東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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Search Results for: 不安

七死の脈⑥ 蝦游脈

2018.02.02

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これまでのお話

 

七死の脈① 雀涿脈

七死の脈② 屋漏脈

七死の脈③ 弾石脈

七死の脈④ 解索脈 

七死の脈⑤ 魚翔脈           参照

 

 

 

◆蝦游脈(かゆうみゃく)

 

 

今回は蝦游脈です。

 

 

「蝦游」というのは、蛙が一瞬水面に出てきて、また水中にもぐるように、何もない水面にフッと蛙が現れて、またいなくなるように、

 

たまに打ったかと思うとまた打たなくなる、そういう脈のこと言います。

 

 

カエルが遊ぶ、蝦游脈ね。

 

 

これは、「脾胃の絶脉」と言われます。

 

 

具体的には、浮位(軽く触れた位置)でたまに触れるがすぐになくなる、他の七死脈の中では「魚翔脈」に近い脈です。

 

 

「魚翔脈」との違いとしては、より不安定、ということでしょう。

 

 

魚が静止した状態でひらひらと尾ひれを動かしているような脈が「魚翔脈」、蛙が時たま水面に出てきて、探そうとすると全然どこにもいない、神出鬼没な脈、

 

これが「蝦游脈」だということです。

 

 

蝦游脈について、蓮風先生は『胃の気の脈診』の中で、発作性頻脈(※1)で最終段階のもの、チェーンストークス呼吸(※2)が起こったり、

 

場合によってはそれも起こらずに他界する場合がある、と注釈を入れています。

 

 

※1発作性頻脈・・・急に脈が速くなるタイプの不整脈。

 

※2チェーンストークス呼吸(交代制無呼吸)・・・徐々に深くなり、徐々に浅くなる、重篤な状態で現れる特徴的な呼吸。

 

 

これは脾胃の絶脉ですから、もともと脾胃を中心とした病理の患者さんが弱ってきて、この脈を呈したら、いよいよかな、となります。

 

 

あるいは、五臓全てが弱っているような患者さんが、ある時急激に脾胃に負担をかけて、この脈が出たら、「マズい!」となります。

 

 

ここからは私見ですが、魚翔脈もそうですが、この脈が興味深いのは、触れてしばらくすると少し安定する場合があることです。

 

 

触れた瞬間、すぐに拍動がなくなり、そのまましばらく見つからなくても、触れていると、それなりに安定してくるように思います。

 

 

脈とは患者の病態を映し出すもの、というのは間違いないのですが、そう一方向性の単純なものではなく、術者との双方向の気の動きが反映される面があることが分かります。

 

 

 

続く

 

 

 

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七死の脈⑤ 魚翔脈

2018.01.31

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これまでのお話

 

七死の脈① 雀涿脈

七死の脈② 屋漏脈

七死の脈③ 弾石脈

七死の脈④ 解索脈           参照

 

 

◆魚翔脈(ぎょしょうみゃく)

 

 

今日は魚翔脈です。

 

 

「魚翔」というのは、魚が尾ひれをひらひらと動かす、という意味だそうです。

 

 

魚が一カ所にじっとしていて、たまに尻尾をひらひらと動かすような脈、という意味です。

 

 

具体的には橈骨動脈に軽く(浮位)触れて打っており、ふわっと打ったと思ったらすぐに消える脈、と言います。

 

 

これは腎の臓の終絶の脈であり、これを打ったら半日後には死す、と書かれています。

 

 

個人的な経験では、やや若めの、がんで亡くなる寸前の患者さんが、ちょうどこのような脈を打っていましたね。

 

 

古代中国の脈象の表現の仕方は面白いと思います。

 

 

術者の主観によって分かれてしまう脈診の感覚を、色々なものに例えることで、どうにか皆で共有しようとしたんですね。

 

 

このように、脈というのは、

 

堅くてもダメ、柔らか過ぎもダメ、沈んでもダメ、浮いてもダメ、速くてもダメ、遅くてもダメ、不安定もダメ、

 

というのが、よく分かります。

 

 

 

続く

 

 

 

 

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七死の脈④ 解索脈

2018.01.29

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◆解索脈(かいさくみゃく)

