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こないだ、こんな患者さんがおりました。


あらゆる症状、どれもほとんどいいのですが、とあるところに若干の違和感が残っておりました。


思考錯誤してやっていましたが、これがなかなか取れないでいました。


こないだ、その患者さんが、

「旅行に行ってきたら、すっかり良くなりました。」

とおっしゃいました。


この方は旅行が大好きで、会社が大嫌いな方です。（苦笑）


以前、とある先輩に、

「治療をする１時間よりも、残りの２３時間をどうやって過ごしてもらうかの方が重要だ。３日に一回の治療であれば、残りの７１時間を・・・（以下同文）。」

と、教わったことがあります。


どんなにいい治療をしても、その患者さんの日常生活が全くダメであれば、なかなかよくなりません。


だから治療がうまくいかない場合、”その患者さんに合った”適切な養生法を考えることが重要なのです。


それも、その患者さんにとって、無理のないものでないと成立、成就しません。


だから最初に、問診で、その患者さんの趣味、嗜好、生活スタイル等を聞いておくことが重要なのです。


養生指導は、通り一遍ではダメなのです。


そして、いくら生活養生が大事だからといって、「鍼灸治療＜生活養生」ということが言いたい訳ではなく、鍼灸治療によって、

その患者さんを、生活養生しなきゃ、という考え方、意識に持っていくことが重要だと思っています。



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