東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「理」の意味 3

2016.07.31

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これまでのお話・・・

 

「理」の意味

「理」の意味 2       参照

 

 

 

◆諸子百家の「理」

 

 

ここで、「理」という言葉の、諸子百家それぞれによる用いられ方に触れておきたいと思います。

 

 

小学館の『日本大百科全書』によれば、「理」

 

『墨子』では、”道徳的規範”という意味で用いられ、

『荘子』では”自然の理法”、つまり「道」と並ぶ、重要な意味で用いられ、

『韓非子』では”法”として

 

用いられるそうです。

 

 

また、

 

『淮南子』においては”自然の法則性”、”道理”という意味で用いられ、

儒家では宋の時代に至って、朱熹朱子学では「気」の裏で働く法則性を「理」とし、

 

有名な「理気二元論」といって、「理」「気」を分けることで、自然を理解しようとしました。

 

 

その後、明の時代、

 

王陽明陽明学では、『伝習録』中巻の中で、「理」「気」を分けつつも、「理は気の条理、気は理の運用」と述べ、

 

「理」「気」を一体のものとして「理気一体観」を提示し、朱子学の「性即理」に対して「心即理」と唱えています。

 

 

また、仏教の方では、個別具体的な事象、現象を「事」と言い、それを理論づけたり言葉に乗せること(「事」の背後にある普遍的理法)を「理」と言うそうです。

 

(岩波『仏教辞典』第二版)

 

 

・・・とまあ、ゴチャゴチャと難しいようですが、要は、諸子百家において大体共通しているのは、モノの法則、自然界における理論のことを「理」といっているワケです。

 

 

そして一方では、『荘子』における”道”とか、仏教における”事”など、直観的把握に頼らざるを得なかったり、個別具体的な現象であったりして、

 

なかなか理論化できない、説明不能なものも、中国哲学では重視している、ということも言えるでしょう。

 

 

 

続く

 

 

 

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