 

 

今日は解索脈です。

 

 

「解索」というのは縄や紐がパラっとほどけることを意味し、橈骨動脈を軽く触れたところ(浮位)で触れる、不安定(不整脈)で緩んだ脈です。

 

(また不整脈が出てきましたネ。。)

 

 

縄が緩む、ほどけるという表現は、要は「芯がない」ということを表現しているようです。

 

 

ある程度重症になってくると、脈が力なく緩んでくることはあるのですが、これが、どれくらい浮くと、とか、あるいはどれくらい緩むと「解索脈」の範疇に入ってくるのか、

 

という判断は、なかなか難しいと思います。

 

 

しかも解索脈は「五臓の絶脉」と言われ、五臓のうちで何が中心に弱っている脈なのか決定するのが難しいため、七死脈の中でも、

 

「これは解索脈だ!」

 

と判断、診断するのが難しい脈ではないかと思います。

 

 

まあここはやはり脈だけではなく、総合的に判断するべきだと思います。

 

 

 

続く

 

 

 

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七死の脈② 屋漏脈

2018.01.27

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前回のお話

 

七死の脈① 雀涿脈      参照

 

 

では続きいきます。

 

 

 

◆屋漏脈(おくろうみゃく)

 

 

今回は屋漏脈です。

 

 

これもまあ、読んで字のごとくなんですが、まるで雨漏りのように、一回脈を打ったらしばらく打たなかったり、しばらく打たないと思ったら急に何回も打ったりと、

 

そういう不安定な脈(不整脈)で、しかも少し指を沈めたところで打っている脈です。

 

 

最近の住宅ではあまりないと思いますが、雨漏りの時のあの漏れ方を想像してもらえれば分かりやすいと思います。

 

(因みに、清明院はこないだ雨漏りしました。ビル古い(苦笑))

 

 

これも、亡くなる寸前なんかに、それまで律動的に打っていたのが、急に不安定になったようなものならば、

 

「ん、ヤバい!」

 

と分かりますが、それまで特に異常がなかったのに、しかも全身状態がいいのに、急に不整脈を打った時も、注意が必要です。

 

 

この脈については、王叔和(3世紀)の『脈経』「診三部虚実決死生第八」にも記載があり、この脈は胃の気の衰絶を意味し、慢性病であれば10日ほどで亡くなる、とあります。

 

(因みに孫思邈(581?-682)の『千金方』では「14日で死す」との注があるようです。)

 

 

・・・こうしてみると、雀涿脈といい、不整脈というのは非常に良くない、ということが分かりますね。

 

 

 

現代的には不整脈についてはキチッとした治療や考え方がありますので、この辺についても最後にまとめましょう。

 

 

 

続く

 

 

 

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迷うことの大事

2017.10.07

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学生さんと話をしていても、スタッフと話をしていても、よく出くわす「迷い」

 

 

「まだ決めていません。」

 

「どうして?」

 

「迷っているからです。」

 

・・・このやり取り。

 

(鍼に限らず、何のことでも言えるかもしれないが)

 

 

僕ももちろん、そういう時期はありました。

 

 

早い段階で、自分が一生かけて鍼をやっていくということは決まった。

 

 

でも、どういう鍼にするのか。

 

 

どういう主張をするのか。

 

 

ここまではなかなか決まらないもんです。

 

 

決まったようでも、内心では不安だったり、悩んでいたり。

 

 

自分の決定に、自信が持てない訳ですね。

 

 

・・・まあ、大いに悩んだらいいと思います。

 

 

「迷い」は次の段階への必要悪だ。

 

 

結局はどっかで結論を出さないとしょうがないわけだし。

 

(人によってその”どっか”も全然違う。)

 

 

で、うまくいったり、いかなかったり。

 

 

万が一いかなかったら、そこでまた再考すりゃあいい。

 

 

それが人間。

 

 

それが人生。

 

 

・・・なんか猪木みてえなメッセージになっちまった。(苦笑)

 

 

でも猪木は

 

「迷わず行けよ」

 

だけど、俺は

 

「大いに迷いながら行けよ」

 

だから、違うな。

 

 

 

