東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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「百会(ひゃくえ)」という経穴 4

2015.02.08

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前回のお話


「百会(ひゃくえ)」という経穴

「百会(ひゃくえ)」という経穴 2
「百会(ひゃくえ)」という経穴 3

 


では、続きいきます!!


 

前回までで、百会穴の別名である「三陽五会」という呼称に関して、話をしました。

 



今日は百会穴が持つ、他の意味について考えたいと思います。

 


◆百会は体のてっぺんにある。

 


百会というのは、人体にのてっぺんにあります。

 


体のてっぺんで、”百脈が会する”のです。

 


ということは、”全身の気”の中でも、とりわけ”上半身の気”を動かすのに、相対的に有利じゃないか、という発想も出来ます。

 


で、そう考えてやってみると、確かに、そういう働き、側面はあるように思います。

 


ある種の肩凝りや腕の神経痛、頭面部の疾患に、百会を使って有効な場合があります。

 

しかし、人体というのは、上半身と下半身、常にその半分半分を、気血津液が縦横無尽に駆け巡って、バランスを調える力が働いているわけです。



上下は密接に繋がっているわけですね。



だから、意外と下半身の病(腰痛や坐骨神経痛や婦人科疾患や腎臓や泌尿器系や腸や肛門の疾患などなど)にも、百会を使う場合があります。

 



一番上の経穴を使って、一番下の異常を正す、という使い方もあるわけですね。

 

 

これは我々にとっての聖典である『黄帝内経霊枢』官鍼(7)というところに「九刺」という、古代の9種類の刺鍼術について記載されているのですが、ここに

 

「二曰遠道刺.遠道刺者.病在上.取之下.刺府腧也.」

 

と書いてあります。

 

 

上の病を下に取るとか、下の病を上に取るとか、そういう考え方は、2500年も前からある訳です。

 

 

しかしそれを、どうやって判断し、良好な結果を得るか。

 



ここら辺が経穴選択の妙であり、プロのみが使い分けられるところです。

 




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