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体表観察しながら、患者さんに色々と声をかける。
「腰ダルくないですか?」
「昨日寝れてます?」
「ノド痛くないですか?」
「左肩のこり、自覚症状ありますか?」
などなど・・・。
これに対する回答は、患者さんによって実にまちまち。
まあ大きく分けると、以下の3パターン。
パターン①
「はい!その通りです!!どうして分かっちゃうんですか・・・?」
と、目をキラキラさせて仰る場合。
パターン②
「いえ、全然。」
と、冷めた口調で仰る場合。(苦笑)
パターン③
「うーん、自分では感じないですけど、言われてみればあるような・・・。」
と、こちらの意見に歩み寄る雰囲気の答え方をなさる場合。
これにどう答えるかで、色々なことが分かったりもする。
(だからあえて声かけてる面もあるわけね。)
まあともかく、ここでの患者さんの言によって、こちらの診断が何ら揺らぐことはない。
体表観察情報には、患者さんが自覚するよりも先に、気血の異常が表面化している。
どういう事かというと、治療した日の翌日に出てくる腰痛、3日後に出てくるノド痛が、今日現在の体表情報に反映されている、ということだ。
これを敷衍して考えれば、5年後、10年後に起こる異常が、今日現在の体にはすでにして幾ばくかでも現れている、ということになる。
で、それを正すのが、「治未病」ということになる。
「治未病」を疑う 参照
患者さんよりも、患者さんの状態が分かるようでないと、東洋医学のプロとは言えないのだろう。
これの精度を一生かけて、極限まで高めたい。
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2015.01.19
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これまでのお話
形のあるような無いような世界
形のあるような無いような世界 2 参照
では続きいきます。
東洋医学は、気の医学。
あの手この手を使って、最終的には「気」というものを如何に正しく動かすか、というところに主眼が置かれる。
〇
とはいえ、東洋医学にも、「形」という概念は存在する。
これまで、このブログ上の様々な記事(五臓六腑などに関するもの)に書いてきた通りだ。
しかし、どこをみても、西洋医学による「形」に対する分析のような「写実的精緻さ」はない。
これはなぜなら、東洋医学(東洋哲学)は、形よりも気(機能)、言い変えれば、人体と大自然との調和も含めた有機的な連関性と調和の具合、つまり
「人体内、および人体内外の全体的なバランス」
を最優先し、そこにこそ、最も注目するからだ。
(・・・と、僕は考えています。)
この観点からすれば、局所の詳細な分析や描写は、相対的に”些末な問題”となる。
東洋医学(東洋哲学)では、西洋医学のような手法で、「形」を精緻に分析していったところで、それを組み合わせてできるものは、所詮”ミックスジュース”に過ぎず、
この大自然、大宇宙の中における、小宇宙である人体、生命の動き、ダイナミズムを表現するには不十分、と考えていたのだろう。
このような観点から、生命、自然を「よりリアルに」表現し、理解するためには、物理的な臓器や各器官の写実的な描写や分類よりも、それらの間隙、及び全身、果ては全宇宙に存在し、
それらを繋ぎ合わせ、1個体を1個体たらしめる、一体不可分な「気」の動的なバランスにこそ、括目したのだろう。
〇
ところで、東洋医学の病理産物に、「痰」と呼ばれるものが存在する。
「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について
「怪病多痰(かいびょうたたん)」という言葉 参照
一般的な認識からしたら、カゼひいたときなどにノドに絡む、白や黄色のネバネバした液状の物質を想像するであろう。
しかし、東洋医学では、それのみではなく、「痰」は全身各所に瀰漫し、気の正常な運行を阻害するもの、と考えている。
その分類として、「有形の痰」とか、「無形の痰」という言い方がある。
有形はともかく、この、”無形の痰”というのは何だろうか。
これはまさに、
”形として凝集してはいないが、今後、痰になる、前駆的な無形の気の停滞状態”
のことを言っているのだ。
このように、東洋医学では「気」を重視するがゆえに、無形から有形、有形から無形の連続性を細かく表現することが出来、それに応じた治療方法を考えることが出来る、ということ。
