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「五行」って何ですか?(その8)

2010.12.01

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これまでのお話・・・

「五行(ごぎょう)」って何ですか?(その1)

「五行」って何ですか?(その2)
「五行」って何ですか?(その3)
「五行」って何ですか?(その4)
「五行」って何ですか?(その5)
「五行」って何ですか?(その6)
「五行」って何ですか?(その7)

 


さて、そろそろこの話題を一旦まとめさせていただこうかと思いますです。

 

 


・・・まあ、「気」にしても「陰陽」にしても「五行」にしても、細かくやり出したらキリがない、東洋医学の根幹部分であります。

 

カテゴリ「

カテゴリ「陰陽」    参照

 

 



なので、そもそも僕ごときが語るにはおこがましいようなテーマなんですが、それでも、少しでも多くの人にこの医学の素晴らしさを伝えたい、

という純粋な思いが高じて、生意気にも、稚拙な筆ではありますが、書かせていただいている訳でございます。

 



また、このブログの内容は、僕自身がこれまで積み上げてきた知識の再確認作業でもあります。

 

 

 

こうやってごく基本的な内容を書きつつ、周辺知識として、臨床に使える新しい知識を常に渉猟していっております。

 

 

 

だから僕自身にとっても、非常に意味があると思っています。

 

 


このブログは、清明院の患者さん達や、鍼灸の学生さん達も多く読んで下さっているようなので、あまり難しい内容には触れていないけども、これを書くにあたって、

 

数年ぶりに開いた本や、学生時代のノートの中に、今現在の僕にとって、ヒジョーにためになる情報を再発見したりもしています。(笑)

 

 


だからこのブログは、これを読んで、

”あーなるほど、勉強になるナー♪”

と感じて下さる人と、僕自身の、一挙両得、一石二鳥なんであります。
 

 

(まあ毎日のことなんで、どーでもいいことも書いてますが、そうでないと、なかなか続かないだろうとも思うしネ。性格上。(苦笑))

 

 


・・・ともかく、「五行」というのは、歴史の中で「陰陽」と密接に結びつき、東洋医学の基盤となっていった、という話を、前回まで書きました。

 

 


中国、明(みん)の時代の大名医、張景岳(ちょうけいがく(1563-1640))先生は、

「五行は陰陽の質であり、陰陽は五行の気である。」

と、述べています。

『類経図翼・運気・五行統論』

 



・・・パッと聞くと難解なこの言葉ですが、コレは要するに、

「五行(木火土金水)」というのは、「陰陽」で分けた自然界の事物の中の、ある側面(性質)を象徴(シンボライズ)したものであり、

だから自然界の全てものは、この考え方で分類可能であり、

その「五行」が自然界において、正常に循環するためには「陰陽」の”気の動き”がなければならない、

だから自然界を説明する上で、「陰陽」と「五行」は、

”気の動き”

  と

”事物の性質”

という、切っても切れない関係性を持っているのだ~!

 


という意味だと思われ、僕にとってこの言葉は、「陰陽」「五行」の関係性を極めて端的に、正確に述べたものであると思い、張景岳をあらためてリスペクトするきっかけとなりました。


(ちなみに上記はあくまでも僕なりの解釈です。)

 

 


こう考えることで、両者はセットで東洋思想の根本哲学として理解運用できるため、「五材」とか「五質」とかではなく、「五”行”」と、わざわざ

 

”行る(めぐる)”

 

という意味合いの文字表記で、今日まで伝わっているんだと思います。

 



また、学生時代の僕がそうだったように、この多様な自然界を、「二」だの「五」だの、そんな単純なパターン分類で帰納できるはずがない、という疑問が湧きますが、

 

「五行」においても、「陰陽」と同じように、「五行」のそれぞれの中にまた「五行」があり、その中にまた「五行」があり・・・、という風に、

 

いくらでも無限に分けることが可能である、とも仮定できます。


「陰陽」って何ですか? 参照

 

 


しかし、あまりにも細かく分け過ぎれば、それだけ「自然(生命)の全体像、バランス、調和」を見失いやすくなります。

 

 


あらかじめそのことをよく分かっていたのか、あまりにも細分化して理論を組み立てるということを、東洋哲学ではあまりしません。

 

 


そしてこれはこの数千年、変わっていません。

 

 


このことは、蓮風先生もおっしゃるように、「意味のある」未進化だと思います。

 

意味のある未進化    参照

 



もともと「陰陽」「五行」も、自然を理解するために、一応2や5で分けて、細分化を可能にしてはいるけれども、結局は分けられない、それらが別次元に存在してる訳ではない、

 

この世の全ては「気一元」で出来ているという、結局は”1つのものの循環、ありようの違い”なのだ、という認識が初めにあっての考え方であり、

 

そしてその「循環の法則性」を述べたのが、「陰陽五行論」である、ということです。

 

 


だからこの考え方は、どこまでいっても西洋医学の考え方(機械論的、物理学的な分析方法)と同一にはならないんです。

 

 

 

優劣ではなしに、五行(木火土金水)は、現代化学の元素記号とは「違う」んです。

 

 


古代人の、極めて感覚的で、素朴な、かつ真剣で慎重で緻密な自然観察の中で、想定されてきたものなんです。

 

 


・・・まあポイントは、この考え方を一つの基本として発展した東洋医学が、もし、まったく臨床効果のない、利用価値の低い、あるいはないものであれば、

 

当然歴史の中で自然淘汰されてきたはずですが、開発から数千年経った今現在でも、十分にその効果を発揮できている現実がある、ということです。

 


だから僕たちはそこに意味があると感じ、真剣にこの医学を学び、実践している、という訳です。

 



ちょっと長くなっちゃったけど、「五行」って何ですかシリーズ、ひとまず終わり。

 



このテーマは書く気になればまだまだ色々あるので、そのうちまた書こうかな、と思います。

 

 


 
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