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数値が下がらなければ納得しない

2017.09.06

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なかなか、清明院の治療に納得していなさそうな患者さん。

 

 

毎回、僕の説明にも、首をかしげながら、半笑いで聞いている感じ。(苦笑)

 

 

でも、ちゃんと治療に来る。

 

 

「まあ、よく分からんけど、次の検査まで試してみるか。」

 

ってなもんでしょう。

 

 

たまーにいます。

 

 

まあ要は、鍼治療に何かを感じてはいるんでしょうが、

 

「ほんとに効くのかなあ。。。」

 

「このまま通っていて大丈夫なのかなあ。。。」

 

という不安が、上記のような態度、認識にさせるんでしょう。

 

 

そういう患者さんの態度が一変する瞬間。

 

 

「これまで下がらなかった数値が下がっていました!!(゚∀゚)」

 

これです。(苦笑)

 

 

患者さんとしては、このように”目に見える”変化が出ないと、不安が解消されません。

 

 

しかし、西洋医学的な検査数値と、東洋医学的所見の改善というのは、必ずしも比例しません。

 

 

そもそもの人体観、疾病感が違うから仕方ないのですが、そんなことを患者さんに説いても

 

「トンデモ扱い」

 

です。(笑)

 

 

・・・まあ仕方ない、これが現代です。

 

 

半笑いにイラッと来るときもないではないけど、良くなりゃそれでいいよ俺は。。。

 

 

 

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「検査しなければよかった」

2017.08.04

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たまに、患者さんがおっしゃる。

 

「検査したら〇〇が見つかりました。すごくショックです。検査しなければよかった。。orz」

 

と。

 

 

・・・さてこんな時、どうしますか?

 

 

そもそも、その検査自体、こちらが勧めた検査だったら、どうしますか?

 

 

例えば、出血でも痛みでも痺れでも、ある症状がなかなか治らない患者さんがいたとする。

 

 

でも、東洋医学的な所見(脈診、舌診、腹診、背候診など)に大きな問題がなく、鍼灸治療後の反応からしても、問題ない。

 

 

そこで、

 

「大丈夫だと思いますので、もう少し治療しながら養生して、様子を見ましょう。」

 

と声をかける、こんなことは、鍼灸院では日常茶飯事でしょう。

 

 

しかし、それでもその症状が取れてこなければ、患者さんの不安は募るばかりです。

 

 

現代は、手に持っているスマホで、インターネットで自分の症状を打ち込んで調べたら、なんでも出てきます。

 

 

ちょっとした症状でも、ガンの可能性、難病の可能性などなど。。。(苦笑)

 

 

鍼灸治療や、鍼灸院に対するマイナス情報だって、溢れかえっています。(苦笑)

 

 

そこで、

 

「先生は大丈夫と仰るけど、本当ですか?ガンじゃないんですか??難病じゃないんですか???」

 

と始まる。(笑)

 

 

不安が、術者への信頼感を上回ってくるわけです。

 

 

こうなると、その症状を、こちらの治療によって、治療直後に明らかにスパッと取らないことには、患者さんの不安は払しょくされません。

 

(因みに、取ったとしても、払しょくされなかったりします。(苦笑))

 

 

そういう場合、デッドロックを回避するために、清明院ではほとんど、

 

「では病院で、精密検査してみたら?」

 

と勧めてしまいます。

 

(もちろん言いっぱなしではなく、良さそうな病院を探してあげて、紹介状を書くことがほとんどですが。)

 

「紹介状」を含む記事 参照

 

 

そして、検査をした。

 

 

ガンや難病ではなかったが、思いがけない病気が判明した。

 

 

それがショックで、また不安が募る。

 

 

これが患者さんです。(笑)

 

「不安」の原因

不安と焦りと病

「不安」と「症状」(その2)   参照

 

 

そこで、最終的には、心身一如や、ポジティブシンキングを説くのが吉。

 

(説くならね。)

 

 

常に治療者は患者さんより先回り出来ていないと、仕事にならない。

 

(特に東洋医学の場合は。)

 

 

現代は、触れたくない情報には触れない方が幸せとか、見ない方がいい気がするから見ないとか、見るなとか、そういう考え方を患者さんに説いても、非常に弱い。

 

 

ほぼ無理でしょう。

 

 

インターネットは、すげえ力です。

 

 

また、適正な検査も、重要です。

 

 

ただ、検査だけで、何かが治るわけではない。

 

 

要は使い方です。

 

 

僕はそう考えています。

 

 

デッドロックを避けながら、上手に話を進めて、適正に治療を進めていけば、ほとんどのものは何とかなります。

 

 

 

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皮膚の消毒は必要か?

