東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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卒業

2015.05.30

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今日も何人かの患者さんが、無事によくなり、清明院を卒業していかれました。

(さらに…)

患者さん以上に患者さんの状態が分かるようでないと

2015.03.13

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体表観察しながら、患者さんに色々と声をかける。

「腰ダルくないですか?」

「昨日寝れてます?」

「ノド痛くないですか?」

「左肩のこり、自覚症状ありますか?」

などなど・・・。

これに対する回答は、患者さんによって実にまちまち。

まあ大きく分けると、以下の3パターン。

パターン①

「はい!その通りです!!どうして分かっちゃうんですか・・・?」

と、目をキラキラさせて仰る場合。

パターン②

「いえ、全然。」

と、冷めた口調で仰る場合。(苦笑)

パターン③

「うーん、自分では感じないですけど、言われてみればあるような・・・。」

と、こちらの意見に歩み寄る雰囲気の答え方をなさる場合。

これにどう答えるかで、色々なことが分かったりもする。

(だからあえて声かけてる面もあるわけね。)

まあともかく、ここでの患者さんの言によって、こちらの診断が何ら揺らぐことはない。

体表観察情報には、患者さんが自覚するよりも先に、気血の異常が表面化している。

どういう事かというと、治療した日の翌日に出てくる腰痛、3日後に出てくるノド痛が、今日現在の体表情報に反映されている、ということだ。

これを敷衍して考えれば、5年後、10年後に起こる異常が、今日現在の体にはすでにして幾ばくかでも現れている、ということになる。

で、それを正すのが、「治未病」ということになる。

「治未病」を疑う 参照


患者さんよりも、患者さんの状態が分かるようでないと、東洋医学のプロとは言えないのだろう。

これの精度を一生かけて、極限まで高めたい。

 

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形のあるような無いような世界 3

2015.01.19

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これまでのお話

形のあるような無いような世界
形のあるような無いような世界 2   参照

 


では続きいきます。

 

東洋医学は、気の医学。

 


あの手この手を使って、最終的には「気」というものを如何に正しく動かすか、というところに主眼が置かれる。

 


 

とはいえ、東洋医学にも、「形」という概念は存在する。

 


これまで、このブログ上の様々な記事(五臓六腑などに関するもの)に書いてきた通りだ。

 

しかし、どこをみても、西洋医学による「形」に対する分析のような「写実的精緻さ」はない。

 


これはなぜなら、東洋医学(東洋哲学)は、形よりも気(機能)、言い変えれば、人体と大自然との調和も含めた有機的な連関性と調和の具合、つまり

「人体内、および人体内外の全体的なバランス」

を最優先し、そこにこそ、最も注目するからだ。

 

(・・・と、僕は考えています。)

 

この観点からすれば、局所の詳細な分析や描写は、相対的に”些末な問題”となる。

 

東洋医学(東洋哲学)では、西洋医学のような手法で、「形」を精緻に分析していったところで、それを組み合わせてできるものは、所詮”ミックスジュース”に過ぎず、

 

この大自然、大宇宙の中における、小宇宙である人体、生命の動き、ダイナミズムを表現するには不十分、と考えていたのだろう。

 

このような観点から、生命、自然を「よりリアルに」表現し、理解するためには、物理的な臓器や各器官の写実的な描写や分類よりも、それらの間隙、及び全身、果ては全宇宙に存在し、

 

それらを繋ぎ合わせ、1個体を1個体たらしめる、一体不可分な「気」の動的なバランスにこそ、括目したのだろう。

 



 

ところで、東洋医学の病理産物に、「痰」と呼ばれるものが存在する。


「痰(たん)」「瘀血(おけつ)」について
「怪病多痰(かいびょうたたん)」という言葉 参照

 


一般的な認識からしたら、カゼひいたときなどにノドに絡む、白や黄色のネバネバした液状の物質を想像するであろう。

 


しかし、東洋医学では、それのみではなく、「痰」は全身各所に瀰漫し、気の正常な運行を阻害するもの、と考えている。

 


その分類として、「有形の痰」とか、「無形の痰」という言い方がある。

 

有形はともかく、この、”無形の痰”というのは何だろうか。

 

これはまさに、


”形として凝集してはいないが、今後、痰になる、前駆的な無形の気の停滞状態”

のことを言っているのだ。

 


このように、東洋医学では「気」を重視するがゆえに、無形から有形、有形から無形の連続性を細かく表現することが出来、それに応じた治療方法を考えることが出来る、ということ。

有形の邪気として凝聚する前に、叩くことが出来る。

 


あるいは凝聚した有形の邪気を霧散させることが出来たならば、それが再度凝聚しないように、散らし続けることが出来る。

 

つまり積極的、選択的に病を予防できるのだ。

 

