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「三焦」って何ですか?(その11)

2012.02.23

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これまでのお話・・・



「心包」って何ですか?(その6)

「三焦」って何ですか?
「三焦」って何ですか?(その2)
「三焦」って何ですか?(その3)
「三焦」って何ですか?(その4)
「三焦」って何ですか?(その5)
「三焦」って何ですか?(その6)
「三焦」って何ですか?(その7)
「三焦」って何ですか?(その8)
「三焦」って何ですか?(その9)
「三焦」って何ですか?(その10)

 


では続きいきます!!

 

 

 

この業界の、よそのブログを見ると、非常に高度な東洋医学の内容のブログやサイトがチラホラあります。

 



それはそれで、いいことです。

 



10年前は、鍼灸院のサイト、鍼灸師のブログなんて、皆無に近かったんですから。

 



僕自身、そういう先生のブログやサイトをよく読ませていただき、非常に勉強になっております。

 



でも僕としては、あまりに高度で専門的な内容ばっかりでは、プロ向けにはよくても、なかなかこの業界に対する一般の理解者、賛同者は増えてこないだろうし、

むしろ「なんか難解でマニアック・・・」と、偏見を助長する面もあるだろうナー、とも感じています。

 


・・・また、あまりにも簡単でキャッチー過ぎる、いわゆる「How toモノ」ばっかりの内容は誤解を招くし、あるいはその先生の日記的な、


赤の他人からするとどーでもいい情報だけというのも、ちとさびしい。

 



まあそんな訳で、そういう現状の中にあって、古典の引用や読解ではなく、どーでもいい記事ばかりでもなく、

「自分の言葉で」、

「素人のために」、

「本格的な東洋医学の内容を」

説明してるサイトは、非常に少ないと思うので、なかなか大変だけども、自分なりに頑張って書いている次第です。


(分かりやすいとか、面白いかどうかとかは別として。(笑))

 


ブログって、イイのは、自分で書いたのが消さない限り後々まで残って、簡単に推敲したり、内容を補足したりできるところかな、と思います。

 

(諸刃の剣でもありますが)

 



・・・まあ、あまり言い出すとキリがないので、ともかく、前回までで、「三焦の腑」が、「心の臓」「心包の臓」「小腸の腑」と特に関わり、


五行では「火」に分類されるよ、というお話をしました。

 



そして、これまで何度か書いているように、「三焦の腑」というのはある意味で「全身そのもの」ですから、関わらない臓腑やカラダの部分はないんですが、

 

その中でも「特に」関わる部分がいくつかある、という話をしました。

 




それが上記の3つ(心、心包、小腸)であったり、
「三焦」って何ですか?(その3)で示したように、「腎の臓」と「脾の臓」だったりする訳です。

 



まあこのように、「三焦の腑」というのは、他の臓腑や全身各所を一手に包括する、他の「部分」とは違った色彩を持った「部分」なんです。

 


そういうことから、三焦のことを「孤(みなしご)」と呼ぶこともあります。(『黄帝内経霊枢』本輸(2))

 



次回、この「孤(みなしご)」について解説します。


 


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関連記事: 心包・三焦

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この記事に関するコメント

“「三焦」って何ですか?(その11)” への6件のフィードバック

  1. 山の子供 より:

    先生のブログ、毎日拝見するようになってから、まだ一年たっていないので、今までの三焦、心包を知りませんでした。もっと知りたい部分なので、期末テストが終わったら、一番から全部拝見することにします♪
    楽しみです~

  2. ぐっち より:

    鍼灸の専門学校に入学して1年が経った者です。最初は意味不明だった中医学も、1年経つと”単語”と”それが指しているもの”はわかるようになってきました。
    授業で習うたびにこちらの五臓六腑シリーズを読んで、「ふんふんなるほど、わからん」とか「あ~授業で先生が言ってたのはそういう意味か~」などとひとりごちております(笑)
    正直コメントすることはありませんが、黙って読んでいる、そんな鍼灸初学者は少数ながらも確実にいるのではないでしょうか。他人に説明する時に言葉を借りたりもさせていただいたり・・・私自身はこのコーナーの充実を期待しています。

  3. いんちょう より:

    ぐっちさん
    お久しぶりです。コメント、ありがとうございます!
    > 鍼灸の専門学校に入学して1年が経った者です。最初は意味不明だった中医学も、1年経つと”単語”と”それが指しているもの”はわかるようになってきました。
    スバラシイ!日々の勉強の賜物だと思います。
    > 授業で習うたびにこちらの五臓六腑シリーズを読んで、「ふんふんなるほど、わからん」とか「あ~授業で先生が言ってたのはそういう意味か~」などとひとりごちております(笑)
    (笑)そのように使っていただけたら幸いです。
    > 正直コメントすることはありませんが、黙って読んでいる、そんな鍼灸初学者は少数ながらも確実にいるのではないでしょうか。他人に説明する時に言葉を借りたりもさせていただいたり・・・私自身はこのコーナーの充実を期待しています。
    ありがとうございます!!今後もチョコチョコ書きます♪(笑)

  4. いんちょう より:

    山の子供さん
    お久しぶりです。コメント、ありがとうございます!!
    > 楽しみです~
    ありがとうございます!五臓六腑シリーズは、これまでに「胆」以外はすべて解説しましたので、どうぞじっくりとお読みください♪

  5. ぐっち より:

    簡単でキャッチ―過ぎず、かつ素人にも東洋医学の正しい概念を伝えることのできる文章を書くのはとても難しく、それに挑戦されている竹下先生は素晴らしいと思います。
    先日、素人の友人に「三焦って現在の臓器にすると膵臓のことやねんな」と言われて、非常に驚きました。誰がそんなことを言っているのか・・・。
    しかし、僕自身もなぜ膵臓を臓腑にいれなかったのか疑問に思っています。
    「昔の解剖の技術では見逃していた」という意見を聞いたこともありますが、膵臓はそれなりに大きく、先人達が見逃すとは思えません。
    また、「五行理論などの概念がベースになっており、五臓六腑という数からあぶれたから」という意見も聞いたことがありますが、イマイチ納得できません。物理的な事実を無視して、見た目だけ整合性があるような概念を作ったりするものなのでしょうか?
    膵臓の扱いについて、よろしければ竹下先生のご意見を伺いたいです。

  6. いんちょう より:

    ぐっちさん
    コメント、ありがとうございます!
    > 膵臓の扱いについて、よろしければ竹下先生のご意見を伺いたいです。
    この疑問が、いつまでたっても心ある鍼灸学生の頭から、クリアに解決されないということを、非常に悲しく思います。
    僕個人的には、「西洋医学のいう〇〇って、東洋医学ではどういうこと??」という疑問自体が、実はあまり意味がないように思っています。
    何度も書いているように、それは人体を認識する上での根本哲学が違うからです。
    これを無理に突き詰めれば、こじつけにこじつけを重ねていくことになり、結局なにも解決しません。
    ただ、人体の解剖自体は中国でも古代から行われていたようですので、当然現代医学のいう「膵臓」というものを実際に見ていたでしょうし、「これはなんだろうねえ?」という疑問は持ったと思います。
    そこに関して、今週末、副院長からスタッフブログにて説明がありますので、ご期待下さい。

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