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前回のお話
「脾」って何ですか?(その1)
「脾」の解説を続けます。
☆「脾」と「胃」はセット
東洋医学の「脾」という臓が一番深く関わる臓腑は、何と言っても「胃」という”腑(ふ)”です。
よく東洋医学家の間では、この2者をまとめて、「脾胃(ひい)」と呼んで、生理学、病理学を考えます。
この「胃の腑」については、また後ほど細かく解説しようと思いますが、東洋医学ではこの両者を、
「概念」の上から、
「機能」の上から、
「形態」の上からも、
キチッと分類し、説明しています。
人間の生命維持に欠かせない、毎日のことである「摂食行動」というイベント時には、脾と胃、この両者が非常にうまく協調することによって消化、吸収というスムーズな営みを作ります。
つまり「脾」を理解し、治療するためには「胃」への理解も欠かせない、まさに脾胃は2つで1つ、ニコイチ!!という訳です。
・・・と言っても、今はまず「脾」の方から解説していきます。
まず、人間がものを食べる、あるいは飲む、という行為を行うと、飲食物は「胃の腑」に入ります。
(これはなんとなく、一般的にも理解しやすいですよね?)
すると、ここでまず働くのが「脾」です。
「脾の臓」というのは「胃の腑」に隣接し、密着している臓、と考えられています。
これが、(形態については次回説明しようと思っていますが)刀のような形になったり、馬の蹄鉄のようなU字型の形に変化したりして、
飲食物の入った胃の腑をグイグイと揉む、と考えます。
(まあコレが要は、西洋医学的に言う”胃の蠕動運動”ってやつの、東洋医学的解釈です。イメージしにくいかな?)
そして、このように脾が胃を刺激することによって、飲食物を、胃よりも下に存在する「小腸の腑」「大腸の腑」に送っていきます。
ただ、ここで当然考えなくてはならないのは、単純に入ってきた飲食物を下へ下へ送っていくだけでなく、体にとって必要なものを取り出さなくてはなりません。
それこそが「脾」の最も重要な働きなんです。
要するに脾は「胃の腑」に入ってきた飲食物から体にとって重要な栄養である「気血のもと」を取り出し、なおかつ速やかに大便、小便を作って、
無駄なものが体に溜まらないようにする、「消化、吸収の要」なんです。
だからこの「脾」が弱ると、実に様々な消化器症状を呈します。
腹痛、下痢、便秘、嘔吐、胃もたれなどなど、挙げていけばキリがありません。
そして、「脾」が弱れば、無駄なもの、要らないものが体の中に留まりやすくなりますので、浮腫みやだるさ等の原因にもなり、他の4つの臓にも大変悪影響です。
現代は、戦後の食べるものがない時代とは180度違いますので、食べ過ぎ、飲み過ぎ、あるいは食事の欧米化により「脾」を痛めている人がとても多いように思います。
パンとコーヒー、チョコレート、キャラメル、ファーストフード、コーラ、スプライト、ファミレスでの肉食などなど、これらはすべて、
過剰になると、こぞって「脾胃」をいじめます。
小さい頃から、こういう加工食品まみれの食生活をしている現代の子供が、中年になる頃には、一体どんな「脾胃」になっちゃうんでしょうか・・・。
うちの身内にもいるけど、現代の、あまりにも多いアレルギーベイビー、消化器疾患の増加の大きな一因に、これがあるような気がしてなりません。
やっぱ日本人は白メシとみそ汁、魚と群馬の山で採れた野菜です!(笑)
欧米風の食卓や考え方も「一見」オシャレでスタイリッシュでいいけども、自分がどこまでいっても日本人であることを忘れてはイカンよなー、と思います。
次回に続く
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初めまして、
acoと申します^^
脾静脈、上・下腸間膜静脈、左胃静脈
→門脈→肝静脈→右心房→右心室→肺まで
の機能を象徴しているというのは、、、ないでしょうか^^;?
脾主昇清。
その後心から血を通じて精微が全身へ、、、
acoさん
初めまして。
コメントありがとうございます。
> 脾静脈、上・下腸間膜静脈、左胃静脈→門脈→肝静脈→右心房→右心室→肺まで
> の機能を象徴しているというのは、、、ないでしょうか^^;?
> 脾主昇清。
> その後心から血を通じて精微が全身へ、、、
う~ん・・・、僕はそのようには考えませんが、面白い考え方だと思います。
是非今後、論文にするなり、ブログに書くなりして、世に問うべきだと思いますよ。
お互いにがんばりましょうね。