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2009.12.13
先日、患者さんからこのタイトルのようなご質問をいただきました。
僕はこの質問にはいつも、
「ムクミっていうのは体にある余分なお水です。原因は
1.水分の飲み過ぎか、
2.余分な水分を排出する機能の低下か、
3.あるいはその両方か、
です。で、あなたの場合はですね、・・・」
という感じで、説明させて頂いております。
多くの患者さんを観察していますと、圧倒的に1.の「水分取り過ぎパターン」が多いように思います。
現代は、「飲み物」があまりにも簡単に手に入ります。
家の冷蔵庫の中には飲み物があるし、もしなくても水道水が飲めるし、最悪でも、家から歩いて3分以内の位置には自動販売機があるし、
職場や学校にも、自動販売機が置いてあるところが珍しくありません。
その上、テレビの健康番組なんかで、
「毎日2リットルは飲んで脳梗塞を予防しまショー!」
なんてやってるもんだから、みんなこぞって飲みます。
一生懸命飲みます。
良かれと思って。
・・・結果、ダブダブの、立派にムクんだ姿になっていることが多いです。(笑)
このムクミ(停滞した水分)というものは、東洋医学的にはなかなかタチが悪くて、体を冷やし、体を重ダルくし、疲れやすくします。
ついでに集中力も奪われ、眠くてしょうがないとか、仕事に行く気が起きないとか、現代人によくある様々な症状を引き起こします。
これらは、東洋医学的に考えたらすべて当たり前のことです。
腰痛にしても肩こりにしても、マッサージに行っても全然楽にならないとか、症状を慢性化させている原因の多くがこの「余分なお水」だったりすることが多く見受けられます。
確かに、
「人体の60%は水分で出来ている!」
というのはその通りでしょうし、そう言われてしまうと、いかにも飲まないとヤバいように聞こえます。
しかし、それはあくまでも「使える」水分の話で、「使いもんにならん」水分がいくらあったって邪魔なだけです。(笑)
東洋医学ではこういう、体の中にある邪魔な水のことを、
「水湿の邪(すいしつのじゃ)」
あるいは
「湿邪(しつじゃ)」「水邪(すいじゃ)」「水毒(すいどく)」
などと呼んで、治療する場合には、これをいかに体から追い出すかを考えます。
「邪魔なお水」の出口(逃げ道)はどこかと言えば、大きく分けて3つあります。
すなわち汗、小便、大便です。
(他に呼気とか、その他の分泌物なんかもあるけどね)
東洋医学では、よく、この3つの出口からうまいこと邪魔なお水を排出させるように、治療していきます。
なので治療していくうちに、
「おしっこの量が増えました!」
とか、
「便が前よりも柔らかくなってスッキリ出るようになってきました!」
とか、
「以前よりも全身にじわっと汗をかくようになりました!」
という言葉が患者さんから出てくると、僕としては
「しめしめ・・・(二ヤリ)」
となる訳です。(笑)
ちなみに、上記のやり方は、東洋医学には無数にあり、とてもここで説明しきれるような内容ではないので、省きますが、はるか昔のお医者さん達も、
これにはずいぶん苦労した様子が、古典の中にも多数出てきます。
「ムクみ」という症状を気にされてる方は、まず自分が一日にどれだけ飲んでいるか、それに見合った量が排出出来ているか、について考えてみるといいと思います。
お酒もお茶もみそ汁もラーメンのスープもぜーんぶ含めて、です。
現代は飲食物があまりにも簡単に手に入るし、仕事など、他の事で頭がいっぱいのため、どれだけ飲んでるか、食べてるかなんて、意識にすらのぼらないことが多いんです。
多くの人はそれ(飲食の総量)を7、8割に減らすだけで、10日もすればムクみの改善を実感できると思います。
(体重も減るでしょうね)
あと当然、飲んでる「量」以外に飲んでるモノの「質」の問題がありますが、これについてはまた今度・・・。
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2009.12.11
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これまでも書いてきたように、東洋医学は、人間の体に対して、西洋医学とは違う独特の捉え方をしています。
ですので、当然病人を診る時の診断方法も、西洋医学の方法とは異なります。
それらを「四診(ししん)」というのですが、これからこのブログで、何回かに分けて、それらを紹介していきたいと思います。
まずは「脈診(みゃくしん)」からです。
↓↓脈診というのは、手首の内側(親指側)にある、血管の拍動を調べる診断法です。
「それは西洋医学でも診ますけど・・・?」
と思った方もいるかもしれませんが、東洋医学の「脈診」は西洋医学のそれとは診ている「モノ」が違います。
西洋医学の脈診では、主に「脈の速さ」や「律動性」を確認するために診ます。
ここで問題にするのは1分間に何回打つか、途中で途切れたりしないか、です。
これにより主に心臓などの循環器系の異常を窺うわけですね。
それに対して東洋医学の方では、脈の速さはもちろん、脈を打つ時の手首の血管の硬さ、拍動を打っている位置、皮膚表面からの深さ、左右差、
勢いや力の有無なんかも含めて、細かく細かく、それらを同時に診ています。
それをすることによって何が分かるのかと言うと・・・
1.その患者さんの全身状態
(今現在どの程度体力が弱っているか、場合によっては患者本人に自覚がなくても、緊急の処置が必要な脈もあります。)
2.どの臓腑に一番負担がかかっているか
(これは脈だけでは言いきれないけれども、おおよその見当は付きます。)
3.日常生活における一番の問題点は何か
