東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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『臨床というもの2 生物学的人間』

2017.01.18

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蓮風先生の新刊本が出ました!

 

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因みに、まだまだ出るそうです。(笑)

 

 

これ、昨日Facebookでは軽く紹介したんですが、Facebookをやってない人のために、Blogでも感想を述べておきます。

 

 

北辰会は、今や東洋医学教育のグローバルスタンダードである「現代中医学」の理論の優れた部分と、日本伝統鍼灸医学独特の理論と実技を組み合わせ、

 

しかもそれを現代風にピューリファイし、非常に精緻で、確度の高い弁証論治を行う流派である、という、正当な認識、評価があります。

 

 

一方で、蓮風先生というカリスマ鍼灸師を頂点とする、カルト集団的な雰囲気がある、という心外な評価があります。

 

(まあ、北辰会はそういう輩を相手にしていませんが。。。(笑))

 

 

なぜ、こういう妙な評価が出るのかと考えると、蓮風先生のカリスマ性、圧倒的存在感をさておいても、北辰会はその医学の理念の中に

 

「患者さんの心と体と”魂を”救う。」

 

という言葉を理念に掲げていることが、一つにはあるのだろうと思います。

 

 

とりわけ、

 

”魂を救う、救済する”

 

という表現は、かつてのオウム真理教や、他のカルト教団も用いている(いた)表現であり、この一文を読んだだけで、

 

人によっては引いてしまうだろうと思いますし、新興宗教だ、カルト集団だ、という発想が出てくるのも分かります。

 

 

僕もこのブログ上で、何度なくこの問題には触れてきました。

 

「魂」を含む記事 参照

 

 

まあ僕的には北辰会は、患者さんを診る時に、人間存在の肉体面、精神面よりさらに深い部分に、この「魂」というものの存在を仮定、想定し、

 

そこをも、「東洋医学で、伝統鍼灸で」救おうじゃないか、と、理念に掲げている鍼灸学術研究団体だ、と、理解しています。

 

 

ですので、宗教団体、カルト集団ではなく、宗教的で、スピリチュアルな生命観を持った、東洋医学、鍼灸医学の学術研究団体である、という理解です。

 

 

北辰会では、死後の世界や輪廻転生は説きませんよ。(*‘∀‘)

 

 

グルへの帰依も説きません。(笑)

 

 

むしろ蓮風先生は、

 

「俺を徹底的に批判してみろ!どっちの方が真実か、鍼一本でトコトン勝負しようじゃないか!!」

 

と仰います。

 

 

まあ、東洋医学の医者が、スピリチュアルな生命観を持つのは、東洋医学の勉強を深めていくと、ある意味当然の認識のように、今では思います。

 

 

で、これまで北辰会、蓮風先生は、この「魂」というものについて、あえて細かく語ってきませんでした。

 

 

多くの哲学者や科学者、宗教家が言及しているように、「魂」というのは非常に多義的であり、一所懸命語ってみたところで、

 

言語でサクッと明確化できる代物ではないし、仮にしたところで、どうやって運用したらいいのか困る代物だと思うのですが、

 

それでもこの本には蓮風先生なりの「魂観」が多く語られています。

 

 

この日本で、50年以上、延べ70万人以上の患者さんの鍼灸臨床をやった蓮風先生だからこそ言えるところを、言葉を選んで語ってくれたものだと思います。

 

 

鍼を持つ者はもちろん、医師、薬剤師、患者さん、これから鍼灸を受けようと思っている方、皆さんにぜひ読んでもらいたい一冊です。

 

 

「魂」というものをどう考え、感得するか、ということは、序文で、蓮風先生の長年の患者さんでもある内科医、村井和先生が語っておられるように、

 

「鍼による難病治しの核心中の核心」

 

なんだと思います。

 

 

 

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