東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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あらためて鍼灸学校の教科書を読み直す。

2013.06.18

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鍼灸学校で講義をし始めて、早いもので2カ月が経ちました。。。


僕の、東洋医学に関する、あらゆる知識のベースは、「中医学」に則っています。

「中医学」とは何なのか。
東洋医学と中医学            参照


ですので、教科書に出てくる、あらゆる用語の解説をする際に、「中医学」の立場から解説します。


僕が講義を担当させていただいている、『東洋医学臨床論 はりきゅう編』という教科書は、色々な症状に関して、西洋医学的、東洋医学的な考え方と、

 

鍼灸による治療法を解説しております。


個人的に非常に気になるのは、西洋医学的な解説を”現代医学的には~”という風に書いてあることです。


・・・現代にも、東洋医学はありますけど?


現代の医学は西洋医学しかないというように読みとれるような自虐的な書き方に、じゃっかんハラ立ちます。

 

(苦笑・・・考え過ぎ?)


そしてその、”現代医学”的な考え方の方が、東洋医学的な考え方よりも先に出てくる、という構成の順番にも、イラッときます。


・・・ま、仕方ないけどネ。。。


そこら辺は、改訂版に期待します。


まあさておき、こないだ、真面目な学生さんから、

「先生の解説と、東洋医学概論の教科書に、若干違った記載があるんですけど。。。」

と、御指摘を頂きました。


・・・で、さっそく教科書を確認してみると、確かにその学生さんのおっしゃる通り。。。


現在、鍼灸学校で使用している『東洋医学概論』という、東洋医学の基礎的な内容を学習する教科書は、1993年に、
公益社団法人 東洋療法学校協会の、

 

教科書執筆小委員会の先生方によって著されました。


それが、以後20年ほど、ほぼそのままの形で使用されております。


この教科書は、中医学のみに則って著されたわけではないので、執筆された先生の考え方が随所に入ってしまっており、しかも数人で書いているため、

 

それに一貫性がないので、非常に分かりにくい面があります。


まあこの教科書には、以前から学生サイド、教育サイドから

「使いにくい!」
「分かりにくい!」
「一貫性がない!!」

など、問題視する声が多々あったようで、現在、抜本的な改訂作業が進んでいるようで、近年中には新教科書が発表される見込みなんだそうです。


で、その教科書は全面的に中医学に則ったモノになるというウワサを聞いております。


確かに、僕みたいな教員のはしくれ1年目から見ても、学生の指摘を受けて確認してみると、

「なんでこんな書き方したんだろ。。。」

と思うところが多い気がします。


こういうところからしても、日本の鍼灸教育、東洋医学教育は、まだまだこれからなんだろう、と思う訳であります。



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