東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「脾虚肝乗(ひきょかんじょう)」に注意せねばならない。

2014.03.23

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さて、いよいよ24節気では「春分」を迎えました。

 

花粉症の症状がきつい人も多いことでしょう。

花粉症考(目の痒み篇)   参照

 


春は五行で言うとも木気が盛んになります。

「五行」って何ですか?(その8)
「春」と「木」と「風」と「肝」      参照

 


従って人体では「肝の臓」や「胆の腑」の機能が亢進し気味になる場合があります。

「肝」って何ですか?(その13)
「胆」って何ですか?(その12)     参照

 


肝や胆が亢進するからって、肝や胆を抑制するように治療すれば、万事うまくいくかというと、全然そんなことないです。

 

肝や胆の亢進の症状は示しているけど、所見をよく診ると、どうも「脾の臓」の方に問題が。。。というケース、非常によくあります。

「脾」って何ですか?(その9) 参照

 

この場合、肝や胆を下手に叩くと、まあ悪化するか、すぐ戻ります。(苦笑)

 

正解は脾の臓のフォローです。

 

やっぱり、咄嗟の弁証論治の的確性ですね。


「弁証論治」を含む記事 参照

 


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「柴胡桂枝湯証」という状態 その6

2014.02.25

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これまでのお話・・・

 


「柴胡桂枝湯証(さいこけいしとうしょう)」という状態
 
「柴胡桂枝湯証」という状態 その2
            
「柴胡桂枝湯証」という状態 その3
                
「柴胡桂枝湯証」という状態 その4
     
 「柴胡桂枝湯証」という状態 その5
                   参照

 


では続きです。

 

というか、そろそろいったん終わります。(*‘∀‘)

 


僕のような、しがない鍼灸師ごときが、この、非常に、専門的知識と経験なくしては語れない、漢方薬というものについて、あれこれエラそーに語ってると、

 

漢方家の先生方から怒られちゃいますんでね。(笑)

 


まあ今回、

「柴胡桂枝湯」

という、非常に有名な漢方薬の紹介を通じて、

「小柴胡湯」と「桂枝湯」

とか、それを考える上でバックボーンになる考え方としての

「六経弁証」

や、

「合病」「併病」「壊病」

という、いわゆる”カゼ”に対する東洋医学的な考え方の基本中の基本を紹介しました。

 

僕ら鍼灸師も、漢方薬と手法は違えど、いわゆる”カゼ”を治療するときは、こういう考え方の素養がないと、無理だと思います。

 


カゼだからどこそこのツボに鍼だとか灸だとか、そんなもんじゃないんです、東洋医学は。

 


だから、例えば「柴胡桂枝湯」を飲むことで起こるような変化を、鍼でやろうとすれば、参考として挙げられるツボはいくつかあるけど、

実際は無数のパターンが存在するし、手法(刺し方)も含めて無限にある、と思います。

 

大事なのは、その患者さんの病態が、今まさに「柴胡桂枝湯証」の状態に相当するかどうかが、その術者に分かっているかどうか、ということなんです。

 

そうであれば、ツボがどこであれ、手法がどうであれ、治療した後の変化から、その治療が間違っているか間違っていないか、あるいはもっといい方法はないか、という検討が出来るのです。

 

東洋医学的に。

 

「柴胡桂枝湯証」という状態 その7    に続く

 

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「柴胡桂枝湯証」という状態 その5

2014.02.18

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これまでのお話・・・

 


「柴胡桂枝湯証(さいこけいしとうしょう)」という状態
 
「柴胡桂枝湯証」という状態 その2
            
「柴胡桂枝湯証」という状態 その3
                
「柴胡桂枝湯証」という状態 その4
                         参照

 


では続きです。

 

前回、東洋医学において、いわゆる”カゼひきさん”を考えるうえでの基本となる、6パターンの分類を紹介しました。

 


そういう風にカゼひきさんを6パターンに分けて考えることを「六経弁証(りっけいべんしょう)」なんて言ったりします。

 


その六経弁証の六通り、一つ一つのパターンが、場合によっては「同時に」出てくる場合がある、というお話もしました。

 


この話のテーマである「柴胡桂枝湯」は、その6パターンの中の”太陽病”と”少陽病”が同時に起こった場合だ、という話もしました。

 

そうやって、同時に出てくる場合にも、実はその出方によって、分類があります。

 


それを「合病(ごうびょう)」とか、「併病(へいびょう)」と言います。

 


「合病」の場合は、上記の6パターンのうち、2,3のパターンが同時に、先後の別なく同時に発生するものをいい、

 


「併病」の場合は、あるパターンが治らないうちに次のパターンが生じたもので、先後の区別があるものを言います。

 


