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「表裏同治(ひょうりどうち)」・・・。
何やら難しそうなこの言葉。
最近多い、カゼひきさんに対してよく使う考え方です。
会社や学校によっては、インフルエンザが流行っているところもあるそうで、患者さん達としては皆さん戦々恐々としていますなあ・・・。
これ、過度にビビることないですよ!!
鍼と養生で、しっかり体調管理してたら、まずカゼなんて引きません!
もしひいてしまっても、すぐにちゃんと鍼すればほとんどは軽く、短く済みます!!
〇
ところで東洋医学に、”インフルエンザ”という考え方、概念はありません。
「ウイルス」や「細菌」という概念は、診断に顕微鏡を使うようになってからの話です。
・・・つまり、つい「最近」です。
(言いたかっただけ。)
〇
しかし、インフルエンザにかかった時に発する、高熱や節々の痛み、寒気や咳、ノドの痛みなどなどに対する、東洋医学的な考え方というのは、山のようにあります。
東洋医学ではこういった、「外から邪気が入った」病のことを「外感病(がいかんびょう)」といいます。
それの動きと治療方法を示した、バイブル的な書物が、中国漢代の『傷寒論(しょうかんろん)』であったり、中国明清代の『温病学(うんびょうがく)』という分野です。
外から邪気が入って、体表の浅い部分に邪気が存在し、カラダの正気(せいき)とバトルをやってる状態を「表証(ひょうしょう)」とか、
「表(ひょう)の病」とか、「太陽病(たいようびょう)」とか、「表熱証(ひょうねつしょう)」とか、「衛分証(えぶんしょう)」などという言い方をします。
まあ要は、「外感病」という病気を”浅い状態”と”深い状態”に分けて考え、対処している、ということです。
”深い状態”のことを「裏証(りしょう)」とか、「裏(り)の病」などなど、これまた色々な呼び名で定義づけています。
そして”浅い病”と”深い病”の中間の、中途半端な状態を
「半表半裏証(はんぴょうはんりしょう)」
とか、
「半表半裏(はんぴょうはんり)の病」
とか呼んで、定義づけております。
基本的に、外感病は浅かったら(表の病なら)程度は軽いです。
症状がどんなにひどくても、命に関わることはまずないです。
深かったら(裏の病なら)病は重いです。
場合によっては命に関わります。
・・・長くなったので、次回に続く。
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