。
牛車腎気丸以外にも、現代のうつ病などによく使われる帰脾湯や加味帰脾湯など、『済生方』の処方は現代でも応用され続けています。
牛車腎気丸は、陽気を補い温める作用を持つ「補陽剤」のグループで、あの『金匱要略』に出てくる八味地黄丸の中の桂枝を肉桂に変更し、
さらに牛膝と車前子を加えたものであり、八味地黄丸からさらに、腎を補う作用と、水を捌く力を強めてあるもの、と言えますね。
ということは、「腎陽虚>下焦の水湿邪」、という診断がついてないのに、使ったらマズい、ということになる。
腎陽虚とは言っても、八味地黄丸と、牛車腎気丸と、中国明代、張景岳の右帰飲、右帰丸あたり、ここを四診(望聞問切)から判断した上で、
適切に使い分けているドクターが、どれくらいいるだろうか・・・。
ネット上を少し見ただけでも、牛車腎気丸のエビデンスレポートはいくつもあるようだが、東洋医学の発想で創方された薬を出すなら、東洋医学的な診断に基づいて、
しかも一定期間はそれのみで、使って頂きたいと思うのは僕だけなんだろうか。。。
西洋医学的な病名に基づき、他の西洋薬とともに漢方薬を出す、これでは何が何だか、じゃないでしょうか・・・?
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2019.03.12
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3.10の日曜日は大阪で行われた(一社)北辰会エキスパートコースに参加してきました!!
今回、午前中は実技訓練。
先輩と組んで、治療を受け、治療をさせていただきました。
その先輩は蓮風先生にも週一回かかっている先輩なので、蓮風先生とは違う配穴や考え方でやってみようと思いましたが、やはり同じ配穴になってしまいました。。。
(苦笑・・・まあ当たり前か。)
また、先輩に治療してもらうというのは良いですね。
触り方、診立て方、鍼の打ち方、声かけ、全てが勉強になります。
午後は公開臨床です。
今回の公開臨床の担当講師は大阪の太陽堂鍼灸院の高木幸二先生。
北辰会最古参の30年選手で、「元藤本漢祥院内弟子」です。
今回のモデル患者の主訴は「腰痛」です。
鍼灸師が日常、診ないことの無い主訴ですし、皆さん大変興味深く聴いていたんじゃないかと思います。
弁証と配穴の部分で、少し高度な判断があったので、初学の方には分かりにくかったかもしれませんが、かえって皆さんの勉強のモチベーションが上がったんじゃないかと思います
私も非常に勉強になりました。
〇
・・・ところでこの、実際の患者さんを使って、問診から始まって、治療~養生指導までを、術者の思考過程も含めてすべてノーカットで見せる「公開臨床」という企画、
そして「公開臨床」という言い方を、日本鍼灸界(医療界全体でかな??)で最初にやり始めたのは、誰あろう蓮風先生です。
(講演会等での「実技デモ」は大昔からありますが、実際の臨床のすべてをそのまま見せる、というものです。)
しかも、僕が初めて北辰会の勉強会に参加したのは、2000年に東京衛生学園で行われた、この「公開臨床」でした。
(その時が第三回の公開臨床でした。)
当時は、19歳のド素人でしたし、
「ふーん、こういうもんなんだ。。。」
と思っただけで、意味もよく分からなかったし、正直そんなに、感動もしなかったのですが、20代の頃、自分で臨床をやればやるほど、
あれをやる、出来るということの凄さが分かってきました。
今では不肖私も、5年ほど前から、東洋鍼灸専門学校と東京衛生学園での特別講義として、年5回の公開臨床を学生さん相手にやらせていただいていますが、
何度もこのブログに書いているように、あれはモロに蓮風先生からの影響であります。
これは北辰会ならではの素晴らしい伝統として、弟子たちみんなで受け継いでいくべきだと思いますね。
僕ら鍼灸臨床家の良さというのは、鍼灸臨床実践が出来てナンボなんですから、これをフルオープンでやれる先生がゴロゴロいる流派というのは、
ホント素晴らしいと思います。
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2018.05.28
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一般的に、鍼灸治療というと、スポーツ障害とか、運動器疾患、慢性の肩こり腰痛、というイメージがあるようだ。
因みに、上記のような主訴の患者さんは、清明院では、いないことはないが、少ない。(苦笑)
・・・でも、やらないことはない。
愁訴と関係のないところに一穴、それでよくなる運動器疾患は多い。
こないだも、スポーツ選手のシンスプリントや、ギックリ腰をスパッと治したばかり。
でもなぜ、そういう患者さんが少なくなるのか。
こういう症状を持つ多くの患者さんが、根本治療を期待していないからではないだろうか。
(根本治療を諦めているというか。)
この症状が出た理由は、ああでこうで・・、と説明し、同じような悪化条件にさらされても、肩こり腰痛を発症しないような体になろう、という気がない人が多い気がする。
多くは、単に気になる肩こりを気持ちよい強さでもんで欲しい、同じように腰痛をもんで叩いてほしい、電気をかけて刺激してほしい、そこにズーンと響く鍼を打って欲しい、
というのがニーズではなかろうか。
だから、清明院のような治療よりも、そういう治療をやっている施設へ行くのだろう。
僕もかつてそういう治療院や整骨院で働いていたから、非常によく分かるが、ここは諦めてしまわず、根本的体質改善、弁証論治をお勧めしたい。
十年後、二十年後が全然変わってくるはず。
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