因みにちょっと話は逸れますが、「壊病(えびょう)」という考え方もあります。

 


これは6パターンのうち、あるパターンを呈していたものに対して、間違った治療をして、悪化させてしまい、違うパターンに移行(悪化)してしまったモノを言います。

 


・・・まあさておき、たとえ、太陽病と少陽病が同時に存在するケースであっても、「合病」と「併病」では、治療方法が違います。

 


漢方薬が違います。

 

ということは、鍼灸で言えば、ツボが違ったり、同じツボでも刺し方が全然違ったりするわけです。

 


こういう風に考えていくと、単なるカゼひきと言っても、東洋医学ではめちゃめちゃ多彩なパターン分けを想定している、ということです。

 

西洋医学では、鼻水やせきやくしゃみ、のどの痛みや節々の痛みなどがあった時、単なるカゼか、インフルエンザか、アレルギーか、ということを非常に重要視しますが、

 

東洋医学では、たとえば上記のような分類方法を使って、カテゴリー分けして治療します。

 

(もちろん、いわゆる”カゼひきさん”を考える上での物差しは、六経弁証だけではありません。)

 


「柴胡桂枝湯証」という状態 その6    続く

 

 

 

 

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腎着(じんちゃく)? その2

2014.01.23

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前回のお話


腎着(じんちゃく)? 参照

 

せっかく触れたんで、もうちょっと掘り下げときます。

 

この”腎着証”、東洋学術出版社『中医弁証学』によると、

1、疲れて汗をかいている時に外寒を感受した場合

2、衣服が雨に濡れたり、湿地に居たりして水湿邪が侵襲した場合

3、腎経が虚冷で、なおかつ風湿の邪気を感受した場合

という3パターンで発症するそうです。

(まあ要は、これらの原因で、腰が冷えて体が重くなるのです。)

 

「痹証」と非常に似ていますが、痹証の場合は関節部を中心とした痛みであり、「腎着証」の場合は腰部や背骨の際を中心とした痛みなんだそうです。

痹証についてはスタッフブログ 痹証(その14) 参照

 

もともとこの病名は『金匱要略』という、漢方の大古典に出てきます。

『金匱要略』についてはこちら参照(wiki)↓↓

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%8C%B1%E8%A6%81%E7%95%A5

 

『金匱要略』には、

「・・・身体重く、腰中冷え、水中に座っているが如く、浮腫みがあるが、咽喉の渇きはない。小便がよく出て、食欲は普通のものを言う。・・・これには、甘姜苓朮湯がよく効くよん!」

・・・と出てきます。

 


昭和の漢方医学の大家である大塚敬節先生は、この苓姜朮甘湯を使って、坐骨神経痛の頑固なやつを治したとか、田畑隆一郎先生はきつい腰痛と冷えを治したとか、

 

近現代の色々な先生も臨床で応用されているようです。

 

さて、じゃあ我々鍼灸家はこの”腎着証”を前に、どうしたらいいのか。

 

続く

 

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病院での漢方薬の使われ方(抑肝散) その4

2014.01.19

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これまでのお話

 


病院での漢方薬の使われ方
 
病院での漢方薬の使われ方 その2
 
病院での漢方薬の使われ方 その3
    参照


 

ここまで、僕が病院で見た、とあるワンシーンから、現代の精神科において非常によく使われる「抑肝散」という漢方薬に触れつつ、

病院での漢方薬、東洋医学の使われ方をお話してきました。

 

それによって発生するであろう過ちについても指摘しました。

 

漢方薬を使うなら、その患者さん一人一人に合わせて弁証し、表裏寒熱虚実、五藏六府の不調などを明確にした上で、徹頭徹尾、東洋医学の考え方に基づいて処方しなくては、

 

せっかくの漢方薬も、真価を発揮できないと「僕は」思います。

 

この辺の話は、以前、蓮風先生のブログにも出てきています。

蓮風先生のブログ「小柴胡湯が犯人か?」 参照

 

・・・ただ、僕が非常に信頼していた、とある漢方の先生(故人)が、亡くなる寸前に、僕がそういう話をした時、

「イヤー竹下君、そうは言っても、病院で当たり前に漢方薬が処方されるとかさー、一部保険がきくようになったとかさー、テレビで漢方薬のCMがやっているとかさー、

それだけでも本当にスゴイことなんだよ。。。」

と仰っておりました。

 

この一言は、非常に印象的でした。

 

その先生は数年前に80数歳で亡くなっていますから、その先生の若い頃、今から約50年ほど前は、東洋医学、漢方医学に対する世間の目は、

もっともっと全然厳しかったのでしょう。

 

医療として認められてすらおらず、単なる迷信だったり、時代遅れの歴史の遺物のような扱いを受けていたんだろうと思います。

 

 

その先生も若い時分に漢方で生きていくと言ったら、周りから大反対されたそうです。

 

 

それから比べると、現状はまだいい方なのかなあ、とも思ったりもします。

 

まあ、いずれにせよ、そうは言っても現状は不満だらけなんですが(苦笑)、歴史的に考えると、どうやら上り調子であるようなので、

もっともっと現場から盛り上げていこうかな、と思っています。

 

てか、それしかないね。

 

 

・・・ん~、ま、いったん完結。

 

 

 

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予約を入れた瞬間

2013.11.22

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今日、患者さんから面白いことを言われた。

(さらに…)

「整体観」って何ですか?