これを「治未病」というのであって、西洋医学的な「予防」とは趣を異にする。

 

極めてタクティカルなのだ。

 

続く

 

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また台風が。。。

2013.10.19

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先日、大きな被害のあった台風26号。。。

(さらに…)

ガンやリウマチと対峙する

2013.05.11

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今日も朝から、大雨の中、「ノンストップ・鍼灸臨床大会」でした。

悪天候の中、遠方からわざわざ足を運んで下さった患者さん達に感謝します。

また、風邪で発熱し、悪天候もあって動けず、残念ながら診せに来れなかった患者さん、週明けにお待ちしています。

今日の新患さんは、癌の方、リウマチの方です。

清明院が、こういう重篤な疾患そのものを、東洋医学的に診たてて治療してほしい、とご相談いただける鍼灸院であること、

 

ありがたく、誇らしく、また、心して、腹くくって、精一杯、臨ませていただきます。

あー、全てに感謝します。

やっぱ臨床、イイネ。(笑)

ホント、気合い入ります。

清明院は重篤な疾患の患者さんが多いけど、もちろん軽症から重症まで、老若男女、ゆりかごから墓場まで、


清明院は対応しますので、皆さん、困ってたり、諦めてないで、どんどん出てきて下さいね♪


「治未病」です。

 

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寒さをはじき飛ばす

2012.11.25

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この時期になると、カゼを引いている人をよく診る。

平素から鍼をして調整している人は、カゼを引かないか、引いても軽く済む、という。

鍼の究極の目的は「治未病(いまだ病まざるを治すこと)」だ。

病気になる前に治す、病気になる前の体の状態を、いい状態に改善させておく、それによって、病気になったとしても軽く済むし、

治療もしやすい、これが真の目標です。

1日も何人もカゼの患者さんを診ていると、

「先生はカゼ引かないんですか??」

と、ご心配をいただくことがある。

で、僕はどうかというと、ほとんどひきません。

たまーに、数年に一回、不覚にもきっついのを引くことがありますが。(苦笑)

そういう時は高熱を出して2、3日寝込むような場合もあります。

でも、病院に行くことはほぼありません。

ここぞとばかりに、いいモデルなんですから、徹底的に鍼灸、場合によっては漢方です。

それでどうしようもなくなった時に、仕方なく病院に行くことはあります。

もしカゼひいた時に、真っ先に病院に走るような鍼灸師に、自分のカゼを診てもらいたくないですよね?(笑)

そういう気合い、自分自身のやっている医学に対する揺るぎない誇り、こういうものが、寒さを吹き飛ばすのです。

逆に言えば、ヘナヘナしてると、病魔に入り込まれます。

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症状を自覚するカゼとしないカゼ

2011.09.15

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まだまだ日中は暑いですが、それだけに朝晩の涼しさがかえって目立つように思います。


9月8日から、二十四節気では「白露(はくろ)」に入っております。

そして23日には、いよいよ「秋分(しゅうぶん)」を迎えます。


なんやかんやと言っているうちに、あっという間に秋ですね・・・。

というわけで、最近カゼひきさんをよく診ます。

夏の調子で、クーラーをつけっぱなしで寝ちゃったとか、窓を開けっ放しで、床で布団もかけずに寝ちゃったとか・・・、

パターンは様々、症状の出方も様々ですが、これらはみ~んなある種の「カゼ」と考えて治療すると、うまくいくことが多いです。

清明院には遠方の患者さんも多いので、発熱していて起き上がるのも辛いようなものを、片道1時間以上もかけて診せに来させるようなことはしませんが、

症状があっても動けるぐらいの状態であれば、出てきてもらって治療した方が早く楽になるように思います。

ここで、「カゼ」と言っても、皆さんがよくご存じの「咳、くしゃみ、鼻水、ノド痛、悪寒、発熱」等の諸症状を中心とした、

一般的によく知られている「カゼ」よりも、我々東洋医学ではもう少し広い意味で、この「カゼ」という言葉を使うことがあります。

(いわば業界用語的に、です。)


つまり、東洋医学の言う、いわゆる「外邪(がいじゃ)」による病全般を指して、「カゼ」と言ってしまうことがあります。

「外邪」については、カテゴリ 邪気(発病因子) 参照


だから患者さんの中には、

「この痛みは、カゼが原因だよ。」

なんていうと、

「へ??カゼはひいてませんけど・・・。」

と、キョトンとされることもあります。(笑)


本人に自覚がなくても、我々の診方で脈や手足のツボを触ると、ハッキリと「カゼ」を示す反応が出ていることが多いのです。


だから、場合によっては本人が症状を自覚する前に、治してしまう、ということが可能になります。

 

これも一つの「治未病」デスネ。

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