東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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いくつかの臨床センス

2013.06.04

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学校で教えていても、勉強会で教えていても、スタッフに教えていても、思うことがある。


「臨床センス」の存在だ。


まあこれは、厳然としてあるものです。


例えば、自転車の運転を覚えるにしても、いきなり補助輪ナシで乗れちゃう子はいるし、野球のキャッチボールにしたって、

初めからある程度思ったところにボールが投げられる子はいる。


前者はもともと自転車に乗るセンス、後者はもともと投球のセンスがあったから、としか言いようがない。


・・・これ、なんでもそう。


勉強でも、運動でも、人間関係でも。


これと同じで、脈診を教えるにしても、腹診を教えるにしても、やはり「一定のセンス」というものが存在する。


分かる人間には、すぐ分かることでも、分からない人間には、なかなかうまく伝わらない。


・・・まあ、ここで試されるのが教える側の、「教える能力」なワケだが。


断わっておきたいのは、センスがないからってあきらめる必要はなく、いい先生に巡り合い、自分自身が努力すれば、

誰だってそれなりに出来るようにはなる。


少なくとも「東洋医学」は、そういうセッティングになっている。


また、そういう、脈や腹を触る上での”指の感覚”とかいう問題「以外の」臨床センスもある。


患者さんとの距離の取り方、会話の間の取り方、言葉のチョイス、見つめるまなざし、笑顔、こういったものにも、


「臨床センス」
は大いに存在する。


だから臨床は、人間力も含んだ総合力であり、勉強量でもなければ、指の感覚や、家系でもない。


総合力だ。


・・・でも、「センス」というものは厳然と存在する。


圧倒的なセンスもあり、人並み外れた努力も惜しまない、ごく一握りの人間が「名人」なんだろう。



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