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鍼灸には保険が効かない!?(完結編)

2010.03.30

これまでのお話


鍼灸には保険が効かない!?(その1)

鍼灸には保険が効かない!?(その2)
鍼灸には保険がきかない!?(その3)
鍼灸には保険が効かない!?(その4)
鍼灸には保険が効かない!?(その5)
鍼灸には保険が効かない!?(その6)
鍼灸には保険が効かない!?(その7)

 

読者さんからの一つのコメントがきっかけとなり、長々と語ってまいりましたが、そろそろ「一旦」完結しようかな、と思います。

 


・・・まあ、何度も言うように、根本哲学の違いはあれども、「東洋医学」と「西洋医学」との間には何らの優劣はない、と僕は思っています。

(双方とも臨床面での得手不得手はあるにせよ、です。)

 


それに、国民皆保険制度自体は、なかなかいい制度だなあ、とも思っています。

 


最近のアメリカや中国など、世界中がその流れになっているのもよく分かります。

 


ですから、わが清明院にも、”往診事業部”を設けて、寝たきり、歩行困難のある、通院困難な患者さんに対しては、一部保険による往診も行っている訳です。

 


基本的には以上の考えから、僕としては鍼灸「も」保険適用にするべきだ、という考え方を持っています。

 


しかしこれまで語ってきたように、現状、それにまつわる難しい問題は山積み状態です。

 


まあ何を言ってみたところで、僕は一鍼灸臨床家ですし、自分自身そうありたいので、その現状を踏まえた上で、何をするのが一番いいか、

 

僕に何が出来るのか、ということを考えて、これまで自分なりに一生懸命やってまいりました。

 


そうしてたどり着いた、今のところの僕なりの答えが「清明院」なんです。

 


もちろんこれが唯一無二の正解だ、鍼灸師全員が目指すべき道なのだ!とも思いませんが、やっぱり、なんだかんだ言って、「患者さんに認めていただく」ことが一番早いし有意義だ、

 

「僕の場合は」思った、ということです。

 



ある人は「いや、鍼灸教育の改革だ!」と言ったり、またある人は「いや、鍼灸そのものの国際化だ!」あるいは「鍼灸の現代科学的証明だ!」と言ったりしています。

 


・・・正直、どれも正しいと思うし、どれにも期待したいです。

 


各人が最大限、信念に基づいて、自分の役割を果たすべきだと思います。

 


僕にもっと余裕があったら、僕以外の人の活動にも、何か協力したいとも思います。

 


僕としては(その2)のところで述べたように、「国民皆保険制度」が日本で成立した時の、一番の立役者は国民(労働者)自身であることから、

国の制度に最も影響力を持つのは、僕らではなく、「患者さん(国民)」に他ならない、と思います。

 



だから僕らが真面目に東洋医学を極めて、それを支持して下さる患者さんを一人でも多く作ることが、僕なりに出来ることの最大限かな、

 

それにだったら人生かけてもいいかな、と思った訳です。

 


その患者さん達が周りのみんなに「鍼で治った」「鍼で楽になった」という事実を教え、徐々に徐々にそのことが国民の常識となり、やがては医療界全体、

 

国全体をも動かす日が来るんじゃないでしょうか。

 


まあ、気の遠くなるような壮大な話でね、とても僕がこの世にいる間には実現の難しそうな話ではあるけども、こんな素晴らしいことの実現のための捨て石になれるなら、

 

それも洒落てるんじゃないかな、と思います。(笑)

 


東洋医学における「気」や「陰陽」という哲学は、決して机上の空論、絵に描いた餅なんかではなく、古代中国人の素晴らしい知恵なんだということを、

 

僕は自分自身の臨床を通じて、日々実感しています。

 


現代科学以外の真実はありえない、という考え方は、生活の利便性の追求、という局面では確かに素晴らしいと思います。

 


しかし地球環境問題や、その他のそれにまつわる諸問題に目を向けた時、必ずしも絶対的な正しい考え方とは言えない、と思います。

 


ましてや「人体」という「自然現象」そのものの中に起こる「病気」というものにおいては、なおのこと、だと思います。

 


僕自身はもちろん、同じ志を持つ仲間たち、諸先輩方のひたむきな臨床が、より多くの患者さんの心を動かし、
一人でも多くの患者さんが助かり、

 

ついには歴史を動かす日が来ることを、僕は願っています。

 


・・・以上にて、今回の「鍼灸には保険が効かない!?」シリーズは一旦終了といたします。

 


このテーマについては、細かいことを言い出したらまだまだありますので、そのうちまた書こうと思います。

 


ぷららさん、いいコメントを本当にどうもありがとうございました<m(__)m>

 



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この記事に関するコメント

“鍼灸には保険が効かない!?(完結編)” への2件のフィードバック

  1. ぷらら より:

    壮大なお話&感動の最終回ありがとうございました!アホな酔っぱらいの気まぐれなヒトコトが、こんなになるとは…キョウシュクです…
    これからお爺ちゃんお婆ちゃんが増えて、医療費減らさなくちゃって政府の人もいうし、コマーシャルで未病未病って言ってるから、近いうち、来るんじゃないですか?鍼の時代?
    この前まで携帯もパソコンもでかでかだったし…ていうか50年前とか無かったし…
    みんなが欲しがればゲット出来るですよね!

  2. いんちょう より:

    ぷららさん
    > 壮大なお話&感動の最終回ありがとうございました!アホな酔っぱらいの気まぐれなヒトコトが、こんなになるとは…キョウシュクです…
    いえいえ!保険のことはいつか書こうと思っていたので、いいきっかけになりました。ありがとうございます
    > これからお爺ちゃんお婆ちゃんが増えて、医療費減らさなくちゃって政府の人もいうし、コマーシャルで未病未病って言ってるから、近いうち、来るんじゃないですか?鍼の時代?
    鍼に保険が効くようになると、医療費削減の効果は現段階でも相当あるだろうと思います。
    > みんなが欲しがればゲット出来るですよね!
    出来ます。必ず出来ます。そのためにも、頑張りますです!

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