(飲食の不摂生なのか、睡眠不足なのか、精神的なストレスなのかなど、これも脈以外の診断法と併せて考えなければいけないけど、おおよその見当は付きます。)
4.体の上下、左右、前後におけるアンバランスが起こっている位置
(え?何で脈で??と思う人もいるかも知れませんが、東洋医学では、体のあらゆる部分を全身の縮図と考えます。ですので、脈も全身の縮図と考えています。
だから、足の裏だけで全身が治療出来るとか、耳だけで全身が治療できるとか、そういう発想があるわけです。
脈もしかりです。ただこれも、脈だけで判断するのではなく、それ以外のあらゆる診断法と組み合わせて判断していきます。)
5.病気の勢い
(その患者さんの病気が、おとなしく経過する病気か、どんどん悪化していく病気か、古い病気か、もう治りかけているかなど、他の診断法と併せて、総合的におおよその見当をつけます。)
上記以外にも、専門的なことを言えばいくらでもあるんですが、いい専門書がいくらでもあるし、難しくなるのでここでは省きます。
(難しいことは省いてばっかり(笑))
・・・まあ要するに、東洋医学の脈診は、西洋医学の脈診と違って、患者さんのその場その時の「全身の状態」に意識の中心を置いている、ということが言えると思います。
これがある程度分かるようになると、大変便利です。
やっぱり、その場その時の患者さんの状態が確認できない状況で鍼をする、というのは、大変恐いことです。
そのため、「脈診」は僕にとっては、毎回の治療において欠かすことの出来ない大事な診察法です。
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2009.11.17
本日、「腰痛」を訴えてみえた患者さんに、あるご質問をいただきました。
足の臨泣というツボに一本鍼をした後、
患「先生、このツボって何に効くんですか?」
竹「腰痛に効きます。」
患「あ、そうですよね(笑)」
・・・というやり取りでしたが、これ、もっと正確に言うと、
「腰痛以外の諸症状にも効く中で、もっとも腰痛に対して効果を発揮するであろうツボを選びました。」
と答えるのが正確なんでしょうネ。
しかし、あまり正確に答えると、経験上
「?」
とか
「・・・はい。」
と怪訝な表情になってしまうことが多いので(苦笑)、いつも患者さんからの質問にはなるべくサクッと簡潔に答えるようにしています。
教育の現場でもそうなんですが、正確性よりも分かり易さを優先した方が良い場合というのは、厳然とある。
患者さんからしてみれば、腰が悪いなら腰に、肩がこるなら肩に鍼を打つのが、なんとなく当たり前ではないか、と思うのは当然だと思います。
しかしこの考え方を延長していくと、脳が悪いなら脳に、心臓が悪いなら心臓に鍼をする、という風になってしまいます。
(・・・まあ、極端に言うと、ですがね。)
東洋医学的な鍼灸治療、というのは、あくまでも全身のバランスを診て、調える、という考え方をはずしません。
ですので患者さんが何を訴えてきても、必ず我々は全身を診ます。
その中で、もっとも患者さんの訴えを速やかに除去できる可能性が高い、精選された経穴を、”ごく少数”選ぶのです。
最適な鍼の深さ、太さ、長さでね。
なぜなら、それが治るまでの最短距離だと考えているからです。
もちろんその考え方でもって体を診察した結果、腰痛の患者さんの腰に鍼を打つ場合もありますが、経験上、それは意外と少ないケースだと思います。
例えば腰痛一つとっても、
・運動不足や睡眠不足からくるもの、
・飲食の不摂生からくるもの、
・精神的なストレスからくるもの、
・骨の変形や体の歪み
等々、様々な「東洋医学的に考えられる原因」があります。
また実際は、これらががんじがらめにあいまって、最終的に「結果」として、腰痛が出てきているものが多いのです。
そのがんじがらめに絡まった、「病気の東洋医学的なメカニズム」を考えた場合、「悪いところに打つ方式」は「結果」しか相手に出来ないケースが多く、
効果がマイルドすぎてしまうことがあります。
(よくある、そんときゃ少しいいけど、すぐ戻っちゃって、全然治っていかない、ってやつです。)
もちろん、軽く患部をマッサージすれば、症状がすべて解決してしまうような、軽症(局所の筋緊張や血行不良のみの問題)のものであれば、
それで良くなってめでたしめでたし、というものもあります。
しかし、慢性の病気や、重症の病気となると、そうはいきません。
なぜ慢性化しているか、なぜ重症化しているのかを「東洋医学的に」考え、必要最小限の適確な刺激を与えてやることが、当院の言う、
「治る力を最大限活かしきる」
ことに繋がるのです。
清明院ではこのように考え、お陰様で、これまでいい結果を得てきております。
以前、とある先輩が何気なく発した言葉に僕はハッとしたことがあります。
「最小は最大だよね。」
・・・これを書いていてふと、思い出しました。
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2012.07.08
2016.05.09
2016.04.12
2016.04.28
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清明院15周年!!!2024.10.09
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(一社)北辰会、組織再編。2024.04.02
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2024年 4月の診療日時2024.03.14
2024年2月の活動記録2024.03.01
2024年 3月の診療日時2024.02.15
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