有形の邪気として凝聚する前に、叩くことが出来る。
あるいは凝聚した有形の邪気を霧散させることが出来たならば、それが再度凝聚しないように、散らし続けることが出来る。
つまり積極的、選択的に病を予防できるのだ。
これを「治未病」というのであって、西洋医学的な「予防」とは趣を異にする。
極めてタクティカルなのだ。
続く
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2013.10.19
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先日、大きな被害のあった台風26号。。。
2013.05.11
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今日も朝から、大雨の中、「ノンストップ・鍼灸臨床大会」でした。
悪天候の中、遠方からわざわざ足を運んで下さった患者さん達に感謝します。
また、風邪で発熱し、悪天候もあって動けず、残念ながら診せに来れなかった患者さん、週明けにお待ちしています。
今日の新患さんは、癌の方、リウマチの方です。
清明院が、こういう重篤な疾患そのものを、東洋医学的に診たてて治療してほしい、とご相談いただける鍼灸院であること、
ありがたく、誇らしく、また、心して、腹くくって、精一杯、臨ませていただきます。
あー、全てに感謝します。
やっぱ臨床、イイネ。(笑)
ホント、気合い入ります。
清明院は重篤な疾患の患者さんが多いけど、もちろん軽症から重症まで、老若男女、ゆりかごから墓場まで、
清明院は対応しますので、皆さん、困ってたり、諦めてないで、どんどん出てきて下さいね♪
「治未病」です。
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2012.11.25
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この時期になると、カゼを引いている人をよく診る。
平素から鍼をして調整している人は、カゼを引かないか、引いても軽く済む、という。
鍼の究極の目的は「治未病(いまだ病まざるを治すこと)」だ。
病気になる前に治す、病気になる前の体の状態を、いい状態に改善させておく、それによって、病気になったとしても軽く済むし、
治療もしやすい、これが真の目標です。
1日も何人もカゼの患者さんを診ていると、
「先生はカゼ引かないんですか??」
と、ご心配をいただくことがある。
で、僕はどうかというと、ほとんどひきません。
たまーに、数年に一回、不覚にもきっついのを引くことがありますが。(苦笑)
そういう時は高熱を出して2、3日寝込むような場合もあります。
でも、病院に行くことはほぼありません。
ここぞとばかりに、いいモデルなんですから、徹底的に鍼灸、場合によっては漢方です。
それでどうしようもなくなった時に、仕方なく病院に行くことはあります。
もしカゼひいた時に、真っ先に病院に走るような鍼灸師に、自分のカゼを診てもらいたくないですよね?(笑)
そういう気合い、自分自身のやっている医学に対する揺るぎない誇り、こういうものが、寒さを吹き飛ばすのです。
逆に言えば、ヘナヘナしてると、病魔に入り込まれます。
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2011.09.15
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まだまだ日中は暑いですが、それだけに朝晩の涼しさがかえって目立つように思います。
9月8日から、二十四節気では「白露(はくろ)」に入っております。
そして23日には、いよいよ「秋分(しゅうぶん)」を迎えます。
なんやかんやと言っているうちに、あっという間に秋ですね・・・。
というわけで、最近カゼひきさんをよく診ます。
夏の調子で、クーラーをつけっぱなしで寝ちゃったとか、窓を開けっ放しで、床で布団もかけずに寝ちゃったとか・・・、
パターンは様々、症状の出方も様々ですが、これらはみ~んなある種の「カゼ」と考えて治療すると、うまくいくことが多いです。
清明院には遠方の患者さんも多いので、発熱していて起き上がるのも辛いようなものを、片道1時間以上もかけて診せに来させるようなことはしませんが、
症状があっても動けるぐらいの状態であれば、出てきてもらって治療した方が早く楽になるように思います。