2013.11.20

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昨日、「”中医学”ってどうなんですかねえー?」(その2)という記事を書きました。

 

その中に、「整体観」という言葉が出てきました。

 

この「整体観」という考え方が、「弁証論治」と並んで、中医学の基本的な考え方(基本原則)になります。

 

どんなに話が複雑になっても、中医学の話は、この二つの枠組みからははみ出ない、ということです。

 

・・・で、「弁証論治」については、ずいぶん前に説明しました。

「弁証論治」って何ですか? 参照

 


片方だけ説明して、もう一方の原則を説明してないというのも、バランスが悪いので、思い立ったが吉日で、今日説明します。(笑)

 


この「整体観」ですが、言ってることはそんなに難しくありません。

 


要は、

1.人体を、様々な要素が関連しあって構成されている「統一体」と見る考え方

であり、

2.さらに、人体だけでなく、それを取り囲む自然界とも、相互に関連しあって「統一体」をなしていると見る考え方

です。

 

この1.2.をまとめて、「整体観」と言います。

 


要は、人間というのは、もっと言えば自然というのは、”そもそも整った体(てい)をなしている”という人体観、自然観です。

 

1.の考え方では、全体(全身)と部分、また、部分と部分が相互に複雑に関連しあって統一体をなしているわけですから、たとえ部分(例えば腰とか、特定の内臓とか)の問題であっても、

 

常に全体(全身)とのバランスを意識して、全体の中で、どういう異常(不調和)が起こっているのかを考え、それを是正する、という考え方につながります。

 

だから、腰が悪かったら何でもかんでも腰に鍼する、というのではなく、それが起こった原因となる、全体的なバランスの崩れがどこにあるかを考えて、

 

それをうまく是正、調整できうる経穴に、適切な手技で刺鍼する、だから全身の気血の流れが調整され、不調和が調うことで、局所の異常も治っていく、

 

という風に考えています。

 

 


東洋医学的な鍼灸治療というものが、必ずしも症状のある局所に鍼を打たないことがある(清明院ではほとんど)のは、そういうわけなんですね。

 


2.の考え方では、患者さんが何か症状を感じた場合に、それが「外的環境の変化」の影響によるものであると考えることがあります。

 

これは、外界が急に冷えたとか、急に乾燥したとか、そういうことの影響を受けて、全体的、部分的なバランスが崩れ、症状を発症した、というやつですね。

 


人間は、「自然」という大宇宙の中に存在する小宇宙であり、大宇宙と協調してこそ、安定していられる、というワケです。

 

・・・ま、これが中医学がベースに置く「整体観」という考え方であります。

 

骨をボキボキやる”整体”と混同なさらぬよう。(笑)

 

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「”中医学”ってどうなんですかねえー?」(その2)

2013.11.19

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ちょっと前に、

「”中医学”ってどうなんですかねえー?」

という記事を書いた。

鍼灸学校教育では、中医学というものに対して、何やらトンチンカンな批判をする教員がいまだに跋扈しているのが現状と聞きます。

 

(ろくに勉強したこともないだろうにねえ。。。)

ですので、学生さんに対しては、まず中医学に対する誤解や偏見を解くところから始めなければいけないのが、なかなかのジレンマだったりします。。。


まあ、こういう

”まだまだ受け入れられていない学問である”

という事実、現実を通じて、僕らが基本に置いていて、しかも今や世界中の東洋医学教育のベースラインとして定着しつつある

「中医学」

というものを、批判的に眺めてみるというのも、引きの視点で見れば、面白い。

 


自分が医学のベースに置いているものが、ありとあらゆる批判に、果たして耐えうるものなのか、ここを疑ってみるのも、正しい姿勢だと思う。

 


それこそ、極端な懐疑主義者やヒステリックな意見も含めて、だ。

 


”本気”であればこそ、そういうものにも向き合っていきましょう。

 

・・・ほどほどに。(笑)

 


 

かなり前、前回の話とはまた違う先生に、絡まれたことがある。

(笑・・・なんか、よく絡まれるでしょ?まあ僕が生意気そうなんでしょうネ。小さい頃から、慣れてます。)

