東洋医学 伝統鍼灸 清明院

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鍼灸には保険が効かない!?(その4)

2010.03.25

これまでのお話


鍼灸には保険が効かない!?(その1)

鍼灸には保険が効かない!?(その2)
鍼灸には保険がきかない!?(その3)

 



前回まで、

「その1」では鍼灸の保険制度の現状、

「その2」では国民皆保険制度の日本における歴史的な成り立ち、

「その3」では鍼の有効性の「政治的」アピールの難しさ

を、お話ししました。

 


今回は、鍼の現代医学的な研究のお話をしたいと思います。

 


前回までの話の流れでは、東洋医学的な鍼灸の有効性は、たとえ科学的に解明されていなくても、結果を集積して「数」でもって、統計的手法でならアピールできるけど、

日本では患者さんの絶対数が少ないから、西洋医学のデータに比べて相対的に評価が低くなりやすいであろう、という話をしました。

 


では「鍼がなぜ効くのか?」ということ(メカニズム)が「現代科学的」に証明できれば、誰もが認めてくれるんじゃないかな、という考え方も当然出来ます。

(まあなんて言うか、上手くいくとか、臨床現場で有効かとか、そういう問題はとりあえず抜きにした、「鍼の現代科学化」ですな。)

 


これはつまり・・・、

 


鍼が皮膚をやぶって神経を刺激する
   ↓
〇〇という皮下にある受容体が反応する
   ↓
脳や脊髄、あるいは末梢のレベルに「神経」を介してその信号が伝わり、〇〇というリアクションが起こる
   ↓
その結果、どこどこに〇〇という変化が起こるのだー!

 


・・・という風に、要は現代の解剖生理学(とりわけ神経生理学)的に明確に説明がつけば、医療界の誰もが納得して下さるんじゃないかな、と何となく思いますよね?

 


僕個人的には、こういう分野の研究をなさっている先生方にも何人か仲よくさせていただいている先生がおります。

 


そういう先生方の話を聞くに、そういう研究の現場の先生達の日夜の努力たるや、大変なものです。

 


・・・でも残念ながら、なかなか証明がつかない、特に〇〇という「経穴」に鍼を打ったら「必ず(あるいは高い確率で)」〇〇という変化が起こる、

 

というところの証明が難しい、というか出来にくい、というのが現状のようです。

 


しかし、そういう先生方とも、哲学は違えど、僕は反目はしません。

 


てゆーかしたくありません。たとえ方法論は違えども、鍼のために一生懸命になってる人を否定したくないんです。

 


あまりにも仲間が少ないんでネ・・・。

 


でもこれが結局、「変な住み分け」に繋がっちゃうのかもしれないんだけどね。

 


ただ!ただですねえ、巷によくある、「生理痛には〇〇(経穴名)!」とか、「偏頭痛には〇〇!」・・・とか、あたかも何でもいいからそこを刺激すれば間違いなく病気が治る、

 

みたいな表現をしている書籍なんかをみると、腹が立つを通り越して悲しくなります。

 


だってそんな訳ないじゃないすか!?

 


勘違いする患者さん、山ほどいますよ・・・?

 

 

真面目な臨床家や研究者の苦労も知らずに・・・、ムキィーーー!!!となります。(苦笑)

 


まあ、そういうものに対してあまりアツくなっても仕方ないので、僕自身の臨床とは考え方からアプローチから、まったく違ったとしても、

「どうにか鍼の凄さを分かってもらいたい」

という先生方とは、方法論の違いのみで、思いは一つであります。

(まあ研究者の中には鍼の発展なんかどうでもよくて、ただ単純に興味があるだけ、というクールな人もいますけどね(笑))

 


ということで、現状では、「鍼灸がなぜ効くかを現代科学的に解明する」という方法論も、なかなか進んでいない、というところらしいです。

 


まあでも、何もしないよりも、色んな考え方で、色んな方面からの、「確かな」アプローチをする、ということの「継続」が大事じゃないかな、

 

と、個人的には思っています。

 


・・・なんだか結論みたいな感じになってしまいましたが、まだあります。

 


(もう少し続く)

 

 



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