2017.08.02

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今日、相当久々に、初診の患者さんから聞かれました。

 

「鍼した痕は、絆創膏を貼らなくていいんですか?」

 

「感染しませんか?」

 

というご質問。

 

 

あまりにも久しぶりに聞かれたので、ポワーッと、懐かしい気持ちになりました。(*‘∀‘)

 

 

思えば、僕が鍼灸学校に入った頃(15年以上前)は、消毒に関して非常に口うるさく言われていた時代でした。

 

 

「足の三里」という、膝の下にある有名な経穴に鍼をするために、下腿の前面をほぼ全て、膝から足首まで広範囲に消毒し、さらに衛生手袋か指サックをはめて刺鍼するという、

 

今にして思えば笑えることを本気でやっていました。

 

(苦笑・・・場合によっては、手術に使うような、刺鍼部位だけ見えるような、くり抜いたビニールみたいなのを被せて刺鍼する、なんていう考え方もあったような気がします。( ゚Д゚))

 

「足三里」を含む記事 参照

 

 

昭和22年に制定(最終改訂は平成26年)された、

 

「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」

 

の第6条に、

 

「はり師は、はりを施そうとするときは、はり、手指及び施術の局部を消毒しなければならない。」

 

と、規定されています。

 

 

ですので、鍼をする際には、患部と手指は、必ず消毒しなくてはなりません。

 

 

因みに刺入する鍼については、清明院ではディスポーザブル(滅菌済み使い捨て)の鍼しか使いません。

 

(鍼灸院によっては、鍼をオートクレーブで消毒して使いまわしているところもあると思いますが、どんどん減ってきているでしょうね。。。)

 

 

糖尿病などの基礎疾患のある患者さんや、清明院ではどれもやりませんが、深いところにある筋肉に対する刺鍼や、関節腔内への刺鍼、あるいは皮下に鍼を入れたままにする埋没鍼などで、

 

実際に感染症が起こった事例も、報告があるようです。

 

 

 

 

ところがこの、注射や鍼治療をする前の皮膚表面の消毒ですが、実は全く意味がない、という意見もあるようです。

 

参考サイト①

参考サイト②  参照

 

 

皮膚に存在する常在菌というのは、体内で繁殖することはできず、仮に注射や鍼灸治療用の鍼で常在菌が体内に入ったとしても、それが原因で感染症が起こることなどない、

 

という説があるようです。

 

(笑・・・これがホントなら、法律や、俺らの学生時代のあれはいったい何だったんだ。。。( ゚Д゚))

 

 

例えば、感染症の患者に使った注射針を回し打ちするとか、戦場や野戦病院なんかで、汚染物質まみれの状態のところに注射をするとか、

 

糖尿病や慢性消耗性疾患等で抵抗力の著しく低下した患者さんに鍼をするとか、そういう状況でもなければ、泥や埃などの、目立つ汚れだけ水で洗浄しとけば、

 

そこに「きちんと滅菌された道具」で刺鍼する分には、何の問題もないようです。

 

 

現在、鍼灸治療に使う鍼というのは、鍼に薬液や血液の通る内腔がある注射鍼よりも全然細いものを使いますし、鍼尖の鋭さの仕上げ方も素晴らしく、

 

全てエチレンオキサイドガス滅菌済みで、一本一本個別包装されたものを、刺鍼する直前に袋から出して、刺鍼する鍼尖には一切触れずに刺鍼しますので、

 

もし皮膚を酒精綿で消毒しなかったとしても、衛生的には全く問題ないのではないかと思います。

 

(しかも北辰会方式では、刺鍼は一本のみ、深さもかなり浅いです。(笑))

 

 