 


いきなり、

「中医学を鍼灸の分野で使うのは間違ってる!」

というご意見。(苦笑)

 


いつものように、僕が、

「ほう、それは何故ですか?」

と問うと、

「あれは漢方薬を中心にまとめられた理論でしょ?だから鍼灸には使えない。」

と仰る。

 

 

そこでさらに僕が、

「でも、本によっては鍼灸の配穴についても言及されていますよね?」

と言うと、

「確かに。しかしその配穴がおかしい。あれのベースはほとんどが元代以降の歌賦(※)がもとになっている!要は特効穴の羅列みたいなもの。あれでは無理がある、医学と言えない。」

 

と仰る。


※歌賦(かふ)というのは、元代以降盛んに著された、鍼灸の有名古典に出てくる、いわゆる”このツボはこれに効く”ということを歌のようにしてリズムよく並べたもの

・・・この先生の仰ることは、一理あるようで、やはり事実誤認に基づいている。

 

そもそも、漢方薬を中心にまとめられた医学、と仰るが、理論の大本になったのは

『黄帝内経』

つまり”鍼灸の”聖典だ。

 

そして、大前提として、中医学の基本原則は「整体観」と「弁証論治」だ。

「弁証論治」って何ですか? 
「整体観」って何ですか?
     参照

 

ある症状と、ある経穴を直接的、短絡的に結びつけている記載よりも、

「まずは整体観に立脚し、証を弁えて、論理的に治療しましょう」

という記載の方が大前提であり、「証」や「東洋医学的な生理観」についての詳述が中心です。

 

だからまずは、「証」に合致した配穴が先であり、「症状」に対する特定の配穴の指示なんてのは、枝葉末節の話。

 


だから、この先生のような批判は全く当たらない。

 

部分的に当たってるとしても、全然本質的な批判でない。

 


膨大な中医学の「ある部分、枝葉」のみを見て、”木を見て森を見ず”の見地から、揚げ足取り的に一生懸命批判している姿。

 

 

枝葉末節への批判をもって、全部がダメだ、みたいな考え方、物言いは、バカがよくやるやつ。

 

・・・まあ、上記以外にも、この業界にはまだまだ、そういう誤解や偏見、批判のための批判みたいなのが多々あります。

 

鍼灸治療そのものすら、国民に大きく誤解されている現状がある中で、その業界の中に、身内同士で、さらにこういう偏見や誤解が渦巻いていたりします。。。

 


こりゃーなかなかの難事業ですな。(苦笑)

 


でも、鍼はスゴイです。

 


そこはハッキリしてます。

 

毎日、実感してます。

 

その一点が、いつもブチキレかける僕を救ってくれます。(苦笑)

 

 

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前提が間違っていると、そこから先が全部間違う

2013.11.12

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色々な会話を聞いていると、非常に面白い。

(さらに…)

「”中医学”ってどうなんですかねえー?」

2013.10.23

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こないだ、とある学者の先生に言われた。

 

・・・というか、絡まれた。(苦笑)

 

 

僕のことを知ってか知らずか分かりませんが、いきなり、

「”中医学”ってあれ、どうなんですかねー??私はあれをベースに鍼灸をやるのは無理があると思うし、やめた方がいいと思うわー。」

と。

 


僕が、

「どうしてそう思うんですか?」

と問うと、

「だって若手の中医師が全然育ってないじゃない。大ベテランの老中医なら信用できるけど、若手に伝わってないから、あれはもう終わりだね。」

とのこと。

 


僕がさらに、

「何故、若手に伝わってないと思うんですか?」

と問うと、

「なんか中医学をやってる若いやつは、弁証がどうのこうのと、理屈っぽく言うけど、実際にやらせてみると全然治せない。能書きはいいからやってみろ!って思うねー。」

とのこと。

 

そしてさらに、

「やっぱり日本の鍼灸が一番いいと思うなー。管鍼法の繊細な鍼!今に中国も真似し始めるわ!!彼らには出来ないだろうけどー!」

と、

”中医学をベースに鍼灸をやってる”

僕の前で、この言い方です。(笑)

 


・・・どう思いますか皆さん。

 


これが、この業界においてリード的な立場の、超ベテランの学者の不見識と無礼さです。

 

 

この先生の論に従えば、僕は理屈ばっかりで全然治せてない、中医学を学んだけどまったく育ってない若手の中の一人、ということでしょうか。

 

まともに話しする気が起きません。

 

・・・まあ、こういうものに負けずに、一症例一症例、確実に、丁寧に、今日も明日も、ブレずに診させていただこうと思います。

 

強い鍼。

ふっ

 

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