ここで、「カゼ」と言っても、皆さんがよくご存じの「咳、くしゃみ、鼻水、ノド痛、悪寒、発熱」等の諸症状を中心とした、
一般的によく知られている「カゼ」よりも、我々東洋医学ではもう少し広い意味で、この「カゼ」という言葉を使うことがあります。
(いわば業界用語的に、です。)
つまり、東洋医学の言う、いわゆる「外邪(がいじゃ)」による病全般を指して、「カゼ」と言ってしまうことがあります。
「外邪」については、カテゴリ 邪気(発病因子) 参照
だから患者さんの中には、
「この痛みは、カゼが原因だよ。」
なんていうと、
「へ??カゼはひいてませんけど・・・。」
と、キョトンとされることもあります。(笑)
本人に自覚がなくても、我々の診方で脈や手足のツボを触ると、ハッキリと「カゼ」を示す反応が出ていることが多いのです。
だから、場合によっては本人が症状を自覚する前に、治してしまう、ということが可能になります。
これも一つの「治未病」デスネ。
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
2015.06.04
2012.12.23
2014.02.17
2014.04.26
2024.11.01
2024年 11月の診療日時2024.10.10
清明院15周年!!!2024.10.09
2024年9月の活動記録2024.10.01
2024年 10月の診療日時2024.09.19
2024年8月の活動記録2024.09.01
2024年 9月の診療日時2024.08.03
2024年7月の活動記録2024.08.01
2024年 8月の診療日時2024.07.10
患者さんの声(70代女性 目の痛み、不安感)2024.07.05
2024年6月の活動記録2024.07.01
2024年 7月の診療日時2024.06.05
2024年5月の活動記録2024.06.01
2024年 6月の診療日時2024.05.10
2024年4月の活動記録2024.05.01
2024年 5月の診療日時2024.04.13
(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
2024年3月の活動記録2024.04.01
2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
2.17(土)ドクターズプライムアカデミアで喋ります!2024.02.04
3.10(日)(公社)群馬県鍼灸師会で講演します!2024.02.03
3.3(日)「浅川ゼミ会」にて講演します!2024.02.02
2024年1月の活動記録2024.02.01
2.25(日)順天堂東医研、第5回特別公開シンポジウム「日本とインドの伝統医学」に登壇します!!2024.02.01
2024年 2月の診療日時2024.01.11
2023年、9月~年末の活動一覧2024.01.05
診療再開!!2024.01.01
2024年 1月の診療日時2023.12.30
2023年、鍼療納め!!2023.12.21
(一社)北辰会、冬季研修会のお知らせ2023.12.01
2023年 12月の診療日時2023.11.26
患者さんの声(60代女性 背部、頚部の痒み、首肩凝り、高血圧、夜間尿)2023.11.25
患者さんの声(70代女性 耳鳴、頭鳴、頭重感、腰下肢痛、倦怠感)2023.11.22
12.3(日)市民公開講座、申し込み締め切り迫る!!2023.11.21
今週からの講演スケジュール2023.11.16
日本東方医学会学術大会、申し込み締め切り迫る!!2023.11.01
2023年 11月の診療日時2023.10.10
清明院14周年!!2023.10.04
12.3(日)市民公開講座やります!!2023.10.01
2023年 10月の診療日時2023.09.23
第41回、日本東方医学会学術大会のお知らせ2023.09.22
第55回、順天堂東医研に参加してきました!2023.09.21
第27回、日本病院総合診療医学会で発表してきました!!2023.09.20
Dr’s Prime Academiaで喋ってきました!2023.09.01
2023年 9月の診療日時2023.08.18
第54回、順天堂東医研で喋ってきました!2023.08.17
順天堂東医研の学生さんと、「森のくすり塾」へ。2023.08.16
診療再開!!2023.08.01
2023年 8月の診療日時