・・・まあ、法律で規制されていることであるし、冒頭のような疑問を感じて、どうしても不安になる患者さんがいる以上、東洋医学の言う「治神」という観点からも、

 

たとえセレモニー的で、儀式的ではあっても、僕は今後も酒精綿で「消毒」してからの「刺鍼」をし続けるのだろうけども、本当は、酒精綿で経穴を拭う行為自体で、

 

経穴の状態を微妙に変えてしまう側面があるので、徹頭徹尾東洋医学の清明院としては、なるべくなら使いたくないというのが本音なんですけどね。(苦笑)

 

 

あんな、

 

「冷たいアルコール」

 

などという、陽なような陰なような、よく分からんもんで、いたずらに刺鍼部位の気を乱されたくないね、俺は。(゜レ゜)

 

 

だから、僕はほぼ毎日、自分で自分に鍼をしていますが、自分で自分に鍼するときは、消毒なんてしたことないっす☆

 

 

約20年やってますけど、それで感染症になんて、なったことないっす。(*‘∀‘)

 

 

 

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治療後に発熱!これ如何に。

2017.07.30

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鍼治療後に急に発熱した!

 

 

この事実を、どうとらえるか。

 

 

どう、患者さんに説明するか。

 

 

今日はそのお話しをしましょう。

 

 

患者さんから、

 

「こないだ治療した後に高熱が出て寝込んだ!!鍼で何か体が悪化したんじゃないですか??」

 

とか、

 

「鍼して、ばい菌が入ったんじゃないですか??」

 

とか、

 

「感染症を見逃してたんじゃないですか??」

 

とか言われたら、どうするか。(苦笑)

 

 

患者さんは素人さんですから、そういう不安を持ったとしても、まったく不思議はないです。

 

 

発熱する前の鍼治療の後、

 

「もしかするとこの後、発熱するかもしれないよ。」

 

と、伝えていなかった、こちらの手落ちとも言えるでしょう。

 

 

でも、鍼してばい菌が入ったとか、鍼して抵抗力、免疫力が下がってしまって感染症になったとか、その不安をぶつけられた場合に関しては、

 

冷静に、適正に対処、フォローするべきだと思います。

 

 

患者さんが術者に訴えているのは、不安であって、悪意や敵意ではないのです。

 

(そもそも悪意や敵意がある人が治療に来ません。万が一そういう輩が来たら、それは普通にお引き取り願うか、上手にスルーしましょう。(*‘∀‘))

 

 

まず、

 

「体温計上の発熱温度」

 

というものについては、もちろん参考にはしますが、それでもって東洋医学的に診断を考えたりすることはないです。

 

 

それはそれとして、発熱しながら、その患者さんが悪寒を感じているのか、悪風を感じているのか、悪熱を感じているのか、大小便はどうで、

 

食欲はどうで、発汗はどうで、体痛はどうで・・・、という詳細な情報が重要になります。

 

 

ですので、

 

「治療後に発熱した!!」

 

ときたら、上記のような全身状態その他の方は、治療後どのように変化したかを確認し、それを的確に、可能な範囲で分析し、その上で発言する必要があります。

 

 

治療後に発熱した=いい反応

 

治療後に発熱した=悪い反応

 

どちらも上記のように即断したら間違いです。

 

 

まず、発熱する前に自分がやった治療処置に関して、

 

「東洋医学的にどう診たてて、どのような処置をしたのか。」

 

を、キチッと理解できていること。

 

 

治療直後の変化の評価に対して、自信が持てていること。

 

(これが大前提です。これが出来ない人はそもそも外感病の治療とか、まだやっちゃダメです。)

 

 

また、治療直後に、患者さん自身が何か変わったことをしていないかを確認する、これも重要です。

 

(治療とは関係なく、治療後に新たに外邪を受けている場合もあるからです。)

 

 

また、高熱が出たため、慌てて近所の病院に行った、などという場合、どのような診断をされ、どのような処方が為されたかも必ず確認しましょう。

 

 

こういうことを総合的に判断し、この術後の発熱が心配することのないものなのか、自分の手に余るものなのか、ここを判断しないといけません。

 

 

特に小児の場合は、変化が速いので注意が必要です。

 

 

小児の外感病を治療するときには、一見軽症に見えても、必ずその日の診療時間終了時点、翌朝時点まで、経時的な変化を追いましょう。

 

 

毎回、東洋医学的にきちんと診たてて、適正な治療をしていれば、治療後の発熱は、悪化の可能性は低いことがほとんどだと思います。

 

 

東洋医学的には、体温計上の発熱は、邪気と正気の争いの結果、と考えることが多く、治療によって、外邪と激しく闘争できるだけ、正気が盛り返してきた結果、

 

起こった現象である、と考えることがほとんどです。

 

 

ただ、高熱が出れば、体感としてめちゃくちゃしんどいし、40度超えてきたら意識が朦朧としてきますので、その時点ですぐに診れないのであれば、

 

西洋薬で下げれるなら下げてしまった方が患者さんとしては楽な場合もあります。

 

 

また、検査で明らかに種類が同定できるような細菌感染等であれば、抗生剤等の処置の方が早い場合もあるかもしれません。

 

 

ここら辺は、現実問題を踏まえて、柔軟に対応するべきだと思います。

 

 

 

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皮膚科医に協力していただき、治療を進める

2017.07.19

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数年前から断続的に清明院に通っておられる患者さん。

 

 

これまで、痛風、頻尿、不眠、皮膚炎などなど、色々な症状を治療しては、うまくいくことで、信頼関係を構築してきました。

 

 

ある日、久々に手掌に皮膚炎が出た。

 

 

今回のものは、治療すると楽にはなるものの、症状が戻ってしまう。

 

 

ひどい時は痒みで眠れない時もある。

 

 

仕事が忙しいので、頻回には治療に来れない。

 

 

こんな時、皮膚科の塗布剤で上手に症状がコントロールできると、鍼灸サイド的にもやりやすい。

 

 

しかし、それを患者さんに伝えると、

 

「これまで、皮膚科では”アレルギーです。”ばかり言われて、ステロイドを含む色々な薬を試してきたけど、全然治らない。塗るとかえって悪化する。」

 

と、これまでかかってこられた皮膚科医に対する不信感を仰って、皮膚科を変えることに難色を示す。

 

 

そこで、私の方で色々と調べ、

 

「ここなら良さそうだ」

 

という皮膚科を紹介。

 

(もちろん、紹介状付きで。)

 

「鍼灸師が紹介状書いていいんですか?」  参照

 

 

西洋医学のドクターでも、ちゃんとした先生は、紹介状を付ければ、丁寧なお返事の手紙をくれます。

 

(まあ、そうでない先生も居るけどね。。。)

 

「鍼なんて効かねえよ!」   参照

 

 

お返事の手紙の処方と診断名を見て、

 

「なるほど!」

 

と納得。

 

 

どうやら、その患者さんがこれまでに使ってきた全ての塗布剤を調べて、それらと違う、しかも効果の挙がりそうなものを、

 

しかも使用法をじゃっかん工夫して、処方してくださったようです。

 

 

結果は、その患者さんの皮膚症状は、見事、劇的に改善しました。

 

 

それにより、患者さんが眠れるようになりました。

 

 

それにより、鍼の効きも良くなりました。

 

 

なぜなら、症状が軽減されたことで、患者さんの「心神」が安定し、不安感が除去されたからですね。

 

 

眠れるようになったことで、陰分の不足もマシになる。

 

(この時期、それは大変重要なことなんです。)

 

 

ですので当然ながら、気の動きはよくなるわけです。

 

精神科疾患と東洋医学   参照

 

 

・・・こういうのをどんどんやりたいね、正直、俺は。

 

 

西洋医学がお手上げのモノを鍼灸単独でバシッと治すのも、気分がいいしカッコいいけど、西洋医学と協力して、結果的にズバッと治すのも微笑ましい。

 

 

西洋医学が持っている、

 

「圧倒的標治力(とでもいうべきか)」

 

の力を借りた方がいいケースというのが、臨床現場には厳然とある。

 

 

要は治りゃいいワケで。

 

 

そのためにやっているワケで。

 

 

それが分かんねえやつとは、会話にならねえ。

 

 

 

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